【Seesaaブログ】トラックバック機能提供終了のお知らせ
……
トラックバック機能について、送受信ともに2017年7月中をめどに終了とさせていただきます。……
なお送受信については上記の通り機能終了いたしますが、これにより既存のトラックバックが消去されるものではありません。ブログおよびマイブログ内にて引き続き表示されます。……
http://info.seesaa.net/article/450858434.html
かつて、「ブログ」がまだ普及過程にあったころ(そのころは略さずに「ウェブログ」と呼ばれていたっけ)、日本語圏ではそれ以前にかなり一般化していた「ウェブ日記」と、新顔の「ウェブログ」はどこが違うのかという説明がなされるときに必ず注目されていたのが、「トラックバック機能の有無」だった。大まかに、「ウェブログにはトラックバックという機能があって、それによって他のブログとゆるくつながることができます」といった説明。(「はてなダイアリ」はこの思想を相当先取りしていて、ダイアリの本文中のワードで他のダイアリとゆるくつながることができていたのだが、いかんせん、日本語の自然言語処理では、うちのように「外国」の用語が多いと、いわゆる「誤爆」が多くて……「リパブリカン」が「パブリカ」という車の名前としてヒットしてしまうのをいちいち外さなければならなかったりして、大変に面倒だった。)
トラックバックは、先方のコメント欄にわざわざ投稿するなどしなくても、「あなたの記事に言及しました」とか、「同じ話題で私も書きました」とか、「翻訳の続きやっときました」とかいうことがサクっと連絡できる便利なツールだ。「あなたの書いていることに異論があるのですが、あなたのところのコメント欄を長々と占領することになるのはアレなので、私は私でブログに書きました」といった議論のためにも使われうるし、「みなさんのご意見を募集します。各自ブログに意見を書いて、このエントリにトラバ(トラックバック)を飛ばしてください」といった形での議論も、トラバの機能があればこそ可能になる類のことだ。
尤も、私がそのような目的でトラバを使っていたのはたぶん10年くらい前までで、現在では自分のブログ内にしかトラバは飛ばしていない。自ブログ内でのトラバは、例えば「総選挙の日程が発表になった」というエントリに、後日書いた「選挙運動ではこんなことが争点となっている」とか「選挙結果はこうだった」というエントリを表示させるため(つまり「アップデート」のため)に使っている。例えば下記は、マーティン・マクギネスの政界引退についてのエントリに飛ばしたトラバだ。後任が決まったことについて書いた記事と、そして訃報についての記事を、ここにリンクしてあるわけだ。
リンクなんかはってあっても誰も読みゃしないのは、10年以上ブログというものを使ってきて知っている。自分がこれを使ってるのは、単に自分のために過ぎない。「あれについて書いたはずだが」的な探し物をするには、キーワード検索ができるだけでは足りないのだ。
で、こういうふうに使えるのは地味に便利なので、トラックバック機能提供が停止されたら面倒だな……と思っている。同じようなことを実現しようとするなら、上の例を引けば、いちいち「総選挙の日程発表」のエントリを開いて、「選挙の争点について書きました。URLは……」、「選挙の投開票が終わり、結果はこうだったという記事を書きました。URLは……」と追記しなければならない。トラバならPingを飛ばすようURLを所定の欄にコピペするだけで済むのだが。
そういう追記の手間を最小化するにはコメント欄を開ければよいのだろうが、今更コメ欄というのもピンとこない。ブログ主の追記専用の1行コメント欄みたいなふうに使えれば、コメ欄管理のストレスはなくなるのだが、そういう方向性も、もう今からは現実的ではない。
まあ、これもひとつの「時代の流れ」なのだろう。何年か前にはてなが「はてなダイアリ」とは別に「はてなブログ」の提供を始めた際、トラバを最初から削除したことでずいぶんユーザーの反発があったと記憶しているが(私がはてなブログを使っていないのは、その理由もあるが、URLにいちいち「はて」と読ませるhate「ヘイト」が入っていて、英語系としては至極やりづらいためだ)、ついにSeesaaのようなブログでもトラバが終焉を迎えるわけだ。
ところで、2017年の今、Googleで「トラックバック」を検索すると、IT用語解説などに混じって、いわゆる「プロブロガー」的な、「稼ぐ」だの「SEO」だのといった文脈での説明が上位に表示されていて時代の流れを感じる。日本語圏では、ブログ自体がそういう存在になってしまっているからね。
※この記事は
2017年06月15日
にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。
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- 「便利だから」と使っているツールに、どんどん時間を吸い取られるのはかないません。..
- わかりやすいところにしつこいほどリンクをしてあるのを読みもしていないかもしれない..
- 各記事の下に、アップロード日をでかでかと表示するようにしました。
- ようやくのことで、各記事末尾に「同じカテゴリの最新記事」の表示をつけました。