フランクフルター陰謀論2.0(ウソ)@「トラカレ」さん、11月19日:
http://d.hatena.ne.jp/seijotcp/20061119/p3
渋谷のBK1にて、安倍氏ブレーン五人組の一人らしい中西輝政さんの『日本人としてこれだけは知っておきたいこと』という本がトップ10入りしていたので、立ち読みしていたら、一ヶ月ぶりに「フランクフルター陰謀論(笑)」に遭遇。その本曰く、ジェンダーフリーはフランクフルト学派の革命戦術の一種だそうだ。Amazonのレビューでも、「占領政策に垣間見えるフランクフルト学派の暗躍や、著者が、最近あちこちで力説している”コミンテルンとシノミンテルン”と日本の隠れマルクス主義者の共謀も紹介されています」などなど、好評価みたいです。
「トラカレ」さんでは『諸君!』に掲載された中西輝政さんによるフランクフルト学派の解説を引用してくださっているが、これが日本語というよりも言語として構造の体をなしていない箇所が多くて(短いのに!)、IRAがどうのこうのとかいう話を読んだばかりの頭では何かの暗号かと思ってしまうのだが、要点としては、フランクフルト学派は「経済構造ではなく、社会や文化を変革していくという」ネオ・マルキシズムの代表で、それは1960年代の新左翼運動の理念的支柱であり、云々。(ごめんなさい、疲れちゃってやる気なくした。。。)
私のアタマではまとめるのは無理なので、一番興味深いところを引用します。
ネオ・マルキシズムというのは、表面上、一党独裁体制による疎外を訴えつつ、「掘り下げた」視点で人間の疎外の原因を既存の社会制度や伝統文化と捉え、そうした社会を成り立たせている核心、即ち人間の絆、人間関係を破砕し「純然たる個人」というものをつくり出し、「個人の解放」を金科玉条とすることにより、まったく新しい理想社会、理想的な人間が生まれていくという立場を繰り返しアピールする。
文章を読まなくっても、単語だけ拾ってみれば、言いたいことがわかる。こりゃ新しいコミュニカティヴな言語のスタイルだ。感覚としては、「英語ができない人の旅行英会話」(発話する側からの)。(別に英語じゃなくってもいいんだけどさ。)
なんてことはさておき。
たぶん、中西さんの頭の中の「フランクフルト学派」の親玉は、フランクン・フルター(下図)だわね。
ロッキー・ホラー・ショー (2枚組 プレミアム)
だってほら、このSweet Transvestiteは、ジャネットとブラッドという「既存の社会制度や伝統文化」にどっぷり漬かった若者の目の前にいきなり網タイツにガーターベルトにコルセットといういでたちで現れ、エディを殺して食うという行為によって「人間の絆、人間関係を破砕し」(それどころか「人間そのものを破砕」しとるか)、ロッキーという名の「純然たる個人」を創造し、ジャネットとブラッドに対し「個人の解放」を働きかけ、「まったく新しい理想社会、理想的な人間が生まれていくという立場を繰り返しアピール」している。(リチャード・オブライエンってやっぱ天才だわ。<意味不明。)
話がわからん人は映画見てください。映画情報サイトから:
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=25727
というわけで今回のまとめ:
↓フランクフルト学派のみなさん。
フランクフルト学派の有名な言葉:
「夢を見るのはおやめなさい。夢になるのよ」(<なんか、叶姉妹あたりがさらっと言っていそうですけど、フランクン・フルター博士の教えの根幹。)
# ジョン・ロックの次はフランクフルト学派ですか、っていうところっすかね、総体的には。。。
念のために、ほんとの「フランクフルト学派」へのポインタ:
http://en.wikipedia.org/wiki/Frankfurt_School
写真がGNUなんで写真も。手前左がホルクハイマー、右がアドルノ、後ろにハーバーマス。
※この記事は
2006年11月19日
にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。
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