「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2014年05月01日

ジェリー・アダムズの逮捕

5月1日、映画を見に行こうと思っていたのだが、それどころではなくなってしまった。ジェリー・アダムズが逮捕された。

その件は「NAVERまとめ」を利用して、ログを取りつつ記録をつけている。

ジェリー・アダムズが、40年以上前の殺人事件に関連して、逮捕された/事情を聞かれている。
http://matome.naver.jp/odai/2139890896270909001


「解説」的なものも書かないとね。というわけでこのエントリを立てたのだが、まだ書けてない今、書いてます。

朝起きて、顔を洗ってお茶入れて……してから確認したときには、既にニュースがbreakしてから2時間以上経過していた。いつものようにBBC Newsをチェックしたらトップニュースになっていて、あれ、私、まだ寝てるのかな、などとしばらくぽかーんとしていたのだが、とにかくニュースを読んで、それから、結構時間が経過してから「あ、BBCのキャプチャ……」と思ってキャプチャしたのが下記だ。



記事は、どれか1本だけ読むとしたらガーディアンのこれがいいと思う。

Sinn Féin president Gerry Adams held over 1972 Jean McConville killing
Northern Ireland police say 65-year-old man detained in investigation into one of most notorious murders of the Troubles
Henry McDonald and Nicholas Watt
theguardian.com, Thursday 1 May 2014 01.19 BST
http://www.theguardian.com/politics/2014/apr/30/gerry-adams-held-jean-mconville-killing
それからしばらくは、Twitterで管理している北アイルランドのリストで、よく見知っている人々(このリストにいる人々は、報道機関やジャーナリストのほか、それこそ10年以上前からSlugger O'Tooleの本文やコメント欄で知っている人々だ)の言葉を通じて、その事実を把握しようとしているのだが、現実感があるようなないような感じ。夕方になってから、ふと我にかえると、シュールすぎてどうにも現実味がない。

いずれにせよ、例によって「ことば」でのごまかしというか言いつくろいというかスピンが行なわれているので、何がなにやら……の状態になっていた。

その事実を最初に伝えたのは、PSNI(北アイルランド警察)のツイッターだったようだ。「65歳男性が、1972年12月のジーン・マコンヴィル拉致殺害事件に関連して、今晩、逮捕された」。(PSNIはこの時点で「逮捕」といっている。)




PSNIのこのツイートについているリプライが、「ユニオニスト・ロイヤリスト強硬派が爆釣」の状態だ。

arrst-psni.png

実はアダムズは、3月下旬に別の元IRA幹部(Ivor Bell)が逮捕・起訴されたときに、「いつでも出頭しますよ」という意思表示をしていた。だから今回の「逮捕」は、青天の霹靂ではなかった……はずだった。




しかし、「容疑者として逮捕される」のと、「重要参考人として事情を聞かれる」のとは異なる――英国では明確な「重要参考人」の制度はない(「逮捕」が起訴を必ずしも前提としていない。逮捕して無条件釈放ということは非常によくある)ので、この説明は便宜上のものだが、的外れではなかろう。

警察が「逮捕した」と述べ、アダムズ本人は「自発的に面会する」といっており、報道機関は「事情を聞かれている」的な表現で、何がなにやら、という状態になったのだが、どれも「間違い」ではない。



(途中だけどいったんアップ)


※この記事は

2014年05月01日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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▼当ブログで参照・言及するなどした書籍・映画などから▼