「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2015年11月10日

「レッド・ポピー」フィーバーのメモ(1)とにかく醜悪な「反ジェレミー・コービン」キャンペーン

8日(日曜日)は英国の戦没者追悼の日曜日(リメンブランス・サンデー)だったのだが、完全に「レッド・ポピー・デー」というわっかりやすい「イベント」(それも「国威発揚」、「愛国」の)になってしまったようだ。しかもサイモン・リケッツでも発言するのをある程度「恐れて」いるんだろうかという状態だ。

※これまでなら、こんなことはツイートして済ませていた。もうTwitterはそういう用途では使わないことにしたのでブログに投稿している。

https://twitter.com/JeremyCorbyn4PM/status/663615056828059648

ジェレミー・コービンは、この動きが「お辞儀になっていない」などとして、ほぼすべてのメディアから槍玉にあげられた(ニュー・レイバーの機関紙であるガーディアン/オブザーヴァーも含む)。




中でもThe Sunは、紙面左側のセクシー写真といい、完全に読者をバカにしているし「サヨク」と「フェミ」をまとめて挑発しにかかっている(この媒体は「ばか」ではない。計算済みのことだ。相手にしないほうがいい)。






メディアの報道をぼーっと観察していたが、とにかく、こういった「コービン批判」は、見るに耐えないほど醜悪だった。




一方で、レベッカ・ブルックス(元News Internationalトップ)はこういうことをしていたということが明らかになっている。




どっちが「国のために命を捧げた英雄(軍人)たち」に失礼なのだろうか。






昨年(2014年)の第一次大戦開戦100年(ロンドン塔の敷地内で見事なアート・プロジェクトが行なわれた)を経たあとの今年の「ポピー・フィーバー」は本当に異様で、映画『V・フォー・ヴェンデッタ』を思わせるほどだったが、サイモン・リケッツのような人まで発言にためらいを見せているというのは、あまりに異様すぎる。英国は急速に、アレなことになってる(一見リベラルに見える「人種差別にNO」というのは「新しい」ように見えるかもしれないが、第二次大戦のころからあった「国威発揚」の掛け声、英国の帝国主義の一側面に過ぎない。スローガンとしての「人種差別にNO」が新しく見えるとしたら、「西洋に関するステレオタイプに染まっている」か、「ナイーヴなアメリカかぶれ」に過ぎる。2012年ロンドン五輪のときのモー・ファラーの活躍への称賛は、明らかにあの文脈に位置してたよね)。







英国の「パシフィストは軍人をバカにしている」とかいうのは、日本での「サヨクは自衛隊を云々」という右翼の言説に非常によく似ているのだが、英国の元々の「伝統」なのだろうか。(その可能性は充分にある。クエーカーへの扱いを見てみるといい。)



追記。




あと、トラバ飛ばしたけど、11日のエントリも参照。

2015年11月11日
今日は11月11日で、第一次世界大戦の休戦記念日で、英国では11時に黙祷が捧げられる。今年はテレビに出る外国人にまで赤いポピー着用が求められたようだ。
http://nofrills.seesaa.net/article/429445485.html

※この記事は

2015年11月10日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 03:30 | TrackBack(1) | todays news from uk | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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今日は11月11日で、第一次世界大戦の休戦記念日で、英国では11時に黙祷が捧げられる。今年はテレビに出る外国人にまで赤いポピー着用が求められたようだ。
Excerpt: 既に“「レッド・ポピー」フィーバーのメモ(1)”をアップしてあるが、(1) と銘打っているということは、おわかりの通り、(2) を予定しているということである。だが本稿はその (2) ではない。ちなみ..
Weblog: tnfuk [today's news from uk+]
Tracked: 2015-11-11 20:52

【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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