kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2007年08月16日

某リパブリカン指導者について都合の悪い記述をWikipediaから削除したのは誰?

日本でも、確か「ジェンダーフリー」に関してだったと思うが、「その筋」から無茶苦茶な修正が入っていたとの指摘があった「誰でも編集できるオンライン百科事典」のウィキペディアだが、英語版でも変な記述というのはよく見かける。

多くの場合は「ただの荒らし simple vandalism」であり(そうとは片付けられないケースもあるというのは当然想定されることではあるが)、私はこれまで、「ただの荒らし(みたいな編集・修正)」を英語版ウィキペディアで見かけたときにIPをwhoisしてみるほどヒマだったことはなく、「んまー、くだらないことをするヒマ人がいるものだわね」と思いつつ、「調べものしたいだけなのに邪魔くさい」と文句を言いつつ、淡々と、荒らされる前の過去の版を参照していただけだが、8月14日にCalTech の大学院生 Virgil Griffithが立ち上げたWikipedia Scannerというサービスを見れば、「特定の企業のアドレスレンジから Wikipedia に対して行われた anonymous な修正を検索して表示してくれる」のだそうだ。(残念なことに、そのサービスには現在アクセスできないのだが。 しばらく時間を置いてみたらできました。)

というわけで、WIREDが大きく報じているこの件について、BBCでも報じられている。

Wikipedia 'shows CIA page edits'
Last Updated: Wednesday, 15 August 2007, 17:46 GMT 18:46 UK
http://news.bbc.co.uk/2/hi/technology/6947532.stm

ヘッドラインでは「CIAが編集」というのがクローズアップされているが、そんなことよりワタシ的にはこれだ。
It also purportedly shows that the Vatican has edited entries about Sinn Fein leader Gerry Adams.

アイルランドのカトリックに対して多少なりとも敵意・悪意のある人なら、ヴァチカン、必死だなとニヤリニヤリとするに違いないが、私はそこまで強い感情は持っていないので、単にぶわはははは、と大笑いしただけである。

この件についての詳細をBBC記事から:
The site also indicates that Vatican computers were used to remove content from a page about the leader of the Irish republican party Sinn Fein, Gerry Adams.

The edit removed links to newspaper stories written in 2006 that alleged that Mr Adams' fingerprints and handprints were found on a car used during a double murder in 1971.

The section, titled "Fresh murder question raised" is no longer available through the online encyclopaedia.

うはは。(^^;)

en.wikipediaでのジェリー・アダムズについてのエントリは:
http://en.wikipedia.org/wiki/Gerry_Adams

このエントリは常に何かしらあるのだが、10:45 UTC, 15 August 2007にフル・プロテクト発動されてるし。(^^;)

っていうか14日からものすごい勢いで編集されてるし。(^^;)

日本語版のウィキペディアではGAの項がまだ執筆されてないので、「何年に生まれ、何年に議員になって、何年にシン・フェインの党首になり」程度のことはさくっと書いておきたいなあと思っているのだけど、この人の場合、「IRAにいたこと」を事実として認めるかどうかが非常に重要で、その問題に決着がついていない以上は中途半端に手を出すのもアレだと思って放置している。ていうかWhitelawとの会談に出席してたってだけで十分なはずなんだけどね。(^^;) ただ、この人をめぐる記述のほとんどすべてが、どこまでが真実でどこまでがプロパガンダなのかさっぱりわからないから、中途半端に手をつけるわけにもいかないというか。

ともあれ、現在en.wikipediaのエントリからは、GAの指紋が「1971年に殺人(それもダブル・マーダー、つまり2人を一度に殺した事件)に使われた車」から見つかっているということを報じる2006年の新聞記事には飛べない。(飛べないことは、10:45 UTC, 15 August 2007の版で確認済み。)

Talkのページを見てみたが、うはー、今回のBBC報道を受けてすぐにあれこれ書き込んでいるのはIPユーザーさんたちじゃありませんか。現状、最新の2件の書き込みで、その削除の経緯を説明しているのはユーザーネームと履歴のある人だが。

ともあれ、22:35, 15 August 2007 (UTC) のCnyborgさんの説明によると、Radio Vaticanaに属するIPから削除が行なわれたのが2006年10月17日。このときは、削除から3分後に別のユーザー(ユーザーネームのある人)によってリバートされた。次の削除はさらに約半年後の2007年4月27日で、このためだけにユーザー登録したのではないかと思われる人物によってパラグラフごと削除。このときも削除から10分後にユーザーネームのある人によってリバートされたが、その5分後にまた別のユーザー(明示的にリパブリカン:詳細後述)によって削除。現在に至る。

つまり、最初にヴァチカンのIPから削除され、半年後にこれしか編集してないユーザーによって削除され、最後にユーザーページで「反王室」、「スコットランド独立」、「統一アイルランド」の主義を掲げているユーザー(というか「リパブリカン」のユーザープロジェクト参加者、というべきか)によって削除されている。

うーむ。

ま、いずれにせよ、最後に削除された版から、当該の部分を抜粋しておこう。「そういう報道があった」ということは事実なのだから、一応は参照しておいてもよかろう。(実は私は当時この記事は見るだけは見ている。取り上げてはいないと思うが。)
Fresh murder question raised

In October 2006, it was alleged that Adams's finger and hand-prints were found on a stolen car allegedly used during the murders of RUC men Cecil Cunningham (46) and John Haslett (21) in 1971.[12] [13] However, no link between Adams and the killings, or between the burned out car and the killings, has been shown. The link is, therefore, entirely speculative.

[12]の記事は、"Paisley, Brady in historic meeting" by Christopher Morgan and Liam Clarke, The Times, 1 October 2006で、[13]の記事は、"Adams Prints Murder Link" by Alan Murray, The Sunday Independent, 1 October 2006である。いずれの記事もまだ生きているが、[12]のthe Timesは「そういえばこういうのもあります」的に少し触れているだけなので、読むなら[13]のthe Irish Independent日曜の方がよい。

[13]のthe Irish Independent日曜によると、1971年10月15日、銀行強盗などが多発していたため、ベルファスト北部で覆面パトカーで警戒に当たっていた警官2人(Cecil Cunningham and John Haslett)が、緑色のCortina(<車種名)から銃撃を受けて殺された。しばらく後、ベルファスト北部のアードイン地区で緑色の車が炎上しているのが発見されたが、その車からジェリー・アダムズの指紋や掌紋が見つかった。アードインで燃えていた車と、警官襲撃に使われた車が同一であるかどうかについては、客観的立証はされていない。んで、この件を2006年に持ち出したのは、記事によると、どうやらイアン・ペイズリー・ジュニア(DUP)のようだ。ふーん。で、媒体がthe Irish Independent(南北分断を是認・支持する立場の共和国のメディア。っていうか、英国のthe Independentの母体であり、ベルテレさんの母体)。ふーん。ニヤニヤ。

で、2006年10月というと、シン・フェインが警察をサポートするのしないので党内で議論が進められていたときだと思うのだけど(最終的に2007年1月の党大会でサポートが決議された)、憶測でものを言うと、シン・フェインが警察をサポートすることが決定したときに、アダムズの「殺人関与疑惑」はうやむやになってしまったのではないかと思う。

というわけで、暑いなか、胃にもたれるような話でした。

なお、BBC記事で「ヴァチカンのIPからGAの記事を削除」よりも大きく扱われている「CIAのIPからイラン大統領についての記事などが編集」の件は、くだらない荒らし(vandalism)のひとつとして片付けてよいものだと思います。アハマディネジャドのエントリの冒頭に、"Wahhhhhh!" と書き加えるなど、幼稚園児並み。ていうかまさにこれを見た記憶があるんだが、やったのはCIAだったのか。。。(^^;) 信じられない。うはははは。

ほかに、米民主党のIPから、Rush Limbaughについてのエントリに「バカ、アホ、マヌケ」系のまったくひねりのない罵倒が書き加えられていたとか、M$社が何か動いてますよとか、そういうことも記事に書かれている。日本語版のウィキペディアもいろいろあるみたいだけどまだましなのかもと思えて、「日本人でよかった (C) 自民党」と実感できること請け合い。ああいかんいかん、幼稚園児並みの荒らしのについて書いたら、ついついこっちまで。(^^;) 暑いしね(今朝なんか、あまりに暑くて4時過ぎに目が覚めたら、既に30度超だったし)。

なお、このBBC記事についてちょびっと書かれたスラオさん記事のコメント欄から、「アダムズに殺人関与疑惑」の報道があったときのスラオさん記事に飛ぶと、この話題がいかに「タブー」であるかがはっきりわかる。あと、UKのタブロイドの飛ばし報道のスゴさも。(^^;)

※まあ、スラオさんコメ欄でのやり取りにヴァチカンが関わっていると考えるのは余程の陰謀論愛好家だけだろうが(<つまり「そんな人はいないだろう」と私は言いたい。それよりずっとlikelyな【以下自主規制】)、一応明示しておくと、スラオさんコメ欄でのやり取りにはヴァチカンは関わってないと私は思います。常連さんがほとんどだし。しかもこのコメ欄、あまりにひどくなりすぎて、運営で「罵りあいなら別のところでやれ」ということでクローズされてるし。(^^;)

また、同じくWikipedia編集についてのBBC記事についてのスラオさん記事のコメント欄から、間に1つ挟んで、早速いろいろ見てみた人のブログも見てみたが、ことごとくくだらねー編集が、NYTだの米民主党だの上院だのから行なわれている。(ただしこのブログは共和党寄りのブログなので、「共和党陣営による荒らし」は完全スルー。)



アイリッシュ・リパブリカニズムについて、en.wikipediaを利用することは、現時点ではまったく不十分な日本語版ウィキペディアを利用するよりはずっと役立つのだが、どっかの誰かのいいぐさではないけれど、このテーマについては「嘘を嘘と見抜ける人でないと」難しい。より正確には、「プロパガンダをプロパガンダだと見抜こうとする意識と予備知識がないと」と言うべきだろうが。英語版からの翻訳を日本語版に投稿しようにも、どの版を定本とすればよいのかが非常に難しいので、現状、私には手がつけられない。

例えば、2006年5月5日の没後25年のときに少し触れたが、ボビー・サンズ(Bobby Sands)のエントリは編集合戦が常態化している。2006年5月の当ブログのエントリで「途方もなくくだらない」と説明した書き換えのようなものなら「荒らし」であることは一目瞭然だが、もっとシリアスな編集合戦も常態化している。ただ、大部分は「ボビー・サンズは自殺したのか殺されたのか」の解釈論で延々と粘着している人がいるというだけだったり、この「夭逝のカリスマ」のファンが自分の調べものでピンと来た新聞記事などを貼り付けていってはそれが「百科事典的ではない」としてリバートされるということだったりするのだが。

※この記事は

2007年08月16日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 09:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | todays news from uk/northern ireland | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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