「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2006年12月04日

【リトビネンコ事件】マリオ・スカラメッラの謎?

というわけで、英メディアはそろそろ本格的に「ポリティカル・スリラー小説」のモードに入ってきたのか、と思わされるインディペンデント日曜。(この新聞は、ほんっとに独自路線ですな、情報の出し方とかが。)

The Litvinenko murder: Scaramella - The Italian Connection
Published: 03 December 2006
http://news.independent.co.uk/uk/crime/article2035184.ece

ヘッドラインの下のキャッチの部分、ペーパーバックの裏表紙の「この作品の内容」の文体じゃないだろうか。
He claims to be a professor at a university that has never heard of him, and consultant to a body that has no fixed address. The more we learn about Mario Scaramella the more mysterious his role in the events surrounding the death of Alexander Litvinenko becomes. Peter Popham reports from Rome

その男は大学教授を名乗るが、その大学ではその男のことなどまるで知らない。団体付きのコンサルタントを名乗るが、その団体には決まった住所がない。マリオ・スカラッメッラ――この男について知れば知るほど、リトビネンコの死をめぐるさまざまな出来事で彼の果たした役割は謎めいてくる。

記事を読みたくなったでしょー。(笑)

その前に前座。

リトビネンコの著書(共著)がバカ売れで、UKではものすごい高値がついているそうです。amazon.co.ukのマーケットプレイスでは£200以上をつけてる出品者もいるとか。

Litvinenko's Russian terror book 'selling for hundreds' on Internet
http://www.24dash.com/centralgovernment/13819.htm

この本、どうしても読みたい方は、版元(アメリカにある)に問い合わせれば、普通の価格($13.95+送料)で手に入るのでそうすべき、と記事では示唆しています。版元は下記。
www.spibooks.com

# 一連の事件は「本を売るための陰謀」である可能性が・・・(違)

また、リトビネンコの言っていることについて、今回の事件の記事以外で知りたい方は、下記とかどうぞ。いやー、かなりすごいです。2005年7月7日のロンドンの交通機関爆破テロの直後の発言だと思われますが、「2005/07/07はロシアが黒幕」だそうです。(この記事は、とあるMLのログで知りました。)
http://www.jrnyquist.com/nyquist_2005_0813.htm

あーなるほどー、だから事件発生直後、あれがIRAのテロを経験してきたロンドンという場所での事件だったのに、「IRAの犯行の可能性」なんて話が出てきもしなかったのですねー。(違)

前座終わり。

インディペンデント・オン・サンデーの記事の概要:
リトビネンコの死から10日、謎はますます深まる一方だ。事態はロシア政府、FSB、英国に亡命してきたロシア人たちを巻き込み、ロンドン市内でもモスクワ便の旅客機でも微量の放射能が発見され、昨日になってフィンエア(Finnair)のジェット機がモスクワで検査に陽性との結果が出た。

しかし、エキゾチックな登場人物が次々と現れるなか、誰よりも謎めいているのは、リトビネンコが毒を盛られた日に一緒に食事をした自称「大学教授」のイタリア人、マリオ・スカラメッラである。

2人が11月1日の午後3時に会っていたピカデリーのスシ・バーこそが、一連の検査で最高レベルの放射能が見つかった場所である。スカラメッラは自分は水しか飲まなかったが、リトビネンコは味噌汁とスシを食べたという。

そして今度はスカラメッラ自身が検査で陽性となり、ロンドンのユニヴァーシティ・コレッジ病院で治療を受けている。この病院はリトビネンコが死亡した病院だ。スカラメッラは危険な状態ではないとはいえ、彼もまたポロニウム210との接点を何らかの形で持ったのだ。

倒れた日、リトビネンコはスカラメッラが毒を盛ったのだと言った。スカラメッラは私(=取材者)に、自分の名前は、英国の新聞がこの事件を取り上げるずっと前から、ロシアやチェチェンのサイトのそこらじゅうに主要容疑者として書かれていた、と語った。またリトビネンコは死ぬまで疑念を抱き続けていた。スシ・バーでの会合について、リトビネンコは「マリオは何もいらないと言って、メールのプリントアウトを私に手渡した。……私は、メールならパソコンで送ればいいのに、と思った。だが私に直接会って手渡したかったのだ。なぜだ? それもこんなに急いで? 彼は非常にぴりぴりした様子だった」

メールを直接手渡したかった理由について、スカラメッラは私に、内容が非常に微妙なものだったからだと説明した。彼はスシ・バーでリトビネンコに「私を(以前ロシアのスパイをしていた)エフゲニー・リマレフ(Yevgeny Limarev)に紹介したのは君だったね。で、そのエフゲニーからとても強い調子のメールが来たのだが」と言った。

本紙インディペンデント・オン・サンデーではそれらのメールの現物を見せてもらった。メールには、特にスカラメッラとリトビネンコに対して「力を行使する必要性について、ロシアの情報部職員は、だんだん多く話をするようになっている」とあった。だがエフゲニー・リマレフはそれらのメールは送っていないと言う。また、メールのなかには彼の名前はどこにも書かれていない。

ふと思い出したのですが、「堀江メール」って、ありましたよねぇ。(あれって今年でしたよね。ずいぶん昔のような気がするけど。)

確かに、「メールのプリントアウトを渡すために、イタリアからロンドンまでに来た」というのは変な話で、これまでの英国の報道でも「変な話だ」と書かずに読者にそう感じ取らせるような筆致で書いていました。ま、送っただけでは読まないんじゃないかとか、途中で盗み見されるんじゃないかという心配がありますが、メールは重要度指定もできるし、送っといて電話で確認するとかもできるし、暗号化もできるし、それにメールじゃなくてもFAXも郵便もありますしねぇ。

あと、どうでもいいかもしれないけど、別の記事にあったのだけど、スカラメッラが利用した飛行機って「格安」で有名なeasyJetなのよね。まあ、easyJetしか航空券が取れなかったとかいう事情かもしれないし、easyJetだから何がどうということもないかもしれないけど、機体のやりくりがつかなくてキャンセルや遅れの多い航空会社を使うのか、と。(easyJetはここ数年ビジネス客が増えているそうなので、キャンセルの類は前ほどではなくなってきているのかもしれないですね。)(なお、スカラメッラが往復に使ったeasyJet機からは放射能は検出されてないようです。HPAがall-clearを出しているし、イタリア当局がno public concernと断言している。)

次に行きましょう。

英国の警察はスカラメッラを容疑者とは考えていない。彼は先週、自主的に捜査官と会うためにロンドンにやってきたが、ずっとボディーガード2人をつけている。彼の話では、『チェチェン・プレス』でリトビネンコ殺害犯として名指しされ、生命が危険にさらされているのだという。「リトビネンコに触れたら、チェチェン人がお前を殺す、と言われました。チェチェン人は私を軍事標的とみなしている」

英国での問題のほとんどは医学的なものかもしれないが、先週、イタリアでスカラメッラは犯罪捜査の渦中に置かれていた。彼がミトロヒン委員会のコンサルタントを務めてきた5年間のさまざまなことが捜査対象となっているのだ。同委員会は2001年、当時のベルルスコーニ首相の命令で設立され、ソ連およびロシアのスパイのイタリアでの活動を調査している。

スカラメッラはさまざまな肩書きを使う。ナポリ大学教授、名誉判事、「環境犯罪防止計画(the Environmental Crime Protection Programme: ECPP)」のコンサルタント、など。しかしナポリ大学ではスカラメッラのことはまったく知らないという。ECPPには決まったオフィスがない。判事のポストは名誉職で報酬はない。近年、スカラメラがやったというのが確実な唯一の仕事は、ミトロヒン委員会である。

この委員会は今年4月のイタリア総選挙の前に終わっているが、この仕事こそが彼を熱湯の中に放り込んだ。ナポリ検察庁検事の命令で、彼の電話は盗聴された。先週、イタリアの新聞は、スカラメッラとミトロヒン委員会議長のパオロ・グッザンティ(ベルルスコーニの『がんばれイタリア党』所属)との会話というものを掲載した。

スカラメッラはロマノ・プロディ(現在の首相)をロシアの道具と断じているが、新聞に掲載された電話の会話では、2人はこれについての十分に強い証拠をどう手に入れるかを話し合っているようである。緑の党の党首(現在は環境大臣)などプロディ政権のほかのメンバーもターゲットにされていたと言われる。

「プロディはKGBのエージェントだとまでは言えません」と、ある時点でスカラメッラが言う。「しかしロシア人はプロディを友人と考えているとは言えます」。するとグッザンティが爆発する。「友人だと。それじゃ何にもならない! 俺をまったくのアホだと思っているのか?」

スカラメッラとグッツァンティの弁護士は盗聴されたことに抗議したが、掲載された会話が本物かどうかは疑問視していない。掲載後、プロディ首相は「市民として、機関の長としての私の威厳を、言葉や行動で傷つけた者は、全員」起訴する、と述べた。

ミトロヒン委員会でのスカラメッラの仕事についての疑念は新しいものではない。2004年、野党の委員はスカラメッラの仕事について「ほとんど信頼できるものではなく、まったく役に立たない・・・グロテスクでミステリアスだ」と述べている。

昨日、英国に亡命した元KGB職員では最も位の高いオレグ・ゴルディエフスキーは、「プロディはKGBのエージェント」という説についてスカラメッラの主要な情報源は、リトビネンコ以外の何ものでもない、と述べた。「UKIPのメンバーと会ったときに私はリトビネンコと一緒にいましたが、彼はUKIPの人たちに、KGBのアナトーリ・トロフィモフ大将が『プロディはうちの者だ』と言った、と言ったんです。UKIPの党員はのちに、欧州議会で同じ説を繰り返しました。当時プロディは欧州委員会の議長でした」

「プロディはKGB」説の元がリトビネンコというのはこれまでも報道されていましたが、これは笑うしかないので存分に笑わせていただきます。うぇーっふぁっふぁっふぁっ。話した相手がUKIP! 悪いけどこれは、C'est pathetique! 

UKIPについては:
http://en.wikipedia.org/wiki/United_Kingdom_Independence_Party
あと、このブログでも過去に何度か書いてはいます。旧URL(kitaguni.tv)のほうにもあるはず。記事検索してみてください。

次行きましょう。

オレグ・ゴルディエフスキーは1985年に二重スパイとの嫌疑をかけられ、MI6によって、英国に密かに連れてこられた。彼はプロディ首相に対する疑惑をサポートするようなものは何も知らないと言う。

ただ、リトビネンコ事件でクレムリンを非難する点では、彼もまたリトビネンコのほかの友人たちと同じだ。「7月以降、ロシアでは法律ができたので、FSBは気に入らない者を海外で殺すことができるようになったのです。彼らは英国の市民を英国の領内で殺した。そして悪意ある中傷を行なっています。私も中傷されています。」

リトビネンコ事件が英国の治安当局にとっては面目丸つぶれであることは疑いの余地はない。英国にきて数年が経過した時点でガードを緩めたとの指摘もある。しかし、ある事情通によれば、この事件の捜査はより大きなことを示唆しているという。この事情通は、リトビネンコの毒殺は、放射性物質を使ったテロ計画、それもロシアに対する計画の偶然の副産物であった可能性もある、という。

しかしこの事件については話が出れば出るほどに、ますます混沌としてくる。核の専門家は、殺害に使われたポロニウム210を生産するために必要な資源を有するのは国家だけだと主張している。ある情報筋によれば、IAEAが捜査官を手助けして、リトビネンコ殺害に使われたポロニウムが生産されたロシアのリアクターを特定したという。また、ロシアではリアクター周辺のセキュリティが甘いのだともいう。物質を手に入れられる科学者で、非常に能力が高いのに報酬が不十分な者が多くいて、金ほしさに犯罪ギャングの求めで物質を入手してしまうかもしれない。

しかしながら、こういったことはどれも、リトビネンコを殺したのは誰かという質問の答えにはならない。あるホワイトホール筋は「わかっているのは11月1日という日付だけ。記録によれば、彼が救急車を呼んだのはこの日が初めてだった」と語る。

スコットランドヤードはまだ24時間体制で放射能の痕跡をつかもうとしている。いまやそれはイングランドだけではなく、ほかの場所にも拡大しているようだ。捜査員たちは逆にたどって、放射能汚染が確認できない「クリーンなエピソード」まで戻ろうとしている。それができてはじめて、リトビネンコが大量のポロニウム210を摂取したのはいつ、どこでだったのかがはっきりする。警察は、殺人も自殺も可能性としては除外していないが、(2004年に)自宅に火炎瓶が投げ込まれた件とこの事件とのつながりの可能性は除外されているもようだ。

〈以下略〉

警察ではまだ「殺人(murder)」としては扱っていないそうです。「a suspicious event(不審な出来事)」としての扱い。

というわけで、オナカイッパイな記事でしたが、マリオ・スカラメッラについては下記もどうぞ。ECPPは、ソ連/ロシアの核廃棄物を追跡していたそうです。スカラメッラについては「大学教授」のほか「セキュリティの専門家」という肩書きもあったのですが、「セキュリティの専門家」といえるほどのバックグラウンドがあったのかどうか、謎ですね。イタリアのシークレットサービスで働いていたことはないようです(イタリア政府によると)。

Spyfinder Scaramella in spotlight
Last Updated: Saturday, 2 December 2006, 13:18 GMT
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/6201276.stm

※この記事は

2006年12月04日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 08:18 | Comment(2) | TrackBack(0) | todays news from uk | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
スカラメッラの謎についてthe Financial Timesにも記事がありました(Google News経由)。

Scaramella mystery deepens as he shifts stance on health
By Tony Barber in Rome
Published: December 4 2006 18:43 | Last updated: December 4 2006 18:43
http://www.ft.com/cms/s/2d9df162-83c6-11db-9e95-0000779e2340.html

大体の内容:

スカラメッラは、日曜日にはRAIテレビのインタビューで「私の体には致死量の5倍のポロニウム210が」と言い、月曜日にはパオロ・グッザンティ議員(ミトロヒン委員会の委員長だった人)に電話で「汚染はない(not contaminated)」と話した、とのこと。

また、スカラメッラの弁護士は、日曜日にイタリアのテレビで、スカラメッラ氏はKGBのエージェントとされるイタリア人の名前を述べるつもりである、と語り、月曜日には、スカラメッラ氏はそれをしたがっていないと述べた。

さらに、スカラメッラは自分はナポリで生まれたと言っているが、彼に会ったことのある人たちは、言葉の訛り(アクセント)やしぐさから、スカラメッラがイタリア南部の出身とは思えない、と言っている。

また、彼はコロンビアやイタリアやアメリカの大学で仕事をしている(注:彼は「大学教授:professor」という肩書きで行動している)と言うが、アカデミックな人にも見えない、という。

イタリアのネット上では、彼はロシアのスパイなのではないかという推測でもちきりである。彼がイタリアのエージェントでないことは、イタリア政府が断言している。

スカラメッラは「ナポリ大学教授」を名乗っているが、ナポリ大学には彼の記録はまったくない。

彼が事務総長を務めていると言っている組織、CCPE(環境犯罪防止計画)のメールアドレスはナポリ大学のものだが、月曜日に電話をしたところ、誰も出なかった。

さらにまた、スカラメッラは2003年にミトロヒン委員会のコンサルタントに指名されているが、そのとき、彼はソ連の[原文ママ]セキュリティ・サービスの専門家などではまったくなかった。

ミトロヒン委員会は中道右派のベルルスコーニ政権で設立され、イタリアにおけるKGBの活動を調査することを目的としていたが、中道左派の政治からは、委員会の真の目的は左派への誹謗中傷なのではないかとの声もある。

・・・「スカラメッラはロシアのスパイ」というのは話がものすごい飛躍しているので、そういう推測に至る過程を見ないとなんともいえませんが、なんかほんとよくわからない人に思えます。
Posted by nofrills at 2006年12月05日 08:10
http://en.wikipedia.org/wiki/Mitrokhin_Archive#Mitrokhin_Commission
あたりに、イタリアでの報道のことがまとまっています。これを読むと、結局のところ、スカラメッラはフォルツァ・イタリア党の大物のパシリか?と思うのですが。

wikipediaから引用:
In 2002 Italian Parliament, then led by center-right party, Forza Italia, created a Parliamentary Commission to investigate alleged KGB ties to figures in Italian politics. These allegations included former (and current) premier Romano Prodi, among others. The commission's President was Paolo Guzzanti, a member of Silvio Berlusconi's Forza Italia party. The commission was shut down in 2006 without any concrete evidence given to support the original allegations of KGB ties to Italian politicians. The final report maintains that the former Soviet Union was behind the 1981 assassination attempt on Pope John Paul II, without providing evidence to back this claim.

The Italian Mitrokhin commission received heavy criticism during and after its existence. Its main role seemed to be to discredit political enemies of then Italian Prime Minister, Silvio Berlusconi. According to an interview of former KGB agent Yevgeny Limarev published in La Repubblica, Italian left-wing politicians were discredited through the Mitrokhin dossier, included Romano Prodi, Massimo D'Alema and Alfonso Pecoraro Scanio. Tellingly, Vasily Mitrokhin, the source of the Mitrokhin Archive, refused to meet Commission's members before his death.

On December 1, 2006 several Italian newspapers published interceptions of telephone calls between Guzzanti and Mario Scaramella, a consultant on the Mitrokhin Commission, who became involved in the events surrounding the death of KGB agent Alexander Litvinenko in Great Britain. In the interceptions, Guzzanti declared that the Mitrokhin Commission's unstated goal was to depict Romano Prodi as tied to the KGB, and financed by Moscow. This was meant to discredit him. Scaramella, according to the interceptions, was to collect false witnesses among KGB refugees in Europe to support this aim.

Recently the Italian parliament instituted a new commission to investigate about Mitrokhihn Commission.

最後の「委員会について調査する委員会」のところは、ブラックコメディみたいです。
Posted by nofrills at 2006年12月05日 08:23

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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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