「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2006年10月28日

ムービースター

先日のBlair sings Should I Stay or Should I Goと、「BBCも好きねぇ」的ブレア&キャメロン怒涛の連続技の後遺症に、私は苦しんでいる。歩いているときや自転車をこいでいるとき、すなわち四肢を一定のリズムで動かしているときに突然、Should I Stay or Should I GoやChangesが頭をぐるぐるするのである。Changesはボウイのがそのままぐるぐるするのでまだいい。問題はShould I Stay ...だ。オリジナルのミック・ジョーンズのだらだらした声が、ブレアの声に置き換えられたままでぐるぐるするので、まったく楽しくない。(ついでにいうとブレア版のほうの変に凝ったベースも相当きもちわるい。)

ま、元々ブレアはショービズに並々ならぬ関心を抱いていた人だしね、ロックスターとのお付き合いもあるし、だからああいうパロディがツボにはまっちゃうんだよなあ。。。と思いつつニュースを見てたら、「新庄の引退会見」やってる。「信じられます? この、マンガのような結末」って、あんたがその台詞を言っているその舞台そのものがマンガだよ。(その意味ではジダーンの最後の試合はマンガを超えていたと思う。)

引退会見のなかで新庄は米大リーグで相手チームの内野手が隠しマイクをつけて「日本に戻ったらどーすんの?」と訊いてきたときに「ムービースター」とニヤニヤしながら答えた件について、「マイクついてたの知ってたんで」と言っていた。「言ったら日本で報道されるかなと思って」とか。うはは。政治家などの計算された言語じゃないから笑える話だ。

とか思ってBBCのサイトを見てみたら、おやおや、この方もムービースター?
Blair has 'actor' looks - Estevez
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/politics/6088206.stm

London Film Festivalに自身が監督した映画Bobby(1968年のロバート・ケネディ暗殺事件についての映画)を持って訪れているエミリオ・エステベスが、アメリカの上院議員だったFred Dalton ThompsonがテレビドラマのLaw and Orderで「正統派の演技(very authentic)」を見せていることを引き合いに、「ブレアもいけるんでは?」と発言した、というような記事。

しかしよく読むと、スポーツ新聞ちっくだわね、この見出し。

ブレアがムービースターにというのは冒頭の2パラだけで、あとはLaw and Orderの話と、アメリカの政治と一般大衆についての話と、新作映画についての話。

記事を見る限り、エミリオ・エステベスの発言内容は「ブレアはフォトジェニックだ」というのと「ブレアがもし映画に出たいと思うなら、映画スターが持ちたいと思うようなルックスをしている(のだからいいんじゃないか)」というのだけのようだ。明らかに雑談、というか会話の潤滑油とかセンス・オヴ・ユーモア、というか新聞記者へのサービスというかネタ提供だ。

確かに、ブレアは演劇的だし、自分がいかにカメラ映えするかを意識することを知っている。(ブレアの映像は、本人が計算したとおりに映っているであろう動画よりも、本人も意識してなさそうな一瞬をとらえたスチールフォトのほうがおもしろかったりする。目の光とかね。)

というわけで、どうしてentertainmentカテじゃなくてpoliticsカテに入っているのか理解しがたい記事だが、最後の1パラ(記者が書いたもの)のトリビアっぷりと唐突さはおもしろい。
Mr Blair is thought to have idolised John F Kennedy during his early years as Labour leader and famously gave close confidant Peter Mandelson the nickname "Bobby".


ところでこの映画、けっこうおもしろそうですね。日本公開はいつかな。。。
http://www.lff.org.uk/films_details.php?FilmID=961



タグ:ブレア 映画

※この記事は

2006年10月28日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 01:27 | Comment(0) | TrackBack(0) | todays news from uk/about blair | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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