「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=


2015年12月25日

アメリカ人による「怯えずに言おう、メリー・クリスマスと!」という発言を、実際に見た。

アメリカの政治のことはよく知らない。とりわけ大統領選挙なんて今の段階では特段の関心もないから、リストに流れてくるニュース系のツイートで「見出し」を見てる程度しか追っていない。だから、おかしなことを思い込んでいるかもしれないし、書いてしまうかもしれない。

「世論調査ではドナルド・トランプ<<<<<<<<バーニー・サンダース」という結果(ただしその「世論調査」というのがどういう性質のものなのかは私は把握していない)が出ているという。そのサンダースは「トランプが大きな存在になったのはいちいちメディアが取り上げるからだ」ということを言っている(らしい。見出ししか見てない段階でこれを書いているが、あとで記事を読むつもりだ)。

つまり、2015年の総選挙前に英国のマスメディアがこぞってナイジェル・ファラージを取り上げてさしあげたことで、彼が「有権者がまともに取り合うべき政治家」であるかのような方向付けが可能になったように、ドナルド・トランプなんていう、「移民は国外追放だ」といった、理性のない、現実性もカケラもない、過激なだけの煽り文句で、世論の誘導と「右寄り」の議論の基盤づくりをするのが役目である道化(トリックスター)の発言をいちいちメディアがシリアスに取り上げる(それもBBCのようなメディアですら!)ことで、トランプが「世界が待ち構えるべき大統領候補の候補」であるかのように印象付けてきた、ということだろう。

で、トランプなんか選ばれるはずがないと私は思っているのだが(ナイジェル・ファラージと同じような結果になるはずだと思っている)、トランプがまき散らかした毒と憎悪のタネは、確実にこの言語世界に根を張りつつある。そこにあってあたりまえのもののようになりつつある。

「トランプ以前」、つまり2014年までにも、あのような言説には、量は少ないとはいえ、それなりに接していた。けれども、あのような言説が「その界隈」「あの人たち」の外にまで、「ムード」を及ぼすことは、ほとんどなかった。「過激な言説」は、「ああいう人たち」は好きに言っていればいいんじゃない、というようなものだった。

今もまだ、トランプやそのシンパに関しては「ああいう人たち」扱いができているかもしれない。英国人の家族が米国に渡航しようとしている空港で入国許可を取り消されるということが相次いでいるという件についてざっと検索したときにも、「そうすることが当然だ」という意見は(「まとめ」には入れていないが)見なかったわけではない。しかしそれらの意見の主は「いつものあの人」ばかりだった。イギリスでは極右言説でおなじみのユニオン・フラッグのアバターの「ジョーンズ」氏や、ケイティ・ホプキンスのような人たち。アメリカではユーザーネームに見覚えのある「アメウヨ」の人たち。

しかしそれがこれからもそうであり続けるのかどうか。先日、Newsweek日本版で訳出されていたH・A・ヘリヤーさんの記事(原文はSlate.com掲載)は、2000年代前半に登場した(2005年に出た書籍でおおっぴらに語られるようになった)「ユーラビア」言説について、「過激」な言説がいかに一般的な場所にも居場所を得たかを考察している。そして最後で、次のように締めている。
 イギリスのキャメロン首相すら、難民・移民について「人の群れ」という極右派が用いそうな言葉を発した。要はイスラム教徒に対する偏見が容認されるような雰囲気が広がっている。

 排外主義の偏狭さを最初からもっと白日の下にさらす努力をしていれば、こんなことにはならなかっただろう。歴史的に差別問題に敏感なドイツでさえも、反イスラム政治運動が激化しかけていることが懸念される。

 トランプはまさか本気でイスラム教徒の入国を禁止できるとは思っていないだろう。ただ大政党の最有力候補がそんな政策を打ち出せるようでは、既に米政界の「中道」は右へ寄ったも同然だ。反イスラムの偏見は米政界の主流派にも蔓延しかねない。








Retweets: 3,228
Likes: 7,655

現時点の数値。

何ですかね、これはね。

ベン・カーソン(共和党大統領候補候補)のこの発言を私が見たのは、ブルッキングズ研究所のシャディ・ハミドさんの下記の「棒読み」ツイート経由だ。





それに対するリプライより。




一方でこういうのもある。この小学生じみた発言の主は「キューバ系アメリカ人」で「元大使」の人だ。(こうだから、「アメリカン・インテリジェンス」は「チャイニーズ・デモクラシー」と同じような絵に描いたモチだという軽口がたたかれるのだが、こういう点では日本も到底、以下略)




私が目にしている画面には、同時に、こういうのも流れてきている。




こういう叫び声も。




※この記事は

2015年12月25日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 02:00 | TrackBack(1) | i dont think im a pacifist/words at war | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この記事へのトラックバック

2015年の英国の「レッド・スケア」(ジェレミー・コービンに対する言論的攻撃)
Excerpt: 今書いても中途半端になるかもしれないが、覚え書きとして書いておく。ジェレミー・コービン英労働党党首への過剰な批判について(個人的には、英主流メディアのやっていることは「悪魔化」の域に達する寸前だと思う..
Weblog: tnfuk [today's news from uk+]
Tracked: 2015-12-25 22:53

【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

……全文を読む
▼当ブログで参照・言及するなどした書籍・映画などから▼















×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。