「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

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2008年01月23日

海面上昇とジャイアンツ・コーズウェイ

ナショナル・トラストがまとめた報告書、"Shifting Shores: Living with a Changing Coastline" において、2100年までに海面が85センチから1メートル上昇することが予測され、これによって北アイルランドの海岸沿いのエリアが影響を受ける、と警告されている。

Rising sea 'a threat to Causeway'
Last Updated: Tuesday, 22 January 2008, 05:13 GMT
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/northern_ireland/7201501.stm

上記記事によると、北アイルランドで唯一のUNESCO世界遺産で、NIで最も有名な自然景観観光地のひとつ、ジャイアンツ・コーズウェイは水没の危機にあり、早ければ2020年ごろには立ち入りが難しくなると予測されている。貴重な野生生物が生息しているストラングフォード・ロックMurlough National Nature Reserveも深刻な影響を受けることになる。

地図(→オリジナル):
※コーズウェイは「★」、ストラングフォード・ロックは「●」、Murlough National Nature Reserveは「■」で示した。
ni-map-causeway.jpg

ジャイアンツ・コーズウェイといえば、新規の観光センターの建設などをめぐって、昨年秋ごろから「汚職」疑惑が取り沙汰されている。DUPの中核、つまりイアン・ペイズリー父子と開発業者(DUP党員)の関係にいろいろな問題があるらしい。
http://en.wikipedia.org/wiki/Giant%27s_Causeway#The_2007_Controversy

だが、海面上昇が起きてコーズウェイ自体が水没してしまう可能性があるということは、汚職とは次元の違う問題だ。

2007年は、北アイルランドでも、天候が大荒れになったり、クラゲが大量発生して鮭の養殖場が壊滅したりといったことで、BBC NIを見ていても政治的なあれこれや軍事的なあれこれといった「NIらしいニュース」のほか、地球規模の気候変動についてのニュースもいろいろと気になったのだが、正直、欧州での海面上昇の影響といえば、オランダのような海抜ゼロメートルの場所が危機にある、とか、ヴェネツィアは消えるとかいったことはよく見聞するけれども、アイルランド島やブリテン島についてはあんまり考えたことがなかった。

そういえば、ブリテン島の南東部にダンジュネスという場所があって、そこには原子力発電所があるのだけれども、まさに海抜0メートルなんだよね。11月下旬に、原発の建設予定地がいくつか固まったとして報じられていたけれども(下記)、海面上昇のこととかは計算に入れられているのだろうか。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/business/7115002.stm



偶然だけれども、22日にはてなで回答したものから、欧州での海面上昇についてのもの。
http://q.hatena.ne.jp/1200883113#a796600
Warning on rising Med Sea levels
Saturday, 19 January 2008, 01:07 GMT
http://news.bbc.co.uk/2/hi/science/nature/7197379.stm

地中海の海表面の急速な上昇について、スペインの研究機関(the Spanish Oceanographic Institute)が今後50年で50センチ上昇との観測。報告書では、「1990年代以降、毎年2.5mmから10mm上昇している」とのデータをもとに、この傾向が継続したとすれば海抜の低い地域には大きな悪影響が出るとしている。


クラゲについては、1月18日の記事:
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/wales/7195823.stm

※この記事は

2008年01月23日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 08:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | todays news from uk/northern ireland | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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