「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2021年12月09日

Twitterを「鍵アカ」にすると、「《検索したい語句》from:アカウント名」で自分のツイートの検索をしようとしても、過去1週間分しか表示されない件

先日来、わけあってTwitterをProtected/Privateで運用していた。俗にいう「鍵をかけた」状態だ。

その「わけ」というのは、下記の通り。当方は何やら言いたいことがある人々に所謂「ヲチ」対象として貼りつかれているのだが、その系統で当方についてのデマが拡散されようとしていた。発端は当方自身の発言だが、それを都合よく切り取って「こんな文言を使っているあいつは差別主義者だ」とやらかし、勝手に話を大きくしていくという、おなじみの、というよりもマニュアル通りの手口である。

twprtctdhdr.jpg

で、「何でもいいからとにかくもめごとが好き」という系統の人々が寄ってきて、ことが大きくなるのはいやなので、「鍵をかけ」ることにした。

ふつうに自分で書いているだけなら「鍵をかけていない」状態と特に何も変わらないのだが、当方をフォローしてくれている方々の立場では、当方の発言のリツイートはできないなど、ご不便をおかけしたと思う。また、自分でも、誰かほかのアカウントの発言をQuoteしてツイートする場合に、元発言のアカウントが当方をフォローしていなければ確認もしてもらえなくなるという不便もかなりあった。

それ以上に、Twilogに拾ってもらえなくなるというのが、自分のTwitterのログをしょっちゅう参照している立場では不便なのだが、過去ログの検索は、Twitter検索の「《検索したい語句》from:アカウント名」で意外と代用できてたので(Twitterでは日本語の文字列の扱いがイマイチなので、不便は不便なのだが……例えばハッシュタグにした「#花の名は」は、「花」の検索ではひっかからない、など)、しばらく鍵かけたままでもいいかなと思っていた。

twprtctdhdr2.jpg

ところが、鍵をかけてしまうと、自分の発言をTwitter検索することも十分にはできないということが、今回分かった。「鍵アカ」にすると、自分の発言であっても、ずっと昔のTwitterのように、過去1週間分しか検索してくれなくなってしまうのだ。(正確には、検索する日を除いての1週間。水曜日に検索する場合は、前週の火曜日まではさかのぼって検索されるが、月曜日以前のものは表示されない。)

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posted by nofrills at 10:13 | 雑多に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年11月14日

"整理" されてしまった「翻訳・通訳のトビラ」の中身を、Web Archiveでサルベージする方法(今ならまだ間に合うのでご協力を)

かなり事務的な事柄について、取り急ぎのメモですが、Twitterで連続投稿していてもバラけてしまって共有されにくいので、まとまった形が可能なブログで書いておきます。細かい説明は抜きにします。

今日、Twitterでアルク社のウェブサイトから、「翻訳・通訳のトビラ」のコーナーが全部削除されているということを知った (via @nest1989)。11月11日の抜本的なリニューアルの際、「コンテンツ」の「整理」対象となったようだ。

「翻訳・通訳のトビラ」は、翻訳や通訳という作業について、実務に携わる方々による貴重なリソース集で、常に参照可能なレファレンスとして非常に重要な存在だったのだが、私企業にとっては「整理」すべき「コンテンツ」だったようだ。驚いたのは、寄稿者にも連絡なしで削除されたということで (via @yunod)、書籍だって絶版や断裁の前には著者に連絡が入るものだが……。

ごちゃごちゃ言っていても始まらないのでともあれ、今ならまだ間に合うのでWeb Archiveを利用してキャッシュを取得している。本稿はその手順について説明することを目的とする。

まず、アルク社のウェブサイト、alc.co.jpにアクセスしてもすでに「翻訳・通訳のトビラ」はなくなっているし、個別URLも404エラーになるが、alc.co.jpというドメインではなく、数字の羅列(にしか見えないもの)である「IPアドレス」にアクセスすると、今はまだいける。

「ドメイン」と「IPアドレス」については、かごやインターネットさんの説明がわかりやすいので、そちらをご参照のほど。
ホームページを運用するwebサーバーやメールを運用するメールサーバーなどには、IPアドレスという数字の住所が割り振られています。しかし、数字では人が覚えにくいため、その数字と紐づける形で「ドメイン」を使ったわかりやすい文字列によるホスト名が採用されているのです。

たとえば「www.kagoya.com」というホスト名のIPアドレスは「203.142.205.139」ですが、パソコンなどのコンピューターは、インターネット上の住所ともいえるIPアドレスを基に目的のホームページが収容されたwebサーバーにアクセスします。
https://www.kagoya.jp/howto/webhomepage/01/


この場合、ブラウザのアドレスバーに「www.kagoya.com」と入れても、「203.142.205.139」と入れても、同じウェブページが呼び出される(同じものが表示される)。

現状、alc.co.jpというドメインとリニューアル前のサイトのIPアドレスとを結ぶ回路が断ち切られている状態で、「翻訳・通訳のトビラ」の諸記事に関しては、旧IPアドレスの方に直接アクセスすれば中身はまだ見られるようだ。なので、旧IPアドレスを直接ブラウザのアドレスバーに入れればよい。

と、ここで私の手元には「210.146.253.72」というIPアドレスがある。信頼している方がDMで伝えてくださったものだ。どうやらこれがその旧IPアドレスのようだが、一応確認はしたい。ところが、ここでこのIPアドレスをそのままGoogle Chromeに打ち込んでも、下記画面のように警告が出てしまうので先に行けない。

21014625372-01.png

警告の文面:
210.146.253.72 では、悪意のあるユーザーによって、パスワード、メッセージ、クレジット カードなどの情報が盗まれる可能性があります。
NET::ERR_CERT_COMMON_NAME_INVALID


警告の下部にある「詳細設定」(なぜ「設定」なのか、意味がわからん。Chromeのローカライズ担当者さん、しっかりして)をクリックすると(なぜか「詳細設定」が「詳細情報」に早変わりするんだけど):

21014625372-02.png

文面:
このサーバーが 210.146.253.72 であることを確認できませんでした。このサーバーのセキュリティ証明書は *.alc.co.jp から発行されています。原因としては、不適切な設定や、悪意のあるユーザーによる接続妨害が考えられます。


これはSSLのセキュリティ証明書が失効しているときなんかに出てくる警告で、フィッシングなどのおそれはあるが、閲覧するだけならまあ大丈夫だろうと判断し、念のためにChromeの「シークレットモード (incognito window)」や「ゲスト」を使って先に進むことにする。Incognito windowを立ち上げて、210.146.253.72 とアドレスバーに入力し、ここまでと同じ手順で進んできて、さっきのキャプチャ画像内の一番下にある「210.146.253.72 にアクセスする(安全ではありません)」をクリック。

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posted by nofrills at 21:45 | 雑多に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月30日

美しかった。ひたすらに。

これを見て、しばらく立ち尽くしていた。さしていた傘が、降り積もった雪で重たくなるまで。


47848.jpg


ばさばさと何度か開閉するようにはたいたら、傘は驚くほど軽くなって、本当はこんなに軽いものなんだ、と思った。


その朝、それを何度か繰り返しながら、少し歩いた。雪がひどくならないうちに、日課の散歩。


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posted by nofrills at 04:00 | 雑多に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月11日

はてなブックマークでわけのわからないスターがつけられている場合、相手はスパマーかもしれない。

追記(11月16日夜): この件、気になっていた方が相当多くいらしたようで、本エントリのはてなブックマークのブクマ数が100を超えています。多くの方に情報共有していただけているようで何よりです。はてな社への通報の際など、「このスパムです」ということで当ブログのURLを提示していただいてもかまいません。
https://b.hatena.ne.jp/entry/nofrills.seesaa.net/article/hatebu-spam-hatenastar.html

しかるに、当ブログではこういう事情ではてなブックマークのコメント(ブコメ)一覧を非表示にしてあります。また、現在、はてなブックマークではブコメ一覧非表示にしたブログは、ブログオーナーでもブコメの確認ができなくなっています。そのため、ブコメでご指摘いただいた場合も、当方では把握のしようがないことをご了承ください。一部はてブユーザーさんのようにはてブとTwitterを連動させている場合はTwitterで確認できるので、本エントリ末尾にそれらのツイートを埋め込んであります。

▲▲▲追記ここまで。以下、本文▼▼▼

はてなでid:Hagexさんとして知られていたブロガーさんが、2018年6月、ブログで告知して本職の名義で行っていた講演会の直後に刺殺された事件の裁判が、今日11月11日に始まったという。被告もはてなのユーザーで、「はてなブックマーク」というプラットフォーム上で、「IDコール」という機能を使って、だれかれ構わず罵詈雑言を投げつけ、運営に通報されてアカウントを停止され、また新規アカウントを取得して罵詈雑言→通報→アカウント停止……ということを繰り返していた人物だ。罵詈雑言を投げつけられた側は、自分を罵倒してきているのが誰なのかはもちろん知る由もなかったし、アカウントも停止されては新規で取得することを繰り返していたから、「はてな」のサービス上で一貫して誰かを認識する「ID」でその罵倒主を呼ぶこともできなかった。そのため、罵倒された人々は、彼が他人を罵倒するときに多用する罵倒語に基づいて「低能先生」という仮の名前をつけ、「また低能先生が暴れ出した」といったふうに書いて情報を共有した。その経緯は、「日刊SPA!」の下記記事(2018年6月)に詳しい。(事件発生時のほかのマスコミの記事の多くは、このような経緯を正確に把握できていなかった。「はてな」の独自のシステムになじみのない記者が、警察発表の文言から解釈して書いていたのだろう。そもそも警察も「はてな」のシステムはよく知らなかったかもしれない。)
松本容疑者は、2016年ごろから、はてなブックマークなどの他ユーザーに「低能」という言葉を使って誹謗中傷を行っていた、いわゆる荒らし、嫌がらせ投稿者だった。そのため、過去100回以上もアカウントを凍結されては、新規IDで復活し活動をすることを繰り返してきた。……

一方的に低能先生がHagexに低能コール(荒らし)を仕掛けていただけで、報道から想像するような松本容疑者vs Hagexのようなバトルは見られない。ただ、低能先生からコールが来る度に、はてなに通報を行っていただけだ。

https://nikkan-spa.jp/1490100


「はてな」での「IDコール」という機能は、「私のブログであなたの発言を引用しています」といったことを手軽に伝えるために導入され(ああいう機能をTwitterなどSNSが一般的になる前に導入していたのは、今思うと、とても早かったのだと思う)、「はてなブックマーク」においては、誰かがブックマークのコメント(以下「ブコメ」)で「ミルクティーはミルクが先ってこと?」と書いたことに対して別のユーザーが「id:honyarara ミルクは後っていう人もいますね」などと情報を補足したりする用途で使われていた。しかしこれは同時に「id:honyarara はぁ? ミルク先とか何言ってんの? お前みたいなエセインテリが世の中を悪くするんだ。謝罪しろ!」みたいなわけのわからない暴言・罵倒の流布にもつながる機能でもあった。そして現実に、考えられる限りにおいて最悪の(というか開発者を含め、おそらく誰も予想も想定もしていなかった)使われ方をして、id:Hagexさんの殺害という事件につながっていったあと、事件から4か月ほど後に、はてなブックマーク上におけるIDコールは廃止された。そしてはてブからは個人に対する名指しの罵倒のようなものは消えたのかもしれない(私はあまり熱心に見ていないし、ストレス対処のため特定ユーザーの非表示も活用しているので、私が知らないだけで本当はまだまだあるのかもしれない)。

「IDコール」がなくなった現在もはてブに残っているユーザー間のやりとりの手段(にもならない程度のものだが)は「はてなスター」だ。

「はてなスター」は、後発のFacebookなどにおける「いいね!」のようなスタンプ的なものである。最初に導入されたのは今は亡き「はてなダイアリー」で、導入時には「社内で回覧する文書に『読みました』の意味でつけるシャチハタ印みたいなもの」というイメージだという説明があったと思う。実際、「はてなダイアリー」はユーザー同士がよく読み合い、コメントしあい、言及しあうなどしていたので、「Aさんのダイアリーの中でBさんの発言が言及されていることがIDコールでBさんに伝えられ、それをBさんが読んだということがはてなスターで示すことができ、Bさんは必要があればコメントなりトラックバックなりでAさんに対して反応もできる」というエコシステムがあったのだが、日本語で100字分しかスペースのないはてブのブコメではそこまでの機能は負わせることはできず、単なる「いいね!」ボタン的に使われていると思う。

「はてなスター」についても、「場合によっては『逆いいね!』的に使われる」という懸念は常に呈されていた。スターの数が多ければブコメ一覧のページで目立つことになるので、スターをたくさんつければ「見て見て、こいつ、こんなバカなこと言ってるよ!」とさらし者にすることもできる、というわけだ。その点は、同一人物が大量につけたスターはあまり高く評価されないという処理をするなどしているはずだ(正直、スターの数とかにあまり関心がないので、認識がゆるかったり間違ってたりしたらすみません)。

私もよく訓練されたはてなユーザーではあるので、そういったことはよく知っている。遠い目をして語れるくらいには。

だが、今回、id:Hagexさんの殺害事件の初公判についての記事に対する私のブクマについたはてなスターには、違和感を感じた。というか、正直、ぞっとした。だって、私のそのブクマにはコメントがないんだから、誰かがはてなスターをつける要素など何もない。誰かがスターをつける理由などないはずなのだ。あるとすれば、「あなたがはてなブックマークというプラットフォームから発した殺人事件についてのこの記事をメモしたことを、私はチェックしましたよ」と告知するためか。

hatebu-star-spam111119a-min.png

このように、「あとで読む」というタグしか入力されていないブクマに、id:ookubo0803なるユーザーがはてなスターをポチっとつけているのだ。

このIDに心当たりはない。てか、この「おおくぼ」って、誰? ……と、さすがに不気味さを感じながら(私はある件で脅迫もされているし、それとは別の件でもたぶん目つけられていると思う)そのスターをクリックしてみると、そこに出てきたのは、何と、「セクスィ〜なロシア美少女」云々(要旨)だった。

hatebu-star-spam111119b-min.png

スパムかよ。 (・_・)

スパムとわかったらサクサク通報するだけだ。

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posted by nofrills at 15:26 | 雑多に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月11日

虚構新聞さんの "バンクシー?の「『バンクシー?のネズミの絵』見物客の絵」に見物客殺到" の内容を、英語でわかる(かもしれない)ようにしてみた。

それは、おもしろい冗談記事を読んだあとで書いた、何気ない一言だった。

バンクシー?の「『バンクシー?のネズミの絵』見物客の絵」に見物客殺到 東京

これは英訳したらバンクシーを笑わせることができるのではないか。

2019/05/10 11:46


そして、この投稿から数時間後……

bhatenanejpentrykyoko-npnet2019051001.jpg

……

bhatenanejpentrykyoko-npnet2019051001b.jpg

これがまだこのあとも増えているのだ……。

magao.png

……やるっきゃない(土井たか子調で)。俺、この仕事終わったら終わる前でも、Banksyから笑いを取るんだ。


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posted by nofrills at 01:40 | 雑多に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月30日

当ブログがはてなブックマークでどうブクマされているかを追跡しなくなった理由(正確には、追跡できなくなった)

1つ前のエントリ、『2019年4月時点: Amazon Prime Videoで見られる映画にはどんなものがあるか(北アイルランド関連、シリア内戦関連など)』は、おかげさまではてなブックマーク(以下「はてブ」)で25件を超えてブクマしていただいている。Brexitに関連してアイリッシュ・ボーダー(日本のマスコミ様の表現では「国境」)への言及が増え、またグッドフライデー前夜にジャーナリスト殺害というひどいことが起きるなどしていて北アイルランドという場所について初めて関心を持ったという方も大勢おられると思うが、文字数も少なく内容も薄っぺらい報道記事から何かを語っちゃう前に、No Stone Unturnedのような作品を見て、実際にどのようなことが起きていたのかを把握するための一助となれればと思う。(もちろん、和平合意から20年以上経過しているときに「紛争」だけで北アイルランドを見てしまうのもよくないわけで、関心を持った方には、The FallやDerry Girlsなど、オンライン配信で見られる北アイルランド製の娯楽映像作品にも接していただきたい……Derry Girlsは「紛争」が背景として絡んでるけどコメディ。)

はてブでのコメント一覧を非表示にしてある当ブログで、はてブの件数が10件を超えることはまれである。そして、主観的に「いっぱいはてブがついた」と感じられるときは、以前は、妙な言いがかりをつけられること(そして「炎上」させられること)を避けるためにも、blog authorには閲覧できるコメント一覧の画面をキャプチャし、必要に応じてマスクするなどして、当該エントリの末尾に付け加えていた。例えば2016年11月5日のこのエントリや、2017年6月のこのエントリのように。

最近、一定数のブクマがついたエントリについて、この「ブコメ一覧のキャプチャ」がアップされていないことについて、疑問をお持ちの方もおられるかもしれない。よほどめんどくさがっているのだなと思われているかもしれないし、「何か都合の悪いことを隠している」とさえ疑っておられる方さえいらっしゃるかもしれない。

だが、結論から言えば、これは私の意思でやめているのではない。

いつからか、はてブでは「ブコメ一覧のキャプチャ、というか「blog authorによるブコメ一覧の表示」ができなくなったのだ。

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posted by nofrills at 20:00 | 雑多に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月14日

東京では、まだ桜が咲いている。

4月13日の今日も、東京のこのあたりの住宅街の中では、まだ桜(ソメイヨシノ)が咲いている。

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1本の木に、葉っぱだけになった枝(それも、葉っぱがもうかなり大きく育っている)と、「満開」状態の花だけの枝が同居しているものもある。下の方の枝は葉桜、上の方は花。背景には半月。

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Weather Newsに、「今年の東京の桜、ちょっと変?暖冬と季節外れの寒さで"マダラ咲き"に」という記事が出ている。いわく、上野公園の桜が満開だった期間は、過去5年(2014年から18年)平均は5.4日だったが、2019年は10日もあり、2014年以降で最長だったという。この理由について、日本花の会樹木医の和田博幸さんが「この冬は暖冬で休眠打破がしっかり行われないため目覚めが悪かった上に、開花後は季節外れの低温となってしまったため開花が一気には進まず、マダラ咲きを助長」したと考えられると説明している。

確かに今年は「マダラ咲き」だった。上述したように、1本の木の中で極端に状態が違っているのは満開になったあとだけではなく、咲くのもじわじわ、じわじわという感じで時間がかかっていた(下の方の枝が満開になったあとも、上の方はつぼみのままだった)。

とはいえ、すでにとっくに全部散ってしまっているような木もある。だがそれは一日中交通量が多い道路沿いだったり、商業地区だったりして、気温が安定して高そうな場所だ。

でも、3月の終わりに散歩に出たときには、かなり大規模な桜並木になっている場所で、日当たりなど特に条件に違いはなさそうなのに、「この木はもう満開に近くて、その隣の木はまだ2分咲きくらい」ということになっていた。


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posted by nofrills at 00:02 | 雑多に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月22日

あれから1年(骨折記)

主人がオオアリクイに殺されたわけではないが、前方不注意の自転車に衝突されて骨折してから1年が経った。長い話を短くすると、昨年12月、当方が自転車で歩道の左側を徐行中に、左側の真横の本来自転車が走行しているはずのない通路(駐輪場からの出口)から、猛スピードで前方不注意の自転車が出てきて、フレームのペダルのすぐ前の部分に激突され、私は吹っ飛ばされて右手から着地し、右肘の中のほうを骨折した。(骨折の診断にはレントゲンでなくCTが必要になるような場所だった。)

pic21dec2018.jpg骨折自体は1ヵ所で、骨の回復は順調に進んだし神経も全く問題なく、日常動作にはほぼ支障はないが、骨折した周囲の筋肉のstiffnessが残っているため、今も2週間に1度、リハビリのために通院し続けている。近所のマクドナルドにいた女子高生八百屋のおかみさんの話では、同様に自転車事故で腕を骨折した人は2年以上通院しているというし、私のリハビリを担当してくれている理学療法士さんも「ぶつかられて骨折した場合、自分で転んだのとは違うように力が加わるようで、リハビリには時間がかかるもの」と元気付けてくれているのだが、まだしばらく、通院は続きそうだ。

普段はもう湿布薬なども貼っていないのだが、ちょっと疲れていたりすると腕がだる〜っと重くなり痛みが出る。折れたのは肘の関節の中だが、主にだるくなるのはその先、手首にかけての部分で、時には肩から肩甲骨にかけてずーっと張っていることもある。台風など大きな低気圧のときもつらくて、タイピングする高さまで右腕を上げられなくて左手だけでタイプしてたこともある。今年はいつまでも暑かったが、気温が下がっていきなり冬になったあとは、寒さと冷えで腕が痛むこともあり、アームウォーマーが欠かせなくなってしまった。あと、何かの拍子で痛みがひどくなることもあり、そういうときは湿布を貼っている。今日は何も力仕事などしていないのにかなり痛い。寒さのせいかもしれない。


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posted by nofrills at 23:45 | 雑多に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月09日

Google+終了の件: 問題は「サービス終了」だけではなく「不都合な事実の隠蔽」

「Google+が閉鎖される」――9日早朝の時間帯、Twitterはその話題でもちきりだった。

それに気付いたのは、PCの画面を見ながらツボ押し棒で腕のマッサージをしていたときに、Twitter (UK) で「Google+」がTrendsに入っていたからだ。Twitterの画面を見ているだけでわかったのは、消費者(一般ユーザー)向けのGoogle+が閉鎖されること(企業向けのは残る)、そしてAlphabet社(なのかGoogle社なのか、厳密なところは判然としないが)がその決定を下す前にウォールストリート・ジャーナル(WSJ)の報道があった、ということだった。

「Google+の閉鎖」については、時期はいつなのかといったことはTwitterの画面だけではわからなかったが、そもそも自分では使ってもいないサービスなので、閉鎖がいつになろうと関心はなかった。閉鎖されても、まあどうでもいいかな、という感じ。

しかし、「WSJの報道」については無関心ではいられなかった。報道内容は、Twitterでわかる範囲だけでも十分に深刻なものだった。いわく、Google+でユーザーが非公開としている登録情報(名前など)がさらされる(さらされうる)というバグが、今から何ヶ月も前に発覚したが、Google社/Alphabet社ではそれを公表しないことにしていた、という。そして実際、そのバグのことは公表されずにいた。

私が見ていた範囲では、Twitterで見られる「Google+」についての発言らしい発言(メディア記事の見出しのフィードを除いたもの)の半分くらいが、そのWSJの報道内容について「これはひどい」と位置づけるものだった。また「Google+なんて、誰が使ってたのwww」というまぜっかえしのような発言に対し、Google+は(マイナーで奇妙でいいかげんでどうでもよいサービスであるかもしれないが)登録ユーザー自身が自分でアカウントを持っていることを把握してもいないケースが多いという指摘もかなり多く見た。

それらを自分でメモるつもりでTwitterに(雑に)書いておいたら、かなり多くretweetされるなどしていたので、一覧性のためにも、ここでまとめておこうと思う。まとめるに際し、適宜補足もしていこう。

なお、日本語圏では『「Google+」の一般向け終了へ 個人情報関連バグ発見と「使われていない」で 』 (ITmedia News) という方向での見出しがつけられていることが多いようだが、事態は「バグ発見」なんかより全然悪い、というかもろにevilだ、ということだ。「使われていない」などということは、Googleにとっては重大なことかもしれないが、個人情報がさらされた可能性があるユーザーとしては、この際ほんとにどうでもいい。こういった企業のステートメントそのままの見出しを見ると、「あんたら、どっち側に立って、どっち側を見てるの?」と思わざるを得ない。

ちなみに英語圏では、Google to shut down Google+ after failing to disclose user data leak (The Guardian: 一般の新聞) とか、Google shuts down social network after data issue: Tech giant faces privacy crisis after deciding not to reveal problem at Google+ (FT: 経済新聞) とか、Google is shutting down Google+ for consumers following security lapse (The Verge: IT系オンラインメディア) とかいった感じだ。ほか、BBCやCNNなど大手の見出しもTwitterのnewsのタブでざっと見ているが、「使われてないサービスを閉鎖するのはまっとうなこと(企業として健全な経営判断)」という方向に誘導しうる情報が見出しに含まれている例は、英語では見なかった。というか、日本語での報道を見て、びっくりしたんだけどね。

Twitterより(時間が経過したあとの画面で、私が最初に見たときの画面とは違うが):
https://twitter.com/search?f=news&vertical=news&q=Google%2B&src=tyah

google-plus-shutdown-headlines.png
※キャプチャ画像は減色加工をしてあります。

以下、自分のツイートのまとめなど。


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posted by nofrills at 19:30 | 雑多に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月20日

当ブログに入れている広告を少し整理しました。

※以下はPC(パソコン)での場合について述べています。スマホで閲覧する際に表示される広告はseesaaブログが挿入しているものであって当方ではどうすることもできないので、ご寛恕ください。(この点について末尾に追記あり)


当ブログで表示させている広告に、よからぬものがあることがわかったので、遅きに失した感はありますが、Google AdSenseの管理画面で広告を少し整理しました。

Google AdSense (GAS) は自分のところのを自分でクリックしてしまうといろいろとややこしいことになりかねないので、自分では表示させないようにしています(広告ブロッカーで制御)。そのため、気付くのがとんでもなく遅くなっていると思います。もしご迷惑をおかけしてしまっていたら、ごめんなさい。

今回整理した広告には、「ドライバが古くなっています!」系のメッセージを引っさげてくる押し売り屋(例えばこういうのとかこういうのとか)、「あなたのパソコンにエラーが!」とか「ウイルスが!」と脅しつけてわけのわからないソフトウエア(有償)をダウンロードさせようとするもの(例えばこういうのとかこれとか)、便利ソフトを装ったブラウザハイジャッカー(例えばこんなのとか)の広告がありました。これらに気付かず放置していたことは痛恨の極みです。面目ない。

ほか、非表示にしたものには、直接GASで配信しているのではなくアドネットワーク経由だったためにすり抜けていたのではないかと思うのですが、出会い系サイトと占い(オカルトかも)のポータルのようなものの広告がありました。

その他、いわゆる「情報商材」と思われるものの広告(ああいうのを「投資」と呼ぶのは違和感あるんですが、いわゆる投資関連……ただし、暗号通貨関連のは暗号通貨関連だというだけでは非表示にはしていません)、「美少女ゲーム」の広告(banするかどうかという点で考えると躊躇がないわけではなかったんですが、ああいうエロティシズム満載の変な顔に風船みたいな胸を描かれ、そういう目線・そういう目的で消費されることが前提の絵がポルノグラフィーとしてフィルターされないのは、不快であるとかいうの以前に、やっぱおかしいと思うんっすよね。レンタルビデオ屋なら「18」ののれんの向こうでしょ、ああいうの)も、今回、個別に非表示に入れました。

化粧品やシャンプーなどは、基本、非表示にはしていませんが、ホメオパシーなど明確なニセ科学関連のは元から非表示設定しています。

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posted by nofrills at 08:32 | 雑多に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月19日

「書籍が無料」をうたうフィッシングサイトの言ってることが、「googleメンバーシップリワード」の当選詐欺のそれによく似ている

最近立て続けに2度、広告ブロッカーを入れていない環境で英語圏大手新聞社のサイトを閲覧中に、ページがGoogleと見せかける妙なサイトに切り替わってしまうという事象に遭遇した

切り替わった先のサイト(ウェブページ)はGoogleっぽいが一目で真正ではないとわかるロゴを掲げた上で「googleメンバーシップリワード」を標榜しており、内容は非常に古典的な、「あなたが特別に選ばれました」&「あと○秒で手続きしないと、当選の権利は別の人に移行します」という文言での詐欺である。

それについての詳細は、8月3日にInternet Watchに出ていたので、ご一読いただきたい。

突然「Googleをお使いのあなた! iPad Air 2の当選者に選ばれました」と表示された
https://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/dlis/1136222.html


※この記事では、「ウェブを閲覧していると、あるとき突然に新規タブが開き、『おめでとうございます! Googleをお使いのあなた! <製品名>の当選者に選ばれました。OKをクリックして景品をお受け取りください』と表示される」と述べられているが、私が遭遇した事例では、新規タブが開くのではなく、見ていたページが切り替わってしまう(それまで読んでいた記事が読めなくなってしまう)という、迷惑にもほどがある挙動だった。ちなみにGoogle Chrome使用。

この「当選詐欺」は、アドネットワークを介してユーザーの手元で表示されるようになっているようで、要は「変な広告が表示された」ということだから、単にブラウザorタブを閉じればよい(気持ち悪ければキャッシュを削除)。特に「マルウェア対策」などはしなくてもよい(パニクって、表示された文言をググるなどした人を標的に、Tech系のブログを装った「マルウェア感染」詐欺が展開されていたりするので、注意が必要。詳細後述。ツイートを連続して埋め込んである箇所を参照)。

この「googleメンバーシップリワード」は、Twitterでハッシュタグにもなっていたのだが、自分の手元で表示されることがなくなったので、それきりしばらく忘れていた。

そんなタイミングで見かけたのが、19日付毎日新聞の下記記事である。

フィッシング
大量の書籍「無料」うたうサイトに注意

毎日新聞2018年8月19日 13時00分(最終更新 8月19日 15時15分)
https://mainichi.jp/articles/20180818/k00/00e/040/313000c

これが、「googleメンバーシップリワード」によく似ている。

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2018年03月25日

骨折生活のディテール (2) 〜8週を過ぎてかなり回復

12月に骨折したあとの「右手が使えない」状態での日常生活について、1月の末に書いた記事の続きを書いておこうと思っていたが、なかなかその時間が取れずにいた。今もほかにすべきことは山盛りなのだが(例えばケンブリッジ・アナリティカに関する3月17日以降のガーディアンの怒涛の報道についてのページは、アップデートが全然追いついていない。今もまた新展開があって、さらに次のスクープが来てる。ことは「FBのデータが持ち出された」だけではない)、とりあえずケガからの回復の過程について書いておこう。腕を骨折した人はこんなふうなんだ、ということで、自分が骨折していなくても想像力を働かせるための材料としていただければと思う。実際、想像以上に細かい部分で不自由になるということは、1月の末に書いた通りだ。

なお、その記事が、あたかも受傷直後から炊事用のゴム手袋を使えていたかのように読めてしまうかもしれないのだが、受傷直後は右手は痛くて何もできない。手首に負荷をかけるようなさわり方もできない感じで、きつきつのゴム手袋はもちろん、ふつうの防寒用の手袋でさえつけられなかった。ゆるゆるのもふもふ素材の指なし手袋というか手首ウォーマーならなんとかなったので、厳寒期は右手はそういうのを着けてしのいでいた。左手は防寒用の手袋をしていたが、右手が使えないので大変だった。装着するほうは左手だけでなんとかなっても(正確には、椅子に腰掛けて手袋に手を突っ込んで、手首のゴムのところをひざなどに当てておいて、手袋の中に手をぎゅっと押し込む感じ)、外すのは片手ではできず、うちら世代なら必ず通じる「片平なぎさ方式」を使わざるをえなかった。気分は復讐に燃える悲運のピアニストである。

そんな日々も遠くなり、現在は右手の機能は、受傷前の(体感で)6割くらいまでは回復してきた。

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2018年01月29日

骨折生活のディテール

kght01.jpg2018年初めて見た夢は、「うーん、うーん、どうして今日はこんなに荷物が重いんだろう」という夢だった。「うーん、うーん、重い……」と右手を見下ろしたときに目に入ったのは、ギプスをあてて包帯でぐるぐる巻きにしてある自分の右腕だった。

何とわかりやすい。(・_・)

……と思って、そのときはもう一度寝た。だがその後も何度か「荷物が重いという夢」を見ることになった。今どきのギプスは、昔の石膏製とは違ってグラスファイバー製で軽いと説明されはするが、日がな一日装着していればやはり重い。しかも何日もの間ずっと着けているわけで、そのころには骨折にともなう炎症の痛みなのか、腕を同じ形にしているため、およびギプスの重さを支えているための筋肉痛なのか、何が何なのかわからなくなっていた。

受傷後1ヶ月を経過して、そういう「うなされる」ような状態もおさまってきたし、ギプスも取れた(最初は「お風呂に入るとき以外は着けていてください」だったのが、しばらくして回復が順調であることが確認された段階で「家の中にいるときは外して、日常動作の中で肘の曲げ伸ばしをしてください」となり、その次にはギプスなしで日常生活を送るようにと指示された←今ココ)。まだ手首の回転はしてはいけないし――人間の体の構造上、肘の関節内の骨折で、手首の回転ができなくなる――、肘に力が加わるような動作はできない(ずっしりくる荷物は持てないし、手をついて体重をかけるようなことは絶対にだめ)が、理学療法を受け、教えられたストレッチやマッサージをしていくうちに、徐々に関節の稼動域が回復しつつある。それでもまだ、90度くらいしか曲がらないので、「右肘を曲げて右手で右肩を触る」というような動作はできないし、右手で食事もほとんどできない。それでも、先週までは大きな(長い)フォーク&スプーンを使っても左手でしか食事できなかったのが、今週は(子供みたいな持ち方をして肘を高く持ち上げねばならないとはいえ)右手でも何とか食事できるようになったし、右手で鼻の頭を触るという動作もできるようになった(約1ヶ月ぶりに右手をそえて鼻をかめたときには「おお」と思った)。顔の角度を工夫しさえすれば、パウダーとブラシで眉毛も右手で描ける(既に、眉毛くらいは左手で書けるようになっているのだが)。当面の目標は右手でお箸を使い(もう1ヶ月以上、お箸で食事していない)、アイラインが引けるようになることだが、そこに到達するにはまだまだ時間がかかるだろう。

そう、前方不注意の自転車に思い切り衝突されて転ばされただけで、こんなにも長期にわたり、こんなにも不自由な生活を強いられる。

以下はそのディテールの記録である。単に「片手が使えない」というだけでは想像のつかないようなディテールだ。単に「一時的に片手(それも利き腕)が使えない状態になった」といっても、抽象的に何となく想像してみるのと、実際にそれを体験してみるのとでは全然違うというか、想像が及ばないところが生活動作の細部のあちこちにある。そういったことを記録しておこうと思う。

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2017年12月31日

前方不注意の自転車に激突され、骨折した……いや、骨折させられた。

「おい」と思った次の瞬間には衝撃を受けていた。その衝撃を受けた瞬間、「ハンドルを離さないと、自転車ともつれて、よけいひどいことになるな」と思ったことははっきり覚えている。私はそうしたのだろうか。そうしたのだろう。実際、そうしていたから、肩も頭も無事なんだろう。

幸い、自転車は壊れなかった。相手の自転車と絡み合って外せなくなるようなこともなかった。っていうか倒れたのはこちらだけ。つまり一方的に倒されたのだ。相手は側の構造物の壁に自分の自転車をもたせかけ、無傷で立ってたのだから。

Twitterですでに書いているが、「来週はもう仕事納めですね」ってときになってから、自転車で事故にあった。双方自転車だ。こちらは基本スピードなど出ないタイプのミニベロ車(折り畳みを街乗りで使っている)、相手は、私は自転車には特に詳しくないので特定はできないが、ロードバイクだかクロスバイクだか、とにかくスピードが出る種類の自転車で、「あさひ」などのショップでよく見かけるブランドのもの。それが、猛スピードで真横から突っ込んできた。といっても「交差点での事故」ではない。当方は道路(歩行者と自転車が通れるようになっている公道)を減速して左側走行中で、相手は商業施設の自転車置き場からその道路に出るための細い通路を、スピードを出して、道路手前で一時停止もせず、つっこんできた(そもそもその通路は、自転車に乗って走行すべき通路ではないのだが)。

負傷して通院し、処方箋を出してもらって湿布薬や痛み止めを受け取りに行く薬局で、薬剤師さんが「どうしたんですか」と声をかけてくれるので、「あの施設の横の自転車置き場からの通路を爆走してきた自転車に衝突されたんですよ」、「えー、こわい。あそこ、歩行者もいっぱいいるじゃないですか」、「ですよねー。それに通路は自転車乗車禁止ですけど、それでも乗ってくるのがいるし、それも猛スピードで、前方確認してない」、「ながらスマホとか、今多いですもんねー」、「一瞬だったんでそこまでは確認できなかったんですけど、そうかも」などと話す。事故現場はここの最寄り駅近くではないのだが、日常の足として自転車を使う人なら十分に毎日の行動範囲に入るし、施設名を挙げて「あの横」というと、「あー、あそこ、やばいっすよね」的な「ヒヤリ・ハット」なエピソードが出てくる。

路面にたたきつけられてしばらく息もできず、痛みに固まって、ただ「路面、冷たい……」ということしかわからない状態で、身を起こすことなど当然できずにいた私に、「すみません」の一言もなく、カジュアルな「だいじょうぶかい」という言葉を何度かかけ、倒れて起き上がれずにいる人間に手を差し出してとっとと起こそう(あちらにしてみれば「助け起こそうとした」つもりかもしれないが)とした相手、スピードを出して自転車に乗って移動すべきでないところを猛スピードで突進してきた相手は、30歳くらいと思われる男だった。自転車はクロスバイクなのかロードバイクなのかは私にはわからなかったがママチャリではなくそういう系で、前かごなどはついておらず、荷物を運ぶような用途ではなく乗るためだけに使われていることは明白で、つまり、そんな自転車で、歩行者と共有している道路を、そんなスピードで走ってんの、といわずにはいられないようなもの。しかも奴が走ってきたのは「道路」ですらない。駐輪場から道路に出るまでに使う「通路」だ。「自転車は押して歩きましょう」と注意喚起されているような通路。

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2017年11月08日

【「140字」時代の終わり】Twitterの文字数が増えた。

英語圏でTwitterが報道機関の人々の関心を本格的に引いたのは、2009年のイランの動乱のときだった。以来、ユーザーの数も幅も増やしつつ、Twitterはいろいろと機能を追加してきた。2009年夏はRetweetも正式な機能としては備わっていなくて(いわゆる「公式RT」ができるようになる前)、イランの動乱に関する「拡散希望 (plz RT)」のツイートは、手動で全文コピーして、"RT @username:" を冒頭に付け加えて送信していた。URLの自動短縮も備わっておらず、URLの文字数がすべてTwitterの投稿可能な140字にカウントされてしまっていたので、URLを添えて何かを書くということはあまり現実的ではなく、そうしたい人は別個URL短縮サービスを使ってコピペして投稿していた(そのURL短縮機能を内蔵していたのが、現在ではTwitter社に買収されたスタンドアローンのソフトウェア、Tweetdeckだった。Tweetdeckが突出してユーザー数が多かったのは、そういったユーザビリティに関する部分での補助的機能が充実していたからだった)。

それが本当に遠い昔のことのように感じられるようになった。

 ツイッターは11月8日、Twitterのツイートの制限文字数を拡大すると発表しました。

 同社は9月27日から、1つのツイートの制限文字数を、現在の140文字から280文字に拡大するテストを開始していました……。テストは利用者の中から5%のユーザーを対象に、およそ4週間から6週間かけて実施されました。

 テストの結果、「Twitterのスピードとシンプルさを保ちながら、より表現できるようにすること」が達成されたため、制限文字数の拡大に踏み切ったとのこと。

 なお、日本語、中国語、韓国語は引き続き制限文字数が140文字のままです。……

--- Twitter文字数拡大へ 日本は対象外
http://ascii.jp/elem/000/001/583/1583033/


このニュースを見たとき、私は「英語と日本語が混在しているときはどうなるんだろう」と思った。私のツイートの大半は、英語圏の報道機関のサイトのTweet thisボタンを使って記事見出しとURLを取得し、文字数に余裕がある範囲で日本語のメモを書き添えるというスタイルだ。なので、140字のままだと今回の変更の恩恵は全く受けられないということになるのだが、もし280字にしてくれているのならとても嬉しい。英語の見出しで文字数を食いすぎてしまって日本語ではほとんど何も書けないということが頻発しているのだ。

というわけで、8日の昼間に使ってみながらキャプチャでメモを取っていた。昼間は投稿している時間がなかったものを今(同日23時過ぎ)、アップしているのが本エントリである。

今回の変更に伴い、Twitterのウェブ版では投稿画面での文字数確認方法が変わった。まず、これまで入力欄の右下、Tweetボタンの隣に表示されていた文字数が消えている。

twittermojisuu-min.png

まさか何の指標もなくえぐるように打つべし、打つべしということになるのだろうかと一抹の不安を覚えつつ適当な文字列を入力していくと、入力欄の右隅(これまで絵文字のアイコンが表示されていたところ……絵文字は右の上の角に引っ越した)に円形の文字数インディケーターが表示されている。

twittermojisuu2-min.png

このインディケーターが、文字の入力にともなって変化していく。

twittermojisuu3-min.png



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2017年09月01日

「蚊を脅迫してTwitter凍結」なる話題、BBCは裏取った上でサイトに載せてるのかな。FakeNewsではないという確証が持てないんだけど

BBC News Japanのこんな記事が話題になっている(このサイトの記事は、英語記事からの翻訳である)。

何カ所も刺されて蚊に「死ね!」とツイート……アカウント凍結
2017年08月31日
ポール・ハリソン、BBCソーシャルニュース
http://www.bbc.com/japanese/41105014

私はBBC Newsは英語で読むので、BBC News Japanはほとんど見ないのだが、何となく見てみたこの記事のページには、何かとっても違和感がある。何だろう……と数秒眺めて気がついた。

この記事、ほかのニュース記事(例えば "「対話は答えではない」 北朝鮮対応でトランプ米大統領" っていう超シリアスな記事)などと完全にフラットに並んでいるように見えているのが、違和感の原因だ。

mosquitotwitter01-min.png


ちなみに原文(BBC Newsの英文)はこう。記事セクションの上にBBC Trendingというヘッダーが入っていることに注目。これがBBC Newsサイト内での「コーナー」を表す。

mosquitotwitter02-min.png

本来BBC Newsにはコーナーの区分があって、「シリアスなニュース」の記事と、いわゆる「こぼれ話」「珍ニュース」や「ネットで話題」を扱うブログ的な記事とは区別ができるようになっている。それを示しているのが記事セクションの上にあるヘッダーなのだが、仮にBBC News Japanのサイトで閲覧した場合のようにそのヘッダーがない状態でも、内容的に考えて、この記事は誰がどう見ても後者(「こぼれ話」「ネットで話題」系)だ。

BBC Newsのサイトをよく知らない人にその違いを言葉だけで説明するのはとても難しいので、さらにキャプチャ画像を見ていただきたい。左が普通の「シリアスなニュース」(この記事……何かえらいことになってますね)、右が「珍ニュース」(この記事)。

ordinarynews-min.png newsfromelsewhere-min.png

右側のキャプチャ画像のヘッダーに書かれているNews from Elsewhereは「世界のどこかからのニュース」というような意味で、この記事の執筆者クレジットは、"By News from Elsewhere...as found by BBC Monitoring" と記されている。で、このBBC Monitoringというのは、英国(というか英語圏)以外のメディアの報道をモニターする部門、つまり外国の新聞やテレビで報道されている「小ネタ」的な話題を英語で紹介する部門のことだ。BBC Monitoringの記事は、BBCに所属するジャーナリストが裏取り・取材をしたものとは違い、基本的に「外国のメディアが何を報道しているか」を英訳したもの。だからこのコーナーの記事は、BBCのサイトに出ているからといって「BBCの報道」と考えるわけにはいかないし、「BBCだから内容もしっかりしているだろう」と前提することも、厳密には、できない。

このような、BBCのジャーナリストが裏取り・取材をしたわけではない記事が出るコーナーが、BBC Newsのサイトにはまだ他にある。それが「ネットで話題」系の記事が掲載されるBBC Trendingのコーナー(今回の「蚊への脅迫でTwitterサスペンド」の記事の掲載コーナー……BBC News Japanのサイトではそういうコーナーに掲載されていることがわからないのだが)である。

trending-ugc-min.png

このコーナーのページには、PCで見た場合は右肩(iPadだとページの一番下)に "About this Blog" として、 "The BBC bureau on the internet. Reporting on what's being shared and asking why it matters." という説明がある。「このブログは、BBCのインターネット支局です。何が話題になっているかを報告し、なぜそれが重要性を持つのかを問います」という意味。つまり「ネットで話題になっていることを解説する」ということだ。簡単にいえば、基本的には「ツイッターのまとめ」のようなものである(そういう記事は、英語圏では大手報道機関が量産している。インディペンデント系列のindy100.comが具体例としてわかりやすいだろう)。

このコーナー(ブログ)が取り上げるトピックが英語圏のものである場合、また英語圏外のものでも最初から英語で書かれている場合は、専門家のコメントが添えられていたり、何らかの分析が行なわれていることも多い(単なる「まとめ」のことも多いが)。時には非常にしっかりした仕事がなされていることもある。例えば2014年11月、シリア内戦に際しどっかの「意識高い系」のアーティスト気取りが、役者を使って撮影したフィクションのビデオを「実際の映像」としてネットにアップするというとんでもない出来事があったとき、デイリー・テレグラフなど大手メディアのアカウントも含め、非常にたくさんのアカウントが映像を真に受けてそのまんま拡散する中、ファクトチェック専門業者と組んでがっつりと冷静な検証を行ない、ビデオの作者を突き止めていたのがこのBBC Trendingだ。ごく最近も、極右による反Antifaの情宣で、事態とは無関係な家庭内暴力についての写真が勝手に利用されていたことについての調査・検証記事を出している(こちらは検証は外部の人が行なっている)。

だから、BBC Trendingのコーナーの記事だからといって即「BBCが取材せず、ネット上の情報をまとめている記事だ」と決め付けることはできないのだが、それでも、このコーナーの記事については、「BBCがこのように報じている」として他人に伝えること(拡散すること)ができるクオリティがあるかどうか、かなり慎重にならなければいけない。

というところでようやく本題だが、「蚊を脅迫してTwitterアカウントをサスペンドされた日本人」の記事は、BBC News Japanのサイトではわからないが、BBC Newsのサイトでは絶対に見間違いようがないくらいはっきりと、BBC Trendingと表示されている。
http://www.bbc.com/news/blogs-trending-41097947

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2017年08月08日

アイルランドが荒波に翻弄されすぎな件(一夜にして現れた砂浜の話)

1つ前のエントリで言及した山本正氏の『図説 アイルランドの歴史』(河出書房新社「ふくろうの本」)には、下図のような帯がかかっている(オレンジ色なのはシリーズ共通で、アイルランドの文脈でいう「オレンジ」とは関係ないと思うが、それでも何か笑ってしまう)。

book-historyofireland-kawade.jpg

歴史の荒波に翻弄された「妖精の国」「緑の島(エメラルド・アイル)」
古代から現代までを俯瞰する画期的通史!
(略)
豊かな文化を育むも苦難の歴史を歩んできた
アイルランドのすべてがわかる! 決定版!


「歴史の荒波」というのはただのクリシェ(常套句)だが、アイルランドを翻弄した「歴史の荒波」ならぬ、「リアル世界の荒波」の記事が出ているのに気づいたのは、8月5日の夜だった。本はまだ本棚から取り出したままになってて、この帯の「荒波に翻弄」の文字列に、しばしにやにやしていた(傍から見たら相当不気味だ)。

アイルランド島の西海岸、島の上半分(北半分)で一番出っ張ったあたりにあるメイヨー州アカル島 (Achill Island)。島だが本土とは非常に近く、橋でつながっている。この島の名で画像検索すると、うちら凡人が「アイルランド」と聞いて思い浮かべるような、丈の短い草が表面を覆っているだけの、でこぼこした岩肌っぽい土地に海、という写真が多く並んでいる(中には羊がもこもこしているものもある)。

アイルランド島の西海岸は大西洋からの強風で土が吹き飛ばされてしまうため、木が根を張ることができず、森・林や茂みのようなものがなく、ただ芝生のような草が地面を覆っているということを初めて知ったとき、ちょっとほっとくと木々の間に蔦やら葛やらが繁茂して濃密な空間をつくる日本のこの環境ではそこらに出るのは「お化け」や「妖怪」や「キツネ、タヌキ」だが(私の曾祖母は生前、「若いころに山でキツネに化かされたことがある」と言っていた)、アイルランドでは彼らが潜む木の陰もないから、「妖精」なんていう可愛いものがふわふわと飛んでたりするんではないか、などという他愛もないことを思った。

妖精が実在するとは、もちろん私は思っていない。しかし、妖精がいると考えた人々は実在した。その人たちがそう考えたのは、そういう考えにつながるような不思議な出来事があったからだろう。曾祖母が「キツネに化かされた」と考えたような不思議な出来事に遭遇したように。

そして、アイルランドで昔、人々が「妖精がいる」と考えたのは、こういうことがある(あった)からかもしれない、というニュースに私がネットで遭遇したのは、今年5月のことだった――メイヨー州のアカル島というところで、33年前、荒天の中消えてしまった砂浜(砂が全部なくなってしまった)が、一夜にして復活したというニュースだ。

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2017年07月23日

【便利】Twitterカードの表示を強制的に更新させる方法 (Twitter Card Validator)

当方、Twitterは基本的に、BBC Newsやガーディアンなど英語圏の報道機関のサイトの記事についてメモるために使っている。それぞれの記事についているTweet thisボタンを使って、見出しとURLと簡単なメモをツイートしている。そうすることで自分のTwitterのログ(Twilogを利用している)が、自分が読んだりあとで読もうと思ったりした記事のデータベースとなり、何かと便利である。

BBC Newsなど大手報道機関は、現在まず例外なく、Twitterカードを使って、個々のTwitterユーザーがツイートする記事の見出しとリード文、記事付属の写真が、個別ツイート内で展開されるように設定している。そのため、私のTwitterのTLはどこかの大手報道機関の記事のTwitter Cardがずらっと並んでいる。

例えば1997年のIRAの停戦(最終的停戦)から20年を振り返るこの記事は、次のような手順でTwitterにメモっている。

1. 記事にあるTweet thisボタンを押す。
twthisb.png

2. ポップアップ・ウィンドウに見出しとURLが自動的に入力されているので、あとは余った文字数を使ってメモを付け加える。
twthisb2.png

3. このようにフィードされる。
twthisb03.png

たいていの場合は、このように、何の問題もなく自分が意図した通りの表示になるのだが、BBC Newsで頻繁に行なわれるように、同じURLで記事が上書き更新され、見出しやリード文が書き換えられ、写真も入れ替えられてしまうと、ツイートでフィードしている見出しや自分で書いたメモの内容と、Twitterカードに表示されていることにズレが生じることがある。例えば下記のようなケースだ。

twthisb4.png

こういうことが生じると、Twitter上で見る限り、自分が参照先の記事に書かれていないこと、おかしなことを言っているように見えてしまうので、若干困ることがある。リンク先を参照していただければ、BBCの記事更新のタイミングに伴う単なるズレだということは即座にわかるはずだが、誰もがみなリンク先の記事を見てくれるわけではない(ちなみにこのツイートはImpressionが960くらいの段階で、リンクのクリック数は3である。30ではない。3である)。このズレは時間が経過すれば解消されるのだが(Twitterカードが更新される)、それがいつになるかはわからないし、解消されるまでの時間(短くて数時間)は困った状態が維持されることになる。

こういうことが生じると「またTwitterカードのズレが生じている……」ということも書き添えるようにしているのだが、今回、Twitter上で仲良くしている方からよいことを教えていただいた。

Twitter Card Validatorというのがあるそうだ。
https://cards-dev.twitter.com/validator

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2017年04月05日

「Windowsセキュリティでシステムが壊れていることを検出」? 「あと○秒でファイルを削除」? そんな表示が出ても無視すればOK。

ちょうど2年ほど前に、危なく、厄介なマルウェアをインストールしそうになったことを書いたが、今日も変なのに遭遇した。2年前の記事がけっこう読まれているようなので、今日の変なのについても少し書いておこう。

PCでのメインのブラウザはFirefoxで、ポップアップ抑制やトラッキング禁止などの環境は整えてあるのだが、Firefoxは最近のアップデートで重くなりすぎてまったく使えない(たしか51にアップデートされた直後からひどくなったと思う)。というわけでサブのブラウザ、Chromeを使っているのだが、Googleに閲覧履歴などあれこれ溜め込まれるのに抵抗感があるので、適宜、「ゲスト」モードを併用している。「変なの」に遭遇したのは、そのゲストモード使用時だ。

なお、Chromeの「ゲスト」モードでは、通常のユーザーとして設定してある拡張機能などが何も使えない(Incognitoモードでは設定次第で拡張が使えるが、「ゲスト」では無理)。よって、ポップアップ抑制やトラッキング禁止、ドナルド・トランプへのツッコミなど、ふだんサブとして使っているChromeでの環境は反映されない。

で、そのゲストモードを使って、私はFlickrにログインした(Flickrのログインには、米YahooのIDが必要である)。Flickrはログインするとまず、自分がフォローしている人たち(旧称contacts)が新しくアップした写真があれこれ表示される。みんな、上手いなあ……と目の保養をし、遠い異国の風景写真や建物の細部の写真をfaveしたあと、自分のページにアクセスして、何枚か写真をアップロードしようとしたときだったと思う。植物の学名を調べたりするためにいつも横に新規ウィンドウを開いておくので、今回もそうしたところ、突然、このような「警告」が表示された。

nisekeikoku.png


メッセージが表示されている部分のみ拡大すると:

nisekeikoku-c.png


下に、文字起こし(というかテキストデータ化)しておこう。私のIPアドレスなどは伏せるが、文末の「。」が半角ピリオドになっている箇所も忠実に再現しておく。

Windowsセキュリティシステムが破損しています

Windowsシステム: Windows 7

IP: ***.***.***.***

ご注意: Windowsセキュリティによってシステムが壊れていることが検出されました。ファイルは***秒で削除されます.

必須: 下の[更新]ボタンをクリックして、最新のソフトをインストールしてスキャンし、ファイルが保護されていることを確認してください.


この「ファイルは***秒で削除されます」の部分はカウントダウンしていくようになっている。

意味がわからない。「Windowsセキュリティシステムが破損しています」ということは、破損しているのは「Windowsセキュリティシステム」だ。一方、「Windowsセキュリティによってシステムが壊れていることが検出されました」ということは、破損しているのは「システム」でそれを検出したのが「Windowsセキュリティ」だ。で、「おや、これはひょっとして『Windowsセキュリティ』と『システムが破損しています』の間にナカグロなりコロンなりを入れるのを忘れているのかな」と気づくわけだが、カウントダウンの秒数に煽られてパニクってしまったら、そんなことは考えないだろう。

なお、「何を言っているのかわからないメッセージに促されて[更新]を押すなんてことはありえない」などと冷笑気味に言う人もいるかもしれないが、よく訓練されたWindowsユーザーは「意味がよくわからない悪文」をおかしいと思わない。なぜなら、このような意味の分かるような分からないような悪文はWindowsではデフォだからだ。Windows 95から使っている私が断言するが、Windowsの日本語は、センスがまったくよろしくない。それにこのメッセージの日本語の壊れ方は、フィッシング・メールや、LINEでの「iTunesカード買うのを手伝ってくれませんか」詐欺の「変な日本語」ほどではない。だからこのメッセージを見て、カウントダウンに煽られて[更新]ボタンを押してしまう人がいることは、想像に難くない。

だけどこのカウントダウン、何もせずただほっといたら、「残り1秒」のままずーっと停止してた。お茶沸かしに行って戻ってきてもこのままだった。

nisekeikoku3.png


さらにそれから15分か20分かそこらほっといてリロードしてみたら、Not Foundになってた。

nisekeikoku4.png


だから、こんなのはほっといても大丈夫だ。

もう少し詳しく見てみよう。


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2017年03月21日

【ネットの使い方】知らなかった植物の名を、インターネットで調べるまで

そこに何が植えてある/生えているのかなんて、気に留めたこともなかったのだろう。歩いていたら、白いチラチラしたものが大量に目に入ったので、「花かな?」と興味を持って近づいてみて初めて、そこに植物が植えてある/生えていることに気づいた。それは大きな建物の裏手、常に日陰になっているような場所で、きちんと間隔を保って立っている大きな木の足元だ。

近づいて見てみると、花であることは間違いないのだが、タネツケバナやハコベやミミナグサのようにわかりやすくかわいいわけでなく、何とも奇妙な花だ。遠目で白くチラチラしていたのは、花弁や花弁のように見えるガクではなく、おしべそのもののようだ(この花には、花弁や花弁のように見えるガク――アジサイの「花弁的なもの」のような――がない)。

pachysandra-terminalis04.jpg


pachysandra-terminalis01.jpg


pachysandra-terminalis03.jpg


あとでネットで調べよう、と思って写真を撮っていると、「何かある?」と通りすがりの人に声をかけられた。「花だと思うんですけど、何でしょう、これ……」と指さすも、その人も「なんだこれ」と首をかしげるばかり。「花は花だろうねぇ。興味あんなら、むしって持ってっちゃいなよ」と言うその人は、植物と庭いじりが好きだという口ぶりだった(「ガーデニング」というカタカナっぽい雰囲気ではなかったが)。「柵の外に出てるの、いっぱいあるよ。地下茎だろうね。地下茎だからさ、どこまでも増えてっちゃうのよ。引っこ抜いてって植えればこんなん、どんどん増えるよ、あっちにも、ほら!」というその言葉に従っていたら、将来的に私はキュー・ガーデン的なものでも始めることになってしまいかねないので、「いやいや……今から買い物に出かけるところなので」と丁寧にご辞退申し上げた。実際、引っこ抜いた植物を手に持ってスーパーのお豆腐コーナーで厚揚げを選ぶなどするわけにもいかない。

pachysandra-terminalis09.jpg


さらに建物の入り口の方に行くと、柵のないところにも同じ植物が植えられていて、真上からの写真を撮ることもできた。大きく伸びた花穂もあった。

pachysandra-terminalis14.jpg


pachysandra-terminalis15.jpg


その大きく伸びた花穂から、「そういえば、『なんとかトラノオ』と呼ぶ植物があったな」とウェブ検索してイブキトラノオという植物についてのウィキペディアの項目を見つけたが、花は似ていてもが全然違うし、それにあちらは高山植物だ。では……とイブキトラノオが属しているタデ科のイブキトラノオ属の一覧を見てみるも、みな花は似ているが植物としては違う。

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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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