kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2016年01月26日

ネット上のイラつくミーム、Be like Billと、リアル世界のIRAを気取る勢力を相手にする北アイルランド警察

"Be like Bill" は、最近急激に流行りだしたインターネット・ミーム(おもしろ画像、ネタ画像)である。棒人形 (stick figure) の絵の横に、「Billはネット上でお手本となるような行ないをする、そんなBillを見習おう」という内容の文言が書かれている。

Be Like Bill meme


ネット上の英語圏の特にFacebookでは、これがあらゆるところに出没しているらしい(私はFBを使っていないので直接にはその氾濫っぷりを見ていない)。あまりにそこら中に出てくるから、人々がイライラし始めているくらいだそうだ。

ミームについての解説サイト、Know your memeのエントリによると、初出場所などは不明だが、最初のは下記の画像だったという。

d6b-m.png


「ビルはネットで見かけたものにムカっときたが、華麗にスルーした。ビルは賢い。ビルを見習おう」

(本来、「スルーする」というのはこういうことだったような気がする。自分自身に向けられた悪意ある言葉についてではなく、ネットで誰かが書いている言葉に「それはおかしい」などと食ってかからないことが「スルーする」だったような……私自身、「U2がIRAのテロを歌った名曲」などという誤った情報や珍説は、いくつもスルーしたが)

この画像は、明らかに、下記の「キーボード・ウォリアー」のミーム(10年以上前からあるもの)パロディだろう。

swi.png


Be like Billの画像は、2015年10月にRedditやFunnyjunkのようなフォーラムに投稿されるようになった。よくあることだが、人々が話をしているところに「俺のことカーッ、俺は差別主義者じゃないゾーッ」などと殴りこんでくるようなのが湧いて出てきたときに誰かがこの画像を投稿したら解散、みたいなお約束になっていたんじゃないかなあと思う。

これが最初に爆発的に流行ったのは、英語圏の外でのことだったようだ。

Know your memeの解説によると、2015年12月21日(クリスマス前の月曜日)に、イタリア語のFBで「ビルを見習おう」というページが作成され、イタリア語版の「ビル」の画像がいろいろ投稿された。これが3週間で22万6千件の「いいね」を獲得。また、1月2日にはイタリア語版に基づいたスペイン語版の「ビル」の画像のページが作られ、4日間で40万件を超えるフォロー数を得た。これがスペイン語圏でマスコミも飛びつく話題となった(年明けのヒマネタ需要があったんでしょうかね)。英語圏で流行りだしたのはそのあと。

Be like Billは、説明するまでもないが、韻を踏んでいる。あと、アメリカではベンジャミン・フランクリンという偉人が「ベン」としてお手本になっている("Be like Ben")というベースもあるのかもしれない。いずれにせよ、このちょっとバカげた感じのBe like Billは多くの人々のツボにはまって大流行したようだ。

現在、FacebookにはBe like Billのアカウントがある。「中の人」がどこの誰でどういうつもりなのかはわからないが、「問い合わせはこちらまで(ビジネス・オンリー)」としてGmailのメールアドレスを掲載していたりするので、ネット上のミームをまとめて本でも出すつもりなのかもしれない(憶測)。
https://www.facebook.com/OfficialBLB

このFBのアカウントの「写真」のところを見ると、Be like Billのミーム画像がたっぷり集められているが、最初の投稿は2016年1月7日だ。つまり、Know your memeのページで紹介されていたイタリア語版、スペイン語版のFBページの後。
https://www.facebook.com/OfficialBLB/photos_stream



Facebookでの流行だったBe like Billは、Twitterにもアカウントを作っている。少し見てみたが、Billのミームは大真面目で、大しておもしろくない。




というか、この調子で延々とやられたら、相当イライラする。




こんなん、わざわざこのアホみたいな棒人形のイラストと、トツトツとしゃべってる調子の文の組み合わせでなく、Stop being a grammar police. と言えばいいだけだ。

ときどき、こういうちょっとおもしろいのがある。




それにしても、FBであれTwitterであれ、サービス開始のころは「ライフログ」という位置づけで、その日に起きたことは何でも書いておくような場だったよね(特にTwitterは、投稿フォームのすぐ上にWhat are you doing?と表示していたほど「ライフログ」のツールだった)。今では細かく記録をすればするほど「そんなの、いちいち投稿しなくてもいいよ、うざい」と迷惑がられる。





このミームについては、いろいろなメディアも1月半ば以降に次々と記事を出していることが確認できる。










Mashableなどが "passive aggressive" という表現を使っているが、それがどういうことかは下記のようなものを見るとわかるだろう。




一方でイラつく人たちも続出しているのが現実で:












そしてオーストラリアのクイーンズランド警察が……




このように、インターネットはこの押し付けがましいミームにうんざりしていますよ、ということで意見が一致しつつあるわけだが:




相変わらずセンスの悪いグレイター・マンチェスター警察。どうやったらここまでセンス悪くなれるのか、問い詰めたいくらいだ。




と、ここでお笑いの天使が微笑みまくって腹筋が崩壊しているあのコメディランドから……




(・_・)





いわく。

北アイルランド(コメディランド)のラーガンで、例によって例の如しで大荒れとなった。発端は鉄道の線路で見つかった物体。






こうして、ベルファストとダブリンを結ぶ鉄道が運休となり、一帯の住民を退避させたうえで、警察がこのエリアに出動して爆発物についての確認を行なった。その警察を標的に、ディシデンツ(ディシデント・リパブリカン、非主流派リパブリカン)が出てきて火炎瓶攻撃に発砲の大騒ぎ(暴動状態)。










(´・_・`)

この騒乱、結局、収拾までに36時間かかったそうだ。そもそものきっかけの「怪しい物体」は爆発する能力がなかった(見かけは爆発物っぽいもので、混乱を引き起こすことが目的)。




「ラーガンのセキュリティ・アラートは解除となりました。2つの物体は偽爆弾でした。鉄道は再開され、住民のみなさんにはご帰宅いただけます」

これを見ていたクレイガヴォンの警察が:


This is dissident Dan.
Dissident Dan has an irrational hatred of trains.
Dissident Dan also hates the people of Lurgan going about their day to day lives in peace.
Dissident Dan lives in the past, and puts things on the train tracks in order to stop the trains, and his own community.
Don't be like Dan.

https://www.facebook.com/PSNI.Craigavon/photos/a.390441237658321.78651.380466805322431/931542670214839/?type=3


「これはディシデントのダン。ディシデントのダンは鉄道に対する憎悪を抱いているが、正直、どういうことなのかわけがわからない。それから、ディシデントのダンは、毎日毎日の生活を平和に送ろうとしているラーガンの人々への憎悪も抱いている。ディシデントのダンは過去に生きていて、列車の運行と、自分の住んでいるコミュニティをストップさせるために、線路の上に物体を置く。ダンみたいになっちゃダメだ」

ここで終わってれば「あはは」なのだが、クレイガヴォン警察のFB担当者がこれを投稿した翌朝9時前にに出勤してみると、コメントがえらいことになっていた(今、見たところ、407件もコメントがある)。

そこで朝イチの投稿で担当者は次のように書いている。

Morning folks! Back in after a few hours kip. You lot have been busy overnight! There's a lot of comments here, and I'll work through them as and when I get a chance today in between calls, but for now a couple of points:


「おはようございます。数時間仮眠をとってきました。みなさんは夜の間、(コメント投稿で)大忙しだったようですね。大量のコメントをいただいています。日中に手が空いたときに順次拝読させていただきますが、とりあえず、いくつかポイントだけ述べておきます。……」

今見ている画面の表示では、上に引用した朝イチのコメントの上に、前日の夜の間の警察のFB担当者のコメントが(新たなレスがついたために)表示されている。



それを見ると、ずいぶん細かく応答・対応している。

Stephen *****- what happened in the past is just that- in the past. I walked around Kilwilkie myself today and believe me, the vast majority of the community are sick of this. There is no mandate for any of this nonsense to pay anymore.

Jason *****- we'd really rather you didn't buy hand grenades. As for the guns in this country you are right, we saw one of them last night. If you have information as to where these guns are, let us know. We don't have crystal balls to tell us where they are. The community keeping their eyes and ears open and helping us keep you all safe is how we can beat this.

John *****- call into Lurgan and have a chat with us about the offence of "encouragement of terrorism".

Finally, William *****...what do I win?! Is there a trophy?


「スティーヴンさん: 過去に起きたことは過去に起きたこと、それだけです。今日、私自身がKilwilkieを歩いてきたんですが、言っても信じてもらえないかもしれませんけど、地域の人々の大半はこういうことにうんざりしています。こういう意味のないことをして何がどうなるということはもうないんですよ。

ジェイソンさん: できれば手榴弾など入手しないでいただけるとありがたいですね。銃については、この国ではあなたのおっしゃる通りです。昨晩、1丁見かけましたが。銃の在処についての情報をお持ちの場合は、お知らせください。銃がどこにあるかのお告げをくれる水晶玉は私たちにはありませんので。コミュニティ全体が目と耳をふさがずにいて、私たちがみなさんの安全を確保するのを支援してくださること、それがこれ(ディシデンツの活動)を打ち負かすことに直結するのです。

ジョンさん: ラーガンにおいでください。『テロリズムの奨励』という犯罪について一緒にお話ししましょう。

最後にウィリアムさん: で、そんなことをして私にどんなうまみがあると? トロフィーでももらえるんですかね」

この日の大荒れのラーガンを記録した映像。



YouTubeのコメント欄にキリル文字で殴りこんできてるのがいる。



そして、いろいろ混信させてパロディにしたらこうなる。




(・_・)



※この記事は

2016年01月26日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 19:00 | TrackBack(1) | todays news from uk/northern ireland | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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Excerpt: 北アイルランド警察の動きについて、少し気になるようなことが伝えられている。2件をまとめて1つのエントリにしようと思う。 今年1月、Be Like Billというインターネット・ミームを北アイルランド..
Weblog: tnfuk [today's news from uk+]
Tracked: 2016-08-07 23:02





【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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