「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

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2018年10月09日

Google+終了の件: 問題は「サービス終了」だけではなく「不都合な事実の隠蔽」

「Google+が閉鎖される」――9日早朝の時間帯、Twitterはその話題でもちきりだった。

それに気付いたのは、PCの画面を見ながらツボ押し棒で腕のマッサージをしていたときに、Twitter (UK) で「Google+」がTrendsに入っていたからだ。Twitterの画面を見ているだけでわかったのは、消費者(一般ユーザー)向けのGoogle+が閉鎖されること(企業向けのは残る)、そしてAlphabet社(なのかGoogle社なのか、厳密なところは判然としないが)がその決定を下す前にウォールストリート・ジャーナル(WSJ)の報道があった、ということだった。

「Google+の閉鎖」については、時期はいつなのかといったことはTwitterの画面だけではわからなかったが、そもそも自分では使ってもいないサービスなので、閉鎖がいつになろうと関心はなかった。閉鎖されても、まあどうでもいいかな、という感じ。

しかし、「WSJの報道」については無関心ではいられなかった。報道内容は、Twitterでわかる範囲だけでも十分に深刻なものだった。いわく、Google+でユーザーが非公開としている登録情報(名前など)がさらされる(さらされうる)というバグが、今から何ヶ月も前に発覚したが、Google社/Alphabet社ではそれを公表しないことにしていた、という。そして実際、そのバグのことは公表されずにいた。

私が見ていた範囲では、Twitterで見られる「Google+」についての発言らしい発言(メディア記事の見出しのフィードを除いたもの)の半分くらいが、そのWSJの報道内容について「これはひどい」と位置づけるものだった。また「Google+なんて、誰が使ってたのwww」というまぜっかえしのような発言に対し、Google+は(マイナーで奇妙でいいかげんでどうでもよいサービスであるかもしれないが)登録ユーザー自身が自分でアカウントを持っていることを把握してもいないケースが多いという指摘もかなり多く見た。

それらを自分でメモるつもりでTwitterに(雑に)書いておいたら、かなり多くretweetされるなどしていたので、一覧性のためにも、ここでまとめておこうと思う。まとめるに際し、適宜補足もしていこう。

なお、日本語圏では『「Google+」の一般向け終了へ 個人情報関連バグ発見と「使われていない」で 』 (ITmedia News) という方向での見出しがつけられていることが多いようだが、事態は「バグ発見」なんかより全然悪い、というかもろにevilだ、ということだ。「使われていない」などということは、Googleにとっては重大なことかもしれないが、個人情報がさらされた可能性があるユーザーとしては、この際ほんとにどうでもいい。こういった企業のステートメントそのままの見出しを見ると、「あんたら、どっち側に立って、どっち側を見てるの?」と思わざるを得ない。

ちなみに英語圏では、Google to shut down Google+ after failing to disclose user data leak (The Guardian: 一般の新聞) とか、Google shuts down social network after data issue: Tech giant faces privacy crisis after deciding not to reveal problem at Google+ (FT: 経済新聞) とか、Google is shutting down Google+ for consumers following security lapse (The Verge: IT系オンラインメディア) とかいった感じだ。ほか、BBCやCNNなど大手の見出しもTwitterのnewsのタブでざっと見ているが、「使われてないサービスを閉鎖するのはまっとうなこと(企業として健全な経営判断)」という方向に誘導しうる情報が見出しに含まれている例は、英語では見なかった。というか、日本語での報道を見て、びっくりしたんだけどね。

Twitterより(時間が経過したあとの画面で、私が最初に見たときの画面とは違うが):
https://twitter.com/search?f=news&vertical=news&q=Google%2B&src=tyah

google-plus-shutdown-headlines.png
※キャプチャ画像は減色加工をしてあります。

以下、自分のツイートのまとめなど。


「Google+」がTrendsにあることに気付いてツイートを一覧したあと、最初にメモのためにR/Tして読んだのはロイターの記事だった。ロイターでは「速報」のツイートの30分ほどあとに、その記事をフィードしている。





記事をナナメ読みしての私の解釈のメモと、上記ロイター記事からの抜粋。





このロイター記事は、基本的に、WSJの報道内容を語り直したもので、WSJの記事も見てみないとならない。




WSJ記事をお読みになった高梨陣平さんの連ツイ:






※EUの件は伏線です。後述。

WSJのこの記事について、BuzzFeedのTech部門のRyan Macさんは、次のように述べている。




そして、「で、Google+なんて誰が使ってたって?」というまぜっかえしに対するマジレス by WaPo記者のブライアン・ファンさん。



そもそもGoogle+というサービスは、非常に問題含みのサービスだった。YouTubeでコメントしたり映像をアップしたりするなど積極的に(つまり、ログインの必要な形で)使っていれば、Google+への登録が強制されていたのだ。



ただしこの連携は、現在では切れている。




Google側の説明をKen_Sugarさんがざっくりと日本語で:


Google+というサービスは、実名での登録が必要だった。2011年6月にフィールドテスト開始、同年9月に一般公開されたサービスだが、今検索してみると、2011年7月に「Google+上で実名表示を求めるGoogleのポリシーに違反したとして、突然Google+アカウントを停止されるユーザーが相次いだ問題で、Google+を担当するブラッドリー・ホロウィッツ副社長は7月26日(現地時間)、アカウント停止前に警告を表示するなどの改善を図る方針を明らかにした」という報道があり、この時点では「何としても実名」という方針が堅持されていたことがわかる。その後、2012年に入ってから「米Googleは1月23日(現地時間)、ソーシャルサービスGoogle+の実名ポリシーをアップデートし、芸名や旧姓、あだ名などの“代替名”の表示を認めると発表した。……ユーザーはGoogle+のプロフィール設定で代替名を追加することで、本名と代替名を併記できるようになる。代替名だけの表示はできない」と、少しだけ現実的な形になった(例えばレディ・ガガの新曲情報やコンサート情報をフォローしておきたい程度のゆるいファンの人は、「ステファニー・ジョアン・アンジェリーナ・ジャーマノッタ」ではなく「レディ・ガガ」のアカウントを探せばOKということになった……のだと思う)。

私は、何らかのタイミングでGoogle+のアカウントは作ったようだが(後述の通り、すでに消してしまったので詳細が確認できない)、実名を入力した記憶がない(筆名は入力したかもしれない)。Google+は全然使っていなかったし、つまり「警告」が来るきっかけが存在しない。仮に「警告」が来ていてもどうせ使わないサービスなので無視していたのだと思う。仮に実名を入れていたとしても、必ず「非公開」にしている。だが、今回(発覚から数ヵ月後にようやく)あったということが公表されたバグは、その「非公開」設定のユーザーの情報が、閲覧権限のない立場の人によって見られることがある、というバグだった。Google+なんぞ使ってはいないのだし、正直、Who cares? と思ったのだが、もしも……ということを考えるとアカウントを持っていたら自分で削除しておいたほうがよいだろう。

というわけで、夜中の4時を過ぎていたが、ちょっとめんどくさそうな「アカウントの削除」という作業を、あくびをしながら終わらせた。

まずは、自分がGoogle+のアカウントを持っているかどうかの確認方法。Gmailアカウントを複数使っている人は、そのひとつひとつについて確認する必要がある。



ブライアン・ファンさんによる「削除するためのガイド」記事:



古いアカウント(もう使っていないアカウント)に関しても要チェック。WaPoのCat Zakrzewskiさんは大学時代のeduドメインのGmailアカウントに関連してGoogle+アカウントを持っていた(が、現在はほとんどチェックしていない)。


で、こういうのはうちらは余裕で操作できるかもしれないが、現在、Googleのサービスというものはほとんど万人が使っていると言っても過言ではないわけで、こういうのの操作に著しく不慣れな人もその中にはいる。例えば「3年前にガラケーからスマホに乗り換えたときに初めてGoogleという名称を日常生活の中で見たり使ったりするようになった祖父母」のような人が。そもそも、自分が登録した覚えのないアカウントを持っている(作らされている)かもしれないという状況だというだけでも、かなりハードルが高い。


さて、上述のブライアンさんの指南通り、自分のGmail経由でGoogle+アカウントを持っていたことを確認し、手順に沿ってG+を削除。あくびしながら。そこに立ちはだかったのがYouTubeである。






と、こんなところで作業完了だろうか。相手が自分にとってのインターネットのほぼ全域に関わってきているGoogleだけに、「これで完了」感がないのだが、「完了」感など求めていたら、いつまで経ってもここから動けなくなるだろう。



そして第2幕、EU(笑)。はい、そこ、「FBに対するEUでの追求って、先輩に体育館の裏に呼び出されるのとは比べ物にならないくらいヌルかったじゃないすか」とか言わない。



まとめとして、CNNの「げきおこ」調のニュースクリップをどうぞ。



※この記事は

2018年10月09日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 19:30 | 雑多に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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▼当ブログで参照・言及するなどした書籍・映画などから▼















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