「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

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2007年05月08日

日本人、観光都市ロンドンの一番のお得意様の座を去る。

ロンドンの観光についての最新の統計。長らくトップだった日本人観光客の落とすカネが減少、インド人観光客が替わってトップになったそうだ。

Indian tourists worth more to London than Japanese
Julia Finch
Monday May 7, 2007
http://business.guardian.co.uk/story/0,,2073864,00.html

統計はVisit Londonがまとめたもの。(visitlondon.comを見てもその統計が掲載されているのかどうかわからない。)※Visit Britainとは別。

2006年の英国への観光客は
- インドからの観光客 (tourists from India)=212,000人(2003年は130,000人)
- 日本からの観光客=230,000人(2000年は434,000人)

両者の落とすカネについては
- インド=£139m(2005年は£107m、2003年は£78m)
- 日本=£123m(過去の数値が記事に記載されていない)

また、2006年の英国への観光客は過去最高(record numbers)で1,500万人以上、これは2005年と比べて9.4パーセントの増加。観光客の総支出は£7.5bn。総支出は昨年は9パーセント増加したが、今年は4パーセントになるだろうとの見込み。

ロンドンの観光にとって最も重要なのは米国からの観光客(US tourist)で、海外からの観光客全体の16パーセント、昨年は240万人で£1.5bnを落としていった。それでも9-11前と比較すると少ない(2000年は290万人の£1.7bnだった)。米国人観光客については今年はスロウダウンするだろうというのがvisit Londonの見解。背景は米国の低成長、ポンド高などの要素のため、というが、Visit Britain(政府観光庁)はポンド高やら空港税の「一気に倍」メソッド適用やらにも関わらず「観光客増加」を予想していたわけで、となるとあのVisit Britainの強気の姿勢の根拠は?と思う次第だ。

また欧州各国(フランス、ドイツ、スペイン、イタリア)からのヴィジターも2000年以降増加しており、昨年の外国人ヴィジターの30パーセント以上を占めた。(visitorにはtouristも仕事で出張の人も含まれると思うが、この用語法については正確なところはわからない。)最も増加幅が大きいのはポーランドからの観光客で、5年間で8万人から50万人となった。(すごい!)

最後、「くじけないロンドン」のアピールの部分。昨年8月の「航空機爆破計画の発覚」後の警備強化は影響してません、って。
Visit London's international passenger survey also shows that last August's airport security alerts had little impact. The foot and mouth outbreak in 2001, the 9/11 atrocity, the Sars scare and the Iraq war all hit tourist numbers.

飛行機に乗ってロンドンに行く人の数にはほとんど影響していないのかもしれんが、飛行機に乗る人にはすごく影響してんだけどな。どこに行くのであれ。(あの「爆破計画」は現在裁判中なので、特に報道はありません。判決が出るまでは報道はない。無罪判決でもたぶんろくな報道はない。)

ともあれ、「最もカネを使う観光客は日本人ではなくインド人」ということになったわけで、あと何年かすれば「私は日本人で観光客ですがカネはありません」と言っても「君はユーモアのセンスがある」と受け取られず、「かわいそうに」と扱われるようになるかもしれない。



あ、visit Londonはこっちに資料が出るかもしれない。
http://corporate.visitlondon.com/

あーあったあった、これだ。Monthly trendとかのあるページで:
http://corporate.visitlondon.com/facts_figures/latest_statistics/
London Visitor Statistics 2005/06
http://corporate.visitlondon.com/facts_figures/latest_statistics/visitor_statistics.html
無料で公開されているのは目次だけ。本編ほしい人はOrder Form(MS Word形式)に記入して申し込んでください、だって。お値段なんと£95。こりゃ、会社で買うものであって、個人で買うものじゃない。

このStatsのほかにSurveyがあるんだけど、こっちはネットで全部公開されてます。で、「ロンドン滞在中の交通機関の利用」という調査があって、「地下鉄」、「電車」、「バス」、「タクシー」、「リヴァーボート」などが並んでいるのだけれど、その中に "walked" という項目が。で、"Walking was popular with just over a quarter of day visitors (27%), ahead of using a car (their own or as a passenger) at 19%." という結論。

※この記事は

2007年05月08日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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