「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

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2017年03月21日

【ネットの使い方】知らなかった植物の名を、インターネットで調べるまで

そこに何が植えてある/生えているのかなんて、気に留めたこともなかったのだろう。歩いていたら、白いチラチラしたものが大量に目に入ったので、「花かな?」と興味を持って近づいてみて初めて、そこに植物が植えてある/生えていることに気づいた。それは大きな建物の裏手、常に日陰になっているような場所で、きちんと間隔を保って立っている大きな木の足元だ。

近づいて見てみると、花であることは間違いないのだが、タネツケバナやハコベやミミナグサのようにわかりやすくかわいいわけでなく、何とも奇妙な花だ。遠目で白くチラチラしていたのは、花弁や花弁のように見えるガクではなく、おしべそのもののようだ(この花には、花弁や花弁のように見えるガク――アジサイの「花弁的なもの」のような――がない)。

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あとでネットで調べよう、と思って写真を撮っていると、「何かある?」と通りすがりの人に声をかけられた。「花だと思うんですけど、何でしょう、これ……」と指さすも、その人も「なんだこれ」と首をかしげるばかり。「花は花だろうねぇ。興味あんなら、むしって持ってっちゃいなよ」と言うその人は、植物と庭いじりが好きだという口ぶりだった(「ガーデニング」というカタカナっぽい雰囲気ではなかったが)。「柵の外に出てるの、いっぱいあるよ。地下茎だろうね。地下茎だからさ、どこまでも増えてっちゃうのよ。引っこ抜いてって植えればこんなん、どんどん増えるよ、あっちにも、ほら!」というその言葉に従っていたら、将来的に私はキュー・ガーデン的なものでも始めることになってしまいかねないので、「いやいや……今から買い物に出かけるところなので」と丁寧にご辞退申し上げた。実際、引っこ抜いた植物を手に持ってスーパーのお豆腐コーナーで厚揚げを選ぶなどするわけにもいかない。

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さらに建物の入り口の方に行くと、柵のないところにも同じ植物が植えられていて、真上からの写真を撮ることもできた。大きく伸びた花穂もあった。

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その大きく伸びた花穂から、「そういえば、『なんとかトラノオ』と呼ぶ植物があったな」とウェブ検索してイブキトラノオという植物についてのウィキペディアの項目を見つけたが、花は似ていてもが全然違うし、それにあちらは高山植物だ。では……とイブキトラノオが属しているタデ科のイブキトラノオ属の一覧を見てみるも、みな花は似ているが植物としては違う。

というわけで、次はこの仲間とは別の「トラノオ」系を探してみることにする。だが、「トラノオ」でウェブ検索するとオフィスや医者の受付のところに置いてあるあの観葉植物の育て方指南のページや販売サイトばかりが出てくるので、その観葉植物の別名「サンスベリア」を除外検索する。つまり「トラノオ -サンスベリア」だ。これでずいぶんすっきりする。

すると、geocities.jpにある「野の花散歩」という個人サイト(たいへん楽しいサイトさんで、ミミナグサとオランダミミナグサの違いについてなど参照させていただいたことがある)の中の1ページ、「オカトラノオとトラノオいろいろ」が検索結果のトップに表示された。私が最初に思いついた「トラノオ」はまさにこれである。しかし、関心を持ってから改めてみてみると、この「トラノオ」(オカトラノオなど)は花弁があって可憐な小さな白い花がたくさん集まって「虎の尾」状の花穂を形成していて、私が見た「トラノオみたいな変な花」とは全然違う。それに、オカトラノオなどの花期は梅雨の時期だ。春分の時期とではあまりに違いがありすぎる。

ちなみに、可憐な小さな白い花がたくさん集まった「オカトラノオ」はサクラソウ科、大雑把に「青」と呼ばれる色の花穂をつける「ヤマトラノオ」はゴマノハグサ科(「ベロニカ」という名札をつけた苗が花屋さんの店頭に出ていることがある「青いねこじゃらし」みたいなのもそう)、先にウィキペディアで見た「イブキトラノオ」はタデ科、叶姉妹的なゴージャスさがあって夏になるとあちこちに姿を見せる「ハナトラノオ」はシソ科だそうだ。

そしてそれらのどれにも、今私が探している植物は似ていない。

というわけで「トラノオ」の線はダメだ。そしてその「トラノオ」という言葉が、ウェブ検索で私が使える唯一の具体的な言葉だった。ここから先は、具体的な言葉なしでウェブ検索をしなければならない。残る言葉は、「花弁がない」とか「白い」とか「花期は3月」とかいった「その植物の特徴をいうフレーズ」ばかりだ。そういう場合は、ウェブ検索よりも、植物図鑑のようなサイトを見るほうが確実だ。

と、ここでまた困ってしまった。「植物図鑑のようなサイト」には、例えば千葉県立中央博物館が開設している「野草・雑草検索図鑑」のような、大変楽しくて役に立つサイトがあるのだが、果たしてあの変な花は勝手に生えてきている「野草・雑草」の類なのだろうか、それともわざわざ植栽されているものなのだろうか。

上述した通り、現場は大きな建物の陰になる場所で、背の高い木が植わっていて、その足元にあの植物が一面に繁茂している。雑木林での光景なら、「大きな木の足元の熊笹」のように勝手に生えてきていると思うところだが、ここは人ががっつり手入れしている場所である。勝手に生えてくるものであるというより、わざわざ植えたものだという可能性が高い(「勝手に生えてきたものがちょうどよい具合だったので、そのままにしておいた」という可能性もあるが)。わざわざ植えるようなものについて、「野草・雑草」で探しても徒労に終わるかもしれない。

徒労に終わったところで大したことはないのだが、その過程でまた「(手がかりとして使える)言葉が失われる」のが、地味に、メンタルを食う。どうしようかな。

そんなことを考えているヒマにネット上の質問サイトなりTwitterなりで人に聞けばよさそうなものだが、私があの変な花の写真を撮ってきたのは、「調べもの」という過程を楽しみたいからだ。「人に聞いて解決する」のは、ちょっと違うのである。

……とそんなことを言ってる間に、「花を画像で一覧にして紹介している図鑑的なサイト」を眺めてみればよいのだ。

植物、特に花についてはそういうサイトがネット上にはいくつかある。植物・花と写真が好きな人が個人で開設・運営しているサイトで、作りはベーシックというか古めかしいが情報量は豊富で、なおかつ最近話題となったWelqなどのような「カサを増やしたり検索エンジンをごまかしたりするためのどうでもよい大量のフレーズ」(「最近ほにゃららが注目されてますね」「いかがでしたでしょうか」的なの)とは無縁の、簡素で要点をついた記述が添えられている、というタイプの植物図鑑サイトだ。

http://www.hana300.com/index.htmlそういったサイトの中で、こういうときにいつも見に行くのが、「季節の花 300」というサイトである。ページの一番下にある著作権表示に "Since 1997" とあるので、今年で20周年だ(おめでとうございます)。右側に示してあるのはそのトップページの一部のキャプチャだが(via kwout)、このようにさまざまなアプローチで花を探すことが可能である。トップページは簡素の極みだが、そこから先に進むと基本的にサムネイル画像つきになる。例えば「山野草」のページは、「敦盛草」「甘野老(あまどころ)」といった植物名の横に、小さな写真(サムネイル画像)がついているので、植物の名前がわからなくても写真を手がかりに探せる。花の色で調べる場合は、例えば「白」の先はさらに季節ごとに分かれており、「白(春)」のようなリンクをクリックするとサムネイル画像つきで「アネモネ」「油躑躅(あぶらつつじ)」など多種多様な植物がずらっと並んだ一覧のページが出てくる。このように、言葉では調べようがなくても、画像を手がかりに、自分に興味があるものをクリックしていけばよい。

そしてそれぞれの植物のページを表示させると、植物の名前、別名と、大きめの写真(といっても画像の大きさの基準はサイト開設時の1997年のもので、今から見れば小さく見えるだろう。でも実用性は損なわれていないが)、科名、学名などが並べられ、その下にサイト運営者(筆者)の山本さんの「一言メモ」のようなもの(「公園などによく植えられている」とか、「とてもよい香り」といったこと)やその他の参考情報が入り、さらにある場合には「似ている花へのリンク」がある。

例えば今、東京の道端で咲き誇っている「ナズナ」(別名「ペンペン草」)は、「似ている花」として「タネツケバナ」や「イヌガラシ」などが並び、同じく「ナズナ」と呼ばれる植物として「マメグンバイナズナ(豆軍配薺)」、「トキワナズナ(常盤薺、別名イベリス)」、「トキワナズナ(常盤薺、別名雛草)」がリンクされている。そして「イベリス(常盤薺)」に進むと、「似た花」として「アリッサム」が出てくる。

……こんな感じで、「図鑑を見ながら次々といろんな植物のことを知る」という体験(それは「辞書を読む」体験と本質的に同じだろう)ができるようになっている。私はこのサイトを訪問すると数十分は遊んでしまうのだが、子供でも飽きるまで見ているだろう。広告もないので集中できるし、集中してしまうのだ。

というわけで、「大きな建物の陰で咲いていた変な白い花」のことがわかるかどうかわからないけれども、ちょっと遊びに行くかな、くらいの気持ちで、このサイトさんの「3月に咲く花 (1)」のページを見に行った。うん、「寒緋桜(緋寒桜)」咲いてるね。「玄海躑躅(ゲンカイツツジ)」ってこんな時期にこんな立派な躑躅は見ないなあ……と思ったら名前の通り、九州のお花で東京では見かけないって。「土佐水木」は去年見たんだけど、どこで見たんだっけなあ……これもまた、名前を知らなかったころに「ホップみたい」っていう漠然としたところから調べたんだった。「房アカシア」も今ちょうど咲いてる(「ミモザ」と認識しているけど)。「三叉(ミツマタ)」はそうだ、2月につぼみだけ見たので花も見に行かなきゃ。

http://www.hana300.com/link03.html……と、下へ、下へとpage downキーを押しながら目を進めていくと、あ。「庭梅」や「枝垂桜」、「連翹(レンギョウ)」の下に、それらしきものがある(キャプチャ via kwout)。

こんなにあっさりと見つかるとは思っていなかったけど、このサイトではこのように「あっさりわかる」という経験を何度かしているので(それは私がいかにものを知らないかということの裏返しでもあるのだが)、「あった!」と確信してその「富貴草 (ふっきそう)」という植物のページを開いてみる。

まさにこれだ。そして、意外なことに「黄楊(つげ)科」。あれ、木なの? (?_?)

確かに、通りすがりの人に「引っこ抜いていって植えれば」と言われたときに触ってみたとき、「草」とは言い切れない頑強さがあった(けど、「草」と「木」の違いはそういうことじゃないかもしれない)。写真を見ても、なるほど、「木」っぽいと思えるものがある。

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ともあれ、「季節の花300」のサイト運営者さんの説明では「1年じゅう葉が茂るのを繁栄の意味にとったのが(富貴草という)名の由来」で、「庭の陰地に郡植される」。まさにこれじゃん。わざわざ植えてあったんだ。よかった、(柵の外に飛び出たものとはいえ)引っこ抜いてこなくて(笑)。

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こうして得られた「フッキソウ(富貴草)」という言葉でウェブ検索してみると、庭・ガーデニングの情報サイトでも説明が見つかった。例えばHorti.jpのページ。別名は「吉祥草」というそうだ。いずれにせよ「なんだかめでたい」植物として名づけられている。

Horti.jpさんでは、この植物について次のように説明されている。
フッキソウは、ツゲ科・フッキソウ属に分類される常緑性の多年草もしくは低木です。日本全国と中国北部を原産とし、日陰でも育つことから、グランドカバーによく利用されます。

地面を這うように地下茎をどんどん伸ばし、草丈は20〜30cmに生長します。葉っぱはヘラ型で革のような質感をしており、1年中緑に茂っています。特に春の若葉は表面に光沢があり、1年で一番美しい時期とされているんですよ。この時期は、小さな花が穂のような形に咲きます。
https://horti.jp/25508


うん。でもその「小さな花」があんなふうに奇妙な見かけだということは、軽くスルーしてるんだね。Hortiのページでは、写真も白く飛ばしてあるし。 (^^;)

こんな花ですよ。「花」というより「イソギンチャク」めいている。

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でも、大きな建物の裏手という徹底して日陰の場所であれほど繁茂しているということは、条件のよくないところでも元気に育つということだ。NHKの「趣味の園芸」のサイトにはこうある。
フッキソウは、グラウンドカバープランツとしての利用が多く、建造物の周囲や樹木の陰になる場所など、半日陰の緑化材料として使いやすい植物です。常緑性で、一年中同じような状態を保ち、ほとんど手入れ不要で草姿の乱れもなく、マット状に広がります。
https://www.shuminoengei.jp/m-pc/a-page_p_detail/target_plant_code-758


こちらでは、花については:
春に白い花が穂になって咲き、穂の下の部分に雌花、上の部分に雄花がつきます。学名のパキサンドラには「太い雄しべ」という意味があり、雄花の4本の白い雄しべが大きく目立ちます。
https://www.shuminoengei.jp/m-pc/a-page_p_detail/target_plant_code-758


嘘は言ってないですね。 (・_・)

その点、花も分解して観察するほどのサイト、「松江の花図鑑」さんでは:
http://matsue-hana.com/hana/hukkisou.html

……はあ、なるほど。花穂(花序)の上の方には雄花(花弁がないのでおしべだけ)の集団がついていて、下の方に雌花(めしべだけ)が、雄花の4分の1くらいの数、くっついている、と。

不思議な造形をしている。なぜこうなった。

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※下記写真は既に貼り付けたものだが、雌花がわかりやすいので再掲。
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で、花が咲くということは、基本的には、実がなるということでもある。今回、初めて花に気づいた(ことでこういう植物が植わっているということにも気づいた)この場所は、まあまあよく通る道沿いなのだが、「何かの植物の実がなっている」ということに気づいた記憶はない。よほど私が何も見ないで歩いているということだろうが、「趣味の園芸」のページには、「ごくたまにですが、秋に白い実がなります」とある。逆にいえば「ごくたまに」しかならないのだ。でもあれだけ繁茂していれば、実のひとつやふたつ、できるだろう。

そしてその「白い実」が……「にゃぁ〜」って言ってそうでもあり、蟻の頭部(アゴのほう)のようでもあり……写真は「季節の花300」さんのページで。
http://www.hana300.com/fukkis2.html

この秋、あの道を通ったときに実がなっていないかどうか、気をつけて見てみることにしよう。

ちなみにウィキペディアでは:
フッキソウ(富貴草、Pachysandra terminalis)はツゲ科の常緑小低木。日本(北海道から九州)を含む東アジアに分布する。山地の林内に生え、またグラウンドカバーとしてよく栽培される。フッキソウ属の植物は東アジアと北米に数種が現存する。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%83%E3%82%AD%E3%82%BD%E3%82%A6


やっぱり「木」なのか。「木」だけど名前は「草」。

コモンネームにJapaneseが入ってるような東アジアの植物だが、英語版ウィキペディアでもけっこう記述の分量がある。
Pachysandra terminalis, the Japanese pachysandra, carpet box or Japanese spurge, is a species of flowering plant in the boxwood family Buxaceae, native to Japan, Korea and China. It is a slow-growing, spreading evergreen perennial growing to 10 cm (4 in) tall by 60 cm (24 in) broad, with alternate, simple, glossy leaves, and creeping stems. The leaves may yellow in winter. When growing in a spreading mass of many plants, a dense cover is formed.

The flowers are white, borne above the foliage. In temperate Northern Hemisphere sites they appear late in the month of March and throughout the month of April. The plant is very cold hardy.
https://en.wikipedia.org/wiki/Pachysandra_terminalis


コモンネームのひとつ、"Japanese spurge" の "spurge" って何だべと思ったら、「ハツユキソウ」とか「トウダイグサ」とか「ユーフォルビア」と出ている

「ハツユキソウ」はこんな姿の植物(北アメリカ原産)で、個人の家の玄関先のようなところに植えられているのをよく見かける。
http://sodatekata.net/flowers/page/673.html
http://www.hana300.com/hatuyu.html

確かに全体の姿(葉のつき方など)はハツユキソウと富貴草は似ているように見えるが、ハツユキソウはトウダイグサ科(草)、富貴草はツゲ科(低木)で、「他人の空似」であるらしい。



……というようなことを、道端にぴょこぴょこと植物が生えてきて花を咲かせるようになるこの時期に、春休みを迎えたお子さんとご一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。「ネットの使い方」というと「俺が言いたいことを言い、なおかつ安全を守るためのネットの使い方」のことがクローズアップされがちですが、「植物図鑑的なサイトでものを調べる」といった「既に蓄積されている知識やデータをどのように探し出し、どのように結び付けていくか」という、より本質的な(というか、「Web 2.0」時代の前に想定されていたような)ネットの使い方について、自分自身で自分なりのsense of wonderを感じながら自分の中で体系立てていくということは、たくさん経験しておいたほうがよいです。

検索すれば、すぐに「答え」が得られるわけではない(けれど、どこかに必ず「答え」がある)疑問を抱いたときの、ネットの使い方……というか。

それでもほんとに見つからないときは、公共図書館の情報サービスを利用するのが一番確実です(ネット上の質問サイトは「あなたはどう思いますか」的に意見を聞いたりするにはよいけれど、「調べ物」の場合は回答がデタラメなことが珍しくないので、利用するなら、分野ごとの専門サイトを探したほうがよいと思います。ただ専門サイトでは初心者はひたすら説教されるだけということもあるかもしれませんが)。

※この記事は

2017年03月21日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 09:45 | TrackBack(0) | 雑多に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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