「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

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2016年02月12日

アイルランド共和国総選挙前の党首討論に、シン・フェインの党首も出た。そして討論は……

アイルランド共和国はもうすぐ総選挙が行なわれる。2月3日の議会解散から26日の投票まで、わずか3週間だ。

アイルランドはいわば「小党分立」がデフォとなっている。Fianna Fail (FF) とFine Gael (FG) が「2つの大きな政党」だが、どちらも「中道右派」で、どちらも単独過半数を取るような政党ではなく、より小さな(議席数の少ない)政党と連立を組んで政権をつくる。2011年2月末の総選挙では、FFと緑の党の連立政権が敗北し、FGと労働党の連立政権が成立した。今回の選挙のあとも、FGと労働党の政権が続くという見込みのようだ。

って、こんなつまらない話なら、わざわざブログに書かないわけで。

(・_・)

In Thursday night’s debate he said jurors could have their identities concealed from the court. Others said his plan would end with jurors fleeing overseas and living under fake identities.

When Adams suggested that Labour shared Sinn Féin’s desire to close the court, Burton icily shot back: “That’s a direct lie.” When Adams accused her of making “a mess of justice”, Burton retorted: “You made a mess of terror in this country, Gerry.”

http://www.theguardian.com/world/2016/feb/12/irelands-party-leaders-round-on-gerry-adams-in-tv-election-debate


これは、木曜日(11日)にテレビで行なわれた大真面目な党首討論の模様。

コメディではないし、漫才でもない。(・_・)

そりゃ、「南」の党首討論にシン・フェインが出てきたらこうなるよね。

2011年までは、アイルランドの「党首討論」といえば、FFとFGと労働党と、緑の党だった。

が、「ケルトの虎」が「ケルトの猫」になったバブル崩壊後のIMF/EUベイルアウトと、それに伴う財政緊縮(福祉切り捨て、国民の負担増)を「国民に押し付ける」側に立った緑の党は、支持者たちに見放された。2011年の総選挙では、6つ有していた議席をすべて失った。
https://en.wikipedia.org/wiki/Irish_general_election,_2011

緑の党に代わって左派の支持を集めたのが、初めて議席を獲得したソーシャリスト党、ピープル・ビフォー・プロフィット (PBP) と、労働者・失業者アクション(前2党は2議席、アクションは1議席で、彼らは「左派連合」を形成している)で、いずれもテレビでの党首討論に代表者を送り込めるほどの勢力ではない。

一方、2011年の選挙で5議席から14議席に躍進したシン・フェインは、同年10月の大統領選挙で、奇策「知らない人からの電話」をぶっぱなすなどして存在感を示し、以後の4年間でも(EU/IMFベイルアウトの結果、新たに導入された)水道料金反対運動を主導するなどしており、「一部の頑固な支持者に支えられた、アイルランド共和国とは関係のない、北アイルランドの、テロリストとがっつりつながった集団」ではなくなりつつある。

何より、2桁の議席を持っているということは、それだけで党首討論に出る資格を得たということだ。

しかし、アイルランド共和国の政治家たちは、まさか自分たちがあのジェリー・アダムズと「党首として討論する」ことになるとは思っていなかっただろう。

そして、北アイルランドではおなじみのあの「のらりくらり」や「ヘラヘラしてごまかす」が、ついに共和国でもメジャーデビュー。

……したら、漫才になってしまった。(・_・) ことばの国、詩人たちの国ですもの。










まあ、私など外部の野次馬に過ぎませんので、また投票日近くになったらどんな奇策が繰り出されるか、楽しみにしていますよ。



※この記事は

2016年02月12日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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▼当ブログで参照・言及するなどした書籍・映画などから▼