「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2015年04月06日

ダブリン、99年目のイースターで式典が行なわれている。

ぼーっとしていたので気がついていなかったがイースターだった。





We declare the right of the people of Ireland to the ownership of Ireland and to the unfettered control of Irish destinies, to be sovereign and indefeasible. The long usurpation of that right by a foreign people and government has not extinguished the right, nor can it ever be extinguished except by the destruction of the Irish people. In every generation the Irish people have asserted their right to national freedom and sovereignty; six times during the past three hundred years they have asserted it in arms. Standing on that fundamental right and again asserting it in arms in the face of the world, we hereby proclaim the Irish Republic as a Sovereign Independent State, and we pledge our lives and the lives of our comrades in arms to the cause of its freedom, of its welfare, and of its exaltation among the nations.

http://en.wikisource.org/wiki/Proclamation_of_the_Irish_Republic


この「アイリッシュ・リパブリック(アイルランド共和国)」は実現していない。こんにちあるのは、「リパブリック・オブ・アイルランド(アイルランド共和国)」である。

この宣言から、来年(2016年)で100年になる。来年の「イースター蜂起100周年の行事」は、大きく注目されることになるだろう。

以下、今年の行事のログ。



















今年は「共和国宣言」の読み上げは女性の軍人が行なった。

Principles of the proclamation

Though the Rising failed in military terms, the principles of the Proclamation to varying degrees influenced the thinking of later generations of Irish politicians. The document consisted of a number of assertions:

- that the Rising's leaders spoke for Ireland (a claim historically made by Irish insurrectionary movements);

- that the Rising marked another wave of attempts to achieve independence through force of arms;

- that the Irish Republican Brotherhood, the Irish Volunteers and the Irish Citizen Army were central to the Rising;

- "the right of the people of Ireland to the ownership of Ireland"

- that the form of government was to be a republic;

- a guarantee of "religious and civil liberty, equal rights and equal opportunities to all its citizens", the first mention of gender equality, given that Irish women under British law were not allowed to vote;

- a commitment to universal suffrage, a phenomenon limited at the time to only a handful of countries, not including Britain;

- a promise to cherish "all the children of the nation equally"

http://en.wikipedia.org/wiki/Proclamation_of_the_Irish_Republic#Principles_of_the_proclamation










さて、イースター蜂起(反英反乱)では、英国側にも多くの死者が出た。お手軽にウィキペディアだが:


……と、「反乱勢力」64人に対し、英軍側では132人と、2倍以上の死者を出している。(ただし英軍による「鎮圧」でのアイルランドの民間人の負傷者は、1000人を軽く上回っているはずだ。)

そういうわけで、「イースター蜂起」での死者を、あの「レッド・ポピー」で悼む、ということも行なわれる。



「反乱」側のイースター・リリー。「反乱鎮圧」側のレッド・ポピー。この2つのシンボルに、"either ... or 〜" で帰属してきたコミュニティと人々。



なぜロック・バーはこんな「80年代のビデオ」みたいな画質の写真を出してくるのだろう。ここはディシデンツじゃなくてプロヴィジョナルの根城なのに……と思ったところでいろいろ考え出すと止まらないものがある。つまり、なぜ「OTR」が問題になるのか、など。

そして:



ところでTwitterのサイドバー、You may also likeだが、英語圏ではそこそこ機能しているようだ。


※画像クリックで原寸

(You may also likeは、私のように英日2言語が同じツイートに混在していて、人が読めばわかりやすくてもアルゴリズム的に判定がしづらいという場合はめちゃくちゃになるのだろう。私はあれにうんざりしてTwitterを見るのをやめてしまった。はてなブックマークが英語の記事をブクマするとほぼ例外なく「テクノロジー」にカテゴライズするというマヌケ仕様が、私がはてブを使い出してから9年間、まったく改められる気配もない、というのがアルゴリズム様の現実なのだということはわかっているのだが、自分のスペースにくだらない陰謀論がどかどかと表示されているのを見た日には、ほんとに、うんざりの限度を超えた。そもそも、あの無邪気なアルゴリズム信仰は、「類型」にはまらないパターンを度外視しているという点で、めっちゃ全体主義的であり、それだけでもほとほとうんざりしていたのだが。それこそ、「Nine Inch Nailsをよく聞いているあなたにはマリリン・マンソンとToolがおすすめ」みたいなの。私はNINは信仰対象だが、正直、MMもToolもどちらも30秒の視聴クリップでも耐えがたい)



追記:
BBC News Northern Irelandでも特に記事が出ていないので、今年のイースター行事(蜂起のコメモレーション)は特に何事もなく終わったのだろう。(「発砲」だとか「火炎瓶」だとか「車の乗っ取り」だとかは北アイルランドのニュースとしては通常運転である。)


※BBC Newsのサイトがデザインを変更してからKwoutで画像が取れなくなったからこんなにスカスカ。トップニュースは交通事故で死者が出たという、痛ましいが政治性皆無のトピック。



さらに追記:

……「特に何事もなく終わった」ところもあったようだが、全体としてそれで終わったわけではなかったようだ。



この件は別項にて。

北アイルランド、まだ活動を継続している武装組織によるイースター蜂起記念行事は、完全に無風だったわけではないとの報道。
http://nofrills.seesaa.net/article/416885813.html

※この記事は

2015年04月06日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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▼当ブログで参照・言及するなどした書籍・映画などから▼