「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=


2012年06月27日

和解のかたち

ダイヤモンド・ジュビリーでの女王夫妻の「国内」ツアー、いよいよ北アイルランド・レッグが開始された。今日、6月26日にエニスキレン、27日にベルファストだ。





事前の注目事項として「シン・フェインのマーティン・マクギネス(元IRA司令官)との握手」がものすごく大きくクローズアップされているのだが(そしてそれは、妥当なことなのだが)、今回の女王の北アイルランド訪問で注目されるべきはそれだけではない。



現場からの実況ツイートなどの「まとめ」:
http://chirpstory.com/li/11722

今日、女王が訪問したエニスキレンには、イングランド国教会のカテドラルがある (St Macartin's Cathedral)。
http://en.wikipedia.org/wiki/Enniskillen

女王夫妻の最初の訪問先はこのカテドラルで、北アイルランド自治政府のファースト・ミニスター(首相)であるピーター・ロビンソン(この人は宗派としてはメソジストのはず)が、女王夫妻を迎えての礼拝のはじめに少しスピーチ(といってよいのだろうか)をした。この礼拝のもようはBBC Radio Foyle/Ulsterで生中継されていて、私もそれを聞いていた。ちょうど聞き始めたときに、カテドラルの中で聖楽隊がDerry Air (Danny Boy) をやっていたが、この演奏&歌がとてもよかった。感動した。そのあと、何人かの宗教指導者の説法がなされた。どなたの説法だったかは控えていないが、ひとつ、非常に感動した。「和解」ということについて、きれいごとではないことを雄弁に語っていた。

エニスキレンのこのカテドラル、実は道路を挟んでカトリックの教会と向き合っている。


大きな地図で見る

Google Street Viewのこの画面で、左にある尖塔がアングリカンのカテドラル(女王の訪問先)、右の尖塔がカトリックの教会だ。

そして今日、女王夫妻はアングリカンのカテドラルでの礼拝を終えたあと、道路を渡って、カトリックの教会も訪れた。

北アイルランドについてなじみがなくとも、「審査律」とかを知ってる人にはこの意味がわかるだろう。

Queen makes first-ever visit to Catholic church in Northern Ireland
Caroline Davies
guardian.co.uk, Tuesday 26 June 2012 18.25 BST
http://www.guardian.co.uk/uk/2012/jun/26/queen-visit-catholic-northern-ireland

女王夫妻がヘリから降り立つところからの映像があるが、お二人とも非常にお元気そうだ。特にエディンバラ公は先月、イベント続きの中で入院されていたのだが(90歳!)、昨年の共和国訪問のときと変わらぬほどお元気そうだ。

26日、エニスキレンで女王夫妻は1987年11月のリメンブランス・サンデーの爆弾事件(IRAがやった)を経験し生き延びた人々と会った。

そして27日は、いよいよマーティン・マクギネスとの対面である。正直、私はまだ「実感」できていない。

「実感」などそうたやすく得られるものではない。

In entrenched republican areas, such as the Bogside in Derry, graffiti reading "Marty U Dare" and "Sinn Féin sellouts", made clear the feelings of dissidents. At a rally in Belfast at the weekend, McGuinness was denounced as a "traitor" and a "Judas". Had he forgotten, they asked, that the Queen decorated the Parachute Regiment of Bloody Sunday notoriety?

But on this tour, the Queen and Duke of Edinburgh will also be required to set aside past emotions. It cannot be easy meeting a man once part of an organisation which assassinated Prince Philip's uncle, Lord Louis Mountbatten, by blowing up his fishing boat in 1979.

http://www.guardian.co.uk/uk/2012/jun/26/queen-visit-catholic-northern-ireland





※この記事は

2012年06月27日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 03:27 | TrackBack(0) | todays news from uk/northern ireland | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この記事へのトラックバック

【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

……全文を読む
▼当ブログで参照・言及するなどした書籍・映画などから▼















×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。