「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=


2007年07月23日

New Order「解散」ではないらしい。

この5月に、ピーター・フックがラジオで「解散 split」を明言し、6月にはNMEで「解散確定」の報道があったまま、オフィシャルなどでは何ら動きのなかった(<私が確認した限りでは)New Orderですが、金曜日にBBC記事が出てました――結論としては「解散」ではなくフッキーの脱退。バーナード・サムナーとスティーヴン・モリスは「続けていく」とステートメントを出しています。

New Order carry on without Hook
Last Updated: Friday, 20 July 2007, 16:36 GMT 17:36 UK
http://news.bbc.co.uk/2/hi/entertainment/6909106.stm
New Order's Bernard Sumner and Stephen Morris have said they will continue without bass player Peter Hook.


Wikipediaでも、一時過去形になっていた部分が現在形に戻されています。
http://en.wikipedia.org/wiki/New_Order

ステートメントの内容、BBCから:
"We would have hoped he could have approached us personally first," the duo said in a statement.

"New Order have not split up," they added. ...

"Whatever happens musically or otherwise, New Order have not split up, they continue to exist," the statement continued.

【大意】
まずはこちらに直接言ってきてくれていればと思います。ニュー・オーダーは解散はしていません。音楽的にもそのほかのことでもいろいろとありましたが、解散はしていません。

NMEにもステートメントから別の部分が抜き出されているので、ご興味がおありの方は。
http://www.nme.com/news/new-order/29820

ちなみに英語のsplitは、バンドについて使うときは「解散」で、break upでも「解散」、つまりno moreを指すことがほとんどです。ただ今回はいつまで経ってもフッキーの側からの話しか出てなかったので、「うええええん、またおじちゃんとおじちゃんがケンカしてる」ということなのではないかという気は強くしていました。

以上、また関連の検索が増えていることに気づいて確認してみて「おやまあ」という次第です。

関連でもう1件。ファクトリー・レコードのトニー・ウィルソンが癌で闘病中の件。

Friends fund Wilson's cancer drug
Last Updated: Wednesday, 11 July 2007, 16:49 GMT 17:49 UK
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/england/manchester/6293176.stm

記事を見る限り、完治の見込みはまずないようです。癌摘出手術と化学療法で効果がなく、Sutentという薬(新薬ではあるが特別な薬ではない)の投与を受けるよう医師の指示があったにも関わらず、NHS(国民健康保健)はウィルソンの申請を却下。ウィルソンはレーベルオーナーとして名声はあるけれど資産はないため、月に£3,500という高額の医療費を負担することはできず、ファクトリー・レコード関係者(ハッピーマンデーズのマネージャーだった人たちを中心に)が募金を呼びかけているという記事。

このことについてのウィルソンの発言:
He said: "This is my only real option. It is not a cure but can hold the cancer back, so I will probably be on it until I die.

"When they said I would have to pay £3,500 for the drugs each month, I thought where am I going to find the money? I'm the one person in this industry who famously has never made any money.

"I used to say some people make money and some make history - which is very funny until you find you can't afford to keep yourself alive.

"I've never paid for private healthcare because I'm a socialist. Now I find you can get tummy tucks and cosmetic surgery on the NHS but not the drugs I need to stay alive. It is a scandal."

【日本語化】
現実的にはこれしかない。治療薬ではなく癌の進行を遅らせるだけで、最後までこの薬を飲み続けることになると思う。薬代が毎月£3,500だといわれたとき、そんな金、どこにあるのだと思った。私は、広く知られているように、このギョーカイで仕事をしてきてまったく金儲けをしなかった唯一の人間だ。金儲けする奴もいれば歴史を作る奴もいると言ってきたが、それが愉快なのは、自分の生命を維持する金もないとわかるまでだ。

私はソーシャリストだから私営の健康保険には加入したことがない。今では脂肪吸引だの整形だのがNHSで(無料で)受けられるというのに、生き続けるために必要な薬はダメだという。これはあまりにひどい話だ。

BBC記事によると、ウィルソンには却下されたこの薬は、近隣エリアでは資金を受けているとのことですが(while patients being treated alongside him at The Christie Hospital and living just a few miles away in Cheshire are receiving funding for the therapy)、なぜウィルソンの申請は却下されたのか、詳しいことは私にはわかりません。

BBCを検索してみたら、7月9日付けで、「高額な薬である一方で効果がよくわからない」といった理由で、スコットランドでは保健が効かず、イングランドではthe National Institute for Health and Clinical Excellence (NICE) has not yet made a decision on whether the drug can be used in the NHS. である、という記事もあります。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/scotland/6284532.stm
タグ:音楽

※この記事は

2007年07月23日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 11:48 | Comment(4) | TrackBack(0) | todays news from uk | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
なんとも複雑ですね。新作に期待です。
フジロックではなく、サマソニで来日
していれば見れたのになぁ。
Posted by shu at 2007年07月24日 21:41
サマソニといえば、ピーター・フックは今年のサマソニにDJとして来るとか。
http://listen.jp/store/musicnews_19900.htm

しかしピーター・フックのベースのないNOは、コーヒーのないクリープ、ごはんのないお茶漬け・・・
Posted by nofrills at 2007年07月26日 12:57
今年もサマソニ行きますが、フッキー見てる
時間はなさそうです。
それと、クリープなしのコーヒーは大丈夫です(笑)。
Posted by shu at 2007年07月30日 23:22
フッキーが日本で何らかのインタビュー取材を受けるかもしれませんが、とりあえず「いつもあれか」と思っておくのがおばちゃまモアベターよって雰囲気ですかしら。

New Order at war after 'break-up'
Last Updated: Tuesday, 31 July 2007, 12:03 GMT 13:03 UK
http://news.bbc.co.uk/2/hi/entertainment/6923972.stm

フッキーは「3分の1が欠けたNOはNOではない。3分の2のバーニーとスティーヴンがNOを名乗って活動を続けるっていうのは、ちょまじありえないんですけど」という反応、だそうです。ただしこう言いつつもフッキーはopen to negotiationだそうです。

というわけで、ドラびでおさんによるすばらしい作品、ブルーなマンデーを無意味に明るくしてくれることうけあい。ワタシ的にはイントロでのフッキーのベースのべよーんというところが見所ナンバーワン。
http://www.youtube.com/watch?v=aF7iN95Jkn8

(無意味化されすぎて当分Blue Mondayがふつうに聞けなくなることもうけあい。)
Posted by nofrills at 2007年08月02日 14:16

この記事へのトラックバック

【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

……全文を読む
▼当ブログで参照・言及するなどした書籍・映画などから▼















×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。