北アイルランドで気になることが続いているので、TwitterのTrendsを(いつものUKではなく)Belfastで表示させるようにしているのだが、そんなときに "Edward VIII" というワードがTrendsに入ってきた。エドワード8世についてのドキュメンタリーでもやっているのかと思ってクリックした瞬間、
O_O
な顔になってしまった。その件:
「えっ、エリザベス女王がナチ式敬礼?」――英王室とナチスの隠された歴史から現れた一本の映像
http://matome.naver.jp/odai/2143721098320291001
いやぁ、The Sunって、すごいことやりますね。
WORLD EXCLUSIVE: Secret 1933 film shows Edward VIII teaching Nazi salute to Queen.See it FREE http://t.co/euNSL8uvUM pic.twitter.com/zKXqzy4Mk7
— The Sun (@TheSun) July 17, 2015
個人的にはこれはnon storyだろうと思うのだが、興味深くないわけではない。最も「ん?」と思わされたのはクイーンマザーだ。2002年に101歳で亡くなったとき、高齢であったことも作用していただろうが、「国民の敬愛を一心に集めて」いた。比喩ではなく、まさに言うにふさわしい雰囲気だったことが自分の中にはかなり鮮烈な印象を残しているのだが、第二次大戦が始まる前の「対独宥和」支持以上に、何かドイツへの態度のようなものはあったのだろうか。
今回のThe Sunの報道後にざっと見られる範囲で見たところ、「そういう話(ナチ支持者だったとかいう話)は聞いたことがない」ということばばかりなので、私が知らないだけではないのだろう。
にしても、当時7歳の子供が大人の真似をしている映像を取り上げて、大人が何をしているのかをほとんど問わずに「将来女王になる人がこのようなことを」とセンセーショナルに騒いでみせるThe Sunは、何がしたいのだろう。
(大人が何をしているのかについては、中の記事には一応書いてはある。つまり、エドワード8世がナチス・ドイツのシンパというか支持者だったこと。ヒトラーの計画通りに進んでいた場合、エドワード8世がドイツ支配下の英国王になっていたはずだ。)
……ということも含め、書くべきことはNAVERのページに書いてある。
あ、あと今検索してみたら、エドワード8世とウォリス・シンプソンの「世紀の恋」を題材にマドンナが作った映画、『ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋』がオンラインで見られることがわかったので、あとで見てみようかなと思っている。ウォリス役の女優さん(アンドレア・ライズボロー)は、『シャドー・ダンサー』の主演。
※この記事は
2015年07月18日
にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。
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