「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

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2006年12月08日

【リトビネンコ事件】コフツンが昏睡状態との報道が出て消えた。

この事件、報道されていることの中から、何が事実で何が推測で何が嘘(情報撹乱を目的とするもの)なのかをより分けるだけでもハンパじゃなく大変なのに(はっきり言って、イラク戦争の前の「サダムの大量破壊兵器は45分」説より大変です。「45分」説は、英語は外国語でしかない私には、用いられている助動詞で「プロパガンダ」だとわかったので)、展開もものすごい。

リトビネンコの毒殺のプロットだけでも、「映画の脚本としてプレゼンしたら『あまりに荒唐無稽』としてボツになるだろう」と言われていたのに、ますます現実離れしたフィクションのようなことになってきた。

Litvinenko contact 'is in coma'
Last Updated: Thursday, 7 December 2006, 18:01 GMT
http://news.bbc.co.uk/2/hi/europe/6219124.stm

ロシアのインターファクス通信によると、11月1日にミレニアム・ホテルでリトビネンコと会ったロシア人3人のひとりで、事件の重要なキーを握っているとメディアによって(および、おそらくはスコットランドヤードによっても)考えられてきたアンドレイ・ルゴボイ(Andrei Lugovoy)が体調を崩し入院、同じミーティングに参加していたドミトリ・コフツン(Dmitry Kovtun:a security expertと説明されている)が昏睡状態。また、ミレニアム・ホテルの従業員(ミーティングが行なわれていたバーのスタッフ7人)が、放射能検査で陽性との結果。

と書いたらBBCの記事がアップデートして、見出しも変わった。(BBCがここまで書き換えるということは「昏睡状態」が裏の取れてない話だったんだと思います。)現在は、同じURLで、次のようになってます。コフツンの弁護士がインターファクス通信の報道を否定したらしい(a lawyer linked to him has denied he is unwell ←これもまた、単に英語として微妙な記述だよなぁ)。

Russia poisoning inquiry widens
Last Updated: Thursday, 7 December 2006, 18:56 GMT
http://news.bbc.co.uk/2/hi/europe/6219124.stm

あー、こりゃイラク戦争のときよりも、情報の錯綜が激しい。。。くっそー、キャッシュ取っとけばよかったなあ。しょうがないのでGoogle Newsのキャプチャで代用。BBCのニュースがページ内にないのだけれども:
kov-coma.png

一応、ワシントン・ポスト掲載のロイター記事(これも消えるとめんどいので魚拓っときました)。

ワシントン・ポスト掲載のロイター記事に、Russian prosecutors earlier opened a criminal investigation for the attempted murder of Kovtun, a businessman. They said Kovtun was displaying symptoms of radiation poisoning.(ロシア検察はコフツンに対する殺人未遂で捜査を開始した。コフツンは放射能でやられた時の症状を呈しているという)とありますが、書き換え前のBBC記事にもこういうことは書かれていたと思います。確認のしようがないけれども。。。書き換え後のBBCでは、The Russian investigation is being run parallel to a British murder inquiry. と、イマイチ意味のわかりづらい記述になっています。BBCがこうなるときは要注意。さらに一段階、情報錯綜があります。(イラク戦争の報道の例からの経験論。)

さて、要点をもう一度整理しておくと、11月1日、リトビネンコはイタリア人のマリオ・スカラメッラに会って、ピカデリーのItsuというスシ・バーに行った。リトビネンコはここで食事をした。スカラメッラは水を飲んだだけだった。このスシ・バーからは放射能が検出され、スカラメッラも検査で陽性との結果が出た(12月1日)が、6日に退院した。

同じく11月1日、スカラメッラとのミーティングとは別に、リトビネンコはミレニアム・ホテルでビジネス・ミーティングを行なっている。スシ・バーが先だったのか、ホテルが先だったのか、報道からははっきりしたことはわからない(が、ルゴボイはスシ・バーが先でホテルが後だとタイムズのインタビューで述べている。その後、それが確定情報となった感があるが、警察は沈黙している)。

この、ミレニアム・ホテルのミーティングにいたのは、リトビネンコを除いて3人だったと考えられている。つまり全部で4人:
・アレクサンドル・リトビネンコ(英国に亡命した元FSB中佐で、ベレゾフスキーとのつながりが強く、反プーチンで、親チェチェン独立派)
・アンドレイ・ルゴボイ(元FSB少佐で、要人警護などを担当していた。いろいろとあって、ロシア国内では有名人らしい)(この人の経歴についてはこんなところに長〜〜い調査結果が。じっくり読むとすごそうなんですが、長すぎる。投獄の理由も書いてあるのだが。。。ベレゾフスキーですがな)
・ドミトリ・コフツン(どこを見たら経歴がわかるのかわからんが、セキュリティの専門家)
・ヴァチェスラフ・ソコレンコ(Vyacheslav Sokolenko)(ルゴボイの仕事上のパートナーとしかわからない)

しかしソコレンコは、6日付のBBC記事では、確かにその日ロンドンにはいたと述べているが、リトビネンコに会ったことは否定し、リトビネンコのことは知らないと述べている。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/6213112.stm
Mr Sokolenko confirmed he was in London with Mr Lugovoi on 1 November but that he did not meet or know Mr Litvinenko.

※he did not meet Litvinenkoというくだりについては、lost in translationしている可能性もある(つまり「ミーティングには出ていない」と言ったのを「ミートしていない」と英訳してしまった可能性もある)。

しかし7日付のRadio Free Europe/Radio Liberty(<このメディアについては検索してみることを推奨)の配信記事では、Two other Russians, Dmitry Kovtun and Vyacheslav Sokolenko, were present at the meeting with Lugovoi and Litvinenko. とある。

(@_@) ?????

ルゴボイのインタビュー(11月24日のタイムズ)は下記にある:
http://nofrills.seesaa.net/article/28636161.html
※「リトビネンコと○日に電話で話した」とルゴボイが言っていることが正しいとすれば、ロンドンの病院(地域の総合病院と大学病院)が嘘をついていることになる。

コフツンのインタビューは11月25日のテレグラフに出ているものがある。
I'm not Vladimir, says the third man
By Adrian Blomfield in Moscow
Last Updated: 11:53pm GMT 25/11/2006
http://www.telegraph.co.uk/news/main.jhtml?xml=/news/2006/11/25/npoison725.xml

当初、ホテルでのミーティングについて、リトビネンコが「自分とルゴボイのほかは、『背の高いウラジミールという男』がいた。その男と私は面識がない」と述べていた(らしい)と報道されていたことについて、「私はウラジミールではないし、リトビネンコと面識はあった」と述べているインタビューだ。

概要:
ドミトリ・コフツンは、これまでの報道では「背が高く」て「口数が少なく」、リトビネンコにお茶を進めた人物、とされていた。彼は自分が毒を盛ったかのように扱われていることに当惑と怒りを隠さない。以下は彼の初のインタビュー記事である。

「私はドミトリだ。ウラジミールという名前で呼ばれたことはない。アレクサンドル(・リトビネンコ)が私のことをウラジミールと呼んだとも思えない。私の名前は、彼の家族だって知っている。」

「私は悪意の塊のような人間ではない。口数が少なくもない。やたらとお茶を勧めたりもしない。」

コフツンの話では、リトビネンコはピカデリーでイタリア人コンタクトと昼食をとったすぐあとに、ロビーでコフツンとルゴボイと落ち合った。

「私は自分で飲むためにジンと緑茶を注文した。アンドレイ(・ルゴボイ)も酒を注文していた。そこにアレクサンドルが入ってきた。おそらく彼にも何か飲めばと勧めただろうが、彼が何かを飲んだかどうかは覚えていない。」

翌日、改めてミーティングが予定されていたので、その日は仕事の話はほとんどしなかった。天気のことを話し、コフツンの飼っているアイリッシュ・ウルフハウンドの話をして、その日は解散となった。

それが、コフツンがリトビネンコに会った最後の機会となった。翌朝、リトビネンコはルゴボイに電話をし、具合が悪く、昨晩はずっと嘔吐していたと話、商談はキャンセルとなった。

昨晩(11月24日)、リトビネンコがコフツンとルゴボイに会ったときにはすでに毒を盛られていたと示唆する証拠が出てきたことで、彼ら2人が毒殺に関与したということはありえないと考えられるようになった。

そういうことであるとすれば、なぜこれほどまでに多くのものが、この2人のロシア人を指しているのだろうか。中にはルゴボイは今はクレムリンのために働いているという指摘もある。

また、本当にリトビネンコは、彼の友人のアレックス・ゴールドファーブが述べたように、ウラジミールという男が疑わしいなどと言ったのだろうか。

ルゴボイの仕事上のパートナーであるヴァチェスラフ・ソコレンコがそのときにホテルにいたし、「背が高い」といった説明にも合致しているが、ソコレンコは毒を盛った件への関与は一切否定しており、容疑者でもない。昨晩、ソコレンコはホテルのロビーでリトビネンコと会った、と語った。「私たちは社交辞令として握手をしました。それから私たちは(ホテルの)自分たちの部屋に行きました。」

うむー。「ウラジミール」の情報の出元は、ゴールドファーブですか。。。だとすれば、またびみょーだな。

テレグラフの記事は最後がわかりづらいのだけれど、ソコレンコが、家族を連れてCSKAモスクワの試合(対アーセナル)を観戦するためにロンドンに来ていたとすれば、ここでいう「私たち」とは「ソコレンコの家族」のことだろう。

このソコレンコ、6日のBBC記事では「リトビネンコとのミーティングには自分は出ていないし(did not meetを『ミーティングにでていない』の露→英の誤訳と前提する)、リトビネンコのことも知らない」と述べているのだが、それも「社交辞令として握手」をして、「自分たちはホテルの部屋に引き上げたというテレグラフの記述と矛盾はしない。

ソコレンコについては放射能検査が行なわれたとかいった話は出ていないと思うが(見落としているだけかも)、それも「リトビネンコとは一応握手だけしてすぐに分かれた」のなら、整合性は取れている。

だけどこんなに疑わしい点がないのも、逆に疑わしいよなぁ。。。ってのは2時間ドラマの見すぎですね。(うーむ、2時間ドラマなら「実は病院の看護士が特命を受けたスパイで、昼間はスシ・バーで待ち伏せしていて・・・」っていう展開か、むしろ。)

というわけで、ホテルにいた4人については、
・アレクサンドル・リトビネンコ:放射能にやられて死亡(白血病)
・アンドレイ・ルゴボイ:モスクワで入院中、ロンドン警察の事情聴取を受けている
・ドミトリ・コフツン:モスクワで入院中、昏睡状態? ロンドン警察の事情聴取を受けている
・ヴァチェスラフ・ソコレンコ:不明

・・・ってここまで書いたらまたBBCがアップデートしたよん。今はLast Updated: Thursday, 7 December 2006, 19:49 GMT になっている。

これはさっきのメジャー・アップデート(@7 December 2006, 18:56 GMT)が情報が中途半端だったので予期していた通りで、情報を書き足した形。書き足されているのは「昏睡状態」ないし「危篤」報道をめぐる顛末。
Mr Kovtun was taken ill after he was questioned by British and Russian investigators, Russia's Interfax news agency said on Thursday.

"By the doctors' diagnosis, Kovtun's condition is critical," the agency said. Interfax had earlier reported Mr Kovtun was in a coma.

However, Andrew Romashov, a lawyer, said Mr Kovtun's condition had not deteriorated since he met the prosecutors.

"Kovtun's condition is satisfactory," he said, dismissing the earlier reports as "provocation".

Mr Romashov, a lawyer for Mr Kovtun's business partner, ex-spy Andrei Lugovoi, said he had been in contact with Mr Kovtun's representatives.

うわ、誰が何をどういう目的で言っているにせよ、こりゃまたひどい情報戦ですね。もう笑うしか反応のしようがない。

そーいえば、『家政婦は見た』でこんな感じの、敵も味方もなく全員が騙しあっている、っていうのがあったよーな。

というか、私は寝たいと思います。ほんっと、この話、「読み始めると徹夜してしまう小説」どころじゃないわねー。



一方で、アレクサンドル・リトビネンコの葬儀が7日、ロンドンでとりおこなわれました。

Funeral service for murdered spy
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/6216202.stm

埋葬されたのはハイゲイト墓地・・・といえば、旅行ガイドブック的にはマルクスなのですが、ここはヴィクトリア朝半ばにつくられた墓地で、その時代の文化人とか思想家が眠っていることで有名。エリザベス・シダルとか、クリスティナ・ロセッティとか(ダンテ・ゲイブリエルは海岸の村で亡くなったので別)、ハーバート・スペンサーとか。と思ってWikipediaを見てみたら、なんとダグラス・アダムズ(『銀河ヒッチハイクガイド』)も、ポール・フットもここですか。『源氏物語』の英訳のアーサー・ウェイリーも。

タイムズ記事によると、リトビネンコの埋葬された場所はマルクスのお墓の近くだそうです。マルクスの近くなら、たぶん、非宗教的な区画です。参列したのは家族をはじめ、アフメド・ザカーエフ(チェチェン独立派:英国に政治亡命)、アンドレイ・ネクラーソフ(映画作家:過去記事参照)、ボリス・ベレゾフスキー(英国に亡命したオリガルヒ)ら50人ほど。

墓地での埋葬を終えたあとの前に(<すみません、最初に書いたときに誤読してたようです:修正12月9日)、リージェンツ・パーク・モスク(BNPあたりが「あのような一等地をイスラムが侵食した」と言っているあのモスクです)で追悼の祈りが捧げられ、こちらにはお父さん(ご自身は正教徒)も参列されたとか。

で、BBCでは埋葬のときにa funeral reading was givenとあるのですが、埋葬の儀式自体は、タイムズによると「非宗教的なものだった(in a non-denominational service)」そうです。

ちっちゃいことかもしれませんが、これは重要な示唆があるなあ。。。と思ったら、BBCはさすがにスルーしていますが、タイムズは明示していますね。リトビネンコは死の床で自らの意思でイスラム教に改宗していて、最期をみとった人たちの中にはイスラム教の宗教者もいたとのことですが、「友人たちのなかには、彼は単にチェチェンの大義に共感していただけだ、と言う者もいる(some of his friends say he was simply sympathetic to the cause of Muslim Chechen)」(つまり、宗教的に目覚めて改宗したわけではない、と)。それゆえに、埋葬は非宗教的なものになったのでしょう。「私の埋葬はイスラム教の流儀で」というのがリトビネンコの遺言だったのに。

それから、こんなときに不謹慎かもしれませんが、深読みすれば、これは「チェチェンのために死んだ男」の神話の始まりにもなりえます。チェチェンの外務大臣という立場を有するザカーエフは、"He turned against the crimes committed by his former colleagues, just as Anna Politkovskaya did. She exposed them. He provided the proof. He had to be liquidated."(彼はかつての同僚たちの犯罪を告発した。ちょうどポリトコフスカヤと同じように。ポリトコフスカヤが暴き、リトビネンコが証拠を示した。彼は始末されねばならなかった)と述べている。(ザカーエフが言っているのは、おそらくはモスクワアパート爆破事件など、リトビネンコが著書などで告発してきた「チェチェンとFSBの秘密の作戦」のことでしょう。)

しかし。。。ポリトコフスカヤとリトビネンコを同じように扱ってよいものだろうか? これはこの事件を最初に知ったときからずっと思っていたのだけれど、ポリトコフスカヤが明らかな「口封じ」(彼女はジャーナリストだった)という暴力で殺されたのと同じように、リトビネンコも「口封じ」のために殺害された、と考えるのは、短絡ではないか? なぜなら、リトビネンコには「発言者」として以外の、さまざまな活動がある。アンナ・ポリトコフスカヤはひたすら「発言の人」だった。でもリトビネンコはそうではない。つまり、彼のことをa vocal critic of the Kremlinとだけ位置づけることには、リスクがある。メディアはそのリスクに気づいているんだろうか、と思わされることが非常に多い。

ガーディアンのオビチュアリ(11月25日)はアレクサンドル・リトビネンコについて多くを伝えているが、12月3日のオブザーヴァーの記事もまた、多くを伝えている・・・ただしこの記事の情報源が事実を語っているとすれば、だけれども。(一言でまとめれば、この記事の情報源は「彼の言葉をまともに受け取る人はいなかった。信用がなかった」と言っている。)

それでもしかし、殺されることはひどすぎるし、しかもこの殺され方はあまりにもひどい。そして、その死は政治的に利用されようとしている。最期のメッセージから判断すれば、政治的に利用されることは本人の望んだことではあるが。



7日付ブルームバーグ記事によれば、アレックス・ゴールドファーブ(リトビネンコの「スポークスマン」的な役割を勤めていた人物で、ベレゾフスキーつながり)は、Dmitry Kovtunが具合がよくないらしい(一説には昏睡状態らしい)との話について、次のように述べている。

Litvinenko Funeral Held in London After Two Services (Update4)
By Alex Morales and Bill Murray
"I believe that all of those people are endangered, particularly if they perpetrated the crime, because they are potential witnesses who might identify who sent them," said Goldfarb, referring to Kovtun and others. "It seems plausible that not all of the participants knew what they were doing. It could be that they were asked to introduce someone to Alexander."

「彼ら全員が危険にさらされていると思う。とりわけ犯罪を働いたのなら。なぜなら彼らは、誰が自分たちを送り込んだのかを特定する証人となる可能性があるからだ。関わった者全員が、自分が何をしているのか知っていたわけではない、と考えるのも理にかなっていると思う。単に誰かをアレクサンドルに紹介してくれと頼まれただけ、ということもありうる。」


※この記事は

2006年12月08日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 04:54 | Comment(2) | TrackBack(0) | todays news from uk | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 ども,所沢です.

 ニューズウィーク日本版に,事件について取り上げられていましたが,これがまあ,全体的に「プーチンぁゃしぃ」トーンで.
 英国のメディアがプーチンに批判的なことは伝えていても,ベレゾフスキイのPR会社が報道に一枚噛んでいたことは1行も書かず.
 一方,ノーボスチ通信にも,ベレゾフスキイぁゃしぃ説が登場.
http://www.rian-japan.com/news/details.php?p=405&more=1

 もはや完全にプロパガンダ合戦になっていて,食傷気味です.

 なお,ルゴボイが観戦していたCSKAモスクワですが,これは秘密警察のチームです.
http://mltr.e-city.tv/faq21t.html#01825
Posted by 消印所沢 at 2006年12月08日 22:09
>消印所沢さん
こんばんはー。「ぁゃしぃ」説と「ぁゃしぃ」説のガチンコ勝負ですか。。。食傷気味どころか、食あたりを起こしそうですね。(^^;)

> なお,ルゴボイが観戦していたCSKAモスクワですが,これは秘密警察のチームです.

なるほど! 同じグループにアーセナルがいたので、「勝ち抜け」が気にかかっていて(あの試合はドローで・・・云々)、チームのバックグラウンドは考えてみることすらしませんでした。「ディナモ」(ディナモ・キエフ)がそうということは聞いたことがあったのですが、CSKAもそうなんですね。
http://en.wikipedia.org/wiki/CSKA_Moscow
サッカーとバスケとアイスホッケー。

http://en.wikipedia.org/wiki/PFC_CSKA_Moscow
うはー、油様が登場。Recently, the club received a major financial infusion from a sponsorship deal with Sibneft, an oil company owned by Russian billionaire Roman Abramovich. (最近、CSKAモスクワは、ローマン・アブラモヴィッチの石油会社とスポンサー契約を結び、資金が潤沢になった)のだそうです。

アブラモヴィッチはプレミアのチェルシーFCのオーナーなので、UEFAの規約により、CKSAモスクワのオーナーになることはできないのだけれども、スポンサーとしてサポートすることはできるわけですね。

そんなことはさておき、ロシアのCentral Sports Club of Armyのチームがロンドンで試合をするとあらば、警備は通常のサッカーの国際試合のときよりも厳しかったのではと推測します(フーリガン対策とは別の意味で)。
Posted by nofrills at 2006年12月09日 00:31

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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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