kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2007年11月23日

アレクサンドル・リトビネンコの死亡から1年

アレクサンドル・リトビネンコの謎の被曝死から、丸1年が経過した。その間、英国とロシアとの二国間関係が緊迫したりいろいろあったが、事件の捜査から起訴というプロセスそのものは、ロンドンの警察が容疑者を特定し、ロシア側に身柄引き渡しを求め、それが拒絶されたところで止まっている。

だから1年が経過したからといって特に進展はないのだが、BBCには次の記事が出ている。

Litvinenko poison 'from Russia'
Last Updated: Friday, 23 November 2007, 12:34 GMT
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/7108634.stm

見出しになっている「リトビネンコを殺した毒はロシアのもの」というのは、マリナ・リトビネンコら被害者の周辺の人たちが何度も主張してきたことであるが、この記事ではマリナさんの弁護士が、「英国に拠点のある理論物理学者が、あのポロニウム210はロシア国家が管理する工場のものだと結論した」と述べた、ということで記述されている (A UK-based professor of theoretical physics concluded it was highly likely the polonium-210 came from a Russian state-controlled plant, she said.)。

一方、記事では、被害者の周辺の人たちがこの事件を「人権問題」として訴えていこうという動きが報じられている。

マリナさんの弁護士は、グアンタナモに拘束された英国人の法的代理人となったルイーズ・クリスチャンさんだ。人権問題が専門で、ポターズ・バー鉄道事故の補償問題などでも仕事をしている。
http://en.wikipedia.org/wiki/Louise_Christian

記事から:
Louise Christian, who has represented the cases of Britons being held at Guantanamo Bay and relatives of the Potters Bar rail crash victims, said evidence from an expert's report showed the Russian Federation was "guilty of complicity or connivance" in Mr Litvinenko's death.

つまり、ロシア連邦は、リトビネンコの死について、共謀もしくは黙認の責任(罪)がある、との見解を示している。そして:
Speaking on the anniversary of his death, Louise Christian ... said the case has been taken to the European Court of Human Rights.

Ms Christian said legal papers were filed on Thursday accusing the Russian government of complicity in the murder and of failing to carry out a proper investigation into the death.

つまり、木曜日に、欧州人権法廷にロシア連邦を提訴した。(ロシアは欧州評議会加盟国だから、欧州人権法廷への提訴が有効。チェチェンでの人権侵害についての提訴もあったと思う。)

というわけで、「刑事事件」としての提訴が行き詰まっている一方で、「人権侵害事件」としては手続が進んでいる、ということになる。

BBCがそのことを見出しにせず、「ポロニウムはロシアから」というこれまでも何度も口にされていた、ニュースとしては新味のないことを見出しにしたのには、何か意味があるんだろうか、とついつい深読みしてしまう。ガーディアン掲載のPA記事では、Litvinenko widow fights for justice という見出しなのだけれども。

「一方ロシアでは」ということを考えると、プーチンが大統領をいったん辞任して下院議員となり、「連続3期は禁止」という憲法規定を回避するのではないかとか、ネオナチがひどい(←BBC Worldのニュース。本気で怖いです)とか、いやぁもうなんとも。。。

で、BBCの記事の目玉は、どう見てもこれだろう、という点。
Alex Goldfarb, a friend of Mr Litvinenko, said friends and family would keep up the pressure for those responsible to be brought to justice.

"It looks unlikely that diplomacy and legal processes will result in bringing the perpetrators of this murder to justice here in London," he told reporters.

Instead, he said supporters would begin to speak about the "culpability of the Russian government" and would step up their campaign on the international scene.

単に個人的印象かもしれんが、ものすごく久しぶりに名前を見ますな、Alex Goldfarb氏。

このブログで検索してみた:
2006年11月20日 英国に政治亡命したロシア人の毒殺未遂事件。(英主要紙記事)
http://nofrills.seesaa.net/article/27873761.html

2006年11月21日 アレクサンドル・リトビネンコ事件続報。
http://nofrills.seesaa.net/article/27942280.html

2006年11月24日 謎、謎、謎--リトビネンコ事件をめぐる「情報」の怪。
http://nofrills.seesaa.net/article/28200400.html

2006年11月28日 【リトビネンコ事件】「自殺説」?と「ベレゾフスキーのオフィス」をめぐる情報の怪。
http://nofrills.seesaa.net/article/28430897.html

2006年12月01日 【リトビネンコ事件】キープレイヤーのロシア人と例の「ドクター」。
http://nofrills.seesaa.net/article/28651639.html

2006年12月05日 【リトビネンコ事件】「ルゴボイが怪しい」説について。(the Timesを読む)
http://nofrills.seesaa.net/article/28966467.html

2006年12月08日 【リトビネンコ事件】コフツンが昏睡状態との報道が出て消えた。
http://nofrills.seesaa.net/article/29174520.html

2006年12月09日 【リトビネンコ事件】「改宗」をめぐる思惑?
http://nofrills.seesaa.net/article/29291409.html

2007年01月23日 【リトビネンコ事件】Blowing Up Russia再発
http://nofrills.seesaa.net/article/31970236.html



■この事件についての当ブログでのエントリは、↓の「タグ」のところで「リトビネンコ」をクリックしてご確認ください。

※この記事は

2007年11月23日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 23:54 | Comment(4) | TrackBack(0) | todays news from uk | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 興味深く拝読しました。私のブログ「ぼちぼち、いんぐりっしゅ」でも、事件を一つのカテゴリーにまとめてます。よろしければご覧下さい。
Posted by おのころ金造 at 2007年11月25日 12:14
>おのころ金造さん
URLの入力をお忘れです。(以前コメントいただいたときにご入力いただいていますが、このブログでは投稿の都度入力していただくようになっています。)
Posted by nofrills at 2007年11月28日 09:42
 これは失礼しました。今後は気をつけます。
Posted by おのころ金造 at 2007年12月01日 00:26
>おのころ金造さん
いえいえ。(^^)

容疑者のアンドレイ・ルゴボイは今度の週末のロシア議会選挙に立候補していますが、その選挙戦をレポートしたオブザーヴァーの記事が、何ともシュールでありつつものすごく興味深いものでした。
http://observer.guardian.co.uk/world/story/0,,2216624,00.html
Posted by nofrills at 2007年12月01日 02:09

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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

……全文を読む
▼当ブログで参照・言及するなどした書籍・映画などから▼