「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2006年12月01日

【リトビネンコ事件】まとめ系の記事のリンク集

リトビネンコ事件については情報の数(というか量というか)が多いので、UKのメディアなどがこれまでに出した「まとめ記事」的なものをリンク集という形でまとめておきます。

以下の記事、それぞれその記事が出た時点での情報なので、その後「新たな事実の判明」などで変わってきている部分が含まれたものが多いと思います。そのあたりの正確なところは、それぞれのメディアで最新記事を参照するなどしてご確認ください。

■リトビネンコを殺した毒物、「ポロニウム210」について
1)BBCの解説
What is polonium-210?
Last Updated: Thursday, 30 November 2006, 11:30 GMT
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/6181688.stm

専門的な知識のない人が読んでもわかるように書かれている説明文です。最終更新が11月30日になっていますが、毒物が判明した直後には上がっていた記事です。(11月30日の更新の内容は、最後のほうに書かれている「British Airwaysの機体からの検出について」の部分。)

2)NHS(英国の健康保険)の解説
Radiation update
http://www.nhsdirect.nhs.uk/articles/article.aspx?articleId=2086
(上のリンクが切れていたら、http://www.nhsdirect.nhs.uk/ から探してみてください。)

少しスクロールダウンしたところに、What is Polonium 210? という小見出しがあります。その下がポロニウム210についてのテーマ別解説です。これもまた、専門的な知識のない人が読んでもわかるように書かれています。

3)テレグラフ記事
Archives offer reassurance on polonium
By Ben Fenton
Last Updated: 2:21pm GMT 30/11/2006
http://www.telegraph.co.uk/news/main.jhtml?xml=/news/2006/11/30/upoison130.xml

ポロニウム210は初期の原子爆弾で使われていたため、1950年代にはイングランド(Aldermaston, Berkshire)でも扱われており、1953年と55年の2度、health hazardが起きている、というthe National Archives(国立公文書館)の文書を紹介する記事。

記事によると、1953年、ポロニウム部門の職員の1人が定期検査(尿検査)で高いアルファ線の数値を示し、すぐに仕事を外された。この職員は作業の際に手袋を着用しておらず、爪を噛む癖があり、そのためにポロニウムを飲み込んでいた。この職員はしばらくして職場に戻った。

1955年のときは、大量の使用済み物質(waste material)がテーブルや床の上にこぼれた。こぼれた物質は大きな紙袋にまとめられたが、このとき、袋に詰める作業で袋からぽっと空気が出て、2人の職員の顔を直撃した。

サリー大学の核物理学の講師(reader)、パディ・レーガン博士(Dr Paddy Reagan)は、今回飛行機で検出されたが、このときのようにまともに吸い込むのと比べたら、直接吸入のレベルはぜんぜん低い、と述べている。

また、トップシークレットの文書には、この2人の職員から検出された放射能のピークレベルは0.6マイクロキュリーと0.2マイクロキュリーだった、とある。この2人について、後にこれが原因で具合が悪くなったとの記述などは文書にはない。2人とも後に職場に戻っている。よって、吸い込んだとしても彼らよりずっと少ない量であったはずのBAの飛行機に乗った人にとっての危険はきわめて低い。

レーガン博士らによる計算では、1人の人間が経口摂取または吸入摂取する場合の致死量は、500から5000マイクロキュリーの間だと考えられる。

これとは別に1957年には、ウィンドスケール(現在のセラフィールド)のリアクターで火災と爆発が発生し、大気中に240キュリーのポロニウムが放出された。体内に摂取されていれば数千人単位で死者が出た量だったが、すぐに大気中で分解されて(diffused)無害化された。このとき英国政府は、ポロニウム漏れについては言及しなかった。それは一般大衆を怖がらせないためにではなく、このころにはポロニウムは時代遅れとなっていたので、アメリカやソヴィエトに、英国はまだポロニウムなんか使っているのかと思われたくなかったからだった。(最後が何かあまりに「英国的」で、ものすごいよなあ。(^^;)

■リトビネンコ毒殺事件の経緯
1)ガーディアン記事
Countdown to Litvinenko's death
Saturday November 25, 2006
http://www.guardian.co.uk/russia/article/0,,1956810,00.html

リトビネンコ事件のタイムライン。このタイムラインは、情報が錯綜する中、いろいろあったのをガーディアンがまとめたものです。現時点の情報とは違っている点もいくつかあります。

概要:
10月7日:アンナ・ポリトコフスカヤ射殺。【注:タイムズ記事によると、このすぐ後にリトビネンコが英国の市民権を獲得。】

11月1日:リトビネンコ、ロンドンのホテルでロシア人と会う。その後イタリア人のマリオ・スカラメッラとスシ・バーで会い、ポリコフスカヤ殺害実行者の名前の書かれた書類を受け取ったとされる。その後具合が悪くなり、バーネット総合病院に搬送される。【注:11月25日時点の情報なので、「ホテルからスシ・バー」という順番になっています。後に「スシ・バーが先でホテルは後」という話になっています。】

11月11日:リトビネンコ、BBCのロシア語放送に対し、毒を盛られて非常に具合が悪い、ということを語る。

11月17日:症状が悪化し、ユニヴァーシティ・コレッジ病院に転院。武装した警備がつけられる。

11月19日:リトビネンコはタリウムを盛られたという報道が出始める。この時点でのリトビネンコの生存の可能性は5分5分。

11月20日:集中治療室へ。写真が発表される。スコットランド・ヤードが対テロユニットが捜査中と述べる。クレムリンは関与説を一蹴。

11月21日:毒物の専門家、ジョン・ヘンリー博士が、放射性タリウムの可能性を指摘。治療に当たる医師らはのちに、普通のタリウム中毒ではないだろうと述べる。マリオ・スカラメッラ、スシ・バーで会ったときにリトビネンコは自身の名前がターゲットとして記載された書類を見たと述べる。

11月22日:病院、リトビネンコの症状の悪化を発表。ロシアの対外情報機関、関与を否定。

11月23日:午後9時21分、リトビネンコ死去。医師にも警察にも病気の原因はいまだ不明。タリウムではないということは判明し、放射性物質による中毒はありそうもない(unlikely)と。【注:後の報道では、死去の3時間前に「ポロニウム210」が検出されていた、とのこと。ただしそのときはすでに打つ手がなかった(遅すぎた)とのこと。】

11月24日:21日に口述筆記されたリトビネンコのステートメント。【注:この毒殺計画について、ロシア政府を名指し非難するもの。】

HPA(Health Protection Agency)では「ある種の放射能による中毒のようだ」としており、リトビネンコの尿からは「かなり大量の」ポロニウム210が検出された。HPAはスシ・バーとホテルから放射能の痕跡(微量の放射能)を検出している。


2)BBC記事
Timeline: Former Russian spy case
Last Updated: Wednesday, 29 November 2006, 21:18 GMT
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/6179074.stm

ガーディアンよりも記述が詳しく、またアップデートがされています。11月1日の「行動の順番」については、"Mr Litvinenko meets two Russian men at a London hotel .... He also meets academic Mario Scaramella at a sushi bar" という記述で、時間の前後を明示しない書き方になっています。

・・・ほかにもよいまとめ記事があったら、追記するかも。これ系のさくっとしたまとめで、何かよい記事を見つけた方は、コメントで教えてください。

「はてブ」のほうでもちょこちょことクリップしてますが、タグをつけるのが遅いので(2〜3日してからまとめてタグつけてる)下記URLではちょっと前の記事しかクリップできてないかもしれません。
http://b.hatena.ne.jp/nofrills/Litvinenko/



追記:
■人物について
「リトビネンコ事件:主要登場人物をまとめてみる」@「暗いニュースリンク」さん、11月30日
http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2006/11/post_371c.html
ハラショーなまとめ。



追記2:
■報道などからのまとめ(このブログからもいろいろ入れていただいています)
「リトビネンコ暗殺事件特設Q&A」(消印所沢さんによる)
http://mltr.e-city.tv/faq16h99.html

「Q&A」の項目は:
リトビネンコ暗殺事件とは?
リトビネンコはどこで毒を盛られたのか?
リトビネンコ暗殺はプーチン政権の犯行なのか?
プーチン政権犯行説以外にどんな説があるのか?
「ルゴボイが怪しい」説の信憑性はどうなのか?
スカラメッラのインタビューのなかにある,2通目のメールで,暗殺者とされる人物イゴール・ウラショフとは何者か?
アフメド・ザカーエフとは?
ウラジミール・ブコウスキイとは?
これまでの,プーチン政権による暗殺事件,ないし,そうと疑われている事件は?
これまでに,ロシア諜報機関が放射性毒を使って暗殺を行ったことはあるのですか?
リトビネンコはなぜ,ロシアからの亡命を余儀なくされたのか?
リトビネンコは生前どのようなことを主張していたか?
プーチン大統領とベレゾフスキイとの確執はなぜ起こったのか?
プーチン政権は「強権的」と言えるのか?
リトビネンコ暗殺事件が決着するとしたら,どのような形になりますか?
暗殺犯の動機は何ですか?
放射性物質みたいな面倒なもん,なんで暗殺犯は使ったの?
ポロニウム210の毒性って,どのくらい?
ポロニウム210はロシアで生産されているのか?
ポロニウム210が英国に存在したことはないのか?
ポロニウムは民間でも使われているのか?
ポロニウムは持ち運び可能なのか?

※この質問項目のリストは12月21日現在。

※この記事は

2006年12月01日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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