
FTはこれについて「第1回投票の結果は、1958年にシャルル・ド・ゴールが確立したフランスの政治システムが受けている打撃を象徴している。ほぼ60年を経て初めて、左派と右派の二大政党の候補者がいずれも大統領選の決選投票に進めない結果となった。第5共和制の政党政治の既成勢力が私たちの眼前で瓦解した」とまとめている。「有権者の10人に4人以上がルペン氏か急進左派のメランション氏を支持した……2012年大統領選の第1回投票では、この2人の合計得票率は29%にすぎなかった」という事実に注目する同紙記事は、今回の選挙は「伝統的な左右の対立軸でおおむね政治が認識され、争われてきたフランスにとって……未知の領域」であると述べている。注目すべきはそのことだろう。英国もまた「(政権交代を前提とした)二大政党制」がこの先も続いていくのかどうかは、極めて不透明な状態だ(日本と同様の「与党の一強状態が長く続く」状態になるのではないかと思う)。
BBCは、まともな「報道」系の分析記事として読む気がしないようなぺらっぺらの内容だが(少し前のBuzzFeedや、今のHeavy.comのような「チェックすべき情報のまとめ」記事レベル)、サイドバーなどに表示されて多くの読者を誘導している記事が、"The left is in ruins" とことさらに書き立てている。確かにThe left *establishment*はin ruinsだが(英労働党のエリートさんたちと同じく)、この記事は、「左翼の瓦解」と叫びながら、左翼票を(社会党支持層の中からも)持っていったと思われるメランションについて言及すらしていない(彼もまた、今回の大統領選で「大躍進」を遂げたことは事実だというのに)。そして(あえて「左右」で語るなら)左翼より、ルペンのようなものに代表されようとしているthe rightのほうがよほど深刻な状態にあるのだが、この記事はそういうことはスルーしている。むしろ、BBCの「ルペン推し」は投票前も投票後も全然変わっていない。この記事でも、ルペンは笑顔を浮かべて支持者のセルフィにおさまるというフレンドリーな写真で紹介されている。一方で、決選投票で彼女と対決するマクロンは、警察官とボディーガードと思われる人々に回りを固められて手を振っているという「権威」っぽい写真だ。実際、彼は超エリートさんだが、マクロンを「新星」ではなく「権威」とみなす言説は、ネット上できぃきぃ喚いているアンチ・エスタブリッシュメントのトランプ支持の英語話者の間で相当広く見られる。というわけで、どうもBBCは「極右の台頭」という《物語》を語ることに本気で取り組んでいるとしか思えず、残念極まりない。
前項で述べたように、英国のメディアは多くの場合、投票日前の世論調査でトップとなり、実際の投票結果でもトップだったエマニュエル・マクロン(どうでもいいがフランス語なので、語強勢は後ろの音節に来る。つまり「"マ" クロン」という読み方ではなく、「マク "ロ" ン」である)を、大統領選前の報道ではほぼずっとほとんど無視していた。誰もが見る場所で「フランス大統領選」の話題で出されているのはマリーヌ・ルペンの名前と顔写真、あるいは妻への不正な金銭支給による公金横領の疑いがかかっているフランソワ・フィヨンの名前と顔写真で(まあ、フィヨンに関する記事は訴追に関するものなど、「政治ニュース」ではなく「事件報道」だったが)、トップランナーのマクロンのそれではなかった。第一回投票が終わり、マクロンがトップだという事実が誰の目にも明らかな形で確定した現在は、選挙前のこの笑止千万な状況は終わるかもしれないが、BBCを見ていると、まだこれからも続く可能性も高いなと思う。むしろ、「本当の勝負はこっから」ということで、ますます「ルペン、ルペン」という騒ぎが大きくなるかもしれない。前項で見た通り、ナイジェル・ファラージがマクロンがEU支持であることをTwitterという場でいじりだしているわけで、ファラージが騒げば英メディアは(ガーディアンとインディペンデントを除いて)それになびく。というか、メディアがこれからどう動くかを先頭に立って知らせてくれるのがファラージ、ということになってしまっているのが昨今だ。
英語圏がどんだけ大騒ぎしようと、フランスの人たちにはどこ吹く風かもしれない(が、私はそうであってほしいと思っているから、私の考えることにはいわゆる「確証バイアス」がはたらいているかもしれない)。しかしそれでも、ネット上で、英語圏からフランス大統領選挙を見ていて非常に目立つ奇妙な現象があるということは、それなりにまとめて書きとめておく意味があるだろうと思う。とりわけ一度は――特に「Web 2.0」ともてはやされた時代(イラク戦争の時代)に――大まかにいえば「ネットで人々が発言することは、世界をよくすることだ」と信じる側にいた人々は(私もそのひとりである)、現在、「ネットで人々が発言する」ことが当たり前になったあとに何が起きているかを改めて直視する必要がある。自分に直接は関係のないトピックならば、その「直視」も余計な先入観なくできやすいだろう。そして多くの日本語話者にとって、フランス大統領選挙は「自分とは直接関係のないトピック」の最たるものだろう。
フランスの大統領選挙第一回投票が行なわれた4月23日は、英国系ウォッチャーにとっては何より「セント・ジョージの日」(イングランドの守護聖人の日)であり、今年はロンドン・マラソンの開催日でもあり、「北ロンドンは赤い」方面にとってはFAカップの準決勝でマンチェスター・シティとの試合が行われる日でもあった。そのため、私の見るTwitterは大変にごちゃごちゃしていた。
それらの中からかいつまんではりつけておこう。
A very happy #StGeorgesDay pic.twitter.com/6XmqXBp3px
— Larry the Cat (@Number10cat) April 23, 2017
Possibly the best response to a UKIP supporter you will see all day. #StGeorgesDay pic.twitter.com/lVPlRtKyVB
— J. Ali (@junayed_) April 23, 2017
#StGeorgesDay. The worst day of the year for graphic design on the internet. pic.twitter.com/lSVAesr3qb
— Kevin Crowe (@KevinSCrowe) April 23, 2017
Happy #StGeorgesday from everyone at https://t.co/QwrVj9eUoE #SantJordi pic.twitter.com/cS9FiBrz6d
— Spain in UK (@Spain_inUK) April 23, 2017
「聖ジョージ」はイングランドだけのものじゃないとやんわりと主張する駐英スペイン大使館のこのツイートが、なかなかパッシヴ・アグレッシヴでよい。カタルーニャ発祥で、本を贈る日として知られる「サン・ジョルディの日」は「聖ジョージの日」である。
the giving of books is a more recent tradition originating in 1923, when a bookseller started to promote the holiday as a way to commemorate the nearly simultaneous deaths of Miguel Cervantes and William Shakespeare on 23 April 1616. Barcelona is the publishing capital of both Catalan and Spanish languages and the combination of love and literacy was quickly adopted.
https://en.wikipedia.org/wiki/Saint_George%27s_Day_(Spain)#Catalonia
※1923年だとリベラの軍事政権でカタルーニャは抑圧されてた時代ですよね(ソース)。そういう中で「出版」のイベントをやるということは、単なる「商売」だけではない側面もありますね。
で、「聖ジョージ」とロンドン・マラソンのツイートが一段落して、日本時間で晩御飯の時間になったころ、フランスではお昼ご飯の時間帯だなと思いつつ、UKのTrendsにも入ってきていたフランスの選挙のハッシュタグ、#JeVote を見てみたら、えらいことになっていたのである。
フランス語が読めないのかなんか知らんけど、フランス大統領選の「投票するよ(私は投票する)」ハッシュタグに英語しか使わないアメリカ人のトランプ支持者が湧いて、セント・ジョージ・クロスを掲げたルペンの画像を投稿してて、もう何が何やら……
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) April 23, 2017
この珍妙なツイートのキャプチャを取っておけばよかったが、そのときは「見なかったことにしよう」としか思わなかった。そのくらい、見た瞬間に何重にもうんざりした。おそらく、Brexit関連の画像だ(Brexitに続くフランス、Frexitを主導するルペンという画像)。
そのあと、サッカーの試合の実況の傍らで見てみた「私は投票する #JeVote」のハッシュタグの画面は、やはり、「アメリカのトランプ支持者」であることをアカウント名などで強調したユーザーが英語で投稿した「ルペン支持」のメッセージで埋まっていた。
ああ、これは例によって「ノイズにしかならない、無視すべきアカウント群」(例えば「イリノイ州在住、二児の母。スポーツ大好きです。トランプ支持」みたいなプロフィールで、フォローが15K、被フォローが15Kとかいうセレブじみた数値を持っているアカウントなど)が大量に書き込んでいるのだろうなと思っていたところ、Vocativでアナリストの仕事をしているJacob Steinblattさんが次のような分析結果をツイートしていた。#JeVoteのハッシュタグの分析結果だ。
I looked at the most influential users within the Twitter networks tweeting about #JeVote Surprise, several are American pro-Trump accounts pic.twitter.com/IHToHim6WN
— Jacob Steinblatt (@Jsteinblatt) April 23, 2017
ツイートの埋め込みでは画像が小さくて見づらいので、再掲しておこう。
※クリックで原寸表示。
図の左半分がルペン支持のクラスタのようだ。ここに挙がっているアカウントのうち、MLP_Officielがルペン本人、FrenchForTrumpは「トランプを支持するフランス人」(中の人たちが本当にフランス人なのかどうかは確認のしようがないが、そういうアカウントがある)、WikileaksはWikileaksだが、あとはアメリカ人によるアメリカ人のためのアカウントだ。ArmyOfKekってのは例のミーム化したいやらしいカエル周辺の「ネット上の冗談」から始まった流行のひとつで、「SJW(ソーシャル・ジャスティス・ウォリアー)と戦うKek教信者の軍団」のようなもので、ほかは関わりあうと厄介そうなオタク臭漂うトランプ支持のニュースウォッチャーのようなアカウントや、米国とは関係ないトピックにもがんがん割り込んできてトランプの宣伝をやかましく繰り返しているテネシーのアカウント。個人的にはあんまりうるさくてノイズにしかならないのでミュートしてあるアカウントが複数あり、私のフィルターバブルの中にはこれらのアメリカンのアカウントの発言は入ってきていないが、同じ性質の発言は見かけている(いちいち保存はしていないが)。
というか、そもそもアメリカ人はフランス大統領選挙の投票権を持っていないはずなのに、なぜ #JeVote のハッシュタグに大量にアメリカ人の投稿が集まるのか。米大統領選のときに #IVoted(私は投票した)というハッシュタグが生じるが、そこに外国人が大挙して押し寄せ、英語やスペイン語のように米国で広く使われているのとは別の言語でツイートしまくったりしないだろう。それとも#JeVoteに投稿しているアメリカ人は、たった2語のフランス語が読めないのか。あるいは読もうとしないのか。(なお、フランスの選挙情報サイトのURLが https://je-vote.fr/ で、#JeVoteというのは非常にオフィシャルな感じのするハッシュタグである。)
Je voteのハッシュタグ、こういうのが1つだけじゃなく、ぽつりぽつりとあるというのでもなく、ずらりと並んでいる(私のフィルターバブルが第一義的に「英語」だからってのはあると思うけど)。基本的に、こういうのはミュートしてるんだけど(ノイズになるだけ)、その作業もきりがない。 pic.twitter.com/QSE0st11t8
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) April 23, 2017
Je voteのハッシュタグより。最近のフランスのパトリオットは英語を使うんだね! (・_・) pic.twitter.com/ohDgK4Af72
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) April 23, 2017
モリエール条項なんてものを作って「わが国の公共工事に携わる者は、わが国の言語を使え」と強要することを歓迎しつつ、ハッシュタグで "I'm with her" と英語を使うのが、イマドキの「愛国者」とは、フランスもずいぶん変わったものだ。 (・_・)
Je voteのハッシュタグより、アメウヨさんによる投稿の典型例。どんだけフランス語読めなくても、je voteくらいわかるだろうに、投票してもいない(それどころか投票の権利を持ってさえいない)人たちがこうやって脳内のお花畑にせっせと水をまいてる。 pic.twitter.com/YlNSuGboym
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) April 23, 2017
ちなみにvoteはvoterの一人称単数現在形(je vote, tu votes, il vote, elle vote, nous votons, vous votez, ils votentと活用)。Je voteはフランスで選挙に行こうという呼びかけで使われているフレーズ
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) April 23, 2017
このように、Twitterに投稿しまくれば世の中を変えられると信じている人々のおかげで、Twitterがノイズだらけになって、まるで何の役にも立たなくなる。「オルタナティヴ・ファクツ」系のトランプ支持者が、彼らの見たい世界を作るために、現実に干渉してくる。
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) April 23, 2017
ネット、特にTwitterやFBのようなソーシャルメディア(もっと昔はMySpaceやBebo)で「騒いでいる」人たちが言うようなことは、現実には起きていないというのは、北アイルランドをフォローしてると普通にある(例えばネット上で盛んなカトリック排斥論などは現実には居場所がない)
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) April 23, 2017
Je voteのハッシュタグより。あの人たち、本気で、「ソーシャルメディアにミームを大量に流せば、世界は変えられる」と思ってるんだね。「反知性主義」と呼ぶのもめんどくさいレベル。 pic.twitter.com/v8qEHnCGEj
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) April 23, 2017
Je voteのハッシュタグより。マクロンのメタル・リミックス https://t.co/Ex3PZrJrfg を聞けば、「マクロンが大統領になったらフランスはイスイス団につぶされる」なんていう馬鹿げたユーラビア脅威論は吹き飛ぶと思うよ。 pic.twitter.com/kFe2RcGS3X
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) April 23, 2017
これらネット上に流れる「ルペン支持のミーム」を、ジャーナリストのDustin Giebelさんが紹介し、背景を解説するなどしている。彼のTLをまとめておこう。
Here are some examples of Le Pen Memes pic.twitter.com/Y6j1SW38jK
— Dusty (@DustinGiebel) April 23, 2017
Great example of the Pro Trump accounts going meta with Le Pen and I'm with Her #. Enjoy the irony the account is anti globalism pic.twitter.com/iDasNYbj8c
— Dusty (@DustinGiebel) April 23, 2017
Weird but a lot of the pro-Trump/Le Pen medium reach bots say they live in North Carolina.
— Dusty (@DustinGiebel) April 23, 2017
There are fewer of these simple bot in this election. Pretty Girl AVI, started tweeting in Oct. America First # but really focused on France pic.twitter.com/sVedznY9jc
— Dusty (@DustinGiebel) April 23, 2017
「今回の選挙ではこういう単純なボットを前ほど見かけないな。アバターはかわいい女の子の写真で、10月にツイッターをはじめ、アメリカ・ファーストのハッシュタグを使いながら、やたらとフランスのことばかりツイートしているボットの例」とDustyさんが紹介しているアカウントについて調べたのがEleventhさん(リートスピークは入力が面倒なので平文に改めた)。
@DustinGiebel FreePepes<< That is what the original account name was
— ΞLΞVΞNTH (@3L3V3NTH) April 23, 2017
このEleventhさんの指摘は、Googleに "butterfly notes twitter" と投げただけで、裏が取れた。この「バタフライ・ノーツ」というかわいい女の子のアカウント(に見えるもの)は、以前はFreePepesとして活動していたことは確かだ(Pepeというのは、例のミーム化した気持ち悪いマンガのカエルのこと)。以前の投稿では人と議論するなどしているので元々はbotではなかったと思われるが、botではないにせよ、アカウントを取ったのはalt right界隈のキーボード・ウォリアーだろう。

……と思ったら、こういうことが行なわれている。(これらのアカウント群は削除済みのようだ。)
@DustinGiebel Not Joking- America needs to really catch up with this Social Media game- They are going hard. pic.twitter.com/cJ7gryYm3y
— ΞLΞVΞNTH (@3L3V3NTH) April 23, 2017
@2461_502 Its much more developed than people realize- The troll AVI's even resemble POTUS and daughter. They've spent some time thinking it over- pic.twitter.com/EBMrh3rYKZ
— ΞLΞVΞNTH (@3L3V3NTH) April 23, 2017
こういうアカウントについて、Dustyさんは「3時間で35件くらい見つけた」と言っている。ものすごい件数。見つけたらミュートするなどしていてもきりがないはずだ。
Yea, we fell behind the curve on this. I've got probably 35 of these accounts in 3 hrs. https://t.co/VkyRwN9nUA
— Dusty (@DustinGiebel) April 23, 2017
そういったアカウントのツイートの内容について:
The norm. loss of law & order, Eiffel Tower getting attacked, Putin Le Pen photos, but the Novorossiya flag AVI's, they're desperate for Pen https://t.co/JfQm1QUVzw
— Dusty (@DustinGiebel) April 23, 2017
フランスからも報告が入っている。ルモンドの記者、サムエル・ロランさん。
Un assortiment de comptes pro-Trump en campagne en France ce matin pic.twitter.com/EUHP1pg9Jn
— Samuel Laurent (@samuellaurent) April 23, 2017
The Lucid account's AVI is Natalia Poklonskaya, Deputy of the State Duma of Russia and former Prosecutor General for Crimea https://t.co/cIhY57P96z
— Dusty (@DustinGiebel) April 23, 2017
Natalia Poklonskaya氏の顔写真は、アメリカの極右・ネオナチのアカウント(「ホワイト・ジェノサイド」というそのまんまのアカウント名。私は通報&ブロックしてある)もアバターに使っている。
さらに別のアカウントの例。「3件目。毎度毎度、若い女性の顔写真をアバターにして、ツイート頻度が高く、スローガンとハッシュタグがはっきりしている」
Un 3e. À chaque fois, image de jeune femme et production industrielle, avec visiblement des slogans et hashtags precis pic.twitter.com/gQQmRUlF5f
— Samuel Laurent (@samuellaurent) April 23, 2017
(Manquait une image pardon) pic.twitter.com/Y66sgtlLUH
— Samuel Laurent (@samuellaurent) April 23, 2017
Eleventhさんは、Botアカウントをずっとウォッチしてきたようで、下記のような2年前のしっかりした記事を紹介してもいる。(これ、シリア、ウクライナ関連で私もフィードしたかもしれない。)
2015 Article - Basically explains how effective the troll army was within Russia which acted as a worldwide pilot-https://t.co/OS3VGT1b77
— ΞLΞVΞNTH (@3L3V3NTH) April 21, 2017
ルペン応援のツイートのことに話を戻そう。アメリカが活動時間帯に入ったとたんにTLの流れが高速化したと報告するDustyさんと、「ほとんど英語ですね」というFerikさんとの会話。
Now it gets interesting @On_Politike, The US just woke up. It's flying now. pic.twitter.com/IPAIOcFejL
— Dusty (@DustinGiebel) April 23, 2017
@DustinGiebel Look at that.What's interesting is that most of these type of accounts r english speaking,which may save France&other non English countries
— Ferik (@On_Politike) April 23, 2017
@DustinGiebel Note the greatest impact they had was in #Brexit & US,both English speaking countries.No such luck in Austria,Netherlands & I suspect France
— Ferik (@On_Politike) April 23, 2017
「Brexitとトランプだけで両方とも英語圏。オーストリアやオランダではそういうことは起きなかった」……あたしと同じこと思ってる人がいたー(って、そりゃいるよね)。
そしてDustyさんも「JeVoteやJeVoteMarineのハッシュタグに大量投稿しているのはほとんどが英語話者」と観察結果を報告。これに、「オランダ(の選挙)でも同じことが観察された」というリプライ。
Oh yea, the ones flooding the #JeVote or #JeVoteMarine are mostly English. https://t.co/B9bn7o3W5K
— Dusty (@DustinGiebel) April 23, 2017
@DustinGiebel Noticed this in the NL too. The only Dutch who care what English lang accts have to say abt their election are the ones working w/ them.
— De Kamer (@kameraad52) April 23, 2017
@DustinGiebel There was some effort but fell mostly flat. Wrong target market as they say.
— De Kamer (@kameraad52) April 23, 2017
さらに、Dustyさんが参照しているツイートをたどっていったら昨年12月〜のこのような報告のスレが。「FBでクローズドな場で、ルペン支持者がフランスの選挙に備えてミームを用意している」。そうやって準備したのを、今せっせと大量投稿してるんすな、「フランス初の女性大統領」のためと信じて、誰も見ていやしないのに。
Found in closed Facebook group where memes are discussed and prepared by Le Pen supporters for upcoming elections in France. pic.twitter.com/6CA8dh0AlZ
— J. van Dijk (@JvanDijkS) December 23, 2016
When you want to influence French elections by helping Le Pen but the Pepes in your crew don't know much about political situation in France pic.twitter.com/qNI6fvEqNc
— J. van Dijk (@JvanDijkS) February 5, 2017
French speaking Canadians helping with translations. No Frenchmen can be found in this group. pic.twitter.com/HkeNrA5nZ3
— J. van Dijk (@JvanDijkS) February 5, 2017
So all these memes are made by foreigners who don't have anything to do with France. pic.twitter.com/gTq5Jdpune
— J. van Dijk (@JvanDijkS) February 5, 2017
More examples of Pepe memes made by fascists who don't live in France. pic.twitter.com/nDpjQsS4Wq
— J. van Dijk (@JvanDijkS) February 5, 2017
ああ、「フランスのパトリオット」がツイートしている英語ハッシュタグの、ロマン主義絵画のようなミームが(これ、英国のネオナチの作品だと思う。作風が……)。
Reusing old memes & WW2 propaganda material. Recurrent themes: "we shall fight on the beaches", 'counterjihad', deplorables, "EUSSR". pic.twitter.com/8JDYoxE1BA
— J. van Dijk (@JvanDijkS) February 5, 2017
下記のBuzzFeed記事は私も読んでTwitterにフィードしてある。
Yes, we know: Trump Supporters Online Are Pretending To Be French To Manipulate France’s Election https://t.co/fLREMkL4aC
— J. van Dijk (@JvanDijkS) February 5, 2017
"Le Pen’s online army is not a grassroots movement, but a small group trying to look like one." https://t.co/erY8KfedIk
— J. van Dijk (@JvanDijkS) March 7, 2017
過去ログから現在のツイートに戻る。「英語でツイートしたって、効果なんかあるのだろうか」という疑問を抱えながらのDustyさんの観察報告。
Not sure how effective flood messaging Twitter is but I know it won't work for the Nationalist candidate if her material is in English https://t.co/FDy5KqRAb7
— Dusty (@DustinGiebel) April 23, 2017
Multiple hours of watching this stuff and I am confident in saying most of this strong Pro Le Pen stuff is the US’s Pro Trump crowd https://t.co/5DbFsDwuRG
— Dusty (@DustinGiebel) April 23, 2017
pt2: have to add these four to the mix. lots of tweets from them too. They tweet and recently created anon accounts RT the hell out of them pic.twitter.com/cTjusLxLqY
— Dusty (@DustinGiebel) April 23, 2017
PT3: A separate study found the same result I found. #Science https://t.co/hKBej0cfF9
— Dusty (@DustinGiebel) April 23, 2017
@nattylux They're trying to flood the message, which they're definitely accomplishing, but in terms of efficent propaganda, I don't see it
— Dusty (@DustinGiebel) April 23, 2017
このように、Twitterでフランスの有権者たちが使うために作られた#JeVoteのハッシュタグは、4 chanを根城にするトランプ支持者たちのミーム発表会場のようになってしまい、まったく役に立たなくなっていた。
以前、欧州の都市で何か事件があったときに大都市の公共交通がストップしてしまい、「帰宅難民」化した人たちに向けて都心部の住民たちが「よければうちに寄ってください。ソファでよければ寝るところありますよ」というような呼びかけをするために自然発生的にできたハッシュタグがCNNか何かの大手ニュースで紹介され、早速アメリカから「感動した!」「すばらしい!」といった「個人の感想」が大量に寄せられて、地元の人々のためのツイートが押し流されてしまうといったことが発生したが、悪意・作為の有無は別として、よく似た現象だと思う。
いずれにせよ、JeVoteのハッシュタグの中身があまりにすさまじいので、呆れ果てながら私は次のようなことを思った。
ひょっとして、フランスの有権者のためのハッシュタグに常駐しているアメウヨさんたちは、「マリーヌ・ルペンが1位じゃない」という事実にパニクってるのかな。ルペンが勝つ、ルペンが勝つと言われ続けている界隈に住んでる人たちだろうから。
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) April 23, 2017
この時点で、出口調査の結果にせよ開票途中の結果にせよ、マクロンが1位ということが報じられていた。#frenchelectionのハッシュタグは英語圏の報道機関が速報で使っており、#JeVoteよりはましな状況だった(が、こちらもやがてalt-rightのミーム画像に埋められていった)。
#frenchelection のハッシュタグを見てたらちょうど「(英語圏の)ネット民の意見」のアンケートがあったので回答しつつ中を見てみた。案の定、だ。 pic.twitter.com/AxSvbMpGvr
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) April 23, 2017
同じハッシュタグで、こんなアンケートもあった。この人たちの世界は、"Alternative reality" の世界ですな(factsじゃないけど)。 pic.twitter.com/xHS450vLpU
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) April 23, 2017
一応、現時点でのほんとのreality. https://t.co/51TqXxBMc6 Macron at 23.7%, Le Pen at 21.7%, Fillon at 19.5% and Mélenchon at 19.5%, acc to early results pic.twitter.com/M6W5GjlA8P
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) April 23, 2017
ちなみに現在の #frenchelection のハッシュタグの様子。報道機関のフィードに絞らないと、ほぼノイズしかない。ハウリング起こしたマイクみたい。 pic.twitter.com/7xlX2UXoHc
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) April 23, 2017
さっきからこういうような数値(マクロンよりルペンの獲得票数が多い、という内容)のツイートをノイズの嵐の中に見かけるんだけど、それ、ソースどこよって話(私の見てるソースは次投稿)。それとこの人はそんなことを「あーるてぃー」に伝えている。「あーるてぃー」を普段からチェックしてるんだね pic.twitter.com/DHGKuiBJdw
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) April 23, 2017
この数値(「ルペンが25%でトップ」)、私は見なかったのだが(同時進行でサッカーのニュースやブログ読んだりしてたので、フランスの選挙については見てる範囲が限られていた)、いったんそういう数値が内務省から出たことは確かなようだ。開票が早く終わる非都市部の結果が先行で発表されていたのだろう。
https://t.co/hT2R5CaRiQ 私の見てるところ(リベラシオン)。マクロンが1位、ルペンが2位だよ。France24と同じ。 pic.twitter.com/AaIFn1QuyB
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) April 23, 2017
上のツイートを投稿したのはちょうど前項で触れたマクロンのスピーチが始まったところだったが、このころには、#frenchelectionのハッシュタグもalt-rightの投稿があふれかえっていた。
I had a look at the #frenchelection hashtag and it's full of alt-right American trolls. Crawl back under your bridges, please.
— (((FrancesCoppola))) (@Frances_Coppola) April 23, 2017
前項で見たが、こういう「ネット上の動き」は、「一部のネットユーザーの悪ふざけ」や「集団暴走」ではなく、組織的な工作活動である。そういった点について、DustyさんのTLから(彼はウクライナ情勢が専門のジャーナリストである)。
So the Russian Minstry of Defense's TV Channel just tweeted the hashtag that supports Marine Le Pen https://t.co/k1xibjuTIa
— Dusty (@DustinGiebel) April 23, 2017
Le Pen's ties and finances to Russia have been widely reported on since atleast 2014. The French are well aware of it.
— Dusty (@DustinGiebel) April 23, 2017
@DustinGiebel I was in Paris in 2014 when French news broke about Le Pen taking big 💰💰💰💰 from Putin! She's gotten even more since..... 😏😏😏
— Snowbird6000 (@snowbird60001) April 23, 2017
ルペンがプーチンから大金を受け取っているという報道がフランスであったのが2014年なら、フランスの有権者はみな、それを知っているだろう。だが、英語圏ではそのことはほとんど語られていないのではないか。「語られていない」というか、報道記事があっても「MSM」の記事は読まない層が「ハッシュタグでルペンを応援しよう」ということをやっているのではないか。
"le pen putin 2014" で検索したら、すぐにNYTの記事が見つかった。
French Far Right Gets Helping Hand With Russian Loan
By SUZANNE DALEY and MAÏA de la BAUME
DEC. 1, 2014
https://www.nytimes.com/2014/12/02/world/europe/french-far-right-gets-helping-hand-with-russian-loan-.html?_r=0
France’s far-right National Front party has taken an $11.7 million loan from a Russian bank to help finance various campaigns − money, officials said, party representatives were unable to obtain from any French or European bank, though they spoke to a dozen.
In the meantime, Jean-Marie Le Pen, the founder and retired leader of the party, has also taken a separate $2.5 million loan from a holding company belonging to a former K.G.B. agent, according to a published report.
Officials of the party said the $11.7 million loan would be used to help the National Front’s coming local and regional election efforts as well as a run for the French presidency by the party leader, Marine Le Pen. That campaign appears already underway, though the vote is still more than two years away.
「極右の台頭」という《物語》を私たちに語って聞かせようとしているのは、本当は誰なのか。私たちにそれを信じ込ませようとし、それを現実にしようとしているのは、誰なのか。
フランスは、それに抵抗するだろう。投票日直前にシャンゼリゼで警官が撃ち殺され、イスイス団が即座に(関係のない人物の名前を「実行者」として挙げた)声明を出すというショッキングな出来事があったパリは、こういう結果を出している。(ちなみに英語圏の報道ではシャンゼリゼの事件について、「大統領選に影響する可能性が高い」と喚き散らすものが目立っていた。)
The results in Paris. pic.twitter.com/eSvJfkzwlE
— Patrick Ruffini (@PatrickRuffini) April 24, 2017
This is how #Paris voted- big contrast with countryside results #macron #ElectionPresidentielle2017 #Frenchelections https://t.co/0bocBtC78Y pic.twitter.com/TzFeBo9TV5
— Ingrid Cobben (@IngridCobben) April 24, 2017
パリにはマリーヌ・ルペンの影も形もない。
決選投票に進む2候補の最終的な得票率は、下記のようになった。集計途中よりマクロンが伸びている。
#BREAKING Final French election results show Macron on 24.01%, Le Pen 21.30%
— AFP news agency (@AFP) April 24, 2017
So a guy who never ran for any office, had no party support or foreign funding, beat the well-funded populist "power house". Not bad, France https://t.co/zYGixEcils
— Christo Grozev (@christogrozev) April 23, 2017
Marine Le Pen: she had Trump, she had Putin, she had Brexit, terror and her exit poll score is only a few points above her father in 2002.
— Ben Judah (@b_judah) April 23, 2017
ベンさんのツイートにあるように、「2002年にルペン父が……」と言われても、15年も前の話なので、知らない・記憶にない方も多いだろう。
もう15年前なので知らない人もいるかも。前回決選投票に極右FNが残ったとき: https://t.co/3V2Iuj4Kbs あのときの「反FN」での団結っぷりは徹底してた。FN(ルペン父)は第一回投票16.86%、決選投票17.79%。シラクはそれぞれ19.88%→82.21%
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) April 23, 2017
マクロンはトニー・ブレアみたいなことをやろうとしているらしいので、ガチ左派は投票はしづらいかもしれないが、シラクに投票できた人たちがマクロンに投票できないという理由はないと思う。
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) April 23, 2017
この一連のツイートのうち、メランションに関する部分は訂正しなければならないかもしれない。決選投票に進めなかった社会党(現政権)と共和党の二大政党は支持者に対し「次はマクロン候補を支持」と呼びかけたが、メランションは「決選投票では誰も支持しない」と述べた。
Far-left candidate Jean-Luc Melenchon says he will not endorse any candidate for the second round of the French presidential election
— Sky News Newsdesk (@SkyNewsBreak) April 23, 2017
2002年のように「反FN」で一致団結することを拒絶するメランションの態度は「これだから極左は……」という反応を引き起こしているが、「極左、極右、中道」の言葉で語り続けようとすること自体をそろそろやめるべきだと思う。二大政党というシステムが瓦解したあとに残っている対立軸は「右」と「左」ではない。「エスタブリッシュメント」と「自称・反エスタブリッシュメント」だ。今、勢いが来てると波に乗っているのは「自称・反エスタブリッシュメント」の側で、「エスタブリッシュメント」とは、本当に「体制、権威」であるかどうかに関わらず、彼ら「反」の側がそういうレッテルを貼った人々だ。国立行政学院(ENA)出身で閣僚経験者であるマクロンを「エスタブリッシュメント」視すること(別の言葉でいえば「エリート」視すること)に、「右」も「左」もない。
そして既に、英語圏のトランプ支持のルペン応援団は動き始めている。ばかばかしさと危険度にさらに磨きをかけて。
There's a 4chan thread this morning brainstorming how to spread a rumor that Macron is sleeping with his wife's daughter #Presidentielle2017 pic.twitter.com/0qqRqqgvKE
— Ryan Broderick (@broderick) April 24, 2017
French 4chan users are saying it'd be more effective to spread misinformation about Macron's ability to handle terrorism #Presidentielle2017 pic.twitter.com/k81F9f4mNF
— Ryan Broderick (@broderick) April 24, 2017
I've seen this type of comment a lot. Many within the far right on 4chan seem to think the world is ending and are trying to prepare for it. pic.twitter.com/cUWuGXixB7
— Ryan Broderick (@broderick) April 24, 2017
Multiple Macron 4chan threads going now. They're really really angry about the age difference between him and his wife. #Presidentielles2017 pic.twitter.com/Fk2rL8L0Pj
— Ryan Broderick (@broderick) April 24, 2017
(マクロン夫妻の「年の差」に怒る人たちは、ドナルド・トランプとメラニア・トランプには怒らないのだろうか)
4channers are trying to make pro-Le Pen feminist memes to bait leftists, but they hate women too much, so all of it just feels forced. pic.twitter.com/vhxmGBPh36
— Ryan Broderick (@broderick) April 24, 2017
@broderick "Réglagle" du plafond de verre?
— Laurent Weppe (@Laurent_Weppe) April 24, 2017
These wankers can't even write ONE correct sentence in French
フランスからは……
@broderick I'm French.These pathetic attempts will fail, all fake news during the 1st round completely failed to stop Macron. People don't believe them
— So Ethereal! (@So_Ethereal) April 24, 2017
@broderick That's not these stupid, illiterate US trolls that will change the narrative,Le Pen is too hated and there is a national union behind him
— So Ethereal! (@So_Ethereal) April 24, 2017
ネット上の「ルペン待望論」には根拠などない。そういう現実を作りたい人々が唱えている呪文がたくさん飛び交っているにすぎない。それには現実を動かす力などない。
しかし、それらの根拠のない呪文が無力というわけではない。それらはネットという情報空間を「信用できないもの」にしてしまう。それらはネット利用者をひたすら疑心暗鬼にしてしまう。それらは人々の分断の固定化と強化に寄与する。
3月の記事だが、バーニー・サンダース(彼の狂信的な支持者たちの繰り広げた修羅場は、実に醜かった)周辺についての調査報道。分量があるが、読む価値はある。
https://t.co/2ZdUuXbchW "the more the fake news was passed around, the harder the divisions became" (03/11/2017)
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) April 25, 2017
現実に起きていることとしては、まず、マクロン陣営へのサイバー攻撃。
Macron's campaign was the target of cyber attacks by spy-linked group: https://t.co/DKNpP9bIWO pic.twitter.com/C8G0kEkZoP
— Reuters World (@ReutersWorld) April 24, 2017
The campaign of Emmanuel Macron, the favorite to win France's presidential election, has been targeted by a cyber espionage group linked by some experts to the Russian military intelligence agency GRU.
Feike Hacquebord, a researcher with security firm Trend Micro said he had found evidence that the spy group, dubbed "Pawn Storm", targeted the Macron campaign with email phishing tricks and attempts to install malware on the campaign site.
He said telltale digital fingerprints linked the Macron attacks with those last year on the U.S. Democratic National Committee (DNC) the campaign of presidential candidate Hillary Clinton, and that similar techniques were used to target German Chancellor Angela Merkel's party in April and May of 2016.
...
Russia denied any involvement in the attacks on Macron's campaign.
Security experts say Pawn Storm is known to let time pass before leaking stolen documents and that any hacking of Macron's campaign in recent months is unlikely to influence the run-up to the May 7 second round. But, if documents have been stolen, they could be used to undermine Macron's presidency should he win.
...
Pawn Storm, one of the world’s oldest cyber espionage groups, has also been called APT 28, Fancy Bear, Sofancy and Strontium by a range of security firms and government officials.
...
Pawn Storm has become widely known since 2014 for its increasingly brazen attacks against Western leaders, governments, militaries and industrial and media organizations.
Its origins date back a decade earlier to attacks on opposition activists in Russia and governments in neighboring countries such as Ukraine.
http://www.reuters.com/article/us-france-election-macron-cyber-idUSKBN17Q200
そして#SansMoiLe7Mai――「5月7日は私抜きで」というハッシュタグ。「マクロンもルペンもいやだから、決選投票をボイコットしよう」という呼びかけだ。具体例が英訳された形でBBCのTrending(「ネットの話題」のコーナー)に出ている。
Calls to boycott French election
http://www.bbc.com/news/blogs-trending-39692410
このハッシュタグが最初にどこから出たのかは記事に書かれていないが(記事にするならそれくらい調べて書いてよ……)、この「ボイコット」の態度はメランションの態度と一致する。それ以上はわからない。
そのうちに、このハッシュタグも英語のツイートで埋められるのだろう。
※この記事は
2017年04月25日
にアップロードしました。
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