これについて、寝込みそうなのでとりあえず手短に、ツイートしたものを貼っとく。なお、うちにはテレビ視聴の環境がないし、このニュースがテレビでどう伝えられたかは私はわからない。わからないが、音声で聞くと最初に言われたことが頭に残る(最初に言われたことしか頭に残らない)ので、最初のほうで「イスラム教の指導者」と2度も繰り返されればそうだと思って聞くだろう。そのあとで「煽動の疑いで拘束された」云々と言われてもそれが記憶に残るかどうか? ゆえに私はこの記事を読んで寝込みそうになっているのだ。(つまり「デマ」だとか言ってるわけではないのでそこはよろしく。)
nofrills / nofrills
NHKがプロパガンダに加担!!何でこの人物の発言をこういうふうに扱うのか。信じがたい。 http://t.co/42OL6CJvXT "ロンドンを拠点に活動するイスラム教の指導者、アンジェム・チョードリー氏"を「指導者」扱いって冗談でしょ。宗教者(イマーム)じゃないでしょ、この人 at 01/22 02:52
nofrills / nofrills
わし、この「英国の過激派」については、過去に書いてるんですよ、何度も。 http://t.co/xcoyZxgtdD http://t.co/II8cSj1QSq at 01/22 03:01
nofrills / nofrills
アンジェム・チョーダリーは「活動家」です。誰ですか、彼を「指導者」だとNHKに伝えたのは。過去記事>ロンドン中心部での「スンニ派のデモ」… http://t.co/bAkQAZ4A5N "1967年…生まれ、大学に進み、法律を学んでソリシター(弁護士)として仕事をしていた…" at 01/22 03:07
nofrills / nofrills
ああ、出てきた(ここまでしばらく時間かけて探していた)。このページ > http://t.co/CEF4o5N8Ph < に要点だけ、読みやすくまとめていたんだった。お急ぎの方はこちらからどうぞ。"(アンジェム・チョーダリーは)英国の「home-grownの過激派」の代表格。…" at 01/22 03:28
nofrills / nofrills
http://t.co/CEF4o5N8Ph の最後に、ISISのオランダ人戦闘員(元軍人。武器の扱いの訓練を担当)にCNNのクラリッサ・ウォードさんがインタビューした映像がある。英語。これ必見です。(ISISはインタビュー応じないというのはウソです。ただ、取るのは難しいらしい) at 01/22 03:31
nofrills / nofrills
アンジェム・チョーダリーのような人物を「イスラム教一般」と誤認させるように扱うことは、不誠実であるばかりでなく、あからさまなプロパガンダといわれても仕方のないことです。ウサマ・ビン・ラディンやアイマン・ザワヒリが「イスラム教」の代表者であるかのように扱うようなもの。 at 01/22 03:35
nofrills / nofrills
アンジェム・チョーダリーについては、日本語で(←重要)「別に過激じゃないですね」とTwitterで言われたことがあります。一方で英国では、彼がBBCで話をすれば「なんであんなのにair timeを与えるのか」とまじめに人びとが疑問の声を上げてます。 at 01/22 03:38
nofrills / nofrills
最近ではアンジェム・チョーダリーが英国外のメディアでしゃべることも増えてきてるみたいですね。CNNでしゃべったときの反応のひとつ。 https://t.co/nPvoLYEI7i at 01/22 03:39
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Gobsmacked to learn Anjem Chaudary/Chaudhry was given air time/mentioned on the #Japan-ese national broadcaster, NHK. http://t.co/42OL6CJvXT at 01/22 03:43
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RT @zoahms: How malicious is the media for giving a hate preacher airtime? Anjem Choudhry is NOT a scholar. He doesn't speak for Muslims. at 01/22 03:43
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RT @bedier: Media gives lots of airtime to this radical Anjem Choudhry coz he tells them lies they want to hear #CharlieHebdo http://t.co/h… at 01/22 03:44
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RT @NiallOK: Woindering if/why RTÉ shouldn't have given Anjem Choudary a millisecond of airtime tonight? Read this: http://t.co/VbLFoHBEdo … at 01/22 03:44
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RT @NawazH37: Anjem Choudhary is on various media platforms today re Hebdo. Yep, let's give the lunatic who lauds yesterday's attack airtim… at 01/22 03:44
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RT @QWiktorowicz: Not good that al Jazeera gives Anjem Choudary air time for this: Can UK stop ISIL fighters returning home? http://t.co/wE… at 01/22 03:46
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RT @ShoaibMKhan: BBC, ITV & Ch 4 cleared of breaching broadcasting regulations by giving airtime to Anjem Choudary after Woolwich. http://t… at 01/22 03:47
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寝込みたい…ねこみたい…ねこみたい…にゃーーーっ
(CC pic via https://t.co/4RmpHeUZAI ) http://t.co/asSy6UZ9Yh at 01/22 03:54
しかし「イスラム国から見ればそう見える」っていうNHKの伝え方、すっごい斬新だよね。これまで「アルカイダから見ればそう見える」とか「IRAはこのように解釈する」とか「ETAの見地では…」とか「FARCはこのように受け取るだろう」などと伝えたことがあったのだろうか。
— nofrills (@nofrills) January 21, 2015
「テロ組織」に対し、外国の報道機関がこんなに気を使ったことなどあるのだろうか。てかNHKは、例えばハマスとかヒズボラ(どちらも国民の支持を一定範囲で得ている大政党)についてこういう扱いをしているんだろうか。
というよりぶっちゃけ、まじめな話、「これ、広告代理店、どこですか」ってことですよね。(アラブについて「未開人」扱いした非常に不愉快な差別発言が日本語圏では非常に当たり前のように見られるのだけれども、カネ持ってて「洗練されたメディア戦略」が必要だと思ってる人たちは、世界のどこであれ、西欧社会と特に大きな格差はないですからね。ISISはしかも西欧社会に拠点のある人と深くつながってる。シリアのアサド政権や、一時期のリビアのカダフィ政権がいかに洗練されたPR戦略をとってきたかはみなさんご存知でしょう。)
シリアの大統領夫人、アスマ(アズマ)・アサドについてどのようなPRがなされていたか。
http://matome.naver.jp/odai/2134324231886917601
ロンドン生まれでロンドンの「お嬢さん学校」を出たインテリで、金融業界でキャリアウーマンの道を進んでいた彼女は、「西洋」にとって非常に「親近感を覚えやすいタイプ」だ。彼女が「大統領夫人」になったのも、付き合っていた男(物静かな眼科医)がたまたま大統領の次男であり、たまたま長男が交通事故で死んでしまったからだ。民衆の苦しみの上にあぐらをかいている「《遅れた国》の特権階級」ではない……彼女はそのように見える人物だった。実際、彼女は《欧米》の女性たちの多くと「同じ言葉」をしゃべっていた。夫のバシャールも、ロンドンで医学を修めていたという経験もあり、また父親とはタイプが異なる人物という評価もあり、極端にいえば「改革派」の印象を与える人物だった。
だから2011年3月に(チュニジア、イエメン、エジプト、バーレーン、リビアに続いて)、シリアでの動きがかなり組織化された「反政権運動」(#Mar15のハッシュタグ)となって現れ、それに対する政府の武力弾圧が行われたときも、同じタイミングで注目されていたリビアのカダフィ一家の暴虐っぷり(それでもカダフィの次男は、あのテレビ演説までは、「西洋に通じる《言葉》をしゃべる開明的な二代目」と思われていたのだが)のかげになったこともあろうが、「まさか、あの西洋化された人が」という驚きが広がった。
そして「アズマは悪くない」という方向で思考が展開し、「アズマ犠牲者論」が出てきた。いわく、先代大統領で1982年のハマの虐殺などを行なったハーフィズ・アサドの妻(バシャールの母親)が、アズマにやりたいようにやらせていないのだろう、アズマがまともに動けていればこんな暴力は起こらなかったに違いない……そういう思考がなされた(これも「正常化バイアス」というのだろう)。
ま、この件はアスマ・アサドよりも「シリアの国連大使の娘、シェリー」のほうがすごいんですが。
※この記事は
2015年01月22日
にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。
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