「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2012年10月28日

日本のamazonのKindleストアの「洋書」の価格は、出版社がつけている価格ではないか。(確認中)

日本でもオープンしたamazonのKindleストアでの「洋書」(ここでは英語の書籍、特に米国で出版されているものを指す)の価格が、米amazonでのそれよりずっと高く、また、日本でのKindleストアの開始に伴い、日本からのアクセスでは米amazonで買おうとしても高くなっている、との件、「NAVERまとめ」を利用してメモっているが、その続き。

言うまでもなく、日本ではどの店で買おうとも書籍の価格は一定である(「定価」販売である)。店は、製造者(出版社)がつけた値段で販売している。これは「再販制」によるものだ。(「再販制」についてはここでは踏み込まない。)

一方で、米国(だけではないのだが、ここでは関係するのは米国なので「米国」と書く)にはその「再販制」がなく、店が値段をつける。

だから、例えば、ある書店が「開店○周年記念謝恩フェア」をしたい場合、日本では本の価格を下げることはできないが、米国では「全品20%オフ」ができる。

同じようなことは、ふだんの商品の販売にもあり、結論をいえば、米amazonのKindleストアで、日本から買おうとすると$35.59と表示されるこの本が、米国内からのアクセスでは$16.20と表示されるのは、米amazonが独自に値引きをしているのである。



……という仮説を立てて、確認してみた。



まず、当該の本の出版元を、米amazonの商品ページから確認する。
Product Details

Paperback: 320 pages
Publisher: Peachpit Press; 1 edition (March 4, 2012)
Language: English
ISBN-10: 0321814584
ISBN-13: 978-0321814586
......

http://www.amazon.com/dp/0321814584


出版社のPeachpit Pressを検索する。
http://www.peachpit.com/

(なんか、ブランドンやスティーブがケリーやドナちゃんとたむろってるカウンターの向こうでナットさんがハンバーガー作ってそうですな。)

うにゃ、ここでの調べものには関係ないけど、ピアソン軍団なのね。(「ピアソン軍団」=英メディア企業のピアソンのグループ企業のこと。The Economist, The Financial Timesなどの報道機関と、語学書などの教育関係の出版社がある。ピアソンは報道部門をよそに売るつもりらしいけど。。。)



右肩のSearchのところに書名をいれると、Voila!
http://www.peachpit.com/store/android-ui-fundamentals-develop-design-9780321814586

ここで価格を確認すると:


eBook (Watermarked) $35.99 $28.79


つまり、出版社がつけた本来の価格(日本での用語では「希望小売価格」)は $35.99 である。

(少なくとも今は)出版社のサイトでも割引が行われているので、$28.79で買えるが、本来は$35.99が、(俗にいう)「定価」だ。

上述の「NAVERまとめ」のページでみたように、米amazonのKindleストアで日本から買おうとしたときには$35.59と表示される。これは出版社がつけた価格(「希望小売価格」)のようだ。

ただし、今(28日(日)の深夜)に改めて同じページに同じ条件で(amazon.comにログインしていない状態で、東京から)アクセスしてみると、$19.23 と表示された。

はて。。。

※上述の「NAVERまとめ」のページを作成したのは、26日(金)である。



なお、書籍について、販売業者が自由に価格を決められる(割引販売ができる)という点については、英国の小林恭子さんが、9月末に、非常にわかりやすい記事をブログに書かれている。

2012年09月30日 英国で、紙の本より高い電子本は将来の姿?
http://ukmedia.exblog.jp/18511483/


※この記事は

2012年10月28日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 23:55 | TrackBack(0) | 書籍系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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▼当ブログで参照・言及するなどした書籍・映画などから▼