kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2008年05月20日

NHKスペシャル『沸騰都市』第二回ロンドン

今朝のエントリで書いた「NHKスペシャル」、見ました。

内容のポイントという点ではだいたい思っていた通りでしたが、実際にその「最前線」にいる人たち(当時のケン・リヴィングストン市長、ロシア人実業家、労働者階級の英国人チェルシーサポさん、マンチェスター・シティのオーナーになったタイのタクシン元首相、など)に対する取材がかなり丁寧で、中身がけっこう濃かったです。ただ、構成にはちょっとツッコミ入れたいところもあった。って「資料映像」として使われていたアーセナル関連の部分なんですが。

再放送が「2008年5月21日(水)深夜【木曜午前】0時55分〜1時44分 総合」だそうです。今日の放送を見逃した方、ぜひ。私も日曜日の「ドバイ」は見逃したので、再放送で見ようと思います。(ドバイについては、「マネー」や「外国人労働者」だけじゃなくて「政治」についても触れられているといいな。)

以下、番組を見ながら手元のメモ帳に書き付けていたメモを文章化。




番組冒頭、ファインアートのオークションの光景(メモってないんだけど、サザビーズだと思う)。携帯電話を手にオークション会場を埋め尽くす人々、次々と落札される絵画。3時間で200億円を超える売り上げ。「ピカソの名画」(『泣く女』みたいなの)が落札される。買い手はロシア人富豪。

今、ロンドンは、新興国から取り込んだマネーと人材で、「世界の首都」の座をニューヨークから奪い返そうとしている、という内容のナレーション入る。

オープニング映像。

本編開始。

2008年1月、トラファルガー・スクエア。「ロシア・ウィンターフェスティバル」が開催。設置された舞台でロシアの踊り。ロンドンへのロシア人の移住が急増し、今では25万人とも。ロシア・フェスの壇上で挨拶をするケン・リヴィングストン市長(当時)。

番組では、ケン・リヴィングストンを「外国人に対する税の優遇など、大胆な開放政策でロンドン復活の立役者となった」などと紹介。これは非常に適切。「レッド・ケン」は過去のものだということ――要するに「レッド・ケン」すらもネオリベ化を免れていないということ(そのくせ当人が選挙前に「サッチャリズム」を攻撃してたんだからわけわかんない)――、ここから、見る人が見れば、こないだの選挙でなぜ保守党やBNPが得票を伸ばしたのか、彼の進めた「外国人受け入れ」が、「英国人」にとって何を意味したか、そういうことがうかがえると思う。

ケン・リヴィングストンいわく、「ロシア、インド、中国に門戸を開く」。

ナレーション、「ロンドンの人口は約750万人、うち3人に1人が外国人」。

ロシア・フェスのクライマックス。トラファルガー・スクエアに人工の雪が舞い、ロシア国歌が響く。(おいおいおいおい……)

ロンドンの街路を歩く人々(シティのあたりかな、白人で勤め人風の人がほとんど)の映像に、ナレーション。「ロンドンは、19世紀の産業革命以来の好景気に沸いている。ロンドン証取ではNY証取を上回る取引額。ロンドンを目指す移民も、NYを目指す移民に迫る勢いだ」。

映像切り替わってギルドホール (Guildhall: en.wikipedia参照) の中で開かれている晩餐会というかパーティ。ナレーション、「かつて貴族が集ったギルドホール、今はロシア人の富裕層が集う」。開催されているのはロシア人ビジネスマン、セルゲイ・コルシェフが主催するパーティで、主賓はロシアの資源企業の幹部たち。

ロンドン証取上場の外国企業のうち、6割がロシア企業だ。

セルゲイ・コルシェフはロンドンでロシア向け企業のコンサルをしている。「影のロシア大使」との異名もある。ケン・リヴィングストンとも昵懇の間柄だ。

「金融センター」としてのロンドン、そこに集まるロシアのマネーとエネルギー。利害が一致している。

ロンドン市と関係を築きたいモスクワ市の市役所職員が、ロンドン市役所を訪問する。案内役はコルシェフだ。彼はこういう活動をして、成功報酬を受け取っている。そうやって成した個人資産は45億円、ロンドン郊外に6万坪の邸宅を購入し、市街のテムズ川沿いにも高級フラットを所有、週日は市内で暮らし、週末は郊外へ。(うは、「昔ながらのロンドンのブルジョワ」だ!)家にあるピアノは「ヴァイオリンのストラディバリウスと同じ木で作ったピアノ」。(成金趣味……)リヴィングには高級そうなソファなどがあり、マントルピースの上にはモダンな具象画(よく見えなかったけど、ルシアン・フロイドの絵のような感じのもの。フロイドではないとは思うが。)5歳前後の子供が2人。

コルシェフは1990年、23歳のときに単身ロンドンにやってきた。シティの金融街の企業で雑用をしながらこつこつと資金を貯め、今から10年前にコンサル会社と興した。ちょうどそのころ、ロシアが天然ガスや石油などの資源で急成長をした。その後、コルシェフの資産は倍々ゲーム。

ニューヨークは、9-11で規制が厳しくなった。ロンドンはそのあとで「世界の金融センター」として伸張してきた。特にロシア、インドなど新興国の企業が、自国では難しい巨額の資金調達をロンドンで行なうようになっている。シティで働くブルガリア人女性ディーラーのインタビュー。(インタビュー内容はメモし忘れている。)

映像切り替わってエミレーツ・スタジアム周辺。19日朝のエントリでちょっと触れた「ガナサポさんの集団」の映像はここで出てくる。で、「お、ロシアのコンテクストでうちの話、ってことは、つまり『ウスマノフの買収失敗劇』を入れて、そのあとで成功例としてチェルスキに行くのだな」と予想してお茶飲んでたら、何とここでお茶ふきターイム! 手元のメモには、「Emirates周辺、ガナサポさん・・・ってチェルシーかよ!」とある。(^^;)

具体的には、ナレーションで「サッカーでも外国人パワー」みたいなことをしゃべって、ひたすら赤いうちのサポさんたちの映像からすぐに、チェルシーの試合の映像につないでいたのだ!! 正直、これはない。。。ガックリ orz

在英ロシア人実業家のセルゲイ・コルシェフはチェルサポである。スタジアムで観戦しているコルシェフ、「友人は、チェルシーはロシアのものだと言っています。ロシアの投資がサッカーにも及んでいることに誇りを感じています」。ここらへんで「スタジアムで観戦する油さま」の資料映像など。(さすがに油さまには取材できなかったらしい。あの人マスコミ嫌いだからね。)

で、ここで思ったんだが、1990年に23歳だったコルシェフは、ロマン・アブラモヴィッチとだいたい同い年だ。油さまはロシアの天然資源で成り上がり、コルシェフはソ連崩壊の時期にロンドンに渡って、コンサルとして成功した、という違いはあるけれども、どちらも「ロシアのニューリッチ」の中核をなす世代の人だ。

番組ナレーションは、内容的に、「油さまがイングランドのプレミアリーグのチームに資金を投入し、イタリアなど有名リーグからがんがん選手を買いまくって、サッカーがビッグビジネス化した。投資の結果、入場料収入、グッズ売り上げ、放映権料収入などが伸びて、クラブの収入は2倍になった」という話。うむー。アーセナル目線ではかなり微妙な話に聞こえるのだけど、まあいいや。

映像はチェルシーの優勝パレード(昨年か)。で、画面に一番多く映ってるのはランパードで、彼はビッグマネーにものを言わせて油さまが買ってきた外国人スターではなく、イングランド人でたたき上げじゃんか、とかツッコミをちょっと。話題に合う資料映像ってなかなか難しいかもしれないっすね、人の移動が多いから。

ナレーション、「チェルシーは、クラブ経営は金持ちの道楽ではなく、ビジネスなのだ、ということを示した。これにより、他のクラブも相次いで株式上場を果たした」。そして、「その結果、イングランド・プレミアの20チーム中、9つのクラブが外国人オーナーのもとにある」。資料映像で「外国人オーナー」たちの顔写真。ロシア人(油さま)、アイスランド人(ハム)、エジプト人(フラムのモハメド・アルファイド)。ってここに出てくる「外国人オーナー」のクラブは全部ロンドンなんだよね。っつかロンドンで「外国人に買われていないプレミアのクラブ」はアーセナルだけなんだけど。そしてナレーション、「(このようなプレミアリーグは)今やロンドンの象徴である」。

んで、さっきのところに戻ると、なぜ「サポさんたち」の資料映像がアーセナルかね?とやっぱりツッコミを入れておきたい。

なんてことは別として、ここはもうちょっと丁寧にしてほしかった。「ロンドン証取に上場しているプレミアのクラブ」のデータを示すとか。っていうかこの番組、全体的に「データ」が画面に出てこないんだよね。ナレーションで「数字」はいろいろ出てくるんだけど。それはそれでとっつきやすくていいのかもしれんけど。

で、「プレミアの外国人オーナー」の話は、
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/marketing/article/88
http://blog.goo.ne.jp/rossana75jp/e/66f307fd5d9506c38b215e05bacb5043
などに詳細があるのだけど、今日のNHKスペシャルでは「アメリカ人投資家」がすっぱり抜けてたんだよね。そりゃないよって思うんだけどね。マンチェスター・ユナイテッド(今期優勝)とリヴァプール(今期は4位)という「CL上位常連、UEFAの賞金やら放映権料やらがっぽがぽ」の二大クラブが、「新興国」などではなく、「アメリカ」のマネーだってことは、強調はしなくていいけど、一言触れるくらいはしてほしかった。単に「事実」として。

そして番組は進行、「プレミアの外国人オーナー」のひとりとして、タイのタクシン元首相。元々「メディア王」だったタクシンは政界に進出し、首相となったが、2006年のクーデターでロンドンに事実上亡命している。その彼が、「万年Bクラス」のマンチェスター・シティFCの株式の74パーセントを取得した。

タクシンへのインタビュー。「ロンドンは、私のような人間も受け入れてくれた」etc。

タクシンのコメントを聞きながら、私は「なんか一昔前の『アメリカン・ドリーム』を語るナラティヴだなあ」と思った。

タクシンは油さまにならって巨額投資を行ない、外国人選手を次々と獲得、取材時点ではマンチェスター・シティはけっこうがんばってリーグ6位だった……というメモの横に、「ロンドンじゃないじゃん」って書いてある。ははは。「マネー」の話としては「ロンドン」でいいのだろうけど(ロンドン証取に上場されているのだから)、やっぱ微妙っちゃー微妙だよね、「マンチェスター・シティは『世界の首都、ロンドン』の象徴」とかいう語りは。

映像、マンチェスター・シティのショップ店内(青いよー)。タクシンが視察に訪れると子供がサインをもらいにくる。タクシンがオーナーとなることについては、タイで汚職疑惑もあるような人物はいかがなものかという声もあったが、今ではすっかり歓迎されている、というナレーションもあった。

タクシンのインタビュー。マンチェスター・シティはCL圏内の「リーグ4位」を目指している。「眠れる巨人を揺さぶり起こすんです」。

で、ここまで、エリクソン監督の顔も姿も出ない。マンチェスター・シティの最大の「外国人」はエリクソン監督だと思うけど。

この番組に出てきたクラブには「大物外国人監督」がかかわっているのだけど(チェルシーは、取材時点ではたぶんモウリーニョだし、ガナはヴェンゲルだし)、どのチームについても監督の顔も姿もなし。マンチェスター・ユナイテッドに至っては、試合の様子と、ポルトガル人のクライベイビーがちょこっと出てきただけだったかな。

なんてことはどうでもいいので先に行こう。

番組はここで話を切り替える。サッカーに巨額のマネーが投資された結果、「イギリス人で労働者階級」というサポーターは「締め出されたかっこう」だ、と。スタジアムで観戦しようとすると一番安い席でも1万円ほどとチケット代が高騰し、スタジアムにいけなくなってしまったサポさんたちは、パブでテレビ観戦するしかない、と。

カメラはロンドンの、あまり高級ではない(庶民的な)エリアのパブに入る。そこはチェルサポさんの溜まり場で、中は「白人、労働者階級」の男性たちでいっぱいだ。40代くらいが多いような雰囲気。「もうスポーツじゃない、ビジネスだ。どのクラブもファンのことは考えていない。金のことだけだ」と語るのはチェルサポのボブ・ダフィンさん。白人、スキンヘッドでがたいがよく、40歳くらいか。

ボブさんの自宅はヴィクトリアン・テラストハウスの平凡な住宅街(ロシア人ニューリッチのコルシェフとはえらい違いだ)。彼は日雇いで土木作業員をしている。仕事は自分で探さなければならない。取材に行ったその日は、朝まだ暗いうちに自宅を出て、午前と午後の2件の仕事を入れていたが、午前の現場に資材を積んだ車が到着せず、午後の仕事をキャンセルしなければならなくなった。この日の収入は7000円だった。

……ロンドンの生活費(東京より高い)で、「日収7000円」はきついと思う。

ここで話は切り替わる。空撮映像で「2012年ロンドン五輪会場」。その工事で現場仕事をしているのは、ポーランド人労働者が多い。ドイツやフランスで規制されているポーランド人労働者がロンドンに来ている。そういう「移民/出稼ぎ」のポーランド人が、何かの手続で並んでいる様子の映像。彼らには、昨年1年間で13000人の赤ちゃんが生まれた。(赤ん坊は英市民権を得ることもできる。)

並んでいたポーランド人にインタビュー。「収入は、ポーランドでは月に4万円くらい、それがロンドンでは週8万円も可能だ」。シンプルな英語で彼はインタビューに応じている。

一方でチェルサポのボブさん。以前は仕事にあぶれたときは失業手当を受けることができたが、(ブレア政権以後の制度変更で)失業手当が受けられなくなった。ナレーションで「外国人よりイギリス人のほうがいろいろと厳しいという調査もある」。

……「〜という調査もある」じゃなくって、こういうところで「データ」がほしいんですけど。少なくとも、誰が何年に行なった調査で、具体的にどういう数値が出たのかは示してくれないと(ナレーションで簡単に触れるだけでも、テロップ程度でもいいから)、「ドキュメンタリー」として不完全じゃないかと思う。

そして、「ロンドンの人口の4割が、外国で生まれた人たちだ」というナレーション。

ここで第一部終了って感じ。ここまでで26分。

で、この時点でもやーんとした気分になってるわけですよ、こちらとしては。BNPもしくはUKIP的な何か、ってのをかなり強く感じさせられて。

でもそれは後半への伏線だったみたいなんですけどね。

いったんここで投稿します。あとはまた書き足す。

▼以下、書き足し部分。

ここで番組ロゴ画面が出て、このあと後半開始。

今年2月、中国の旧正月に合わせて行なわれた「チャイナ・フェスティバル」の映像。ナレーションで「ロシアの次は中国」。再度、ケン・リヴィングストン市長(当時)登場。彼は中国の製造業の欧州の拠点オフィスをロンドンに誘致したいと考えている。

ここでリヴィングストンの「ネオリベ」的ロンドン開放政策の紹介タイム。昨年11月のインド訪問時の映像、インドの衣装を身につけて額に「心眼」を描いたリヴィングストンが、インドのお役人と一緒にインドの街路を歩く資料映像。(まったくもう、インドだの中国だの、ネオリベ・フラグ立ちまくり。最近のケン・リヴィングストンが「信頼」されなかったのは、こういうことやりながら「サッチャリズムに反対しましょう」とか言ってたからじゃないかと思うのだが。)

続けて、ロンドン・ビジネススクールでのインド企業のパネルの様子。インドからはミッタル(金属)など160社がロンドン証取に上場している。自動車のTataは英国ブランドを次々と傘下におさめている(「ジャガー(Jaguar)」と「ランドローバー(Land Rover)」のことでしょうが、これら、とっくに「英国企業」じゃなくてフォードだったんだよね。一言でいいからそこに触れてほしかった)。

インドはこれくらいで終わりで(うーむ、もったいない、これだけで20分くらいほしいところなのに)、次はまた在英ロシア人に。

映像、在英ロシア人ニューリッチ専用のナイトクラブの様子。ナレーション、「英国は高度な技術・技量のある外国人の移民を歓迎する政策をとっており、そういう技量のある人は若いころからどんどんロンドンに来ている」という内容。

こういう「外国人」が、BNPが「移民」と呼んで排斥しようとしている「外国人」に含まれているのかどうか。そういう専門職の人々は、「労働者階級」とは別のカテゴリだ。仮にもとから「英国人」であったとしても「外国人」であったとしても、関係ないはずだ。そういうところでBNPは印象操作に成功しているのではないか(「外国人が優遇されている」と言うことによって)、ともふと思う。

が、これはそういう番組ではないわけで。(^^;)

専門職の「外国人労働者」としてまた別のロシア人がここで出てくる。アンドレイ・フォーミンさんという男性。30代前半か半ばくらいか。もっと若いかもしれない。彼はロンドンでロシア人相手に不動産を仲介している。白亜のテラストハウス(チェルシーか、ベルグレイヴィアかって感じ)の物件を下見に訪れる彼の映像にナレーション、「ロンドンの高級物件の3分の1をロシア人が買い占めていると言われている」(としゃべるだけで具体的なデータなし!)。

ロシア人は、豊かになればなるほど国を離れたがっている。「祖国」に対するこのようなアンビバレンツな気持ちがある、とも、ナレーションだったかアンドレイさんの話だったかで語られた。

で、メモによるとここで番組開始から30分なのだが、ここでリトビネンコ事件きたー。当時の新聞を撮影した映像など。

一方、ロシア人コンサルのコルシェフにトラブル発生。彼は毎年ロンドンで「ロシア経済フォーラム」を企画してきたのだが、今年はリトビネンコ事件の余波でロシア政界から横槍が入った。「ロシアの重要な会議をロンドンでやるとは、と批判されている。クレムリン軽視だ、反プーチンだとまで言われている」。

しかし今年3月2日のロシア大統領選挙の在外投票(@ロシア領事館)で、彼は(プーチン直々に指名した)メドヴェージェフに投票した。「プーチン政権での強硬な外交政策は、次の政権では修正されることを望んでいる。ロンドン抜きでロシア政治が動くようなことになってほしくない」。

一方でマンチェスター・シティでは、オーナーのタクシンの身辺があわただしい。タイの総選挙でタクシン支持の政党が過半数を押さえ、タクシンに帰国の目が出てきたのだ……ってここで試合が「アーセナル対マンチェスター・シティ」かよ!

前半で出てきた意味のわからない「ガナサポさんたち@資料映像」はこの試合の撮影のときに撮った映像なのだろう。orz (「サッカーのサポさん一般」の資料映像として出すのなら別にいいんだけど、「外資で元気なプレミアリーグ」の資料映像としてアーセナル関連の映像を使うのは、どうかお願いですから、やめてください。ウスマノフとDavid Deinがこの先どう動くかがまだわかんない以上、とても不吉です。)

閑話休題。マンチェスター・シティのタクシンのオフィスに、ファイルを持ったクラブ関係者が訪れる。このときシティはリーグ6位で、4位以内という目標達成のため、リーグ後半に向けての補強の話をしに来た模様。各選手の年俸一覧を見ながらいろいろと話をし、「安くていい選手」の話をする。ここで「イラクの5番」について、クラブの人が「イラクにも安くていいプレイヤーがいます」とタクシンに打診している。(結局彼はワーパミが出なくて、来期はカタールのリーグでプレイするようだけど。)

このあとのインタビューでタクシンは、「実際に人選をするのは監督だけど、予算を決めるのは私」というようなことを語る。うん、で、その監督もスウェーデン人で、こないだまでイングランド代表の監督をしていたエリクソンだよね……という筋の話をほんのちょっとだけ期待するのだが、やっぱり出てこない。

そして今年2月、タクシンは1年5ヶ月ぶりにタイに戻った。以後はタイを拠点に、マンチェスター・シティの経営を行なう。彼が英国を離れたとき、マンチェスター・シティはリーグで8位。既に今季目標の達成は無理で、来シーズンに向けてタクシンは戦略を練る。

一方3月半ば、英国政府(労働党政権)は外国人資本家に対する税制上の優遇措置を撤廃。労働党のケン・リヴィングストン市長は、これまで徹底した「門戸開放」でロンドンを「復活」させてきた人物であるにもかかわらず、5月に迫った選挙で苦戦を強いられることになる。

この番組だけ見てると、ケン・リヴィングストンってどこを向いてロンドン市政を動かしてきたのだろう、って感じもするだろうな。

それと同時に、英国における「グローバリゼーション」が、「自分たちが外に出て行く」というよりむしろ、「自分たちのところに外の資本を呼ぶ」ことを意味する、ということを少し考える。それは、英国がEU加盟国で、フランスやドイツといった国々(かつての西欧列強)だけでなく、ポーランドやブルガリアといった「新興国」ともつながっていて、さらに、ロシア資本という「お得意様」をかかえ、また、米国を除く(笑)旧植民地とのつながり――このコンテクストでは、カナダやオーストラリアなどではなく、インドがメインなのだが――があり……もうちょっと時間的に長い番組なら、ここでアラブ諸国(特にサウジアラビア、エジプト)とのつながりについても触れていたかもしれない。

なんか、今は日本では「アメリカ英語」が「ネイティヴの英語」として権勢を振るっているのだけれども、あとしばらくしたら国際的に「いまだにアメリカ英語? だせー」ってな扱いになってるかもしれん、とかいう妄想もしてみたり。インドも中国もロシアも、まあ、英語だの米語だのいう以前の「English」を使っているにせよ、英語の新聞(のサイト)などを見る限り、やっぱ英国寄りなような気がするんだよね。むろん、精緻に分析したわけじゃないから断定はできないのだけれども。(だからね、「アメリカでは使わない」とかっていって、英語の文法項目を「古いイギリス英語」呼ばわりして教えない、みたいなのには私は反対なのですよ。単語なら単に置き換えればいいけど、文法は知らないと使えないから。)

また話が逸れたんだけども、番組のことに戻す。

今年4月、マンチェスター・シティ対チェルシーの試合。(プレイヤーの入場シーンとかが資料映像的に用いられていて、両チームのサポさんはいいなあ。)シティのオーナーのタクシン元首相はタイで、白人労働者階級チェルサポのボブさんはいつものパブで、観戦。開始6分、シティがオウンゴールでチェルシーに1点献上のシーンで、チェルサポのパブは沸きかえり、タクシンは涙目で頭を抱える。ははは。何の番組だよこれ。

テレビ画面を見ながらタクシン、「このプレイヤー(オウンゴールしちゃった人)、年俸1億2000万円ほしいってさ。無理だ」。ははは。

一方、ロシア人チェルサポのコンサル業コルシェフは、この日(週末のはずだが)、サッカーどころではない。ロシアの政界から物言いがついた「ロシア経済フォーラム」の件で奔走している。結局、「来年からはロンドン以外で開催する」と約束し、今年のフォーラムは何とか開けそうだ。試合後半に入ったころにようやく自宅に戻り、デジタル放送で観戦(その時点で2-0)。試合は結局、チェルシーの勝利に終わった。

タイでは、タクシンが試合をみながら、来シーズンのことを考えている。

ロンドンでは、コルシェフが、「チェルシーの強さはロシアパワーそのものだ。英国とロシアの間の政治的な関係は非常に悪いが、経済関係は緊密だ」とカメラに語る。(このシーンかな、シェフチェンコが「代表的な外国人スター」として画面に出てきたんだけど、これはチェルサポさんはがんがんツッコミ入れたくなるだろうなあとちょっと思った。あと、うちがCL決勝まで行った年なら、「フランス人のチーム」で「フランスパワー」って話になってたのかな、とかね。)

西ロンドンのチェルサポ・パブでは、ボブさんをはじめ、労働者階級のチェルサポさんが勝ち試合でいいムード。ボブさんは、シーズン最終戦は、チケット代を捻出して息子たちを連れてスタジアムに行くつもりだという。そしてカメラに、「まずは我々イギリス人のこと、外国人はその後。そうあるべきなのに、イギリスはおかしくなっている。日本ではそんなことないだろ?」と言う。

確かに、仕事でもサッカーでも、この10年くらいでいろいろと変化し、ボブさんには厳しくなっているのだろう。でもそれをすべて「外国人」に還元するのはどうか。

私は心配だ。ボブさんの息子さんたちはまだそんなに大きくないだろう。大人たちが「外国人のせいだ」と言うのを聞いて育ってきた彼ら子供たちは、「俺らがつらいのはすべて外国人のせいだ」と短絡していないだろうか。

というのは、つい先日、ガーディアンに出ていたクリス・マクグリールの記事で、「ルワンダ」の今について、背筋が凍るような話を読んだのだ。1994年の大虐殺のあとに隣国、DRコンゴに脱出したフツの子供が――脱出の家庭で親を失い、自分の年齢さえも把握できないが、10代の男の子が――、「自分がこんなつらい目にあっているのは『あのゴキブリども』(あの虐殺のときにツチはこう呼ばれた)のせいだ。だから、あいつらを見つけたら、それがどこであろうと殺さなければならない」と、カラシニコフを持って語っている、という記事。ものすごく長いけど、ぜひ。
http://www.guardian.co.uk/world/2008/may/16/congo.rwanda

また話が逸れたが、NHKスペシャルはここで終盤だ。

ナレーション、「主役を外国人に奪われても都市として再生することを選んだロンドン」etc, etcを、「シティの通勤風景」と思われる映像に重ねて。

で、ああまとめに入ったな、と思ったらここで「うち」かよーーーー。なんかもう、あの話を「現在進行形」であるかのように伝えられると困惑しちゃうんですけどーーー。(メモには「えーー、えーーー、えーーーー、ここでウスかよ、ちょっとー」とある。笑)

つまり、ウズベキスタン人というかロシア富豪であるウスマノフが、アーセナルにあの汚い手を伸ばしているという件についての取材がここで入ってて、番組ではケン・フライヤー理事にインタビューしているのだけど、これいつの取材だよーーー、勘弁してよーーー。その話はストップしてんじゃん。ケン・フライヤーも、ガナのサイトにある公式見解どおりのことを述べているだけで、別に新情報もない。

そりゃ取材は何ヶ月も前にしてるだろうけど、リーグ終わった今になって放送する番組なんだから、いかにも「現在進行形」であるかのようにウスマノフの買収話を持ち出すのは、ほんっと、かんべんしてください。うちはあんなわけのわからんのに買収されたりませんってば。(シーズン終わって微妙なことになるかもしれないなあな情勢なので、いろいろと過敏。)

前半での、「ガナサポさんたちの映像→チェルシーの試合」という意味不明なつなぎにお茶ふかされただけでなく、これはほんとに、そんなにアーセナル嫌いですか、というか何と言うか、プラティニが裏で糸を引いているに違いない!(<わけわかんなくなってるので、とりあえず陰謀論)

ぜーはーぜーはー。

と、涙目になってる私を尻目に、番組はほんとに「まとめ」に入る。

市長選を前に、ケン・リヴィングストンが、イーストエンドのムスリム街で地域のおえらいさん(商工会議所の人とかだろう)と話をしながら歩いている。たぶんブリック・レインだと思うのだけど。

そして、リヴィングストンは、「外国人なしでは未来はない」と言う――ここでほんとにthere's no futureと言っているので、頭の中でピストルズのあれが流れ出してははは、って言ってるうちに、「しかし市長選の結果、外国人の流入を制限すべきとする保守党の候補者が42パーセントを得票、リヴィングストン市長は36パーセントで落選」(→詳細は、当ブログ過去記事を参照)というナレーションが入る。しかし、ボリス・ジョンソンの名前は出ていないし、あの顔もまったく出てこなかった。(NHKスペシャル的にも、「ボリス・ジョンソン市長」は予想外だったんですかね……。)

2008年5月19日に放映された番組として、「ボリス・ジョンソンのヴィジョン」が示されなかったのは、サッカー関連(特にアーセナルの扱い)で細かいところが残念だった以上に残念だ。保守党だからって「移民を制限」と言い切れるのかどうか(タテマエはそうだとしても、ホンネではどうか)、現実にロンドンは外国人なしでは立ち行かない。建設現場も、シティも。Bozzoがそれにどう対処するか、それこそがこれから4年間のロンドンにとって、最も重要なことなのに、そこがスルーされていたのはたいへんに惜しい。(取材日程が合わなかったのだと思いますが、それでも惜しい。)

本編はここで終わりで、エピローグ的に、イーストエンドの「ハックニー高校」のレポート。画面の中の生徒たちは見事にAsianだけ。(「白人」や「黒人」がいないわけではないはずだが。)

この高校(secondary school, だよね)は、経済・ビジネス分野の試験で全員が合格するという快挙を成し遂げた。生徒たちは文字通り、目を輝かせて、自分たちの「プラン」を語る。

ナレーションで「彼らの気持ちは祖国に向いている」と入り、「次回はバングラデシュです」。

この「ハックニー高校」、英語での呼称が画面にも出なかったので(出てたのを見逃したのかもしれないが、それは再放送で確認したい)ウェブ検索してみたのだが、校名に「ハックニー」ってついてるセカンダリースクールは、国教会系のスポーツ学校だけ。あとはショーディッチのコミカレがあるんだけど、あのコミカレの校舎とは違うような気がする(近くに滞在していたので見たことはある>コミカレ)。というわけでよくわかんないんだけど、ハックニーでバングラなエリアといえば、あまり奥の方に行かないあたりだろうか。



以上が番組を見ていたときのメモの起こしと、微妙なツッコミ、そのほかもろもろ。全体的に、構成は「話を単純化しすぎではないか」と思ったし、ディテールがかなり「えーーー」だったのだが、中身は濃かった。特に、ロシア人コンサルの人と、チェルサポのボブさんのインタビューは興味深かったし、それら「一般人」のインタビューを、ケン・リヴィングストン市長(当時)のインタビュー(というかコメント)と同列に並べた作りも、「なるほど!」って感じだった。

あと、メモってなかったんだけど、インド人コミュニティも出てきていた(インド人コミュニティは保守党支持者がけっこう多いはず。そこまでは1時間番組では無理目か)。

難を言えば、上に書いたとおり、「保守党」というかボリス・ジョンソンの視点がほしかったのだけれど、取材時点では(おそらく昨年秋)たぶんまだ保守党の候補者も決まってなかった。(実際、保守党はかなりグダグダだったから、番組制作時に「次もロンドンはリヴィングストンだ」という前提だったとしてもしかたがないなあ。)

再放送でもう一度見て、何か書き足すなり、修正するなりするかもしれませんが、こんなところで。

NHKさんには、ぜひ「BNP支持者」の特集やってもらいたいなあ。「移民」ってのが「黒人」や「イスラム教徒」だけではない、という点に重点を置いて、チェルサポさんでBNP支持という人に密着して……。

なお、明日21日はいよいよモスクワでCL決勝、マンチェスター・ユナイテッド対チェルシーですが、どっちかが12月のクラブワールドカップ(旧トヨタカップ)で日本に来る、つまりサポさんたちも日本に来るのだけど、どちらのサポさんも「CL決勝貯金」、「トヨタカップ貯金」で準備を整えてる人たちがかなりいると思う。イングランドのサッカーには、そういう「昔ながらのファン層」が楽しめるものであり続けてもらいたいと心から思います。

ボブさんを見てて、チェルシーのサポ組織は80年代がひどかったから(極右に浸透されてた)またああいうふうな状態に戻らなければいいのだけど、って思った。ボブさん自身は真面目な労働者で、笑顔がかわいいおっさんなんだけど、彼の言葉と、彼とはまるで違う裕福な生活を送っているロシア人実業家が「チェルシーはロシアのチームだ」と言うのとを並べて聞いていると、とても微妙な気持ちになったりも。そして、そのロシア人オーナーが別の富豪にクラブを売ることになったとして、そのとき、「ロシア人のチェルサポ」はサポであり続けるのだろうか。英国人の労働者階級のサポさんたちの行き場はあるのだろうか。

そういう視点だけでの1時間番組を見たい気もするなあ。



ついでに、はてブのHot Entryになりやすそうな記事タイトルを生成してくれる「ホッテントリメーカー」に「ロンドン証取」を投げてみた。
http://pha22.net/hotentry/

hotentrymaker.png

はははっ。

※この記事は

2008年05月20日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 00:41 | Comment(3) | TrackBack(0) | todays news from uk | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「沸騰都市」、見逃していた「ドバイ」編も再放送で見ました@昨晩。

「遊牧民のオアシス」にこの10年で突然出現した恐ろしいほどの不動産バブル(買ってる人たちは、自分で住んだりするのではなく、転がして儲けることだけが目的)と、ムハンマド首長(競馬のドバイW杯でインタビュー取ってた)、「完成予想図」にしか見えない埋立地(ヤシの木の形のとか、the Worldとか)に、CGにしか見えない超高層ビル、etc etcで、20年後にどうなってるかっていうと、『重力が衰えるとき』とか、『ブレードランナー』とか(20年後にリメイクするときにはロケ地はドバイだと思う)、いろいろ連想しつつ。

取材に応じてしゃべっている人が、ドバイのディベロッパーであろうがイラン人投資家であろうが、全員が英語でしゃべっていたなあ。高層ビルの内装(配管など)を請け負っている日本の企業の打ち合わせも英語で。そして彼らが「アラブのナショナル・プライド」を語る。シュールすぎる。

でも現場仕事をしているインドの出稼ぎ労働者とかは英語をしゃべるかどうかわかんなかった。あと、ドバイの一般市民がほとんど出てこなかった。(資料映像的に、ショッピングモールでブランド品を買う女性とか、砂漠で4WDで暴走族ってる若者は出てきたけど。)

これだけ見てると「ドバイに『一般市民』なんていないんじゃないの」という印象だったかもしれない。FlickrでUAEの人たちの写真を何年も前からよく見ているのだけど(UAEの人たちの写真は、光と空気感がすごい。湿度がない)、なんと言うか、確かに「生活感」が希薄ではある。まあ、たまたま芸術的な写真を撮る人をcontactにしてるからなのだろうけど。

あと、UAE、特にドバイの女子高生は日本のギャルみたいにきゃぴきゃぴしてておもしろいです。ハローキティ関連での食いつきとか、すごいすごい。

ただUAEがFlickrをブロックしてるせいか、最近は「ドバイの女子高生軍団」をあまり見かけなくなったかも。単に彼女らが飽きたのかもしれないけど。

「ドバイ」編のエピローグが「イスラム銀行」だったのだけど、次の「ロンドン」編ではイスラム銀行は出てこなかったね、そういえば。ロンドン編は「ロシア人のニューリッチ」に焦点を当てていたけど、イスラム銀行についてももっと知りたいなあ。>NHKさん
Posted by nofrills at 2008年05月21日 11:36
上記番組が制作されたあとにリーマン・ショックがあって状況が激変しているのですが、2009年3月の末に「その後」を伝える番組が放映されるそうです。

2009年3月29日(日) 午後9時00分〜9時49分、総合テレビ
沸騰都市のそれから(仮)
http://www.nhk.or.jp/special/onair/090329.html

[quote]
ドバイ、ロンドン、ダッカ、イスタンブール。2008年春に放送したシリーズ「沸騰都市」では、グローバリズムの波に乗り、世界経済の主役の座に躍り出た新興国の煮えたぎるパワーを伝えた。しかし、2008年秋以降、世界に連鎖した金融危機の暴風雨からは、この4つの都市も逃れ切れなかった。ドバイでは、巨大開発が資金不足に陥り、延期や中止が相次いでいる。産業革命以来の好況に沸いていたロンドンからは新興国のマネーが逃げ出し、マイナス成長に落ち込んだ。ダッカ、イスタンブール、それぞれの都市の主人公たちのその後も激変している。各都市を再び取材し、この半年間の運命のコントラスト、そして金融危機の果てしない連鎖を描き出す。
[/quote]
Posted by nofrills at 2009年03月20日 00:42
3月29日の「その後」を見ました。

ロンドンについては、2008年5月放送分で登場した人たちが全員、クレジットクランチの荒波などなどにもまれている、というのが大筋でした。

まず、08年5月取材時にロンドン市長だったケン・リヴィングストンは、番組放送の2週間ほど前に行なわれた選挙で落選し、現在は「元市長」(元国会議員でもあるし、元旧ロンドン議会の議長でもあるのですが)としてラジオでパーソナリティをつとめるなどしているとのレポート。ロシアやインド、中国のような新興国の資本をロンドンに呼び込むという彼のネオリベ的グローバリズム的政策については一切の後悔はない、とのことで。

ロシア人実業家(というか「フィクサー」ですな)は、一時の勢いはすっかり衰え、事業は40パーセントのダウン。トラファルガー・スクエアでのロシア・フェスの中止(市が支援金を出せなかった)のことを淋しそうに語り(「息子が、またお祭りあるんだよねと訊く」など)、ロシア人富豪たちはクラブに集まって不景気を語り合う事態。でもこの方はドバイに活路を見出したとかで、ドバイの大臣を初めてロシアに招いたりなど、ご活躍のご様子。

汚職で起訴され、英国のヴィザも取り消されて居場所不明(逃亡中)のタクシンが、NHKの電話取材に応じていたのには驚きました。「家族と会えないことがつらいです」などと語ってましたが。マンチェスター・シティの「タクシン後」については特になしでした。

そして、ロンドンに出稼ぎに来ていたポーランドの人たちが次々とヴィザが切れて、大挙して帰国のバスに乗る様子。

チケット代の値上げのためにスタジアムにいけなくなってしまったチェルサポさんのレポートはありませんでした。
Posted by nofrills at 2009年04月04日 21:47

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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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▼当ブログで参照・言及するなどした書籍・映画などから▼