「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

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2006年12月09日

ロンドンの天候と保険の話。

7日、ロンドン西部のKensal Riseで竜巻が発生した。負傷者6人。多くの家が壊れて危険な状態で、住民たちは避難を余儀なくされている。
Six hurt as tornado hits London
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/england/london/6217514.stm

竜巻の被害の様子は、下記の写真ページで(投稿写真集):
In pictures: Tornado hits London
http://news.bbc.co.uk/2/hi/in_pictures/6217898.stm
街路樹が根こそぎ抜けて、道の反対側に飛ばされた、という写真もある。

写真を見たところ、道の両側にテラスト・ハウスが並び、歩道があって、車道には住民の車が駐車してある、という典型的なロンドンの住宅街のようだが(デタッチト・ハウスやセミ・デタッチトの住宅街ではなく)、何軒かの家は被害がひどくて修復不能の状態だそうだ。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/england/london/6220000.stm

http://news.bbc.co.uk/2/hi/business/6220380.stm
には壁が1面、まるごと消失している家の写真がある。この記事によると被害家屋は100軒くらいのようだ。

http://www.timesonline.co.uk/article/0,,2-2493251,00.html
には、英国での竜巻の事例がまとめられている。昨年7月のバーミンガムの竜巻とか、52年前にロンドンで発生しひどい被害をもたらした竜巻とか(駅が全壊、工場2軒も全壊)。

最近、BBCのRSSで、「天候」についてのニュースが多いなぁ、と思っていた。

4日にはスコットランドで洪水が発生している。
Scotland hit by severe flooding
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/scotland/6205314.stm

6日にはウェールズで嵐、という記事が。
Gales and heavy rain on the way
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/wales/6213560.stm

その前、3日には北アイルランドで洪水&停電。
Storms warning as power goes down
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/northern_ireland/6203700.stm

UK has 'highest tornedo rate in the world'
http://www.manchestereveningnews.co.uk/news/s/230/230275_uk_has_highest_tornedo_rate_in_the_world.html
によると、英国は竜巻の発生が世界でもトップだそうだ。先日の北海道の竜巻のときにニュースで言ってた「フジタスケール」のフジタ博士が、1973年に最初にそれを認めたと記事にある。

Dr T Theodore Fujita, an American meteorologist, first recognised the UK as the top site for tornadoes in 1973, and Torro (=the Tornado and Storm Research Organisation) had confirmed his findings ever since, Dr Meaden said.

He said the UK was especially susceptible to tornadoes because of its position on the Atlantic seaboard where polar air from the North Pole met tropical air from the Equator.

この記事では、上のほうにリンクをはったthe Timesの記事には書かれていない(か、下のほうのリストにしか書いていない)竜巻の事例がいくつか、割と詳しく説明されている。



それと、BBCの記事では単に竜巻による物理的破損などに注目しているようだが、それとは別に、こういうときを狙って「泥棒が入る」ことがある。いわゆる火事場泥棒。

いや、こういうときに限らない。火事場じゃなくても泥棒は多い。「学生の一人暮らし」とかでも狙われる。お金持ちは家にセキュリティシステムをつけているので、そういうのをつけるほどお金の余裕のない家は、逆に泥棒に入られやすい。

拙著ではスペースが足らなくて書けなかったのだが、ロンドンに住む場合、換金性の高いような電化製品・家具や機材類には、盗難保険はかけておいたほうがよいという体験談を聞いた。ビデオデッキ、テレビ、パソコン、カメラ類(ムービーカメラは特に)などは多くの家庭にある上に換金性が高いから、特に狙いを定めているわけではなく手当たりしだいに空き巣に入るような泥棒にやられることが多い。ミュージシャンが、数日留守にしている間に機材を全部持って行かれたという話も聞いたことがある(楽器、アンプ、エフェクターなど)。

日ごろから対策はしてあっても(セキュリティシステムとか、「常に誰かが家にいるようにしている」とか)、災害などで避難せざるを得なくなった場合は、まったくの無防備になってしまう。盗まれたら金銭的にも精神的にもダメージが大きいような換金性の高い製品については、やはり保険はかけておいたほうがよいかもしれない。

家財道具の保険については、"contents insurance" で検索を。・・・これってUK語なのかな、今見てみたら、普通に検索しただけで、アメリカの保険についてのページは出てきていません。(こりゃ楽でいいや。)URLが .comでも中身はUKの会社などだったりしています。(ただしオーストラリアのページはヒットしますので、UKでの保険について調べるときにオーストラリアのページを見て判断したりしないように注意を。)



旅行で行く人は、旅行保険で携行品をカバーするように設定すればOK。旅行保険って、セットで入ると「自分にはその可能性がありえない」ものまで組み込まれていることもあるから(例えば登山などの計画がないのに「遭難した場合に救援を要請する費用」が組み込まれている、など)、「フリープラン」で自分には必要ないものを削って契約するのがいいと思います。遭難救援費用の保険金を削って、その分で携行品の補償額を上げるようにする、とか。

http://4travel.jp/insurance/
から
http://4travel.jp/doc/ji/
で見てみたら、「フリープラン」で携行品損害は補償額20万円、30万円、50万円、70万円から選べるようになってます。例えば、「ノートパソコンとデジカメと電子辞書」を持っていくなら、盗難被害にあったときに全額保険でカバーしてもらうには、30万円のコースという感じでしょうか。

「フリープラン」の有無の比較は
http://www.bang.co.jp/travel/
が見やすいと思いました。

※この記事は

2006年12月09日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 01:42 | Comment(1) | TrackBack(0) | london basic info | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
竜巻で壊れた家屋、取り壊しの必要なしとブレント・カウンシルが発表しました。ただし29軒は居住不能の状態。

Tornado homes safe from demolition
http://www.guardian.co.uk/uklatest/story/0,,-6270539,00.html

記事には、被害にあって避難を余儀なくされた76歳女性が避難先の公民館でお誕生日を祝った(ブレント・カウンシルが花束をプレゼント)といったことも書かれています。
Posted by nofrills at 2006年12月11日 00:07

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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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