kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2016年08月20日

ロンドン、地下鉄24時間運行開始(ただし部分的なおかつ段階的に)

8月19日(金)、ロンドン地下鉄の金曜・土曜の24時間運行が開始された。ロンドン地下鉄の愛称 "Tube" に「夜」をつけて、The Night Tubeと呼ばれるこの新たな取り組みについての詳細は、ロンドン交通 (Transport for London: TfL) のサイトに詳しく出ている。
https://tfl.gov.uk/campaign/tube-improvements/what-we-are-doing/night-tube

導入当夜の様子をAFPがまとめた映像。オックスフォード・サーカス駅が、駅名表示も「ナイト」仕様になっている。(ほかの駅でもこうなっているそうだが。)



「労働者」の発想とは思いがたいこのプランは、前の市長(保守党のボリス・ジョンソン)のもとで計画され、本来は2015年(昨年)開始の予定だった(が、結局ジョンソンは、ぶち上げるだけぶち上げておいて、最後までやり通さなかった。尻拭いをさせられるのは周囲と後継者である)。結局は開始予定は1年ずれ込み、導入も全部で11ある路線のうち2路線(東西を結ぶセントラル・ラインと南北を結ぶヴィクトリア・ライン)のみとなった。(Source: the Guardian)

サービス開始告知アナウンスを吹き込むサディク・カーン市長(労働党)。




「ナイト・チューブ(テューブ)」は、既発表分では、運行間隔は10〜15分と昼間並み。今はセントラルとヴィクトリアの2路線のみだが、この秋にはジュビリー・ライン、ノーザン・ライン、ピカディリー・ラインに拡大され、その後は「(設備の)現代化計画が完了し次第」環状線を走る複数の路線(サークル・ラインなど)も24時間化される予定。ロンドン地下鉄は路線の枝分かれ(支線)が複雑なので例外はあるようだが、ロンドン交通のゾーン1〜6全体が、金曜・土曜は「眠らない都市」になることになる。運賃も、「夜なので倍額」といったことはなく、通常のオフ・ピークの運賃 (standard off-peak fares) が適用される。トラヴェルカードももちろんそのまま使えるが、旅行者が使うことが多いと思われるワン・デイのカードは、買った日の翌日の朝4:29に出発する旅程までしか使えないことに注意。つまり、1日有効のデイ・トラヴェルカードで金曜日の昼間に観光して、夜にブリクストンのクラブに遊びに行った場合、翌朝4:29までにヴィクトリア・ラインの地下鉄に乗ればOK、それより遅くなるならまた買いなおさなければならないということになる。

TfLのサイトにも書いてあるが、ロンドンはもうずっと前から「24時間化」されていた。ゾーン1にあるクラブに行ってても、ゾーン6にある友人の家に遊びに行ってても、夜中の3時にゾーン3にある自宅に帰れるのが「眠らない都市、ロンドン」ではデフォだ。ナイト・バス (Night bus) があるからだ。なんと1913年にはもう開始されていたというこのサービスは、第二次世界大戦中こそ休止したものの、常にロンドンの活動の一部となっていた。1980年代に適用路線が拡大されて以降、ナイト・バスはどんどん導入が進められ、1990年代には、市内に細かく張り巡らされたバス路線網は、郊外部に行けば別だが、夜間でも昼間とほとんど変わりなく機能していた(夜間は本数は断然少ないとはいえ、昼間もどうせ、バスは「10分ごとに1台」のはずが「30分ごとに3台団子になってやって来る」ものだし)。普段地下鉄で移動している経路をバスで行くと時間はかかるが、少なくとも動きは取れる。列車で30分の距離を移動するために、始発まで2時間待つより、ナイト・バスで1時間かけて帰ってくればいい、というのは、もうとっくに当たり前になっている。

それに加えて、週末は地下鉄も「10〜15分に1本」の頻度で運行されるということになったわけだ。

8月上旬には、試験運転が行なわれていた。



サービス開始当夜の市長と取材陣。



市長と地下鉄利用者(と警察官と、取材陣)。



その取材陣の1人は……






↑↑この記事↑↑、とてもいい。ロード・ムーヴィー調というか。記者が見つめ、ペンの力(キーボードだけど)で描き出しているこの「ロンドンの像」は、ずっと失われずにそこにあり続けてほしい。

結局、どの程度一般の利用者がいたのだろう。上の方に貼りこんだAFPの映像では、それなりに利用者がいるように見えるが、例えばこれでウエストエンドで遊んでから、ブリクストンやショーディッチに足を伸ばす、といったことをする人が多くなったりするのだろうか。

ガーディアン記事より。(上の記者とは別の人の記事)
Arriving a year later than the date pledged by London’s former mayor, Boris Johnson, and limited initially to just two of the 11 lines, the new service was trumpeted on Friday by Johnson’s successor, Sadiq Khan, who said that passengers would include nurses, security guards, tourists and even “a middle-aged clubber like me coming home after a late night out with your missus”.

Above ground, however, businesses ranging from hotels to pubs and retailers are hoping for an immediate fillip from the introduction of a service tipped to add as much as £77m to London’s economy annually and generate up to 2,200 new jobs.

The phased move into 24-hour operation begins with trains running all night on Fridays and Saturdays on the Central line, the tube’s main east-west artery, and the Victoria line, which runs from Brixton to Walthamstow Central. With trains roughly every 10 minutes through the night, Transport for London (TfL) said nocturnal journeys would be 20 minutes quicker on average, with many passengers saving more than an hour.

On the high street the first tentative economic ripples from the service were in evidence on Friday with an announcement by Tesco that several of its stores would be opening for 24 hours on a trial basis along the Victoria and Central lines.

“A night service is long overdue from London’s perspective and from an international one,” said David Lutton of the business lobby group London First, which co-authored a report into the impact of the service. Its supporters say London will now be able to compete with other “24 hour” European cities, including Amsterdam and Berlin.

“New York has had one for more than a century for example, so it’s taken a while to catch up, said Lutton. ...

https://www.theguardian.com/uk-news/2016/aug/19/night-tube-thunders-into-london-stations


一応、建前的にはロンドン当局は「夜間のシフトで働いている人々にもご利用いただけます」的なことを言っているけれど、当面は、週末に導入したという事実が物語っている通り、ユーザーとして想定されているのが「夜遊びする人々」であることは、TfLが「チャラい」感じのブランディングをしていることでも明らかだろう。



これで、オックスフォード・サーカス駅の駅名表示板の脇に立つカーン市長がラメッラメでキラッキラのジャケットでも着てれば、"a middle-aged clubber like me coming home after a late night out" っぽかったのになあ。惜しい。




できればこういう感じで発表するくらいでもいいのよ。午前3時に。



イズリントン、いいね、これ。



そのほか、当夜の様子。







で、運賃が「通常のオフ・ピークの運賃と同じ」ということについて、こういう声もあるということは、記録しておきたい。



(こういうのを記録しておかないと、「安ければ安いほどいいっていって、人の労働力を買い叩くんだろ」とかいうことでやたらと噛み付きたがる人が元気になるかもしれないしね)

次の展開としては、誰かがこれにねこちゃんのシールでも貼るんじゃないかと。




※この記事は

2016年08月20日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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▼当ブログで参照・言及するなどした書籍・映画などから▼