「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=


2007年01月13日

【リトビネンコ事件】検査の呼びかけ(付:ジョニデが映画化説)

Yahoo! Japanさんの「トピックス」内、「ロシア元スパイ変死」のページで、当ブログの11月24日の記事、「謎、謎、謎--リトビネンコ事件をめぐる「情報」の怪」をご紹介いただいている関係で、リトビネンコ事件について日本語での報道があったときには、11月24日の記事へのアクセスが急増する。昨日(12日)から今日にかけて、Yahoo!さんからの11月24日記事へのアクセスが急激に増えている。というわけで、BBCとかにはロシアの捜査当局の最新の動きという地味な話を除いては特に新情報なかったんだけど、何か報道があったのかな・・・と見てみた。

この報道(毎日新聞さん)ですね。これとは別に時事通信さん産経新聞さんの報道もあり。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070112-00000028-mai-int
<露元中佐毒殺>日本人旅行客5人に被ばくの可能性
1月12日10時47分配信 毎日新聞

 【ロンドン小松浩】元ロシア連邦保安庁(FSB)中佐アレクサンドル・リトビネンコ氏が放射性物質ポロニウム210で毒殺された事件にからみ、同氏が体調を崩した日の前後に同じ場所に立ち寄った外国人旅行者の中に日本人5人も含まれていたことが11日明らかになった。日本総領事館は英健康保護庁からの通知を受け、帰国している5人に念のため検査を受けるよう連絡した。……
 日本総領事館では在留邦人で心当たりのある人も同様に検査を受けるよう呼びかけている。

最終更新:1月12日14時2分

自分や家族・友人などが該当するのではないかと心配な方は、まず、HPAの最新情報をご確認ください。HPAによると「調査の結果、公共の場所での一般の人々に対する健康被害のおそれはないと判明した(Our investigations have confirmed there is no public health concern in the open public areas)」とのことなので、例のミレニアム・ホテルとスシ・バー(Itsuという店のピカデリー店)に行っていない人は、心配しなくてよいということだと思います。

なお、12月28日のHPAのプレスリリースを見ると、「10月31日から11月2日にミレニアム・ホテルのパイン・バーを訪れた海外からの渡航者はHPAに連絡を(Overseas visitors who were in the Pine Bar of the Millennium Hotel on Oct 31, Nov 1 and Nov 2 should email the Health Protection Agency for advice)」とあるので、多少なりとも心配する必要があるのは、この3日間にこのホテルのこのバーを利用した人だけ、ということになるのかもしれません。

スシ・バーの方については、12月はじめの時点では「11月1日にこの店に行った人はHPAに連絡を」ということになっていたのですが、12月7日のプレスリリースで「Itsuの従業員全員の尿検査を行なったが、何も心配するようなものは見つからなかった(In all of the Itsu sushi staff asked to provide urine samples we have found nothing of concern.)」とあり、客よりも長い時間店舗内にいた従業員から何も出なかったとのことで、危険な場所とはされていないのだろうと思います。

それから、ちょっと繰り返しになりますが、1月12日の産経新聞さんの報道(記述が整理されていて非常に読みやすい)によると、HPAが合計48ヶ国の約450人を特定したうえで「各国に検査勧告を出した」が、その中に5人の日本人が含まれている。この5人は在英国日本人ではなく、既に日本に戻っており、総領事館から電話などで連絡が行っている、とのことです。(毎日報道では、これに加えて「在英日本人でも心当たりがある人は検査を、との呼びかけ」という話が末尾に。)

総領事館から連絡の行った5人の方々は、11月1日前後にミレニアム・ホテルのバーを利用していることが判明している方々。このバーは、リトビネンコとルゴボイ、コフトゥンらのミーティングが行なわれた場所で、バーの従業員が7人、検査で陽性になっている(12月8日の時点)という場所です。

あと、この「48ヶ国の約450人を特定」というニュースについては、ロイターの記事(掲載媒体はシドニー・モーニング・ヘラルド)も。HPAから各国に詳しい情報(データや検査方法などについてのもの)が行っている、といったことのほか、「HPAでは、検査の結果116人がポロニウム210と接触した可能性があるとしているが、うち、今後の観察が必要なのは13人で、そのほとんどはホテルの従業員。彼らが受けた放射線量は6ミリシーベルト。命に関わるような癌を引き起こすリスクは1ミリシーベルトあたりで0.005パーセントであるため、6ミリシーベルトでは0.03パーセントと計算されるが、一般に癌で死亡する確率は23パーセントであるということを考えれば危険性は小さいと言えよう」といったことも書かれています。(これは簡略化された記述で、素人にはなんだかよくわからないところもないわけではないのですが、下手すると「ロンドンってそこらじゅうにポロニウムがばら撒かれててこわいよね」という理由で観光客激減、とかいう類の風評被害の可能性を警戒した書き方なのかも、と思います。)

なお、日本総領事館が一般に向けて出している告知等はロンドンの日本大使館のサイトにあるので、気になる人はそちらを・・・と思ったら、この話についてはサイトへの掲示が出てないのかな。(「ロンドン市内における放射性物質の検出関連情報」は、11月24日と12月1日の2度、出ている。)

あと、まったく関係ないんですが、リトビネンコについての映画をハリウッドで製作する予定があり、製作・主演にジョニー・デップが来るんじゃないかという説が取り沙汰されているようです。Google Newsにいろいろ記事がありますが、最初の報道はどうやらVariety誌のものらしい。何でも、この事件を取材してきたニューヨーク・タイムズのロンドン支局長のAlan Cowell(英国の情報機関の取材をしてきた人だそうです)が、"Sasha's Story: The Life and Death of a Russian Spy"(サーシャの物語:あるロシア人スパイの生と死)という本をまとめることになっていて、その本がまだ出てもいない段階で映画化の権利をワーナーが取得し、ジョニデのプロダクションが製作を行なう、ということらしいです。主演というのはおそらく「ジャーナリストの役」だろうと思いますが。

個人的には、書籍化はterrorとstateについてはっきりとした考えを持ち、なおかつ「スパイ」については非常に詳しいフレデリック・フォーサイスの仕事になるであろうと勝手に予言(笑)しているのですが、NYTの人のはたぶんルポルタージュ形式だろうし、フォーサイスが書くとしたらルポなんだかフィクションなんだかわからない読み物を書くだろうから、それとこれとは別かな。。。

フォーサイスの著作のリスト@amazon.co.uk
http://www.amazon.co.uk/Forsyth-Frederic-Books/b?ie=UTF8&node=577676
# 最新作は「情報量が多すぎて小説の要素は1パーセント」とか「プロットは過去の著作のつぎはぎ」とかいう評もある。

※この記事は

2007年01月13日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 20:45 | Comment(1) | TrackBack(0) | todays news from uk | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「映画化」についてのアップデートです。

Race on to make Litvinenko film
Last Updated: Saturday, 13 January 2007, 16:33 GMT
http://news.bbc.co.uk/2/hi/entertainment/6258725.stm

リトビネンコ関連の「映画」には2本あって、1本は彼の著書(共著)Browing Up Russiaの映画化、もう1本がNYT記者の書く本(Sasha's Story: The Life and Death of a Russian Spy)の映画化で、ジョニー・デップの名前が出ているのは後者。

Browing Up Russiaの映画化にもワーナーが関わるようで、こちらのほうはリビネンコ役としてジョン・マルコヴィッチやダニエル・クレイグの名前が取りざたされているそうです。

デップの名前が出ているほうのプランについてですが、まだ事件が「解決」していないうちから本を書くだの映画を作るだの、気が早すぎるというのが正直なところです。
Posted by nofrills at 2007年01月15日 00:50

この記事へのトラックバック

【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

……全文を読む
▼当ブログで参照・言及するなどした書籍・映画などから▼















×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。