kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2008年02月05日

ハミルトンがスペインで人種差別にさらされ、リオが怒る

F1については正直まったくの門外漢なのだが、さっき駅売店のスポーツ新聞の一面になっているのを見たので(どのスポーツ新聞だったかまでは見ていないが)。スポーツ新聞とはいえ、こういう情けないことが一面記事ということにちょっと愕然とした。

一面になっていたのは、英国人F1レーサーのルイス・ハミルトンが、バルセロナで観客席からものすごい嫌がらせを受けたとの件だ。ハミルトンは黒人と白人の間に生まれた「黒人」(今日明日あたりまたニュースでたっぷりと声を聞かされるであろうバラク・オバマと同様、英語でいうBlack)であり、彼は「黒人初のF1レーサー」である。
http://en.wikipedia.org/wiki/Lewis_Hamilton

Hamilton saddened by racist abuse
http://news.bbc.co.uk/sport2/hi/motorsport/formula_one/7225523.stm
観客席で、顔を黒塗りにして「ハミルトン一家」と油性ペンで書いたTシャツを着た3人が騒いでいるのか踊っているのかわからんが、とにかくはしゃいでいる写真が掲載されている。別な写真を見ると、背中の面には「アロンソ ナンバー・ワン」と書かれている。立ってはしゃいでいる3人のほかにも何人か、同じような「黒塗り、手書きTシャツ」の人たちが観客席にいる。テレグラフの記事には、スポーツ担当閣外大臣のジェリー・サトクリフの「こんななりをした観客がどうしてサーキットに入れるのだ?」という驚きと怒りの声があるが、まったくその通りだと思う。

BBCの記事にもテレグラフの記事にも、ハミルトンの「実際、ちょっと残念な気分です。この国が大好きだし、特にバルセロナという街とこのサーキットは大好きなんです。みなさんいつもとてもあたたかく接してくれるし」というコメントがある。テレグラフには「こういうことがあると、あたたかくしてくれる人たちのありがたみが余計に身にしみます」といった部分も引かれている。

時事通信さんの記事:
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080205-00000041-jij-spo

 【ロンドン4日時事】自動車レースのF1世界選手権シリーズの今季開幕を前にして、マクラーレン・メルセデスの黒人ドライバー、ルイス・ハミルトン(英国)に対するスペインでの人種差別的行為が騒動を巻き起こしている。
 マクラーレンは今週、スペイン・バルセロナ郊外のカタルーニャ・サーキットでテストを実施しているが、スタンドにはハミルトンを人種差別的に中傷するような行為や横断幕が多く見られた。……
 問題の背景には、スペイン・スポーツ界で屈指のスターのフェルナンド・アロンソ(現ルノー)が昨季加入したマクラーレンでハミルトンやチーム首脳と対立、在籍1年で離脱に追い込まれたため、ファンの反発を呼んだことが挙げられている。英メディアでは、スペイン国内でサッカーなどでも黒人選手に対する差別的行為が過去に多く存在しているとの指摘もある。……


「指摘もある」っていうか、サッカーでイングランド代表がスペインで試合したときに、アシュリー・コールとかショーン・ライト・フィリップスとかリオ・ファーディナンドとかがひどい目にあったのは事実だ。それと、「黒人選手に対する差別的行為」は「過去に多く存在している」ではないと思う。この12ヶ月以内でも、バルサ所属のエトーさんがとりわけひどいabuseの標的になってるという話を読んだし。

で、「人種差別」と最も近いところにあった/あるスポーツであるサッカー界からの反応ははっきりとあり、今回もリオが怒っているという記事がBBCに出ている。

Ferdinand wants racism crackdown
http://news.bbc.co.uk/sport2/hi/football/internationals/7227164.stm

England defender Rio Ferdinand has called for action against racist abuse from fans after Formula One driver Lewis Hamilton was barracked in Spain.

...

"I'm intrigued to see the reaction of the governing bodies. Fingers crossed they get it right," said Ferdinand.

"If punishments are imposed I hope they're enough to stop people entering grounds or going out in public."

大意:
イングランドのDF、リオ・ファーディナンドは、スペインでルイス・ハミルトンが人種差別に基づいた嫌がらせを受けたことについて、厳正な対処を求めると発言した。「競技団体がどう反応するか、見守っていきたい。ちゃんと対処してくれることを望んでいる。もし懲罰ということになるのなら、入場禁止など十分な強制力をもったものにしてほしい。」


こちらのニュースレポートにリオのコメントが少し入っている。いつものごとく、語り口は静かなんだけれど、ignoranceとかstupidityといった非常に強いことばでああいう行為を非難している。「スポーツに限らず、社会にああいうものがあってはならない」と。また、このレポートにはさっきの「黒塗り」の人たちとは別に、観客席でレーサーをバカにするしぐさをする人々の姿もある(リオのコメントのあと)。
http://www.youtube.com/watch?v=Ryosv5OpiUE

あと、テレグラフTVのレポートもよくまとまっている。「PFAのボビー・バーンズは、サッカーの古い病がF1で新たに見られるようになったことは非常に気分の悪いことだと語る」というアナウンサーのナレーションに続いて「ああいうことが脈々と受け継がれているのは実に残念」といったバーンズのコメントがあるように、英国では今回のこの「事件」を、サッカーのフーリガニズムにあった人種差別と同じものだと位置付けている。BBCの記事にリンクされているBBCのレポートでもそれは同じである。

つまり、英国の報道には「スポーツでの人種差別は過去のこと」という考えが根底にある。それは間違っちゃいないのだろうが、「イングランドのスタジアムでも現にああいう差別はあるではないか」ということで違和感を覚える人たちもいるということは、テレグラフの記事のコメント欄に見て取れる。(「他にニュースがなくって平和な一日ですね」みたいなコメントもある。)

でもなぁ、スペインは「(一部の)観客が騒いだ」とかいうのとはまた違った事例もあるからこそ、英国での反応がでかいんだと思うのだが。アーセナル時代のティエリ・アンリに対する「肌の色による差別」の例(2004年):
http://ch00917.kitaguni.tv/e271792.html
※この記事↑の下半分。

フットボールにおける人種差別について、ウィキペディア:
http://en.wikipedia.org/wiki/Racism_in_football

いろいろとあるけど、Englandでは、2004年のロン・アトキンソンの発言(マイクのスイッチを切ったと思って安心して、デサイーについてひどい言葉を使ってしゃべっていたのが筒抜けだった)、2007年のニューカッスルのエムレ・ベロゾール(トルコ人)の件、2007年、ハムサポがスパーズを例のアレでdisった件、ミドルスバラのミドゥ(エジプト人)がイスラモフォビックな言葉で野次られた件、チェルシーの「特別な人」が去ったあとに監督職についたグラント氏に対し、チェルサポが人種というか民族というかに基づくabuseを投げた件、など。


※この記事は

2008年02月05日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 22:00 | Comment(2) | TrackBack(0) | todays news from uk | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
昨日,テレビでもBBCがこのニュース流してて,ひさしぶりに酷いものを見た気分です.アロンソを応援している人(それもスペイン人)にとっては,昨シーズンの事があってハミルトン嫌いってのは分からんでもないですが,いくら何でもやりすぎですよね.
Posted by hatto8107 at 2008年02月06日 02:05
> hatto8107さん
「あいつは嫌いだ」っていうことが、よりによって観客席で、「肌の色」で表現されてるのが衝撃的でした。しかも東京のスポーツ新聞の一面で知るとは。
Posted by nofrills at 2008年02月06日 23:58

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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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