これはサッカーに由来する英語の慣用表現。タックルの光景を思い浮かべるとわかりやすいだろう。「ボールを狙え、プレイヤーではなく」ということだ(足を出すのはボールに対してであり、相手チームのプレイヤーの脚を故意に蹴るなどすれば反則を取られる)。
Sluggerが強固に保ち続けている理念(いわば「理性的な言論の自由」のようなもの)を端的に表すこのフレーズは、誰にでも開放されているコメント欄において、理性的な意見交換ではなく、「北アイルランド紛争」をそのまま投影したような政治的/宗派的違いに基づいた喧嘩・罵りあいや、単なる個人攻撃が始まろうとしたときに、ミックによって投稿される決まり文句だ。Sluggerが長く続き、言論の場として高い評価を受けているのは、ユニオニストであれナショナリストであれ、記事を書くライターの間でもコメントを書き込む利用者の間でも、この精神が共有され、貫かれているからだ。
誰かの意見や行動を批判する場合、批判されているのはその意見や行動であり、その人の人格ではない(日本語の慣用表現を用いるなら「罪を憎んで人を憎まず」か)――この原則は、ウィキリークスとジュリアン・アサンジをめぐる攻防においては、おそらく意図的に、ないがしろにされている。
ガーディアンで17日付で、(ウィキリークスではない筋からの)リークに基づいた「スウェーデンの10日間」という記事が出た。現在、ジュリアン・アサンジにかけられている「容疑」の内容を、(部外秘であるはずの)警察の書類に基づいて、説明したものである。
初めに自分のスタンスを明示するために書いておくと、わかる範囲で判断して、ジュリアン・アサンジは男として最低である。
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