「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2006年12月01日

マイケル・ストーンの「手紙」

マイケル・ストーンの襲撃未遂事件について、いろいろとわかってきたようだ。

まず、26日のオブザーバーで「ストーンの計画をしったUDAが、ヒットスクワッドを派遣してストーンを追った」という報道があったのですが:
http://nofrills.seesaa.net/article/28325409.html
UDAはこれを全面的に否定しています。

それから、マイケル・ストーンが何をするつもりだったのかが、ベル・テレさんあてのストーンの手紙で明らかになったり。

まず、UDAの否定のほう。

UDA distances itself from 'recluse' Stone
27/11/2006 - 23:57:10
http://breakingnews.iol.ie/news/story.asp?j=202527396&p=zxz5z8yxz&n=202528156
Loyalist killer Michael Stone's former paramilitary associates had no advance warning of his attempted bomb attack on Stormont, they claimed tonight.

...

The terror organisation also rejected reports that it despatched four carloads of UDA men to intercept, arrest or shoot Stone on Friday as he travelled to Stormont...

The statement said: "The Ulster Defence Association had no prior knowledge of Stone's intention and it is becoming increasingly clear that he acted alone."

The UDA said he had been accepted and supported by its ex-prisoner community after he was freed from the Maze Prison. It offered him what limited resources were available to them at the time, the statement said.

It added: "He was content for a period to work within this reintegration process.

"But for the past two years he became estranged, wishing to pursue issues of truth and reconciliation, engaging with (Archbishop) Desmond Tutu and wishing to engage with other ex-combatants in the republican community.

"This organisation was not ready for this type of development and Michael has since become more reclusive and withdrawn.

"Due to the lack of resources available to ex-prisoners' groups they were unable to deliver a comprehensive programme that could help people like Michael."


このステートメント、全文がどっかに出ないかなあと思って見ていたのですが、全文はないかも。そっち系のフォーラムとか行けばありそうですけど、そこまでしている時間はない。

次。ストーンの手紙。
Mission to kill
In an amazing letter to the Telegraph, Michael Stone reveals his plan for murder at Stormont
By Lindy McDowell
29 November 2006
http://www.belfasttelegraph.co.uk/news/story.jsp?story=716648

本人が書いた手紙が画像で掲載されているんですが、
http://www.belfasttelegraph.co.uk/news/story.jsp?story=716666
stone-letter.png
もうちょっと勘弁してくださいってのが第一印象。自称、freelance-dissident loyalist paramilitaryが「壮烈な戦死」を夢想している書き物。ロビーに爆弾もどき(煙と音を出すもの)を投げ込んで警告を叫び(一般人を退避させる)、議場に乱入して・・・という計画。ターゲットは「戦犯」のアダムズとマクギネス。
Gerry Adams and Martin (The Fisherman) McGuinness. These despots retain their leadership positions within the Irish Republican Armies Ruling Council. An organization that has terrorized the protestant -- Unionist populace of Ulster for thirty-five years.

ストーンは言う。IRAは35年にわたり、プロテスタントに対してテロを続けてきた、と。

まったく、よく言うよね。

ちょうど今日、IOLに記事が出ていた。1975年のある事件に関連するものだ。

Ahern to meet Miami Showband families
30/11/2006 - 07:25:22
http://breakingnews.iol.ie/news/story.asp?j=118049064&p=yy8x49475&n=118049517

1975年7月、アイルランドのバンド(Miami Showbandという名前)が、プロテスタントのテロ組織、UVF(UDR=英軍の服装をしていた)に襲われた。UVFはこのバンドを「IRAのセル」ということにする工作をしかけたが、バンド車に爆弾を仕掛けている最中に爆弾が爆発、UVFのメンバーが2人死亡。破れかぶれにでもなったのか、UVFはバンドのリードシンガーら3人を射殺した。
http://news.bbc.co.uk/onthisday/hi/dates/stories/october/15/newsid_2534000/2534941.stm

Miami Showbandは当時アイルランドで最も人気のあったライヴバンドだった。映画『プルートで朝食を』の前半に出てくるバンドのように、ボーダーを越えて南北を行き来するバンドで、当日はCo Downのライヴをしたところだったそうだ。彼らのライヴではプロテスタントもカトリックもなく人々が楽しんでいて、それをUVFは快く思っていなかったという話もある。

つまりね、戦争屋なのだよ。それで儲けはしないかもしれないけど(だから軍産複合体を「戦争屋」と呼ぶのとはちょっと意味が違うか)、「紛争」を、「暴力」を継続させることに、自分のレーゾンデートルをかけている。

関連記事:
Michael Stone planned to kill SF leaders in Stormont raid
http://www.online.ie/Home/News.aspx?newsId=542817

Stone reveals Stormont attack plans
Press Association
Wednesday November 29, 2006
http://www.guardian.co.uk/Northern_Ireland/Story/0,,1959669,00.html

あと、直接は関係ないけど、hard line republicans(dissident republicans)からの脅迫について。
Adams told of another threat to his life
29/11/2006 - 14:15:54
http://breakingnews.iol.ie/news/story.asp?j=263324803&p=z633z57zx&n=263325764

※この記事は

2006年12月01日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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