「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2007年04月11日

「英国検定」テストについて。

The test consists of 24 questions and you are required to answer atleast 18 correctly to pass the test. The time allocated is 45 minutes but all the people i know took less than 5 minutes to answer the questions. ... Please note that the test fees is £34.00 so better be prepared before you go for the test. You can prepare for the test by studying chapters 2, 3 and 4 of 'Life in the United Kingdom: A Journey to Citizenship' available from The Stationery Office or from bookshops across the UK (priced at £9.99).

-- by Zahid Ghadialy, March 2006
http://www.3g4g.co.uk/Stuff/LifeInUk/

「移民」だけに課せられる「英国についての一般知識テスト」ことLife in the United Kingdom test(以下「英国検定」<ぴこりんさん、用語お借りします)について、ワイアレス通信の会社をやっておられるらしいZahidさんの解説文。口語っぽくだらだらと書き流されているが、これが読めれば「英国検定」の英文は問題なく読めると思われる。

というわけで、「英国検定」について、リンク集的にまとめた上で、現段階で私が把握している内容をメモしておこうと思う。

■英国政府による公式サイト:
http://www.lifeintheuktest.gov.uk/
※なんか下のほうに「IEで見てください」みたいなことが書いてあるが、テストに関する部分はFirefoxで問題なく閲覧できた。テストはパソコンで行なわれるので、マウスとキーボードの操作の練習みたいなコーナーが用意されているのだが、そこらへんでIEじゃないと問題があるのかもしれない。

実際の試験の画面については、Navigation Tutorialで説明されている。パソコンの操作に問題のない人は下記から先を見るだけでOKだと思うが、一応見ておくだけ見ておいたほうがいいと思う。
http://www.lifeintheuktest.gov.uk/htmlsite/nav_50.html

■「公式ガイドブック」:
@amazon.co.jp
Life In The United Kingdom - A Journey To Citizenship
0113413025
Home Office


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

@amazon.co.uk
http://www.amazon.co.uk/Life-United-Kingdom-Journey-Citizenship/dp/0113413025

■過去問・模試など:
http://www.lifeintheuk.org/ (過去問を見るには要登録)
http://www.3g4g.co.uk/Stuff/LifeInUk/ (登録不要)
http://www.british-citizenship-test.co.uk/ (要登録)

以下、ちょっとだらだらしているけど、メモとか解説とか。

上にリンク集にしたのとちょっとかぶるけれど、それぞれのサイトについて少し。この「英国検定」テスト、この4月に対象が国籍取得申請者から永住権取得申請者に拡大されて、ということはマーケットが拡大して、当然のごとく「模擬試験業者」というのがますます増えてくると思うんですが(古きよき(?)日本の「受験産業」のように)、とりあえず "life in the united kingdom test" でググるとわらわらとサイトが出てきます。

で、これらのサイトのうち、政府系の公式のは
http://www.lifeintheuktest.gov.uk/
で、ほかのは辞典系や各種基本情報系を除いては、「受験産業」あるいは「受験情報産業」に類するか、個人ベースのメモに近いもの。下記3件は過去問・模試の掲載が確認されたもの。
http://www.lifeintheuk.org/
http://www.3g4g.co.uk/Stuff/LifeInUk/
http://www.british-citizenship-test.co.uk/
※詳細確認したい方は、whoisすれば政府系でないことは即座にわかります。

■解説ページ@en.wikipedia:
先日のエントリのコメント欄で、en.wikipediaにエントリがあることを教えていただいた。
http://en.wikipedia.org/wiki/Life_in_the_United_Kingdom_test

「このテストの目的」、「このテストの内容」といったようにコンパクトにまとめられているので、受けることになるかもしれないという方は見ておくとよいかもしれない。なお、この英語が読めないとか読むのに著しく苦労するとかいった状態では「英語の知識・運用力(英語力)」の点で問題になると思われるので(wikipediaらしく記述はとっちらかっているが、英語としては標準的)、それも目安に。

で、このウィキペディアのエントリから、テスト考案者のプロフェッサーについてのエントリに飛んでみたのだが:
http://en.wikipedia.org/wiki/Bernard_Crick

1929年生まれ。ニール・キノックの労働党(1980年代)で党顧問を務めた政治学者で、「イデオロギーよりエシックス(ethics)」という主義主張の方。なおかつ、「英国検定」を導入したデイヴィッド・ブランケット内務大臣(当時)のお師匠さん。(これ何て癒着?)

最高のブラックジョークだと思ったのは、このプロフェッサーがジョージ・オーウェルを研究しているという点。すべてがNewspeakに見えてきたって私の責任じゃないからね。

で、このプロフェッサー、British Humanist AssociationのVice-Presidentだそうで、humanismというのは(日本語にするとクサくなる上に意味がずれるので日本語にしない)「宗教権威にただ従うような状態を非とする」という限りでは明示的なスタンスのひとつではあるけれど、現実にはこの語は一種のnewspeak的に作用するようになっているし、一筋縄ではいかない。

■テストの中身・難易度など:
この「英国検定」テストが具体的にどのようなものかについては、下記を当たるのが現状ではベストかと。(URLは上のほうに書いたのとダブる。)テストの形式を簡単に説明すると、設問文1つに対し答えは4拓というのが基本で、ときどきTrue/Falseの問題がある。

http://www.lifeintheuk.org/
→PDFのStudy Materialは登録不要(ポリシーに同意するだけでダウンロードできます)、Practice Testは要登録。Study Materialはとりあえず必見。

http://www.3g4g.co.uk/Stuff/LifeInUk/
→過去問集。登録不要。

それから、ウェブログ「ノンキとグウタラの間」さんの3月23日記事も参照。

私は4月10日の午前中に、検索して見つかった「英国検定.co.uk」みたいな(民間業者の)サイトで模試をやってみた。むろん「予習」とか一切なし。結果は、「受かりそうもないのでLevel Oneから始めるべき」らしい。17問中正解が12問、誤答が5問で、1問あたり16秒で解答(平均)。

なお、この「英国検定.co.uk」みたいな模試サイトは、同日の夜中には
http://www.cititest.com/
にリダイレクトされるようになっていて、再現が不可能。サイトの模様替えのタイミングの問題だと思いますが、わずかな時間のことで、午前中にやってみたのをご紹介できないのが残念。

で、このサイト、10日の午前中にはそこそこ読むところがあったのだけど(「このテストは必要だと思いますか」のアンケートとか、どう読んでも黒い笑いにしか思えない「レビュー」――「移民がこういう知識を持つことが必要なら、英国人はなおさらだ!」など――とかがあった)、新しくなったほうのサイトはまるっきり「教材販売」という見かけで、読むべきところもなくなってしまってさびしい。また、新しくなったサイトでは模試(Test Yourself)はメアド登録が必要になっていて(午前中にやってみたときは何も登録しなくてよかったのに)、何かよくわかんないので他人様におすすめできるとかいう感じでもなく(かといって「怪しい」というわけでももちろんないんですが)、というわけで、何をごちゃごちゃ書いているのかよくわからなくなってきましたが。

■テストの傾向と対策:
さて、「英国検定」の中身だが、模試・過去問を見る限り、「移民のみなさんが英国の生活に溶け込むのに困らないように」という意味での基礎知識というか一般常識とはかけ離れている。それもそのはずで、国籍申請とか永住権申請の権利が与えられるのは、原則、何年という単位で英国で暮らした人なので、「英国の通貨はポンド、1ポンドは100ペンス」みたいな、本当に基本的な生活上の知識みたいなことは設問にもならない。「United Kingdomは大まかに、イングランドとウェールズとスコットランドと北アイルランドから成る」とか「Britainにはイングランドとウェールズとスコットランドが含まれる」とかいったことも、基本的すぎて設問にはならない模様。(というか、試験問題作ってる奴が、北アイルランドはBritainには含まれないという地理的事実を把握しないで、BritainをUKと同義に扱っていたという有様なのだけど。)

ではどういう内容かというと・・・印象論ですけど、1980年代の大学入試の世界史の4択問題みたい(別な言い方をすれば雑学クイズ)。なぜその試験でその知識の有無を問われるかといえば「歴史の流れ」を把握していることが大学では必要だから、のはずなのに、実際の試験では「歴史の流れ」から見ればかなりどーでもいいような瑣末なことをいちいち聞いてくる、というような感じ。それも単に「テキストにそう書かれているから」で、テキスト(上記lifeintheuk.orgのサイトのStudy Material)を見た感じ、大学入試というより小学校の社会科のテストに近いかも。「教科書をちゃんと読みました」ということを示すためのテストというか。試験対策は・・・暗記しかないでしょう。

■「英国検定」テストの模試:
ウェブログ「ノンキとグウタラの間」さんの3月23日記事が充実しているけれど、付け加え的に、現在はメアドを登録しないと試せなくなっている業者サイトで、4月10日午前中に私がやってみた問題(模試)の一部。(途中からテキストエディタにコピペしておいたもの。)
Level: E - Very Difficult
Why is the House of Commons sometimes referred to as The Lower House?
A) because it occupies the lower floors of the Palace of Westminster
B) because it is less powerful than the Upper House (The House of Lords)
C) because in medieval times, the House of Lords was more powerful, and since then called Upper House, therefore the House of Commons was called Lower House, although it is no longer true
D) it is the nickname given by Winston Churchill
答え: C(←文字を背景色と同じ色にしてあるので、マウスで塗りつぶしてください。以下同じ。)

これは「受験テクニック」的にいえば選択肢を見ただけで(読まなくても)答えがわかる。政治学とか政治史とか英国史をちょっとやったことがある人なら答えは知ってるはずだけど、そうじゃないと厳しいかも。

Level: D - Difficult
What is the main role of the House of Lords today?
A) to examine the work of the Prime Minister
B) to examine the work of the Queen
C) to examine in detail new laws proposed by the House of Commons and to suggest amendments or changes
D) to examine the political situation in the Kingdom and propose new laws
答え: C

これは日本出身者には簡単。日本の衆議院と参議院の役割を連想すれば正解は得られると思う。

Level: E - Very Difficult
In the elections, what is the "first past the post" system?
A) he candidate who has the majority of the total votes cast, is elected
B) the candidate who gains more votes than any other is elected, even if he or she does not have a majority of the total votes cast
C) the candidate that gets more than 50% of all votes is elected
D) the candidate that gets more than 3/4 of all votes is elected
答え: B

これも簡単。日本の「小選挙区」も "first past the post" systemなので。。。

Level: E - Very Difficult
Unlike the Welsh Assembly, the Scottish Parliament...
A) may pass legislation on anything not specifically reserved to Westminster
B) may pass laws on defence and foreign affairs
C) may pass laws on general economic policy
D) is not elected by a form of proportional representation
答え: A

これはブレア政権でのdevolutionを一通りかじってれば答えは知ってるはずだが、そうじゃなければどうだろう。自治議会のないイングランドの住民には厳しいかもしれない。でも、正解以外の選択肢は「UK」を成立させなくなりかねない内容(もう少し広げればEUにもかかわってくる)を含んでいるので、冷静に考えれば絞り込めるかな。絞り込んだあとで、ウエストミンスターとの関係を考えれば答えはおのずと・・・。

Level: E - Very Difficult
What is an example of a Statutory Advisory Body to Ministers?
A) Forestry Commission
B) National Savings Bank
C) Gaming Board
D) Arts Council
答え: C

んなの知らんがな。Statutoryって単語難しいし、選択肢も「えー」って感じ。

Level: E - Very Difficult
If resident in the UK, citizens of Australia and Portugal can vote in national parliamentary elections in the UK.
A) Citizens of Australia, but not Portugal
B) Citizens of Portugal, but not Australia
C) True
D) False; only British citizens can elect National Parliament
答え: A

模試サイトでは「次の文の内容の誤りを指摘せよ」といった設問文が欠落していて、何をしたらいいのか迷った。本番のテストではちゃんと設問文が添えられていると思うけれど。しかし変わった形式の問題だと思う。

Level: D - Difficult
What is the Kirk?
A) the main church in Northern Ireland
B) the other name of the Church of Scotland
C) a protestant denomination based in Wales
D) the name often given to Roman Catholics in Britain
答え: B

消去法で正解できましたけど、Kirkという語は知りませんでした。研究社『リーダーズ』には載ってます。しかし選択肢がひどく素人くさくて投げやり。「北アイルランドのメインのチャーチ」っていうのはあまりにひどすぎる(北アイルランドの歴史を考えてみてほしい)。いくら模試でもこれはない。

What date in November commemorates an event from 1605?
A) Remembrance Day, November 11
B) Mothering Sunday
C) Guy Fawkes Night, November 5
D) Great Victory Day, November 20
答え: C

これは簡単。解説不要でしょう。

■Study Materialを見る限り、テキストの記述はとても雑:
http://www.lifeintheuk.org/
から、Study Material(PDFで誰でもダウンロード可能)をいくつか見てみたのだけれど、記述が雑なのにびっくり。例えば、The Church of England is called the Anglican Church in other countries and the Episcopal Church in Scotland and in the USA. という一文があるのだが、これは記述の順番が変だ。The Church of England is called the Episcopal Church in Scotland and in the USA and the Anglican Church in other countries. とすべきだろう。。。ってどうでもいいところでツッコミ入れてますか、そうですか。むしろ、Episcopal Churchをこの用法に限定していることが問題。というか、Anglican Communionじゃダメなの? ていうかこんな細かい名称、覚える必要あるのだろうか、キリスト教の信者でもなく教会にいく必要もない者が。(浄土真宗と浄土宗の違いを述べよ、みたいなことになってるんじゃないの?)北欧家具みたいのを見て "zen" と形容して片付けてしまう人たちが、自分たちの宗教についてはやたらと細かいじゃないのさ。

また、In Scotland Gaelic is spoken in some parts of the highlands and Islands and in Northern Ireland a few people speak Irish Gaelic. (頼むから適切な箇所でコンマを使ってくれ!)という文などは、具体性がないので非常にわかりづらい。スコットランドのGaelicとアイルランドのGaelicは違うのかなあとふと思っても何のフォローもなく、後続の文は Some of the dialects of English spoken in Scotland show the influence of the old Scottish language, Scots. One of the dialects spoken in Northern Ireland is called Ulster Scots. という状態で、それぞれが何なのか、さっぱりわからない。名称の羅列ばかりで、「詰め込み型受験勉強」そのものだ。こんな内容なら文章にしないで表か箇条書きにしてくれ。

(っていうか「英語のスコットランド方言」は、公式に「スコットランド語 Scottish」のステータスを確保してないか? なんかもうすべてにおいてout of touchな記述だなあと思うのだけど。)

また、このテキストでイングランドの方言として例として挙げられているのが「ジョーディ」(ニューカッスルあたり)と「スカウズ」(リヴァプール)と「コックニー」(ロンドン)だけだから、試験にはこの3つしか出ないのだが、この3つだけ暗記させて、それでどうしようというのだろう。また、ゲール語系の諸語ということでは、コーンウォール語、マン語は存在すら無視されているが、それはいいのだろうか。

という具合で、「雑すぎて理解できない、または意図がわからない」とか「あまりに大雑把だから、普通に物事を知っている大人は、もっとちゃんとした解説を読みたくなる」とかいった不具合が出ることは確実だと思う。

で、これを受験するのに£34と、それとは別に申請料ですか。対策本というか公式ハンドブックが£9.99、不安を煽られて受験産業の業者から教材を買ってさらに出費。お金では買えない価値がある、買えるものはほにゃららカードで、って話でしょうかね。違うよね。



http://www.lifeintheuk.org/ を見て気づいた。この「英国検定」テスト、2005年に導入されてから今回改訂されるまで、Britainという語を、何ら疑問の余地なく the United Kingdom の同義語として扱っていた! だから「北アイルランド」が one of the regions of Britain であるというおかしな錯誤が生じていたのだ。

citizentest.png

学者なら当然厳密に当たるところだし、ジャーナリストだってそうだ。しかし内務省の官僚はそうではないのか。ひどいよね。「ことば」というものに対してここまで無自覚な連中に、「ことば」を使って他人を判断するテストなど、作れるんだろうか。しかも英語(UK語)を母語としていない人たちを対象としたテストが。げんなり。

# まあ、日本のお役所の資料類も相当アレだったりしますけど。(2000年ごろの「英国のテロ対策」の文書について、北アイルランドを無視した文脈で引用・援用する、など。IRAの恐怖 (terror) を知らないってことはおめでたいことで。)

※この記事は

2007年04月11日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 08:57 | Comment(2) | TrackBack(0) | london basic info | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
うわっはっはっはっ・・・ 。
申請予定者よりも詳細な解説、ありがとうございました m(_ _)m
そうなんですよ、その「参考書」が(PlainなEnglishで、ということもあるのかもしれないが)、ほんとーに雑で穴だらけなのに閉口しました。これなら、英語力に問題ない人は、「?」と思ったらまずオンラインでググった方がお金がかからなくて済む(いや、実際は接続料がかかってますが)かも。
まあ、突っ込み入れながら準備することにします。
Posted by ぴこりん at 2007年04月15日 21:26
>ぴこりんさん
「解説」というより「ツッコミ」。(^^;) 「Plain English」というより「PlainなEnglish」ですね、ほんとに。ひょっとしたら語彙がBasic Englishなのかもしれないです。
http://en.wiktionary.org/wiki/Appendix:Basic_English_word_list

いやー、でもほんと、「ちゃんと知りたい」と思ったら(そう思うのが自然だと思うけれど)、wikipediaやabout.comで項目を探したほうがいいですよね。公式テキストは、転載されているサイト(本文参照)で見る限り、まるで「解説のない用語集」で、その内容は研究社が出している『英国を知る辞典』(品切れかもしれないけど一応amazon.co.jpのリンクを下に)などにはまったく及ばない。
http://symy.jp/?mAq_britain

ただ、実際に試験を受けた人たちの感想文では「予想外に簡単だった」というのが多いです(本文中にリンクしたhttp://www.lifeintheuk.org/のフォーラムにも報告あります)。教材を一通りやって(どういう質問があるのかを知るために)、地理に関する数値を暗記する(いかにも「テスト対策」)とかいったことをしておくというのが準備になるという感じかな、と思います。
Posted by nofrills at 2007年04月15日 22:58

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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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