「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2021年07月27日

パンデミック下の東京都、「コロナ疑い例」ではないかと疑った私の記録(検査はすぐにはしてもらえない)

東京都の新型コロナウイルス感染対応 (COVID-19対応) は、都と各自治体(区・市など)と2つ窓口がある。何か症状があって、「ひょっとして……」と思ったときは、いきなり医療機関に行くのではなく、自分が住んでいる自治体のサイトを見て、相談窓口に電話をかけ、どうすればいいか相談することになっている。かかりつけ医がいる場合は、相談先はかかりつけ医でよいともいうが、かかりつけ医がいない人も多い。

この相談窓口の電話が、つながらないとか非常につながりにくいという話は、このウイルス禍が始まってからずっとどこかで言われている。私が実際にその当事者となったとき、本当にその通りだったので、それをちょこっとメモしておこうとTwitterに書いたら、なんだか自分にしてはすごいバズってしまって、広く心配をおかけしてしまった。

というわけで、個人的な記録のためと思ってTwitterに書くと140字に収まる範囲内で断片化されるし、断片のひとつだけがバズってしまうことが危惧されるので、大したことではないが、以下、ブログに書いておくことにした。ひとつの記録として見ていただければと思う。

tokyofeverconsultationcentre.png
※東京都の発熱相談センターへの相談件数のグラフ。このエントリを書き始めた2021年7月27日午前のキャプチャ。
https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/cards/number-of-reports-to-tokyo-fever-consultation-center



4日以上続いた微熱



はるか昔となった2020年2月(そして今では当事者が歴史否定的な態度に出ているのだが)、厚生労働省が新型コロナウイルス感染症の相談・受診の目安としたのは「37.5度以上の発熱が4日以上続く」ことだったが(ちなみに「発熱4日」は新型コロナウイルス以前から一般的に「風邪ならば3〜4日もすれば熱は引くから、それ以上長引いていたら風邪以外の病気の疑いがある」というふうに使われていた目安である。この新しいウイルスによる新しい感染症にその古いルールがあてはめられた理由を、私は知らないが、そうやって4日間「様子を見ている」うちに急速に容態が悪化して、自宅で亡くなった人もいる)、私が7月26日(月)の朝についに発熱相談の電話をかけてみることにしたのは、この「4日ルール」によるものだった。大した熱ではないが、微熱が続いていた。

話は前の週にさかのぼる。

前週、つまり19日から始まる週は気温が高かったが、湿度はわりと低くて私は冷房を使わずにサーキュレーターだけで過ごしていた。普段ならそれで何ともないのだが、今回は自宅で熱中症になってしまった。フェイスタオルがじっとりしてしまうほどの発汗が続き、麦茶を飲んでも飲んでもすぐ汗になるのを、年齢的なことだと思っていたのがいけなかった。気づけば脱水状態寸前だった。



熱中症の症状が出たあとは冷房を使い始めたのだが、そうすると今度は冷房で体調がつらくなるのが常なので(どんなに弱く軽くしていてもつらいときはつらい)、その後もずっと熱っぽくてだるかったことは冷房病だろうと思ってあまり気にしなかった。そのうちにのどに風邪っぽい症状も出てきたが、私の場合、上気道の炎症は日常で、いちいち医者に行かないで市販の薬とのど飴で症状を抑えるのが常だ。一度、鼻が妙にむずむずして、風邪の引き始めのような水っぱなが出たが、5回くらい鼻をかんだらおさまっていた(市販の総合感冒薬を飲んでいたのでそれでおさまったのかもしれない)。これら、すべて「デルタ株」の初期症状にも見られるそうだが、普通に風邪のようでもあるし、たぶん風邪だろう。ただ、万が一、熱が上がってきた場合に備えて、まだできる間に相談窓口の確認と、電話番号のメモくらいはしておくべきだろうと考えたのが、世間では五輪開会式が大いに話題になっていたころ、23日(金)の深夜のことだ。

五輪開会式が行われていた国立競技場は、観客は入れていなかったけれども、周辺は「せっかくだから気分を味わいたくて一応来てみた」的な人から「中止だ中止」のデモの人まで、ものすごい人出になっていたという。現地からその様子が流れてきていたし、五輪開会式強行の前から、おかみが「気の緩み」というレッテルを貼るものが東京に暮らす人々の間では広く見られるようになっていて、このときにはもう、Twitterなどでは、「連休明けの医療や保健所の窓口は大変なことになるに違いない」(来年になったら忘れてるだろうから書いておくと、2021年は五輪開会のために、22日から25日が4連休だった)と言われていた。



東京都の発熱相談センターに電話



そして24日(土)、25日(日)と、ほぼずっと引きこもり(外出は出歩く人が少なくなった日没後の時間帯に徒歩でセルフレジのスーパーに行く程度)で、部屋では冷房かけっぱなしの中で微熱は下がらず、翌26日(月)の朝、やはり発熱相談しなければということで、東京都の発熱相談センターに電話をしてみるものの、ずっとつながらないという状態のときに書いた(そしてお騒がせしてしまった)のが下記である。

ちなみに、東京都では、都の相談センターは土日も含めて24時間稼働しているが、区の相談窓口は平日のみで朝9時から夕方5時というお役所時間だ(そうでない自治体もあるかもしれない)。私の場合、朝9時になるのを待って区の相談窓口に電話することもできたのだが(そうすれば、急を要する人や、仕事などで区のやってる時間帯に電話できない人の相談機会を奪ってしまうこともない)、実は私自身、今週後半にワクチンの接種を控えており、もし検査が必要なら月曜日のうちに発熱外来なり普通の医療機関なりで医師の診察を受けておかないと、ワクチン接種の可否判断に間に合わないかもしれないと考えて、早く相談を受けたかった(というか、指示を仰ぎたかった)。ワクチン接種に際しては、厚生労働省の「コロナワクチンQ&A」のサイトに「明らかに発熱している方」は接種ができないとあり、「明らかな発熱とは通常37.5℃以上を指します。ただし、37.5℃を下回る場合も平時の体温を鑑みて発熱と判断される場合はこの限りではありません」と詳しい説明がある。「発熱と判断される」かどうかは、普段なら自分で決めることだが、ワクチン接種に際して自分で決めるわけにはいかない。当日、問診があるからそれを待ってもよいのだろうが、今、明らかに接種が受けられない状態であるなら、接種を早めにキャンセルして、他の方に回してもらったほうがよい。うちの区も区報で区長が「もっとワクチンを供給せよと国に求めている」と叫んでいる状態だ。

あと、単に自分がかかってるかどうかが不安なだけなら、もちろん、ドラッグストアで市販の検査キット(抗体検査)を買って使うこともできるのだが、それで陽性と出れば相談窓口に電話しなければならないわけだし、そもそも症状が出ているときに検査キットはダメだ。いわゆる「野良検査」の施設も、うちの辺りにはない(あれは都心部にあるもので、住宅街にはない)。

そして上記のツイートを送信したあと、「大丈夫ですか」といったリプをいただいて、慌てて緊急事態ではないと言い足すことになったのだが、その一連のツイートも一応記録しておこう(読み飛ばしてもらっていいです):




浅田飴 プロポリスマヌカハニーのど飴 60g
浅田飴 プロポリスマヌカハニーのど飴 60g

こうして、朝ごはん食べたりのど飴の話をしたりと中断をはさみながら、電話をかけ始めて1時間ほどで、ようやく電話がつながった。電話の向こうはコールセンターのプロっぽい声音としゃべりかたで、ぞんざいな感じではなく、丁寧で穏やかな感じの男性だった。こちらの話もちゃんと聞いてくれて、企業の問い合わせ電話のような応対なので、「役所に電話するとえらそうにあしらわれるから苦手だ」という方も大丈夫だと思う。なお、発熱相談センターの電話は録音はされるとのアナウンスが電話がつながる前に流れるが、やり取りの中で住所や氏名、年齢などは一切聞かれなかった。



相談電話の内容(ここでは検査の話はしない)


ただし、ここで述べておくべきかと思うが、私はこの電話では、「PCR検査」の「P」の字も、「検査」の「け」の字も口にしなかった。基本的には、ただ「かくかくしかじかの症状があるので医師の診察を受けたいのだが、どうすればよいか。『疑い例』として発熱外来に行く必要があるか」と尋ねただけだ。検査の話をするのは医療機関で、である。日本では、PCR検査の必要性は医師が判断することになっているのだから(それに納得していようとしていまいと、そういうシステムになっているのである)、相談窓口の人と検査するのしないのでもめても何にもならない。

東京都の相談電話では、まず「周囲に感染者や濃厚接触者はいるか」の確認があり(さすがにもう「帰国者かどうか」みたいな寝ぼけたことは聞かれない)、次に症状の確認があった。高熱の場合、息苦しさがある場合などはこんな悠長な指示はされないだろうが、微熱と軽微な風邪症状の私の場合は、東京都の「ひまわり」というサイト(東京都医療機関案内サービスひまわり)を紹介された。ここで場所や診療時間など自分の都合に合った医療機関を検索し、電話で予約を取って受診する形になる。検索時に診療科目を指定する必要があるが、コロナ疑いの場合、診療科目は基本的に内科だ(呼吸器科でもいけるはず)。普段から通っている医療機関(かかりつけ医)があれば、発熱外来にかかるような高熱がない場合は、相談先はそこでよいようだ(私の場合、今住んでいるところの近くでお世話になっていた内科はコロナ禍前に畳んでしまっていて、他に診察券を持っているクリニックは少し遠いか、全然別の診療科かのどちらかなので、新たに医療機関を探すことになった)。

医師の診察



こういう次第で、26日(月)の朝9時前には、近所の(這ってでも行ける範囲の)クリニックを見つけて、9時5分には電話を入れ、その日のうちに診てもらえることになった。特に「東京都の相談ダイアル経由で医療機関を探した」ということは言う機会もなく、診療予約は完了した。

ここで出かける前にやっておかねばならない準備は、爪に塗っているものを落とすことだ。ネイルエナメルは、ベースコートも含めて全部落とす必要がある。爪が弱い人は保護のために透明なベースコートを塗っていることもあるが(私もそう)、診察の際には医師は爪の色も見ているので、爪に何か塗るのは邪魔になるし、特にコロナ疑いではパルスオキシメーターを使うから、正確な数値を出したければ爪は素のままにしておくこと。お手入れのためのネイルオイルは大丈夫だけど(アルコール消毒で爪がボロボロだよね……)。

あと、飲んでる市販薬を箱ごと持っていくと話が早い。「こんなの飲んでて、症状は少しは楽になります」みたいな話がスムーズにできるので。

こうして地元のクリニックで診てもらったのだが、パルスオキシメーターの数値は正常で、呼吸の音も特に気になることはないが、のどに炎症が起きているとのことで、お薬(いわゆる「風邪」のときの薬)を処方しておきますね、ということで診察が終わり……



(ここでも「検査」のことはこちらから言わないと言及もされない)


……と、ちょっと待て、と。

ここで終わられても困る。こっちは「コロナ疑い」だから予約取って診察受けに来たんだ。のどをちょちょっと見て「炎症起きてますね」で終わる程度のことなら、「知ってた」って話で、市販薬飲んでマヌカハニーのど飴なめて寝てる。

だから、自分から「あの、先生、私、今週後半にワクチン接種受けることになってるんですが、大丈夫でしょうか。検査は必要ないのでしょうか」と言った。「検査」は、患者の側から言わないと出てこないものなのだ。喫茶店の知る人ぞ知る裏メニューか。

話を要約すれば、検査はやるなら別のところでやるようになっているが、そこが使えるかどうかを確認しなければならないということで、看護師さんがその確認。「水曜日なら大丈夫ですね」ということで、「月曜日に服薬を開始して、水曜日にも症状が続いているようならこの薬では対応できない感染症の可能性があるということでPCR検査に進む」ということで、ようやく、万が一の場合の検査への筋道がついた。

ここで自分から「検査は……」と言わなかったら、医師も「検査」の「け」の字も言わなかっただろう。

この医師は町医者さんという感じで、えらそうなところがみじんもなく、防護ゴーグルの向こうからまっすぐにこちらの顔を見て目を見て話してくれるし、とても丁寧で親切な方だ(診察券を持っている別のクリニックの医師と比べても、とても感じがよい)。でも、コロナの検査のことは、医師は自分からは言わない。他の診療科では「でも先生、ここが気になるんです」と言ったことはあるが、内科でこんなこと、あっただろうか。しかも感染症で。(以前、「結核疑い」の人が身近で出たときは、「検査するから来てください」と言われて保健所に行って、レントゲンまで撮ったと思う。)



「検査抑制」の現場と五輪と



ああ、日本のパンデミック対策は、こういうシステムなんだなとわかった。これがあの「検査抑制」の現場。たぶん、検査のできるキャパシティがとてつもなく小さいんだ。それを精度がどうたらこうたらという言説でごまかした。

イングランドなど、疑わしければ検査するというふうにしてきたところから見たら、到底信じられないだろう。ましてや検査と追跡で感染封じ込めに成功したニュージーランドや台湾から見たら、「何をやっているの」という話だろう。

だが五輪の選手や関係者の間では「毎日6万人検査する」というんだから(検査キットが足らないらしいけど)、これまで検査抑制で検査を受けられなかった人にとっては「は?」だろうし、今、五輪のためにさらに検査が絞られているのだとしたら、微熱が続くなどコロナっぽい症状が出ていても検査が受けられない(しかも自分から言わないと「検査」の「け」の字も言及されない)人は、私だけではなく、それこそざっくり数えるときに何千人という単位を使うくらい大勢いるだろう。

この4月に、医師が「診察受けに来るなら、その前に検査受けろ」とキレていて、それに対して「患者相手にキレるんじゃなくて、検査抑制してきた側に怒るのが筋では」というツイートがあった。


7月の今も、そのころと同じ。しかも、自転車で1時間(ママチャリでも2時間)もあれば行けてしまうようなところでは、検査キットが足らなくなるほどの大量検査を毎日実施して「安心安全」という呪文を唱えている。

つい先日、東京在住の英国人マットさんが、PCR検査を受けるという選択肢が行政の側で用意されていないということをツイートしていた(マットさんはその後高熱などで相当苦しい思いをされたようだが、26日には軽快したようで、よかったと思う)。




調剤薬局にて



医師の処方箋を手にクリニックを出て、いつもお願いしている調剤薬局へ向かう。ここしばらく調剤の必要があるような病気やケガはなかったので、ずいぶん久しぶりだ。

クリニックは入り口の自動ドアと待合室横の窓を開けっぱなしにし、サーキュレーターをがんがん回して、待合室の中を風が吹き抜けるくらいにしてあったが、薬局はいつもと同じ、自動ドアは締め切りで、待合室に窓はなく、冷房で空気が循環しているだけだ。クリニックも薬局も、HEPAフィルターの空気清浄機が稼働していたが、クリニックはダイナミックな換気があった一方で、薬局は人が出入りするときくらいしか空気が入れ替わらない(かなり頻繁に人の出入りはあるんだけど)。既に高齢者が何人も座っている待合室の中で「疑い例かもしれない例」の私が並んで座って待っているという選択肢はないなと思ったので、薬剤師さんに声をかけて入り口ドアの外で待つことにした。

ややあって、保険証の確認に出ていらした薬剤師さんに「今日は検査受けてきたとかじゃないですよね?」と問われたので、そのまま「受けてないです」と答えたが、その後、もし私が感染していたら、私は確実にこの薬局にウイルスを持ち込んだだろう、と思った。そして、この閉め切った調剤薬局で働く薬剤師さんたちは、アクリル板に囲まれつつも、マスク越しとはいえ、患者と至近距離で話をする機会が多い。「このお薬はジェネリックにしてもらえますか」という要望や、服薬時の注意など、調剤薬局は実に会話が多いのだ。どれだけリスクの高い仕事だろうか。

スーパーのレジなども店員と客に接点があって、客がウイルスを持ってるかどうかなど誰にもわからないのだが、薬剤師が患者と接する時間は、それとは比べ物にならないほど長い。コロナ禍が始まってから、私はお店などではなるべく自分からは言葉を発さないようにして、通じると思われる場面ではジェスチャーだけにしているが、そうしていたって、薬剤師さんとアクリル板越しに向かい合って話をする時間は長かった。

彼女たち(私の行く薬局は表に出ているのは全員女性である)は普通の白衣に、不織布のマスク(さすがに一般のよりはしっかりしていそうだが、プリーツの入ったタイプで、N95などではない)、目は防護ゴーグルといういで立ちである。クリニックでも、医師も看護師も防護服は着けていない。

もし、私がウイルスを持っていたら……。その不安はどこに行くにもつきまとう。自分が誰かにうつしているのではないか。誰かにとって致命的なことになっているのではないか。

世界よ、これが日本のコロナ対策だ。



でたらめな数字のもとで












でたらめな数字のもとで、うちら、ひとりひとりがこんな経験をさせられている。

最近よくキウイフルーツを食べるんだけど、そのたびに「あーあ、ジャシンダ・アーダーン首相のニュージーランドはうらやましいなあ」とつぶやいている。

同じことを台湾のパイナップルでやってもいいと思う(が、パイナップルは食べると口の中が荒れてしまうのであまり食べられない)。





そしてこの長いエントリを推敲し終わって投稿しようかなということに流れてきたのが下記。(実際に投稿する前に少し寝込んでしまったのでタイムラグがあるが。)













【7月29日、追記】
上記のような経緯で、月曜日に内科を受診し投薬を受け、水曜日まで服薬して様子を見て、症状が改善しなかったらPCR検査、ということになっていたのですが、水曜日、案の定症状は改善しておらず、再度内科を受診し、「PCR受けておいた方がいいかもねえ」という医師の判断で、ようやくのことで検査までたどり着きました。そのクリニックには検査設備がないので、少し離れた別のクリニックに紹介状を持っていって検体を採取してもらいました。翌日、つまり木曜日に、「陰性だった」という結果連絡の電話をもらいました。詳細はまた改めて別稿に書きます。この一連の診察・投薬と検査で、8000円くらいかかりました(国保3割負担)。

※PCR検査そのものは行政検査なので無料ですが、初診料や医学管理料などで2000円程度かかりました。

※この記事は

2021年07月27日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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