「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2017年04月19日

英テリーザ・メイ首相は、なぜ「解散総選挙」を行なうのか、それによって何がしたいのか。

保守党の超大物、ケン(ケネス)・クラークが、6月の選挙には出馬しないという。クラークは保守党内の「親EU」陣営の代表的な政治家で、1973年に英国がEC(現在のEU)に加わる前から下院議員を務めている。
Two of the best known names in British politics, Labour's Alan Johnson, and Conservative Ken Clarke have both said they will be retiring on 8 June. Mr Clarke is the longest serving MP at Westminster, having first been elected in 1970.

http://www.bbc.com/news/uk-politics-39631768


この「超大物の引退」のニュースが加わったことで、テリーザ・メイ首相が前言を撤回して解散総選挙に打って出た理由が、いっそうはっきり見えるようになったと思う。要するに英国会(下院)でのBrexit反対論を終了させ、「Brexitは英国を二分している」という外からの認識を「英国はBrexitで一致している」という認識に改めさせ、自身について言われる「選挙で選ばれていない首相」という事実に「選挙で選ばれた首相」という事実を上書きしたいのだ。うちら日本人に馴染み深いフレーズを使うなら「抵抗勢力」を――政界の用語の用例がすぐに見つからないので、とりあえず経済界の発言をベースにするが――「駆逐」し、これまた日本人好みの言い方をすれば「全員一丸となって」、Brexitという「難局を切り抜けようとしている」のだ。

ダウニング・ストリートで解散総選挙の方針が宣言されて24時間以内に次々と出た分析・解説系記事より:























首相の「英断」を讃える人々の声。





印刷メディア(英国には現在、右翼でないメジャーな印刷媒体はガーディアンとデイリー・ミラーしかない)はさらにすさまじい。デイリー・メイルが「選挙で選ばれていない」という単語に引用符をつけていることにも注目。









Theresa May held private dinner for Daily Mail editor at No 10
Rowena Mason, Thursday 30 March 2017 13.52 BST
https://www.theguardian.com/media/2017/mar/30/paul-dacre-theresa-may-private-dinner-daily-mail-editor-no-10
Theresa May hosted a private dinner for the Daily Mail editor, Paul Dacre, at 10 Downing Street last year, the government has disclosed.

Dacre was the only media figure to receive hospitality from the new prime minister in the first six months she was in post.

The dinner in October underlines the closeness of the Daily Mail to the prime minister, who hired the newspaper’s political editor, James Slack, to be her spokesman last year.



























本エントリ、このあともまだ続いているのだが、なぜか投稿に失敗するので、いったんここで切って、この続きは改めてエントリを立てることにする。

※この記事は

2017年04月19日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 21:46 | TrackBack(2) | todays news from uk | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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(続)英テリーザ・メイ首相は、なぜ「解散総選挙」を行なうのか、それによって何がしたいのか。 (続)英テリーザ・メイ首相は、なぜ「解散総選挙」を行なうのか、それによって何がしたいのか。
Excerpt: 1つ前のエントリの続き。 本文の前にまず、「解散総選挙」についてのまとめのようなチャンネル4ニュースの映像クリップ。 ※メイ首相のスピーチの文字起こし: http://www.telegrap..
Weblog: tnfuk [today's news from uk+]
Tracked: 2017-04-20 05:36

世界よ、これが英国の選挙だ(爆笑)
Excerpt: 英国の総選挙が「おもしろい」結果になった。「Brexitのため、EU残留派を排除して足元を固めたい」という理由から、「2020年まで選挙はしない」としてきたのを撤回して議会を解散し、2017年6月に総..
Weblog: tnfuk [today's news from uk+]
Tracked: 2017-06-09 20:32

【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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▼当ブログで参照・言及するなどした書籍・映画などから▼















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