「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2015年09月22日

北アイルランド、IMC状の武装勢力監視機関のメンバーが告知された。

はてなブックマークの「コメント一覧」を非表示にしているだけで「誤訳が〜」とか「誘導が〜」とか「罪深い」とか言われてて、極めてばかばかしい状況だが、北アイルランドでのこの動きについては日本語で少し書いておこうと思う。あとから自分で検索できるようにしておくことが目的であり、別に誰かを「誘導」したいわけではないし、「誘導」などという高度なことをする技量も知識も私にはないことをお断りしておく。

5月と8月の2件の殺人事件で、「IRAがまだ存在している」ことが(今更のように)問題視され、UUPがストーモントの自治政府から大臣を引き上げ、特に英国政府に対してあれこれ交渉をした末に、DUPも財務ポストを除外して大臣は引き上げ、ファースト・ミニスターはピーター・ロビンソンが一時引っ込んで (step aside) 財務大臣が代行として兼任するというかなりアクロバティックなことをやるという形で、ストーモントの自治政府は「生命維持装置につながれている状態」にある。

この局面を打開するために、2004年から2011年まで北アイルランドの武装組織の活動を監視していたthe Independent Monitoring Commission (IMC) のような独立監視組織を新たに立ち上げようということで話がまとまったようで、先ほど、英国政府のテレサ・ヴィラーズ北アイルランド担当大臣によってそのメンツが告知された。

英国政府のページ:
https://www.gov.uk/government/news/villiers-announces-names-of-independent-reviewers

報道各社:
http://www.belfasttelegraph.co.uk/news/northern-ireland/northern-ireland-paramilitary-organisations-independent-review-panel-named-31548875.html
http://www.u.tv/News/2015/09/22/Panel-appointed-to-review-NI-paramilitaries-45418
http://www.bbc.com/news/uk-34323374


Three independent reviewers of a forthcoming factual assessment from the UK security agencies and the PSNI on the structure, role and purpose of paramilitary organisations in Northern Ireland were appointed today by Secretary of State Rt Hon Theresa Villiers MP:

Lord Carlile of Berriew CBE QC
Rosalie Flanagan; and
Stephen Shaw QC

Collectively, they have an in-depth knowledge of security issues, legal expertise, an understanding of Northern Ireland politics and political structures, as well as credibility and standing from across the community.

https://www.gov.uk/government/news/villiers-announces-names-of-independent-reviewers


3人それぞれのプロフィールも、同ページの下の方に書かれている。

ロード・カーライルは1948年生まれ。職業は法律家(QC)で、80年代から90年代にかけて下院議員として活動したLDの政治家でもある。北アイルランドとのかかわりでは、2001年から2011年の英国のテロリズム関係法(テロ法、カウンター・テロ法など)のインディペンデント・レヴュアーだったこと(2001年のテロ法は、策定時はまだ9-11前の、アイリッシュ・テロリズムを前提としたものだった)があり、2007年以降、北アイルランドのナショナル・セキュリティ面での整備状況についてのインディペンデント・レヴュアーをつとめている。LDでの紹介のページは下記。
http://www.libdems.org.uk/alex_carlile

というわけで、ロード・カーライルは「テロリズムについて専門的な知見がある」のだが、ほかのお二人についてはそこは微妙なのかもしれない。むしろ、ほかのお二人のプロフィールを読んで、「今も残っているが、アーミー・カウンシルによる指揮系統はもはや機能しておらず、舞台から去っており、つまりthey have gone away you know! な存在になったIRA」とはどういう性質かというのが見えてくるような気がするわけで。

Rosalie Flanagan is a former Permanent Secretary at the Department of Culture, Arts and Leisure. She had previously been Director of Executive Services in the Office of the First Minister and deputy First Minister, a position Ms Flanagan held from 2002 until 2010. She has also worked at the Department of Finance and Personnel.

Stephen Shaw QC has been a Senior Counsel in Northern Ireland since December 2001. He was called to the Northern Ireland Bar in 1980. He has concentrated on commercial, chancery and public law work, embracing strategic advice as well as litigation, arbitration and mediation. He has acted for banks, public companies (plc) and private business, as well as local and central government.


「カネ」の流れですかね、要は。

今回の監視機関(パネル)は、(警察などによって?)作成されたアセスメントを独立の立場でレヴューする。そのアセスメントは10月半ばまでに公表される。

で、UTVの記事では後半で「キリスト教の諸教派の指導者たちが集まって呼びかけを行なった」ということが伝えられているが:
http://www.u.tv/News/2015/09/22/Panel-appointed-to-review-NI-paramilitaries-45418

BBCはそれについて独立した記事を立てている:
http://www.bbc.com/news/uk-northern-ireland-politics-34321179

※この記事は

2015年09月22日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 22:01 | TrackBack(1) | todays news from uk/northern ireland | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この記事へのトラックバック

存在していて存在していないIRAは、IRA以外の武装組織同様やはり今も存在しているんだけど、IRAの存在は許せんと自治政府から抜けたDUPは戻ってくる。
Excerpt: もうね、意味をわかろうとしないほうがいいです。起きていることをただ淡々と受け止めるだけ。高校のときに「現代文の受験テクニック」って習った人が多いと思うんですが(そしてこのテクニックはとても大事なものな..
Weblog: tnfuk [today's news from uk+]
Tracked: 2015-10-22 16:06

【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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