kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2015年11月29日

「音楽は人生であり、歌は希望や癒しに結びついている」

今月13日夜(現地時間。日本では14日早朝から午前中)にフランスの首都、パリで実行された、ISISによる攻撃(同時多発テロ)は、西洋の大都市の「人々の暮らし」そのものを標的としていた。金曜日の夜、地元の人たちが集うバーやカフェ(東京でいうと「ガード下の居酒屋」や「街角の立ち飲み屋」、「地元の中華料理屋」みたいな店)と、キャパが1500人のライヴハウス(東京ではだいたいO-Eastや赤坂Blitzの規模)が、戦場で使うような武器で攻撃され、自爆までおこなわれた。サッカーの代表の親善試合が行なわれているスタジアム周辺で、3人もが自爆攻撃をおこなった(試合中に周辺の店で自爆するという計画はちょっと意味がわからない。スタジアムに入り込むつもりだったのだろうか)。

これは、2003年のマドリードや2005年のロンドンでおこなわれた「公共交通機関」を標的とした攻撃以上に、「暮らし」そのものへの攻撃だった。



週が明けて水曜日にロンドンのウェンブリー・スタジアムでおこなわれたイングランド対フランスの親善試合(日曜日、月曜日の段階ではフランスのプレイヤーの中に「とても試合ができる心境ではない」という声があったことが伝えられてもいたが、予定通りにおこなわれた)で、あのウェンブリーが「自由、平等、博愛」のフランスのスローガンを掲げ、キックオフ前にはスタジアム全体が『ラ・マルセイエーズ』を歌った(その映像で、スタンドにいるアーセン・ヴェンゲルの姿が一瞬画面に映ったとき、この人は2005年7月7日も攻撃対象のロンドンで経験しているのだと思い、とても悲しくなってしまった。しかもこの曲の歌詞、ああだし)。



さて、以下はこの事件についてこれまで書いたページの一覧である。

via 「音楽」のある場所が攻撃されたパリ。地域の中心レピュブリック広場では、「音楽」が祈りになる。
http://matome.naver.jp/odai/2144761499659454701?page=4

以下、画像はクリッカブル(画像中の記事見出しをクリックすることで、各記事に飛べます)。





U2は、攻撃の影響で取りやめた11月14日、15日のコンサートを、12月6日、7日におこなう。
The 7 December show at the Accorhotels Arena in Bercy will be broadcast that same day on HBO. In a statement, Bono, U2’s frontman, said: “So much that was taken from Paris on the tragic night of November 13th is irreplaceable. For one night, the killers took lives, took music, took peace of mind – but they couldn’t steal the spirit of that city. It’s a spirit our band knows well and will try to serve when we return for the postponed shows on December 6th and 7th. We’re going to put on our best for Paris.”

http://www.theguardian.com/music/2015/nov/23/foo-fighters-u2-jarvis-cocker-respond-paris-attacks


この同じガーディアンの記事に書かれているが、Foo Fightersは、ツアー前に完成していた5曲入りEPをサイトからDLできるようにし、代金の代わりにパリのテロ被害者のための寄付を呼びかけている。くしくも、このEPのタイトルは「聖セシリア Saint Cecilia」。音楽家の守護聖人だ。
http://www.saintceciliaep.com/

Dave Grohl, the band’s frontman, said the “project has now taken on an entirely different tone”.

“Now, there is a new, hopeful intention that, even in the smallest way, perhaps these songs can bring a little light into this sometimes dark world,” he continued. “To remind us that music is life, and that hope and healing go hand in hand with song. That much can never be taken away.”

http://www.theguardian.com/music/2015/nov/23/foo-fighters-u2-jarvis-cocker-respond-paris-attacks

「The Saint Cecilia EPは、10月、人生と音楽を祝福するために取り掛かり始めた。コンセプトがこうなったのは、世界ツアーが終わりに近づき、君たちが俺らにくれたこと全てへのお返しとして、この2つに対する俺らの愛をみんなと分かち合いたかったからだ」

「いまそれは、新しい、希望を託した意図を持つようになった。たとえ最小限であろうとも、これらの曲が、ときとしてダークなこの世界に小さな光をもたらすことができるかもしれない。音楽は人生であり、歌は希望や癒しに結びついているということを俺らに思い出させるために。そして、これらが奪われることは決してない」

http://www.barks.jp/news/?id=1000121813
(Ako Suzukiさんの訳文)




いい曲。

13日の夜、バタクランの中で何があったのかは、ステージに立っていたThe Eagles of Death Metal (EODM) のメンバーがVICEのインタビューで語っている。あのライヴハウスで何があったかをメンバーが語るところもつらかったが、パリのジェシーから連絡を受けたジョッシュ(ツアーには帯同していない)がどうしたかというくだりがいっそうつらかった。(聞き取りが苦手な方は、こちらのページの下の方にRolling StoneやLA Times, NYTの記事がリンクしてあるのでそちらから。一部だけですが文字化されていますので。)



バタクランで起きたことについては、攻撃から1週間後にガーディアンが時系列をまとめている。記事の冒頭には、おそらくEODMのライヴ開始前、客電が落ちる前にステージからローディーか誰かが撮影した写真が掲示されている。

ISISに攻撃されたのは、VICEのインタビューでバンドのメンバーが "kids" と呼んでいるのは、この人たちだ。(フルサイズで表示させると、Foo FightersのTシャツの人がいることが確認できる。)





ISISは、いちいち書くまでもないと思うが(タリバン政権下のアフガニスタンなど参照)、「音楽」を弾圧している。下記はラッカからの報告。ウードとシンセサイザーが粉砕されている。持ち主は広場で衆目にさらされて鞭打ちに処せられる(検索などすると英語圏では「楽器の持ち主は斬首されている」という発言も多くあるが、それは「反イスラムのデマ」と思われる。注意)。




ISISの戦闘員に「元ラッパー」がいたりするが、彼らは「これまで俺がやっていた音楽はニセモノだった。これからは本物の、神様の声だけを聞き、それを伝えていく」とかいうふうに思い込んでいる(ISISの解釈では楽器は禁じられているが、人間の声だけで神を讃える歌は「正しい」ものとされている。ISISのビデオによく出てくるお歌はそれだ)。彼らの「過去の自分の否定」は、「生まれ変わり(ボーン・アゲイン)」、「正しい自分の発見」だ。

ISISは、カルトである。

軍事的にシャレにならないレベルで活動していて、イラクで鹵獲したアメリカ製の近代兵器をたっぷり持っているカルトである。軍事的・地政学的にはいろいろな意味合いもあるだろうが、思想集団としては、それ以上でもそれ以下でもないのではないか。

上で見たガーディアンの記事の最後の方で、アメリカン・ミュージック・アウォードのステージで、ジャレッド・レトが読み上げたとして紹介されているアントワーヌ・レリス (Antoine Leiris) さんの文章、日本語圏でもかなり話題になったので多くの方が接しておられると思うが、まだお読みになっていない方は、ぜひお読みいただきたい。Mediumでドミニク・チェンさんが日本語訳してくださっている。ちなみにレリスさんご自身の声はBBCで聞ける(この文章を英語にしたものを、ご本人が音読している)。

金曜の夜、あなたたちは私にとってかけがえのない存在であり、人生の最愛の人である、私の息子の母親の命を奪ったが、あなたたちは私の憎しみを得ることはできない。あなたたちが誰なのかは知らないし、知りたくもないが、あなたちの魂が死んでいることはわかる。あなたたちが盲信的にその名の下に殺戮を行っている神が、人間をその姿に似せて作ったのだとしたら、私の妻の体の中の銃弾のひとつひとつが彼の心の傷となるだろう。

だから、私はあなたたちに憎しみという贈り物をしない。もっともあなたたちはそのことを望んだのだろうが、憎しみに対して怒りで応えることは、今のあなたたちを作り上げた無知に屈することを意味する。あなたたちは私が恐怖におののき、同じ街に住む人々に疑いの目を向け、安全のために自由を差し出すことを望んでいるのだろう。あなたたちの負けだ。何度やっても同じだ。

……

私と息子はたった二人になったが、それでも世界の全ての軍隊よりも強い。それに私はこれ以上、あなたたちに費やす時間はない。そろそろ昼寝から起きてくるメルヴィルのところに行かないといけない。彼はまだ17ヶ月で、これからいつものようにおやつを食べて、いつものように一緒に遊びに行く。この小さな男の子はこれからの一生の間、自らが幸せで自由でいることによって、あなたたちに立ち向かうだろう。なぜなら、そう、あなたたちは彼の憎しみを得ることもできないからだ。

https://medium.com/@dominickchen/b2ac0cdcc69a#.pevxq9j63


誰も、これに加わらせてはならない。連中に手に入れさせてはならない、共感も、憎しみも。



※この記事は

2015年11月29日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 20:00 | TrackBack(0) | i dont think im a pacifist/words at war | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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▼当ブログで参照・言及するなどした書籍・映画などから▼















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