kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2007年01月22日

治安当局と「テロ組織」の癒着

「北アイルランド紛争」においてはプレイヤーは3者、すなわちリパブリカン(ナショナリスト)と、ロイヤリスト(ユニオニスト)と、英国の治安当局(警察、軍)である。

このうち、ロイヤリストと治安当局とが癒着(collusion)していた、ということは、これまでにも多く語られてきた。ネット上にもあれこれ記事があるし、書籍も少なくない。私が買い求めただけでも2冊(で、どっちも内容があまりにひどいんで、なかなか読み進められない)。

ただしこれまでは、「そういう事実がある」というのは「主張」だった。それが、今回、公的に「事実」として認定された。北アイルランドの警察オンブズマンのレポートが出たのだ。

NI police colluded with killers
Last Updated: Monday, 22 January 2007, 12:54 GMT
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/northern_ireland/6286695.stm

スラオさんの記事で要の部分がテキストデータ化されている。あと、スラオさんのコメント欄・・・北アイルランド関係の「論点ずらし議論」の定石とかを知らずに読むと大変なことになるかもしれないが(私は何年かずっとスラオさんを閲覧しているうちに、だいたい論法がつかめてきたのだが)。

レポートそのものは、上記BBC記事からダウンロードできるようになっている。私もDLして、これから読んでみようと思う。

記事によると:
UVFのメンバーが警察のSpecial Branchの情報屋として活動しながら殺人などの重大な犯罪を犯してきたことが、オンブズマンのレポートに明記された。

レポートによると、ロイヤリストと警察の癒着の構造のもとで起きた犯罪は、
・殺人10件
・殺人未遂10件
・「懲罰」としての銃撃10件
・「懲罰」としての襲撃13件
・モナハン爆弾事件(1974年、アイルランド共和国)
・麻薬密売17例
・そのほか

オンブズマンの調査によると、SBはUVFの殺人者に訴追免除を与えた。つまり、UVFがいくらリパブリカンを殺しても、その実行犯は罪に問われないという約束(密約)があった。そのためにSBはいろいろな協力をした。UVFの武器捜査を妨害したこともあった。

また、UVF幹部のMark Haddock(昨年、バーのドアマンへの暴行で有罪となり懲役10年)には警察SBから8万ポンドが支払われていた。

その当時の「警察」はRUC (Royal Ulster Constabulary) で、これはグッドフライデー合意後の2001年に改組され、現在のPSNI (Police Service Northern Ireland)となっている。

現在のPSNI総監であるサー・ヒュー・オードは、犠牲者の遺族に謝罪している(offered an apology to the victims' families)。

英国政府の北アイルランド担当大臣、ピーター・ヘインは、「非常に暗い部屋の片隅に明かりがともった」と述べた。

ブレア首相の公式報道官は、「完全に誤った出来事、起きるべきではなかった出来事についての、非常にいやな気分になるレポートだ」と述べた。

・・・DLしたはいいが、読むのに勇気が必要かもしれない。

また、このレポートでは、複数の殺人事件の捜査の再開を求めているが、関係した警察官が起訴されることはまずなさそうだ。証拠は訴追がないように、意図的に破棄されている。

レポートをまとめる上での調査について、オンブズマンの長は次のように語っている。
"What emerged during our inquiries was that all of the informants at the centre of this investigation were members of the UVF," she said.

"There was no effective strategic management of these informants. As a consequence of the practices of Special Branch, the position of the UVF, particularly in north Belfast and Newtownabbey was consolidated and strengthened over the years. How could this happen?

"The handling of informants was done on a day to day basis. There were very few rules. There was no management intervention to ensure informants were properly managed and supervised. The PSNI have produced no evidence that action was taken by the RUC to prevent what ultimately happened."

なお、RUCの最後の総監となったサー・ロニー・フラナガンは、オンブズマンの聞き取り調査は受けたが、調査を助けることはできなかったそうだ。

あとで少し書き足します。レポート読んでから。



関連記事

UVF gang 'linked to 10 murders
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/northern_ireland/6286097.stm


O'Loan confirms collusion claims
By Vincent Kearney
Home affairs correspondent, BBC Northern Ireland
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/northern_ireland/6286325.stm

Northern Ireland police shielded loyalist killers
Agencies
Monday January 22, 2007
http://www.guardian.co.uk/Northern_Ireland/Story/0,,1996126,00.html

15 murders linked to police collusion with loyalists
Owen Bowcott, Ireland correspondent
Tuesday January 23, 2007
http://www.guardian.co.uk/Northern_Ireland/Story/0,,1996450,00.html

Junior officers 'supported at highest levels of RUC and PSNI'
Owen Bowcott
Tuesday January 23, 2007
http://www.guardian.co.uk/Northern_Ireland/Story/0,,1996452,00.html

This exposes Britain not as peacemaker, but perpetrator
Now it's official: the state sponsored death squads for years in Northern Ireland and this collusion prolonged the war
Beatrix Campbell
Tuesday January 23, 2007
http://www.guardian.co.uk/Northern_Ireland/Story/0,,1996540,00.html

Ulster's rotten branch
Leader
Tuesday January 23, 2007
http://www.guardian.co.uk/Northern_Ireland/Story/0,,1996555,00.html

ベルテレさん
まだ読んでいないのだけど、とりあえず、トップページのキャッシュ

※この記事は

2007年01月22日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 23:58 | Comment(0) | TrackBack(1) | todays news from uk/northern ireland | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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BBC Radio 4, 「内なる敵」――IRA潜入スパイという事実 (2)
Excerpt: 11月11日に、BBC Radio 4での "Enemies Within" (by Ruth McDonald) という2回シリーズの番組の紹介をしました。 http://nofrills.sees..
Weblog: tnfuk [today's news from uk+]
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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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