「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2015年06月19日

これは、「よくある銃乱射」ではないし、そのように扱ってはならない。(米チャールストン教会襲撃事件)

これ。

#CharlestonShooting: 黒人の教会での聖書勉強会が白人に銃撃され、9人が殺された。
http://matome.naver.jp/odai/2143462909409227501


私が見てた範囲で、記録しておきたいと思ったことは、全部ここに入っている。(銃を持った銃撃犯が逃走しているというのに、しばらく全米ネットでは取り上げていなかったようだ。いつぞやのどこぞの襲撃事件のように、「自称イスイス団かぶれ」だったら、誰も殺されてなくてもえらい勢いで取り上げるくせに。)

ちなみにこれは「ログ」であり(ある時点で、ハッシュタグのtop tweetsの検索結果として表示されていたもののほとんどを入れてある)、「まとめ」ではない。大量の一次資料を自分で読むということに興味もなければ、それについて価値も認めない人には向いていない(まあ、もうちょっと日本語添えるつもりだけれども)。

私の問題意識は、これが(米当局および大統領によって)「テロリズム」と扱われるかどうかという点にあった。その結論は、「明示的な言語としてはNo」だった(「テロリズム」として扱われていない)。

が、オバマ大統領の7分ほどのステートメントで、かなりの時間を使って、1963年9月15日のアラバマ州バーミングハムの教会に対する爆弾テロについて言及した(マーティン・ルーサー・キング牧師の言葉を引用していた)ことで、「バラク・オバマとしての個人的な見解」は示されていると私は感じた(リアルタイムで見ていた)。あんな苦悶の表情を浮かべて、言葉を搾り出すようにして、そして「Tワード」を使わないというのがいかにもバラク・オバマらしいとも思ったが。

今のワシントンは戦争を「戦争」と呼ばずに「軍事作戦」を行なうことに命を懸けてる状態なので(リビアでいったい、何をしようとしているんですかね。またcovert warを始めるつもりですか)、白人優越主義者がその思想どおりのことを実行するために、黒人たちの祈りの場に武装して入り、しばらくはその場の一員として静かにしていたあとでその目的を告げて、5度も装填しながら9人を射殺し、何があったかを語らせるために意図的に生存者を残した(以上、事件当時の報道のTwitter上での伝聞より)ということが行なわれたことを、ワシントンが「テロ」と呼ぶ可能性があるとは私も思っていなかったが、これが「テロ」であるということはTwitterで多くの人々が指摘している。それも上記の「まとめ(というかログ)」に入っている。




「人種(肌の色)に基づいた偏見・憎悪・排斥したいという気持ち」(つまり「レイス・ヘイト race hate」)による殺人だということが大々的に(しかも迅速に)認められたことはそれはそれで意義のあることかもしれないが(「白人」側から「何でもかんでも人種問題にするんじゃねーよ」的なことが言われていた)、これは、それだけではないはずである。













ちなみに2011年9月11日までは、「アメリカのテロリスト」は、こういう風貌の人物について用いられることが特異例ではないような普通の表現だった。

0060394072American Terrorist: Timothy McVeigh and the Oklahoma City Bombing
Lou Michel Dan Herbeck
Regan Books 2001-04-03

by G-Tools

https://en.wikipedia.org/wiki/American_Terrorist

なお、銃撃犯はしばらく逃走しており、逃走中に「容疑者は白人男性」とはっきりと言葉にしたうえで、捜査当局(まず州警察、副次的にFBI)が監視カメラの映像を公開し、またビラにして、犯人がどういう風貌でどんな車に乗っているのかを広く知らせていたが、この監視カメラの映像を見て「白人ではない」と言い出している人々がいたということを後から知って、私はかなりあきれ返ってしまった。










そういえば、ボストン・マラソン爆弾事件のときに群集の中にいるツァルナエフ弟のパーカーのフードをかぶった写真が「白人」に見えないと大騒ぎしていたのがいたことも思い出した(むろん、「フォルス・フラッグ」論界隈である)。が、ツァルナエフ弟は黒髪だったので「質の悪いCCTVの写真では白人かどうかわからない」と言うのもまだ一応の理屈は通るような気はしたが、今回のこの銃撃犯(ディラン・ストーム・ルーフ)は、どっからどう見てもブロンドである。それも、「あの写真は白人には見えない」と言い張る人々は、「染めている」とでも言うのだろうか。

銃撃前に「お前ら黒人は、おれら白人の女をレイプしているから、殺さねばならない」と語った(それはめちゃくちゃ古典的な「黒人蔑視」の言説をストレートに想起させる)という銃撃犯によって殺されたのは9人、男性もいたし女性もいた。








※この記事は

2015年06月19日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 20:00 | TrackBack(1) | i dont think im a pacifist/words at war | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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チャールストン教会銃撃事件、ディラン・ルーフの裁判
Excerpt: 2015年6月17日(現地時間)、米ノースカロライナ州チャールストンの黒人教会で人々が聖書の勉強会を行なっていたところに銃を持った男がやってきて、9人を撃ち殺した。男は9人を殺害したあと、銃を持ったま..
Weblog: tnfuk [today's news from uk+]
Tracked: 2016-12-18 05:01

【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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▼当ブログで参照・言及するなどした書籍・映画などから▼















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