
Home - BBC News via kwout
米国が、米国人に対し、全世界を対象として注意を呼びかける渡航情報を出した、というのがトップニュース。
このニュースは今日(24日。日本時間)のもの。
で、このニュースが来る前(23日まで)に、ネットを多少騒がせていたのが、「アノニマスがテロ計画情報を入手した」というデマ(「デマ」です)。それは「米国が米国人に対し渡航情報を出した」のとは全然別の話。
それについて、既に書いてたんだけど、改めて今朝も書いたので再掲しておきます。
あーあ、NAVERまとめの編集、また「煽動」に加担しちゃってる。「アノニマスが攻撃計画を入手」は、元の発言者が発言削除してばっくれた、明らかな「デマ」ですよ。
See also: https://t.co/jwOK7MSBJG pic.twitter.com/bHWITUpYr9
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) November 23, 2015
ロシアの媒体などが書きたてている「アノニマスが攻撃計画を入手」というのがデマだということを検証しています。広くシェアしてください。>【情報戦】「11月22日にISISが世界各地を攻撃計画とアノニマスが述べている」説に釣られないで。 https://t.co/jwOK7MSBJG
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) November 23, 2015
何があったかというと、「アノニマスを自称するTwitterアカウントが『テロ計画の細目を入手した』とブチあげて、テキストファイルをアノニマスっぽいやり方で公開した」のを、英語圏では何も検証する気のないバカなネット・メディアが取り上げただけです。元のTwアカウントはバックレ済。
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) November 23, 2015
「アノニマス」として長く活動してきたTwアカウントは「テロ計画細目」アカウントとはつながっていないと述べています。それは素人でもTwttr検索で確認できる。 https://t.co/jwOK7MSBJG 今も拡散し続けてるらしいロシア国営メディアが何考えてるのかは私は知りません
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) November 23, 2015
情報源がTwitterのアカウントでしかなく、その唯一の情報源(シングル・ソース)が当該の発言を行なったツイートを削除し、「テロ計画の一覧」と称してPastebinにアップしていたテキストファイルを書き換えているというだけで、何ら検討の余地なく「デマ」って判断すべきじゃないですか
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) November 24, 2015
ブリュッセルは当局が「脅威レベルが最高(imminent)」としているし容疑者逮捕作戦が行なわれているので別格。近隣の都市・国もぴりぴりしてるかもしれない。けど、そうでない都市が「ネット上の正体不明の"情報"」に踊らされるのはばかげています。誰が何の目的で撒いてる"情報"ですかね
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) November 24, 2015
一連のツイートを追記。
【情報戦】「11月22日にISISが世界各地を攻撃計画とアノニマスが述べている」説に釣られないで。 - NAVER まとめ https://t.co/jwOK7MSBJG
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) November 24, 2015
現在、「アノニマス」は名乗れば誰でも「アノニマス」になれます。会員登録しなければならないわけでもないし、何らかのスキルチェックがあるわけでもない。ネットで何らかのアカウントが作れて、投稿ができて、アバターを設置できる程度のスキルがある人が、映画『V・フォー・ヴェンデッタ』のグッズのお面の画像や、「アノニマス」の記号となっているモノクロのスーツの人物の顔なしの画像を使い、"We are legion" とか "Expect us" とか言ってれば「アノニマス」っぽく見える。
けど、「アノニマス」という「集団」には、実態らしい実態はありません。ただの「個人」です。「組織」などでは全然ない。
「アノニマス」の匿名性は、何も担保しません(始まったときは、今とはちょっと違う感じで「匿名」を貫いていたのだけれど)。誰かが「アノニマス」を名乗っていれば、他の人はそれに嫌疑をさしはさむことは、原理上できない。賛同してそうなのれば誰もが「アノニマス」なのだから。
「アノニマス」に関する(往々にしていいかげんな)ニュースを読んだり見たりするとき、それを踏まえておけるかどうかは、どれだけ煽られずにいるか、どれだけ踊らされずにいられるかという点で、重要だと思います。
あと、「NAVERまとめ」のようなクリック数最優先の場で、編集部がピックアップしているもの(トップページや、各ページ下部に示されているもの)は、残念なことですが、マユツバで見ておくべきです。クリック数が稼げるものが大きく取り上げられます。中身は重視されてません(編集部がプッシュするものには、トンデモがいろいろありますね。「アイルランド人奴隷」とか「フクシマの奇形植物」とか)。
先日、 https://t.co/TWKsCqUgHN で述べたとおり、このTwitterの空間には、どんな立場のどんな人がいるか、わかったものではありません。「未確認ですが、一応ご注意を」的な善意では、頭っからバリバリと食われますよ。マジで。
— nofrills/新着更新通知・RTのみ (@nofrills) November 21, 2015
※この記事は
2015年11月24日
にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。
- 英国での新型コロナワクチン認可と接種開始、そして誤情報・偽情報について。おまけに..
- 英ボリス・ジョンソン首相、集中治療室へ #新型コロナウイルス
- "Come together as a nation by staying ap..
- 欧州議会の議場で歌われたのは「別れの歌」ではない。「友情の歌」である―−Auld..
- 【訃報】テリー・ジョーンズ
- 英国の「二大政党制」の終わりは、「第三極の台頭」ではなく「一党優位政党制」を意味..
- ロンドン・ブリッジでまたテロ攻撃――テロリストとして有罪になっている人物が、なぜ..
- 「ハロルド・ウィルソンは欧州について中立だった」という言説
- 欧州大陸から来たコンテナと、39人の中国人とされた人々と、アイルランドのトラック..
- 英国で学位を取得した人の残留許可期間が2年になる(テリーザ・メイ内相の「改革」で..