「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

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2017年04月05日

「Windowsセキュリティでシステムが壊れていることを検出」? 「あと○秒でファイルを削除」? そんな表示が出ても無視すればOK。

ちょうど2年ほど前に、危なく、厄介なマルウェアをインストールしそうになったことを書いたが、今日も変なのに遭遇した。2年前の記事がけっこう読まれているようなので、今日の変なのについても少し書いておこう。

PCでのメインのブラウザはFirefoxで、ポップアップ抑制やトラッキング禁止などの環境は整えてあるのだが、Firefoxは最近のアップデートで重くなりすぎてまったく使えない(たしか51にアップデートされた直後からひどくなったと思う)。というわけでサブのブラウザ、Chromeを使っているのだが、Googleに閲覧履歴などあれこれ溜め込まれるのに抵抗感があるので、適宜、「ゲスト」モードを併用している。「変なの」に遭遇したのは、そのゲストモード使用時だ。

なお、Chromeの「ゲスト」モードでは、通常のユーザーとして設定してある拡張機能などが何も使えない(Incognitoモードでは設定次第で拡張が使えるが、「ゲスト」では無理)。よって、ポップアップ抑制やトラッキング禁止、ドナルド・トランプへのツッコミなど、ふだんサブとして使っているChromeでの環境は反映されない。

で、そのゲストモードを使って、私はFlickrにログインした(Flickrのログインには、米YahooのIDが必要である)。Flickrはログインするとまず、自分がフォローしている人たち(旧称contacts)が新しくアップした写真があれこれ表示される。みんな、上手いなあ……と目の保養をし、遠い異国の風景写真や建物の細部の写真をfaveしたあと、自分のページにアクセスして、何枚か写真をアップロードしようとしたときだったと思う。植物の学名を調べたりするためにいつも横に新規ウィンドウを開いておくので、今回もそうしたところ、突然、このような「警告」が表示された。

nisekeikoku.png


メッセージが表示されている部分のみ拡大すると:

nisekeikoku-c.png


下に、文字起こし(というかテキストデータ化)しておこう。私のIPアドレスなどは伏せるが、文末の「。」が半角ピリオドになっている箇所も忠実に再現しておく。

Windowsセキュリティシステムが破損しています

Windowsシステム: Windows 7

IP: ***.***.***.***

ご注意: Windowsセキュリティによってシステムが壊れていることが検出されました。ファイルは***秒で削除されます.

必須: 下の[更新]ボタンをクリックして、最新のソフトをインストールしてスキャンし、ファイルが保護されていることを確認してください.


この「ファイルは***秒で削除されます」の部分はカウントダウンしていくようになっている。

意味がわからない。「Windowsセキュリティシステムが破損しています」ということは、破損しているのは「Windowsセキュリティシステム」だ。一方、「Windowsセキュリティによってシステムが壊れていることが検出されました」ということは、破損しているのは「システム」でそれを検出したのが「Windowsセキュリティ」だ。で、「おや、これはひょっとして『Windowsセキュリティ』と『システムが破損しています』の間にナカグロなりコロンなりを入れるのを忘れているのかな」と気づくわけだが、カウントダウンの秒数に煽られてパニクってしまったら、そんなことは考えないだろう。

なお、「何を言っているのかわからないメッセージに促されて[更新]を押すなんてことはありえない」などと冷笑気味に言う人もいるかもしれないが、よく訓練されたWindowsユーザーは「意味がよくわからない悪文」をおかしいと思わない。なぜなら、このような意味の分かるような分からないような悪文はWindowsではデフォだからだ。Windows 95から使っている私が断言するが、Windowsの日本語は、センスがまったくよろしくない。それにこのメッセージの日本語の壊れ方は、フィッシング・メールや、LINEでの「iTunesカード買うのを手伝ってくれませんか」詐欺の「変な日本語」ほどではない。だからこのメッセージを見て、カウントダウンに煽られて[更新]ボタンを押してしまう人がいることは、想像に難くない。

だけどこのカウントダウン、何もせずただほっといたら、「残り1秒」のままずーっと停止してた。お茶沸かしに行って戻ってきてもこのままだった。

nisekeikoku3.png


さらにそれから15分か20分かそこらほっといてリロードしてみたら、Not Foundになってた。

nisekeikoku4.png


だから、こんなのはほっといても大丈夫だ。

もう少し詳しく見てみよう。


最初に「Windowsセキュリティシステムが破損しています」のメッセージが新規タブに表示されたとき、これに加えてChromeのポップアップ・ウィンドウも表示された。キャプチャは取れなかったのだが、そこには「Softbankによってシステムが壊れていることが検出」云々と書かれていた。

……ん? Softbank? なぜに?

このとき、私がこのPCでネット接続に使っている回線はSoftbankの回線ではない。ブラウザの別のウィンドウでも、ソフトバンクのサービス(Yahoo.co.jpなど)は表示させていない。

カウントダウンで減っていく数字を見ながら、(?_?) という顔をしてしばらく考えていたのだが、そういえば自分のIPがなぜか「Softbankの回線」と判断されることがときどき起きていた。今もWhat Is My IP Addressというサイトで見てみたのだが、やはり「ISP: Ymobile Corporation」と出ている。いや、違いますけど……

というわけで、使ってもいない「ソフトバンク」が「システムが壊れていることを検出」したというChromeのポップアップ・ウィンドウに表示されているどこかの誰かのメッセージは、きっと、IP Lookup的なものを参照しているのだろう、と察しがつく。

で、そのChromeのポップアップがうざいので表示させないようにチェックボックスにチェックを入れてから元の「Windowsセキュリティシステムが破損しています」のウィンドウに戻り、うっとうしいウィンドウは放置してFlickrに戻ろうとタブをクリックすると、もう必死(笑)。

nisekeikoku2.png


文字起こし:
お待ちください
お使いのコンピューターは、安全が確保されていません。直ちに問題を修復する必要があります。このページに留まり、注意深く指示に従ってください。


……などということを、この今どき見ない配色のウィンドウ(に見える画像かな)で表示されても…… (^^;)

で、この「システム警告」とやらのタブ、URLのところが、"意味を持たないランダムな文字列.rackcdn[dot]com/link/?osversion=Windows%207&country=JP&isp=Softbank%20Corp.&ip=***.***.***.***" という形になっている。

このrackcdn[dot]comというところが火元なので、ちょっくら検索してみると、おやまあ。
https://www.google.co.jp/search?q=rackcdn&oq=rackcdn



というわけで、うっかり[更新]をクリックなんかしてしまってPCがアドウエアにやられたあとで、解決方法を見つけようとウェブ検索すると、そこには約2年前に私が踏み抜きそうになったのと同タイプのトラップが仕掛けられているのではないかと。

ああ、まったくめんどくさい。たとえ短時間の利用でも、やはりChromeの「ゲスト」ではなく、ユーザー設定をしてポップアップ抑制など環境を整えて使ったほうがよいのだろう。

なお、 "Windowsセキュリティシステムが破損しています" でGoogle検索をしても、さまざまな有益な情報が得られる。IEを使ってるときだと、このうざいポップアップがなかなか消せなくなるようで、めんどくさそうだ。Chromeでは、先ほど述べたとおり、放置しておいたらいつの間にか Not Found になっていたが……。

このあとブラウザ閉じたら、一応スキャンかけておこう……。

※この記事は

2017年04月05日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 17:25 | TrackBack(0) | 雑多に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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