「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

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2015年06月19日

そこでそのスペルミスは、ちょっとありえないのではないか。(「自作自演」疑惑?)

いちいち書くことではないのかもしれないが、「夏が来ましたねぇ」ということで。

北アイルランド、ベルファストの北東側、カリックファーガスに行く途中にグレンゴームリー (Glengormley) という街がある。行政区分としてはニュータウンアビーの一部だ。
https://en.wikipedia.org/wiki/Glengormley

北アイルランドの海岸側はだいたいざっくりと「プロテスタントが断然多い」のだが、調べてみるとここはそうでもない。"43.78% belong to or were brought up in the Catholic religion and 47.89% belong to or were brought up in a 'Protestant and Other Christian (including Christian related)'" だそうだ。総人口2500人ほどという小さな規模の街で、プロテスタントの側から「そのほかのキリスト教」(ものみの塔のような新興宗派や、キリスト教関連の新宗教も含む)を除外してもそう変わりはないだろうが、カトリックとプロテスタントの人口に占める割合はほぼ半々だ。

ただし、何かのイベントでもあれば、街の外からも人がやってくるので、この「半々」というバランスは崩れるだろう。そして北アイルランドでそういう「イベント」があるのが、そう、夏! ついに到来する夏の例のシーズン!




というかここ、4月に鼓笛隊(バンド)のパレードが予定されたのがパレード委員会によって止められてて(そのときのシン・フェインの担当者、ケリーさんのコメント)、今回は「ミニ12th」と呼ばれるパレードをする側(つまりロイヤリスト)が「ばっちこい!」な体制だったと思われるのだが、ここで、BBC News NIなどがスルーして、Twitter上(やFBでもたぶん)のそちら界隈だけで出回っている「リパブリカンによる嫌がらせ」の写真がある。

これについて、本稿ではメモっておきたい。なぜなら……

「祝うな、呪え」事案なので。
(・_・)

その、ロイヤリスト界隈でだけ出回っている写真はこれ。アカウント名がすごい。




さらに写真、もう1セット。



これが「ロイヤリスト」の間でぐるぐる回っているのだが……






これが……(「IRA」と書けば「セクタリアン」になるというのがそもそもおかしいのだけれど)






これが、さらにおかしい。



「ロイヤリストはおれらをバカだと思っているようだが、こっち側では誰だってTALくらい綴れるわ」と。

……あれ。 (・_・)

……確かに。 (^^;)

Tiocfaidh ár lá というのはアイルランド語で、 "our day will come" という意味の「アイルランド統一」陣営(特にPIRA)のスローガン。獄中のボビー・サンズが使ってたとのことで、サンズを讃える絵に描きこまれていたりもする。

これが書けないリパブリカン活動家はいない。

一方、グレンゴームリーに書かれた文字は、Tiochaidhではなく、Tiocfahich...

……Tiocまで合ってる。(・_・)

(これ、書いた人、ディスレクシアの検査受けたほうがいいかもしれない。文字の誤認のパターンが気になる。)

というわけで、到底リパブリカンが書いたとは思えないのだが、となるとロイヤリストの自作自演で、そうなると「INLA」というのも「単に知ってる組織名を書いた」だけの可能性が出てくる。

さらに、「知ってるから書いた」っぽいのがGARC。これは「ロイヤリストのパレードがうちの住宅街を通ることを禁止したいナショナリストの住民団体」のひとつで、北ベルファストのアードインの団体の名称だ。

というわけで……







何この漫才。

あげく、この「ロイヤリストによる訴え」のキャンペーンでTwitterで地名がトレンドしてしまったので、スパムの標的にされて、こんなことになってる。

spm-ggl.png


結論: 夏ですね。



BBC News NIでスルーされている証拠:



ベルファスト・テレグラフもこう。



BTは一応記事はあるんだけど、記事に名前出してる記者はいなくて(スタッフ・レポーターのクレジット)「DUPの人がこう言ってます」ということしか書かれていない。
http://www.belfasttelegraph.co.uk/news/northern-ireland/dissident-graffiti-a-bid-to-stir-up-tension-in-glengormley-31313407.html

自作自演だったとして、このくらいの「デマ」は、ニュースにもならないだろうなと思います。(ほかにもっと深刻な「デマ」がニュースになってないことを私は知っている。)

※この記事は

2015年06月19日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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