というか、今回のロイヤル・ウェディングに関する英国の報道は、本当に「熱狂的」としか言えないレベルで、普段から「王室大好き」をアピールしまくっている大衆紙の報道には基本的に接していなくても、正直、うんざりするレベルで騒ぎが展開されていた。きっとネット時代、英国のメディアにとっては、(国外からも)大変に多くのクリック数、view数が見込める貴重な「コンテンツ」なのだろう。どのくらいの大騒ぎだったかというと、伝統的に共和主義(王政廃止論)の新聞であるガーディアンが、特設コーナーを作っていたほど……というか、ガーディアンはウィル&ケイトのときに共和主義の魂を売り渡して熱狂して旗をぱたつかせるようになったので、今さら驚きもしないか。
しかし今回のガーディアンはウィル&ケイトのとき(+その翌年の女王のダイヤモンド・ジュビリーのとき)より、さらにひどかった。申し訳程度に共和主義者/王政廃止論者(Republicという団体)の記事は出ていたが、ほぼずっと熱狂しっぱなしだった。式が終わった翌日になってもまだ熱狂しっぱなしで、トップページの特設コーナーには「こんなに記事いらんだろ」というくらいたくさんの記事が並んでいる……どころか、クリックしようと思ってポインターを合わせると、新婚カップルの上にガーディアンのロゴの入った紙吹雪が舞うようになっている! (・_・)
再生できない場合、ダウンロードは🎥こちら
と、まあそんな感じで私は東京で呆れて、こんな顔→ (^^;) をしているのだが、今回の式が予想に違わず、というより予想をはるかに凌いでぶっとばすレベルで、すごくおもしろかったことは事実である。英王室があれをやったというインパクトは、でかい。マーティン・マクギネスと女王が握手したとか、女王のウィンザー城での宴にマーティン・マクギネスが招待されたとか、チャールズ皇太子がジェリー・アダムズと握手したとかいったことに匹敵しそうなくらいのインパクトを、私の中に残した。「それ、やっちゃうんだ……王室が!」的な。
【続きを読む】
【todays news from ukの最新記事】
- 英国での新型コロナワクチン認可と接種開始、そして誤情報・偽情報について。おまけに..
- 英ボリス・ジョンソン首相、集中治療室へ #新型コロナウイルス
- "Come together as a nation by staying ap..
- 欧州議会の議場で歌われたのは「別れの歌」ではない。「友情の歌」である―−Auld..
- 【訃報】テリー・ジョーンズ
- 英国の「二大政党制」の終わりは、「第三極の台頭」ではなく「一党優位政党制」を意味..
- ロンドン・ブリッジでまたテロ攻撃――テロリストとして有罪になっている人物が、なぜ..
- 「ハロルド・ウィルソンは欧州について中立だった」という言説
- 欧州大陸から来たコンテナと、39人の中国人とされた人々と、アイルランドのトラック..
- 英国で学位を取得した人の残留許可期間が2年になる(テリーザ・メイ内相の「改革」で..