そのあまりにもひどすぎるグロ絵の看板が取り外されたのは、ある方が区(東京都千代田区。ちなみに皇居がある区ね)の条例に照らしておかしいのではないかという問い合わせをしてくださった後なのだが、その方がそれについて報告するツイートにもそのあまりにもひどすぎるグロ絵がばーんと掲示されているという地獄っぷり。いや、普通に「この件ですが」という意味で掲示することには、そりゃ、正当性はありますよ。でも、Twitterのシステム上、まったく無防備なところにああいう絵が流れてくる(こともかなり多くある)わけで、それはどうなのかと。
私、個人的にイスイス団の暴力見せびらかしの最盛期(2014年夏)にかなりメンタルやられまして……しかも、正当な理由があってそれらの画像を掲示しているジャーナリストのフィード経由で……いや、わかるんすよ、「知る権利」とか「事実の提示」とか。でも無防備なところに、イスイス団の残虐画像や、イスイス団が誇る「天国に行った勇敢な戦士たち」の亡骸の写真が繰り返し繰り返し表示されているうちに、さすがにこっちの頭もおかしくなってきた。
「そういう映像を見る」と心の準備をしているときはいいんです。でもそうでないときに「不意打ち」のようにグロい画像を見せられるのは、日本語でも「精神的ブラクラ」という表現がある通り、非常によくない。あの「自由」原理主義みたいな米国でも、2001年9月11日のNYCで高層ビルに飛行機が突入する映像が、事件後、TVニュースで繰り返し繰り返し「突然流される資料映像」的に使われたあとで問題視されるようになって、映像の使用が控えられるようになったという話もあるくらい。
というわけで、ああいう画像が表示される回数を減らせれば、減らした方がいい。手元でできるなら手元でそう設定すべき。
というときに(PCの場合)使えるのが、ブラウザのアドオン(エクステンション、拡張機能)の広告ブロッカー。
「広告ブロッカー」や「AdBlock」という名称ゆえ、広告*だけを*非表示にするものと思い込んでいる方もおられるが、あれは基本的に画像を非表示にするものなので、どんな画像でも非表示にすることができる。そのやり方を、AdBlockを使ったことのない方にもわかるように、説明してTwitterで連投した。
それを、先日こちらにも書いたが、ThreadReaderAppというウェブサービスを使って、一覧できるようにしてある。
https://threadreaderapp.com/thread/1193495868130746369.html
以下、この内容をまたコピペしておく。
今の時代、ひとりひとりが個別にフィルターを設定して自衛していかないと、グロ画像は歯止めなく流れていて、話題になったものは何度でもしつっこく表示され続ける。そのストレスを少しでも軽減するために、ひとりでも多くの方にお役立ていただけますように。
https://threadreaderapp.com/thread/1193495868130746369.htmlのコピペ:
この後でリツイートするツイートには正当な理由で画像が含まれていますが、その画像はなるべく目にしたくない・させたくないようなものです。そういう画像をTwitterの画面上で表示させないためにはどうすればよいかをこれから説明しますので、必要な方は参考にしてください。
そういう画像は、そういう画像を見るとわかっているときなら、あの手のグロ絵に嫌悪感を覚える人でも、まあ大丈夫かもしれません。しかし、Twitterのタイムラインのような場で「不意打ち」的に現れるああいうグロ絵のインパクトは、「これからそういう絵を見る」とわかっている場合とは違います。
ラノベやら男性向け美少女マンガやらBLマンガやらのビジュアルに嫌悪感を覚える人でも、本屋でその売り場を通ると分かってて通れば、あれらのどぎつい表紙が目に入っても無視できます。しかしビジネス本を見ようとしてアクセスした電子書店で不意打ち的にあれらの絵が表示されると、そうはいきません。
で、そういうグロ画像の「不意打ち」でも、一度目にする程度ならまだよいのですが、何度も繰り返し目にさせられるのは、非常によくないのです。衝撃的な図像に不意打ちされ続けることは、精神によい影響を与えません。
これから説明する方法では、一度はどうしても目にしてしまうことになりますが、同じツイートなら、二度目以降は表示させないように設定できるので、自分のTLを見返していて何度も不意打ちされるということは防げます。各自、必要に応じて設定してください。
なお、これは「表現の自由」だの「規制」だのとはまったく関係ありません。個人で設定する「フィルタリング」です。Twitterの「ミュート」と同じです。この話に絡めて「表現の自由」だの「規制」だのと言い出す人がいたら、その人は詭弁を使っているだけです(意識的にであれ、無意識的にであれ)。
では説明に入ります……と、ここまで前置きが長かったのですが、何のことはない、拡張機能(アドオン)のAdblockを利用するだけです。ここでは私はOSはWindows10, ブラウザはChromeで、拡張機能はuBlock Originを使っていますが、インターフェースはどの拡張機能もほぼ同じだと思います。
というわけでまずは拡張機能を入れます。ChromeウェブストアでAdblockを検索し: https://chrome.google.com/webstore/search/adblock?hl=ja&_category=extensions 好きなものを入れてください。(初めて導入する場合は、一般の評判もウェブ検索で確認したほうがいいです。)
(1) 表示したくない・させたくない画像が(正当な理由で)入っているツイートを開きます。(ここでのキャプチャ画像では問題の部分を加工してあります。)

(2) 問題の画像の上で右クリックすると、コンテクストメニューの中に、Adblockによる「要素をブロック」が出てくるので、これをクリックします。

(3) すると画面がこの添付画像のように変わります(場合によっては別の画像にフォーカスが当たってしまう場合もありますが、そのときは非表示にしたい画像の上にマウスカーソルを持って行ってクリック)。右側のウインドウに非表示にしたい画像のURLが入っていることを確認し「作成」をクリックします

(4) これで、この添付画像のように、問題の画像が非表示になります。ご注意いただきたいのは、これで非表示にできるのはこのツイートについているこの画像のみで、同じ図柄の画像でもほかのツイートについているものは表示されてしまうということです。

なのでTLに別のツイートが流れてきた場合は、また見なければならず(よって、場合によってはただTLを見てるだけで何度も何度もこの画像に「不意打ち」されるということもありえます)、その場合、また (1) から設定する必要があります。
そもそも最初から画像を直接Twitterに入れずにツイートしていただけていればよいのですが(画像を示す正当性・必要性があれば、外部サイトに置いて画像のURLをリンクする形で十分)、それではTwitterのよさが失われるというのももっともなことで、とあらば個々の受け手が自衛していくしかないです。
Twitterのユーザー設定で「あまりアレな画像はデフォルトでは表示しない」ということにしてあっても、あの秋葉原の看板や日赤の献血ポスターの画像はフィルタリングされないんですよね。だから個別にフィルタリングする必要があります。
なお、当該の広告は https://twitter.com/kaztsu/status/1192674623889915904 で報告してくださっているように、既に穏当なものに差し替えられているそうです。(直接リツイートするとまた問題の画像を拡散することになるのでこのような形で一部画像を伏せてキャプチャ画像でR/Tします)

以上。
※この記事は
2019年11月11日
にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。
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