kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2007年10月24日

「落書き」は塗りつぶします、とタワー・ハムレッツ行政

1844137872Banksy Wall and Piece
Banksy
Century 2006-11

by G-Tools


最近、Banksyの路上アートは、透明なアクリル板で保護されてるらしいじゃん。
http://www.flickr.com/photos/judygr/1726542055/
※CCTVもついてるそうです。Guess where Londonで出てるからロンドンのどこなのかはわかりませんが。

http://flickr.com/photos/25aside/1577245555/
※これはブライトン。なぜかジョージ・ベストとバンクシーの警官キスの組み合わせ。

しかしロンドン東部、タワー・ハムレッツという行政区(以下「タワハム」)が、「落書き撲滅作戦」の対象に例外なし、Banksyの描いたものも消す!と強気の姿勢だ。

先日、タワハムが一般に向けて「このグラフィティはoffensiveか否か」のアンケートを取った(<AWK BLOG MAGAZINEさん)のだが、その結果が出たのだろう。そしてそのアンケートは「グラフィティはoffensiveである」という結論がほしくて実施したもので、結果も予想通り「offensiveである」が多数、ということになったのだろう(結果を閲覧できるページが見つからないので憶測するしかないのだが)。flickrのBanksyグループのスレでも反応が薄かったみたいだ。(なお、このときタワハムがアンケートの対象としたグラフィティの中にはBanksyのものはない。)

今頃タワハム議会が「えっ、知らなかったなあ、落書きにもそんな高値がつく時代なのか!」とびっくりして、BanksyについてのBBCの過去記事を読んでいるような気もしなくもないが。(^^;) というのは、どうも、彼らがBanksyについて知っていたという気配が感じられないのだ。だって、「ひょっとしたら貴重な芸術作品かもしれないもので、それを売れば行政サービスに必要なお金の足しになるかもしれない」ということは考えたことがなかったというし、その上で将来的にそれを検討する可能性については否定しなかった、と記事にあるのだから。
A spokeswoman for Tower Hamlets Council said it had not thought of selling the potentially valuable artwork to help raise money for council services, but did not rule out such action being considered in the future.
というわけで記事:

Banksy works to be painted over
Last Updated: Tuesday, 23 October 2007, 10:11 GMT 11:11 UK
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/england/london/7057766.stm

flickrのBanksyグループの反応:
http://flickr.com/groups/banksy/discuss/72157602638547141/

このBBC記事の右肩にあるニュースクリップでは、「ロンドンの東では『落書き』として消すといい、西では『芸術』として高値がついている」と皮肉な状況を伝えているが、当のBanksyはどう思ってるんだろう。banksy.co.uk やMySpaceのBanksy公式には特にコメントはない。

また、このニュースクリップには、タワハム当局の there's not such a thing as "street art" というやたらとアグレッシヴな見解の裏づけとしてだろうけれども、ストリート・アート/グラフィティについて「ああいうのがあるとあまり安全に感じない」とか「自分の住んでいるエリアには望ましくない」とかいった一般人のコメントが紹介されている。

記事から:
A statement said: "Tower Hamlets Council takes the cleanliness of the borough very seriously and is committed to removing all graffiti as soon as possible.

"Whilst some graffiti is considered to be art, we know that many of our residents think graffiti in areas where they live, such as local housing estates, is an eyesore."

eyesore(目障り)なグラフィティを除去することで達成されるクリーンさって、そんなに危急のものか。(笑) 第一、タワハムにそんなカネがあるのなら、別な目的に使うべきだろう
At the 2001 census, the borough had the highest rate of unemployment in Great Britain at 12.7%.

検索したらたまたま出てきたんだけど、タワハムはfire retardent and anti-graffiti paintでRequest For Proposals出してる。
http://jp.dgmarket.com/eproc/np-notice.do~1724735

※まったく、タワハムときたら、シャレのわかるブリストル市とははえらい違いだ(ブリストルは、Banksyの壁画の保存について調査を行ない、住民の97パーセントが「保存」と答えたので保存を決定した)。ブリストルはBanksyの出身地である(と考えられる)が、そのうちに「Banksyせんべい」とか「Banksyまんじゅう」が出てきそうな勢いだ。(っていうか日本ならとっくに「せんべい」や「まんじゅう」が売り出されているくらいにポピュラーだ。)

そんなこんなで、私はうちの都知事をレンタル移籍したい気持ちを押さえきれない。
http://flickr.com/photo_zoom.gne?id=1581712294&size=o
streetpaintingtokyo.jpg

具体例@六本木トンネル:
This is Ishihara's "Street Painting Programme"

BBC記事ではAbdal Ullahさんという区議会議員が次のように語っている:
Tower Hamlets councillor Abdal Ullah said: "We need to be clear here, graffiti is a crime.

"It spoils the environment, makes our neighbourhoods feel less safe, and costs thousands of pounds each year to clean - money that could instead be paying for valuable local services."

「はっきりさせねばならないのは、落書きは犯罪だ、ということです。落書きは環境を損ない、地域の安全な雰囲気を損ないます。綺麗にするためには大金を要します。落書きを消すのではなくほかに貴重な地域サービスに使えるかもしれないお金がそれで消えていきます」

んー、これは「既にある落書きを消すこと」についての言葉ではなく、「落書きはしないように」ということを言う言葉ではなかろうか。

BBC記者のまとめ方の問題なのか、議員さんの硬直した考え方の表れなのかはわからないけれども、うーん。なんだこの議員。

この区議会議員さんのサイト:
http://www.abdalullah.co.uk/

年齢は30代前半かなあ、お写真から判断すると。「若さと経験と情熱とプラグマティズム」・・・うは、これはブレアよりひどい。並べればいいってもんじゃない。(笑) と笑わせてもらっただけで、この人についての情報は「所属は労働党」(次の選挙でウィンブルドン選挙区の候補になろうとしている)、「区議会で環境を担当」といった程度のことしか書かれてないし(サイトの中身がほとんど空)、シャレが通じる人なのかひたすらクソマジメな人なのかすらもわからないけれど、おそらく後者だろう、エスニック・マイノリティのコミュニティの出身で、情熱とプラグマティズムの人だというのなら。あと、労働党のなかではチャールズ・クラークに近いみたいだ。(クラークはもう「過去の人」だけれども。)

で、「落書きを消すのに大金がかかる」と言う一方で、Banksyは売ればものすごい大金になるのに、ということにはお気づきではない。というか、Banksyのことをまったく知らないのかもしれない。

まったく知らないのなら、「Banksyはもはや現象だ」など労働党の好きそうな言い方でアプローチすれば、ころっと寝返るかもしれない。

ところで、Banksyとは関係ないのだが、この議員さんのお名前で検索したら相当とんでもない記事が……。ほんとかな、これ。マユツバの話なんだけど、結果が恐ろしすぎる。

Critics who drink 'white' coffee aren't being racist, Cllr Ullah!
22 October 2007
http://www.eastlondonadvertiser.co.uk/content/towerhamlets/...

Ullah議員は「ホワイト・コーヒー」(ミルク入りのコーヒー)を「レイシスト」だとお考えだ(<あれこれ尾ひれはひれついているような気がする)という話なのだが、それより、彼が来年のロンドン市議会選挙の公約として「ムスリム住民の墓地が足らないから、現存する墓地から昔の遺体を移動させて、そのための場所を空ける」と言っていることにBNPが食いついていることが恐ろしい。(BNPが食いついていることは彼らのサイトで確認済み。)

BNPに食いつかれているときに「ホワイト・コーヒーがなんたら」と言い出す脇の甘さ……政治家には向いてないんじゃないのかな、この人、と思うくらいだ。

さらにカウンシル・リーダーのデニース・ジョーンズさんが、「墓地」の件で「ご心配なく、そのようなことはさせません」とBNPのニック・グリフィンに手紙を送った!!!!! BNPが「われわれを無視できる者はいない」とニヤニヤしているのが目に見えるようだ。

いやほんとに、タワハム議会、大丈夫か。Banksyの市場価値は把握していない、BNPのケツは舐める…… (^^;)

※この記事は

2007年10月24日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 22:15 | Comment(1) | TrackBack(0) | todays news from uk | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ハックニーもか!
http://www.thisislondon.co.uk/standard/article-23418547-details/Hackney+to+whitewash+Banksy%27s+murals/article.do

Some of graffiti artist Banksy's most famous work is going to be washed away by council cleaners.

Hackney council has declared war on the artist even though the area has become a favourite location for the Bristol-born artist whose stencils can sell for hundreds of thousands of pounds.

Art tourists regularly visit the east London borough armed with maps showing the locations of his work.

But a council spokesman said: "We can't make a decision on whether something is art or graffiti. The Government judges us on the number of clean walls we have."

...

上記ES記事のコメント欄によると、Borough Market近辺でも消されたそうです。
Posted by nofrills at 2007年10月30日 14:52

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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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▼当ブログで参照・言及するなどした書籍・映画などから▼