ともあれ、ETAである。
テロ組織「バスク祖国と自由」解体宣言 800人超殺害
パリ=疋田多揚2018年5月4日21時25分
https://www.asahi.com/articles/ASL545GVQL54UHBI01M.html
半世紀にわたりスペイン・バスク地方の分離独立を主張してテロを重ねてきた武装組織「バスク祖国と自由」(ETA)が3日、組織を完全に解体したという「最終声明」を出した。
……
ETAは、スペイン北部からフランス南部に広がるバスク地方の独立を求める組織。1959年に結成され、68年からテロを始めた。政治家や警官、市民ら800人超の命を奪ったテロ組織だが、近年は当局による摘発強化で弱体化が進み、11年には武装闘争の最終的な停止を宣言。先月には地元紙に、これまでのテロの犠牲者に謝罪する声明を寄せ、解体は間近とみられていた。
50年も武装活動を行ってきたETAによる死者数が「800人超」というのを「案外少ない」と感じてしまうのは、昨今の所謂イスラム過激派の異様な殺戮が当たり前になってしまったせいではなく、北アイルランド紛争の約30年間にIRA (PIRA) が1705人も殺害していることと、無意識に比較してしまうからだ(ちなみにロイヤリスト側は諸組織合計して1027人を殺している。英当局と警察は、UDRも入れて361人)。当事者にとっては、そんなことはどうでもいいことで、私のような完全な部外者が「少ない」という馬鹿げた感想を漏らすことも、耐え難いことだろう。
だが、バスクの和平プロセスには、一足先に和平プロセスを開始した北アイルランドの当事者たちが深く関わってきたのであり、ここで北アイルランドと比較してしまうことは「無関係なものを持ち込んでいる」と非難されるべきことでもない。というか、和平プロセス以前にいわゆる「武装闘争」の時代から、IRAとETA(およびそれぞれの政治組織)は強く結びついてきた(「共闘」の関係にあった)。
両者の関係についてはウェブ上にも多くの解説や論考がある(例えばJohn Dorneyさんのこちら)。私もこれまでに、ネット上の北アイルランド経由でバスクの最新情勢を知ったことが何度かあるし、いくつかは「NAVERまとめ」を使うなどして記録したものもある(それらはまたあとで、このエントリの末尾にURLを貼るなどしておこう)。そして今回の「ETA解体」という大きな節目に際しても、北アイルランドの関係者たちが式典に赴くなどしている。
, @GerryAdamsSF travelling to Basque region in France to take part in conference on Friday on Basque peace process. Others taking part include former Taoiseach Bertie Ahern and ex Downing St Chief of Staff Jonathan Powell
— Mark Devenport (@markdevenport) May 2, 2018
ETAは「バスク」の独立を武力で実現しようとした運動で、その「バスク」はスペインとフランスにまたがっている。そして、ここ数年の武装活動停止から武装解除という動きはフランスで行われており、スペイン政府は依然として「ETAとは話をしない」という方針を貫いている。ETAが(一方的に)武装活動停止を宣言したときも、(一方的に)武装解除したときも、スペインは無視しているというか、政府の代表者を式典に送るといったこともしていなかったはずだ(記憶に頼っているので要確認)。そして今回、「解体」ということになっても、スペイン政府はその方針をとっている。だから、「ETAの活動停止から解体」という大きな出来事に、ETAの暴力の最大の対象だったスペインは立ち会っていない。
それでもETAは、さっさと一方的に解体してしまった。個人的には、IRAより早くETAが「解体」するとは思っていなかったが(IRAは既に機能はしていないが、「解体」はしていない。解体したらその穴を埋めるのはディシデント・リパブリカンだろうから、解体はしないほうがよい)。
「解体」に際する声明文の英語版が、BBCの記事に掲載されていた。
声明文中にSortu(https://t.co/TRsfAJtfs7 前身はBatasuna: 2003年に解散させられた「ETA政治部門」)への言及なし。ただし「バスクの独立を目指す」「左翼」という主義主張は声明文に書かれている。
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) May 4, 2018
この声明をもって、ETAという組織はいかなる形でも消滅し、軍事的行動はもちろん政治的意見表明もすることはなくなる。以降は元メンバーや支持者はそれぞれ個人の判断で(引き続き)バスクの独立を目指して政治的に活動していくことになる。……というような内容だ。
ETAには「政治部門」があった(本人たちは「政治部門呼ばわりは不当」と主張している。IRAとシン・フェインと同様)。「バタスナ (Batasuna)」という政党だ。しかしバタスナは2003年にスペインにおいて非合法化され、活動を停止。
https://en.wikipedia.org/wiki/Batasuna
その後、2011年にSortuという政党が立ち上げられ、2012年にスペインの憲法裁判所で1票差で合法政党と判断された。現在、スペインの上下両院に1人ずつ、EU議会に1人の代表者を送っており、バスクの自治議会には定数75人のうち12人。バスクに隣接するナバレの自治議会(定数50人)にも4人の議員を出している。
https://en.wikipedia.org/wiki/Sortu
ETAのメンバーや支持者がこの政党に参加するかどうかは、組織は指図せず、個々の判断に委ねられるという形をとったわけだ。
IRAが活動してなくても残っていて、影響力を行使していないはずがないじゃないという部分でもめた2000年代のいくつかの事例を思い浮かべつつ、完全に解体し、消滅し、過去の存在となるということの意味を、少し考えてみる。
そして「過去の存在となる」前に、組織がまだ存続しているうちに、なすべきこととは何かということも。
テロ組織「バスク祖国と自由」解体宣言 800人超殺害:朝日新聞デジタル https://t.co/00BXODSjFf なんとETAがIRA(ロシアのじゃないほうのIRA)より先に明確に解体するとは!
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) May 4, 2018
"声明では、「ETAは政治的活動に終止符を打ち、今後、政治的立場を表明することもない」と明言。「今回の歴史的決断は、自由と平和に向けたプロセスがこれまでとは別の道のりを歩むためのものだ」とした。元メンバーは今後、個人として民主的にバスクの独立を求めていくとも記している。"
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) May 4, 2018
ETA group releases dissolution statement https://t.co/jUoyUKDswh "Basque separatist group ETA has announced its dissolution on Thursday in a statement released through the BBC and Spanish media to a cautious response." BBCサイト見てたのに、なぜ気づかなかったのだろう (・_・)?
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) May 4, 2018
このように、ETAの声明はBBCとスペインのメディアに届けられたというのだが、BBCのサイトを見ていても気づかなかった。ETAが武装活動を停止したときはBBCでトップニュースになっていたのだけど……。
BBC News - Eta: Basque group disbands but leaves deep wounds for Spain https://t.co/zKPNL8MIji 2日付。でもこの記事は記者記名ありの解説で、ETAの声明文は入っていない。声明文が入ってるのは次の記事。
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) May 4, 2018
BBC News - Eta: Disbandment won't change our policy says Spain's Rajoy https://t.co/27P2I6qx2v 3日付。この記事の末尾にETA声明の文面(画像)あり。焦点はスペイン各地(およびフランスなど)で獄中にある囚人のバスクへの移送。そこで交渉が始まるかもしれない。忘れた頃になるかもしれないが
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) May 4, 2018
この記事に入っている声明の文面(画像)が、上の方に貼り付けた画像。
BBCの記事はこのくらいしか見当たらないのだが、一方、ガーディアンにジョナサン・パウエルのOpEdが出ていた。当ブログでは既に何度も言及しているが、パウエルはトニー・ブレアの右腕として北アイルランド和平にあたった人物(外務省の役人→ブレアの参謀長)で、グッドフライデー合意 (GFA) に際しても、GFA後の和平プロセスに際しても、北アイルランド国技「エクストリーム交渉」の現場を見てきた人だが、そもそもその「交渉」という
Great Hatred, Little Room: Making Peace in Northern Ireland Jonathan Powell by G-Tools |
Terrorists at the Table: Why Negotiating Is the Only Way to Peace Jonathan Powell St Martins Pr 2015-06-30 by G-Tools |
今回、ガーディアンに掲載されているOpEdは、この本↑(Terrorists at the Table)での議論を短く、バスクの紛争についてまとめたような感じで、逆に言えばこの本を読むとより広く、具体的なことがわかる。
'Rajoy’s dilemma is a painful one. He is outflanked by an even more radical party, Ciudadanos, and the right wing of his own, which is completely opposed to negotiation. But sometimes political courage is required if a conflict is to be avoided.' コロンビアがこうでしたね。
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) May 4, 2018
'It is possible that there cd hv bn an agreement in NI in 1973 at Sunningdale, if the loyalists & Sinn Féin hd bn included. But they weren’t, and we suffered 30 more years of bloodshed on our streets before we reached the Good Friday agreement – “Sunningdale for slow learners”.'
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) May 4, 2018
(サニングデールがどうこうというのはバスクには直接は関係ないんだけど、おもしろいので。ちなみにこれはSDLPのシェイマス・マロンの言葉。)
Truly excellent article in @guardian on ETA and IRA peace processes and lessons to be drawn - including for #Catalonia "Without attempts to open a political dialogue with the pro-independence forces there, there will be no solution".https://t.co/JH4PBVkQkP
— Mike Eastabrook ️ (@Painterman1964) May 4, 2018
“ If these groups enjoy political support it is very unlikely they can be defeated by purely military means. If there is a political problem at the heart of the conflict then there will need to be a political solution that requires dialogue” https://t.co/FglbKyHE6s
— Montserrat Comelles (@MComelles) May 4, 2018
さて、このパウエルが、4日(金)にフランスで行われたETAの解体の式典に参加したことは、上に埋め込んだBBC NIのマーク・デヴェンポートのツイートにある通り。
https://t.co/LgC3sfyIK3 ETA解体・バスクの武力紛争/武装闘争終結の式典が4日(金)に行われるが、北アイルランドというかアイルランドからはシン・フェインというかIRA……えっとIRA政治部門のジェリー・アダムズ、GFAのときのアイルランド首相バーティー・アハーンが参加。さらに…
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) May 4, 2018
…ガーディアンのOpEdを書いたジョナサン・パウエルも参加。パウエルはGFAのときの英首相側近で、GFAのメイン・アーキテクト。現在は民間人の立場になっている(NGOの代表)。
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) May 4, 2018
その式典についてのツイートをいくつか見ておこう。
[ENCUENTRO INTERNACIONAL] lxs organizadores acaban de llegar a ARNAGA. Aqui se encuentran Brian Currin (GIC), Raymond Kendall (GIC), Alberto Spectorovsky (GIC), Anaiz Funosas Bake Bideako lehendakaria, Agus Hernan Foro Sozial Iraunkorraren koordinatzailea #PazEnElPaísVasco pic.twitter.com/iDNPHnMY75
— Foro Soziala (@ForoSoziala) May 4, 2018
Today we're attending an international conference, which is being held to welcome the dissolution of #ETA. Over the past few years, we've been supporting @ForoSoziala and other civil society organisations in working to end the armed struggle. Read more: https://t.co/yI3VZL6uXg https://t.co/YVnL779Dkb
— Conciliation Resources (@CRbuildpeace) May 4, 2018
A symbolic day to be present to support peace in the Basque Country.. as Jonathan Powell said at the ceremony 'peace is not a zero - sum game but a matter of political consent' https://t.co/txQ9soVXBC
— Jonathan Cohen (@JCohen_CR) May 4, 2018
「和平はセロサム・ゲームではない」。これ、本当に大事なことなんですよね。
式典に参加しているバーティー・アハーン元アイルランド首相について、式典前に出たアイリッシュ・インディペンデントの記事。北アイルランドについて英メディアで見ているとどうしてもアハーンは影が薄くなるのだけど(英メディアが称揚するのはブレアと米ミッチェル上院議員)、北アイルランド和平に関しては、熱意のある実務家としてもっと華々しく評価されていい人だ。政治の第一線を退いてから、バスクに関しても積極的に関わっていた(目立つことが好きなだけのブレアとは大違いで、地道に取り組んでいた)。
A symbolic day to be present to support peace in the Basque Country.. as Jonathan Powell said at the ceremony 'peace is not a zero - sum game but a matter of political consent' https://t.co/txQ9soVXBC
— Jonathan Cohen (@JCohen_CR) May 4, 2018
そして
Maidin maith ó Euskadi. The road 2 peace! pic.twitter.com/1TDIM7RZws
— Gerry Adams (@GerryAdamsSF) May 4, 2018
現地到着。Cambo-le-bainsというバスク/フランスの町だ。
Gora Euskadi! pic.twitter.com/hHMEkfVhdR
— Gerry Adams (@GerryAdamsSF) May 4, 2018
ここは『シラノ・ド・ベルジュラック』の作者ゆかりの地で、その博物館があり、アダムズは観光客と化している。アダムズのツイッターとしては通常運転。
Ag Cambo. pic.twitter.com/2eMq1uYK6V
— Gerry Adams (@GerryAdamsSF) May 4, 2018
一方で、シン・フェインのサイトにはちゃんとした記事が出ている。
Adams praises historic advance in Basque peace process https://t.co/H4jftqESc3
— Gerry Adams (@GerryAdamsSF) May 4, 2018
式典に出席した外部オブザーバーの集合写真。
A historic 24 hours in the Basque peace process. Well done to all who made this possible. pic.twitter.com/GA4mr8vKi1
— Gerry Adams (@GerryAdamsSF) May 4, 2018
ジェリー・アダムズとアルナルド・オテギ(左側の笑顔の人。白髪が増えたね)。
Gora Euskadi. pic.twitter.com/u5mvJqndaE
— Gerry Adams (@GerryAdamsSF) May 4, 2018
式典でのアダムズのスピーチ。最初30秒くらい、アイルランド語で挨拶……と思ったけどアイルランド語とは響きが違うし、すっごいたどたどしい。バスク語でした。
Gerry Adams addressing the peace conference on Basque peace process. https://t.co/LjvdCKLLZG
— Gerry Adams (@GerryAdamsSF) May 4, 2018
アダムズのスピーチでも言及されているけれど、「この場にいない貢献者たち」。マーティン・マクギネスと、アレック・リード神父。アダムズのスピーチではほかにハロルド・グッド師(北アイルランドのプロテスタントの牧師で和平活動家。存命)にも言及。
Let pay tribute today to those who help us in this journey and there are not more with us. Grmma Martin & Alec. Always in our hearts pic.twitter.com/fJbEHtYOAW
— urko aiartza (@uaiartza) May 4, 2018
"All the victims must be heard." のところで拍手が起きてますね。結びが「われらの復讐は、われらの子らの笑顔である」(ボビー・サンズ。1981年5月5日没)。
実際、5月上旬というのはアイリッシュ・リパブリカンにとっては歴史的に重要な意味を持つ時期だ。1916年蜂起(イースター蜂起。4月24〜29日)の鎮圧後、軍事裁判で死刑判決を言い渡された首謀者・反乱軍の主要メンバーの銃殺刑が行われたのが5月上旬。現代のリパブリカンにとっては、1981年のハンストの最初の死者、ボビー・サンズを思い起こし、このハンストの記念行事を行い、1916年蜂起から100余年の間の「闘争」を思い、何が達成されたか、アイルランドがどうなったかを噛み締めるときだ。今のアイルランドには、政治的な流血はない。Irish rebelというものに象徴される、「闘争こそ魂」という史観のあるアイルランドで。
102 years ago yesterday, under armed guard, in a small candlelit chapel inside Kilmaimham jail, just hours before he was to be led out and executed by firing squad for his part in the Easter Rising, Joseph Plunkett married Grace Gifford. https://t.co/afpYaI9OeT
— Niall Ó Donnghaile ⭕️ (@NiallSF) May 4, 2018
Sinead O'Connor - This is a Rebel Song - YouTube https://t.co/UHoN9Ys2b6
— Gerry Adams (@GerryAdamsSF) August 8, 2017
Bobby Sands died on this day in 1981.
— Matt Carthy MEP (@mattcarthy) May 4, 2018
He remains an inspiration to millions across the world. Long live the memory of the Irish Hunger Strikers!#BobbySands pic.twitter.com/00yPGWdfcj
※アダムズの2017年のツイートは、今のタイミングで自分でRTしているもの。
一方、アダムズのセルフィに笑顔でおさまっていたアルナルド・オテギ。アダムズと仲良く踊ってるみたいな写真を、バスク語とスペイン語でツイート。
Egindako lanagatik @GerryAdamsSF-i eskerrak emateko aukera izan nuen atzo. Gure lagun handi bat ere gogoratu genuen: Martin McGuinness #BasqueFuture Tiocfaidh ár lá pic.twitter.com/gJT6MlgwWB
— Arnaldo Otegi (@ArnaldoOtegi) May 5, 2018
Ayer tuve ocasión de trasladar a @GerryAdamsSF nuestro agradecimiento por su trabajo. También tuvimos ocasión de recordar a otro gran amigo, Martin McGuinness #BasqueFuture Tiocfaidh ár lá pic.twitter.com/3ry6vjZWl7
— Arnaldo Otegi (@ArnaldoOtegi) May 5, 2018
スペイン語のを自動翻訳にかけると、"Yesterday I had occasion to convey to @GerryAdamsSF our gratitude for your work. We also had the opportunity to remember another great friend, Martin McGuinness #BasqueFuture Tiocfaidh ár lá " つまり「ジェリー・アダムズに感謝。マーティン・マクギネスにも感謝」で「われらの時代が来る」。
オテギとアダムズの間、後方に立ってこちらを見ているのは、ジョナサン・パウエルだ。
オテギのTwitterは私には読めない言葉(バスク語、スペイン語)がほとんどだが、英語でのツイート(バスク語からの翻訳と思われる)もある。
Today marks the end of an era.
— Arnaldo Otegi (@ArnaldoOtegi) May 3, 2018
All those who suffered in the Basque Country, in one way or another, are on my mind, without exceptions. #BasqueFuture pic.twitter.com/b02rEKycp7
I'd like to thank everyone -individuals and organisations- that have worked over the years, to bring us to this scenario. #BasqueFuture
— Arnaldo Otegi (@ArnaldoOtegi) May 3, 2018
We have a chance to move forward as a People.
— Arnaldo Otegi (@ArnaldoOtegi) May 3, 2018
Let us learn from experience and, without wasting time, make the most of this opportunity.#BasqueFuture
I'd like to welcome ETA's decision.
— Arnaldo Otegi (@ArnaldoOtegi) May 3, 2018
It has moved with a sense of responsibility to achieve orderly closure to a 60 year cycle.#BasqueFuture
オテギは下記の、「慎重に歓迎 cautiously welcome」という態度のツイートをRTしている。
I really hope that one day we will effectively remember @ArnaldoOtegi for his vision of a #BasqueFuture. I’ve spent long enough studying Spanish historiography to be skeptical, but I have more hope now than I once did. https://t.co/c4V7sfgiJ9
— Brittany Kennedy (@WaveProfesora) May 3, 2018
スペインの現政権は無視をしていても、スペイン全体がそうというわけではない。オテギのRTより:
🔴 Zapatero: "Todo empezó con Jesús Eguiguren y Arnaldo Otegi. Nada se entiende sin esa relación. Esa es la verdad de los hechos" #elintermedioETA https://t.co/N017LvUE6I pic.twitter.com/0mHvQaXhhF
— El Intermedio (@El_Intermedio) May 3, 2018
機械翻訳にかけると、"🔴 Zapatero: "It all began with Jesús Eguiguren and Arnaldo Otegi. Nothing is understood without that relationship. That is the truth of the facts " http://atres.red/4ncii268 #ttps://t.co/N017LvUE6I " となる。この Jesús Eguigurenという人(バスク社会党の政治家)が政府を代表してETAとの交渉にあたった。(北アイルランド和平でいえばモー・モーラムのポジションか?)
https://en.wikipedia.org/wiki/Jes%C3%BAs_Eguiguren
この2人がカタルーニャ・ラジオとバスク・ラジオの番組で語ったようだ(写真にタグ付けされているので「この2人」であることがわかる)。
Egun historiko hau hasteko, Catalunya Radion eta Radio Euskadin egin ditut elkarrizketak. Eta lagun zaharrekin ere topatu naiz. #BasqueFuture pic.twitter.com/mysGzPdc4E
— Arnaldo Otegi (@ArnaldoOtegi) May 4, 2018
ジョナサン・パウエルのガーディアンOpEdにもあったが、今回のバスク和平は、近年急に深刻な展開を見せているカタルーニャ情勢という文脈からも参照されている。亡命政府状態にあるCarles Puigdemontのツイート。この人に対するスペイン政府の態度は到底「欧州」のものとは思えなくて、私などドン引きしているのだが(かわいこぶってるわけじゃなくて、ほんとにドン引きせざるを得ない)、事態を悪化させないようにこの混乱を収める方向に行ってほしいと心から願っている(しかしカタルーニャに関しては本当に、誰が何をやっているのか、めちゃくちゃ混乱してると思う。ロシア絡んでるっぽいし)。
Avui és un dia històric per iniciar un futur de pau al País Basc i de memòria per a totes les víctimes del conflicte. Amb venjança no s'assoleix res. Només amb diàleg i reconeixement mutu es poden resoldre tots els conflictes. https://t.co/RSKpRY0ydc
— Carles Puigdemont (@KRLS) May 4, 2018
機械翻訳で "Today is a historic day to start a future of peace in the Basque country and memory for all victims of the conflict. With revenge is not achieved nothing. Only with dialogue and mutual recognition can be resolved all conflicts. https://twitter.com/KofiAnnan/status/992358281292197889 …"
ETA解体の式典から、オテギのツイート。
A large part of the political, social and trade union actors that subscribed the Aiete Declaration are here today. #BasqueFuture pic.twitter.com/rc0MicWkZa
— Arnaldo Otegi (@ArnaldoOtegi) May 4, 2018
Since then, we have witnessed progress and setbacks in the process of building peace in the Basque Country. There can be no doubt that the significant decision made by ETA is in line with the agenda and demands underwritten at that International Conference. #BasqueFuture
— Arnaldo Otegi (@ArnaldoOtegi) May 4, 2018
A new era for our Country comes into being today. Firstly, we would like to express our sincere gratitude to the representatives of the international community, for being here today and for their tireless work throughout all these years. #BasqueFuture
— Arnaldo Otegi (@ArnaldoOtegi) May 4, 2018
We agree with their views about the need to build peace without victors or vanquished and to achieve political agreements in order to build a different future for our people. #BasqueFuture
— Arnaldo Otegi (@ArnaldoOtegi) May 4, 2018
"To build peace without victors" 「勝者なき和平の構築」。この理念が当たり前のものになれば、「紛争」というもの自体の性質が変わってくるだろう。
Today, as before, we wish to state the following:
— Arnaldo Otegi (@ArnaldoOtegi) May 4, 2018
-We wish to acknowledge all the people who have suffered or continue to suffer due to the conflict in our Country. All of them, without exceptions. #BasqueFuture
— Arnaldo Otegi (@ArnaldoOtegi) May 4, 2018
-We must insist upon an idea of great political significance: we all need to learn from the experiences of the past and take this opportunity to move steadily forward as a people. #BasqueFuture
— Arnaldo Otegi (@ArnaldoOtegi) May 4, 2018
-We wish to welcome the declaration issued by ETA, which ends a history of over 60 years in a complete, comprehensive and orderly manner. #BasqueFuture
— Arnaldo Otegi (@ArnaldoOtegi) May 4, 2018
We must also highlight the fact that an unresolved political conflict existed before ETA began and that this political conflict still continues unresolved. We are still a nation without peace or freedom. #BasqueFuture
— Arnaldo Otegi (@ArnaldoOtegi) May 4, 2018
The men and women of @EHBai and @ehbildu will give the very best of ourselves in order to achieve these objectives. #BasqueFuture
— Arnaldo Otegi (@ArnaldoOtegi) May 4, 2018
オテギのRTから。死者たちを思うバスクの法律家の言葉。ぎこちない英語が、彼らにとってこの日がどういう日なのかを物語る。
Gaurko egunean gurekin ez dauden guztiak gogoan! Egun handirarte! Let remember all those who are not today with us! Till the great day! pic.twitter.com/ngICDyDWHW
— urko aiartza (@uaiartza) May 3, 2018
ポリティコ・ヨーロッパの記事。
“The Spanish state would love for there to be violence in the Basque Country and Catalonia,” Basque independence leader @ArnaldoOtegi tells me shortly before #ETA finally disbands. @POLITICOEurope https://t.co/CPkVf07pfo
— Guy Hedgecoe (@Hedgecoe) May 3, 2018
※このあと、「バスク和平プロセス」のアカウントを見て、ニュース記事も少し見る予定。
https://twitter.com/basqueprocess
※この記事は
2018年05月05日
にアップロードしました。
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