6月6日、ベルファストのThe Macで、新たな政党の立ち上げのイベントが行われた(日本でいうと、一流ホテルの宴会場ではなく、青山のスパイラル・ホールで、という感じだろうか)。
その「新たな政党」は、これまであった「セクタリアニズム」がベースの「北アイルランドの政党政治」(「プロテスタント」なら「ユニオニスト」で、「カトリック」なら「ナショナリスト」というベースに、階級やら武装闘争へのスタンスやらで支持政党が決まるような)を「過去」のものにしていこうというメッセージを、明確に発している。
その声を聞くために、数百人は集まった(北アイルランドでの政党のこういうイベントとしては異例の多さだそうだ)。しかも大半は20代から30代と若い世代で、政党のイベントを取材してきたベルファストのメディアの記者も「知ってる顔がいない」というくらいにフレッシュな聴衆だったそうだ。
その「新たな政党」を立ち上げたのは、「ユニオニストはユニオニストでまとまっていきましょう」という方針をとったUUP (Ulster Unionist Party) をしばらく前に離党したBasil McCreaとJohn McCallister. いずれも「リベラル」なスタンスで知られてきた人たちで、特にジョン・マカリスターはUUPの党員としては初めて、シン・フェインの党大会でゲスト・スピーチを行なうなどしており、最近、コロンビアの和平プロセスに関する北アイルランド政界のアドバイザー的な活動を行なったりもしている。
John McCallister - Wikipedia en.wikipedia.org/wiki/John_McCa… 今回のコロンビア使節団の1人でBBCで小文字で「ユニオニスト」とあるのは2011年のシン・フェイン党大会に出てスピーチした人だ。1972年2月生まれ。今年2月にUUPを離党。
— nofrills (@nofrills) June 2, 2013
ユニオニズムとナショナリズムの違いは根本的な対立点だから今後も残るだろうが、ユニオニズムの中で、「旗」だの「UVF」だのでとにかく過去へ、過去へと向かいたがる北アイルランドという土地のムードに、息苦しさとか「これじゃない」感を抱えて、投票する政党がないと思っている人たちには、よい選択肢になっていくかもしれない。というか、そうなっていってほしい。
現状、どのくらい「政治的な力」を持ちうるかという点については、ジャーナリストや専門家も疑問視はしている。とにかく組織力ではDUPには勝てないことは明白だ。
ただ、イベント会場に集まった人々が「若い」こと、「これまで政治活動をしていなかった」人たちであることで、「どうなるか読めないなあ」と言いながら期待と希望で目がきらっとしているような雰囲気は、感じられる。
新政党はNI 21と名付けられ、そのロゴにはユニオニズムの色であるオレンジではなく、アイルランドの色である緑が使われている。
その一連の経緯は下記、Storifyにて。
※この記事は
2013年06月09日
にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。
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