
BBC News - Home via kwout
トップニュースと、サイドバーのところにあるニュースの2件が「日本」関連だ(1件は「みなさまからの写真投稿」)。
日本時間、夜になってからだが、ガーディアン:
アイリッシュ・タイムズ:
※キャプチャはいずれも、画像内見出しクリックで記事に飛びます。
今日、ガーディアン/オブザーヴァーで「1923年の地震」について書いているのは、『Tokyo Year Zero』のデイヴィッド・ピースだ。
![]() | TOKYO YEAR ZERO デイヴィッド ピース 酒井武志 文藝春秋 2007-10-11 by G-Tools |
そのほかのメディアも含め、普段から日本で生活して取材している記者さんたちが、「あれから一年」となる津波被災地をはじめとする「現場」に入っている。
BBCでもガーディアンでも、これまでの1年間、ほんとにたゆまずに取材と執筆と記事掲載が続けられていたが、1年という節目でそれも少し変わるかもしれない。この先、この災害について「日本の外」にどれほど情報が出せるか……。
近所の区立の施設には半旗が掲げられていた。昨日は雨降りだったので外で遊べなかった子供たちが、広場にわーっと遊びに出ていた。
その時刻、防災無線を通じて何かメッセージが流されていたが、わんやわんやという反響で何も聞き取れなかった。選挙のときに「今日は投票日です」などとアナウンスされるのは聞き取れるので(女性で、プロのアナウンサーが読んでいる)、本当に何かあった場合には聞き取れるメッセージが流れてくるのだろうと思う。その防災無線を録音しようとして、音声がオフになっていた失敗動画:
先日図書館で今月分の新聞(毎日新聞)をまとめて読んでいたときに、「1年前、海外のニュースは大袈裟な話や根拠のないガセばかりだったが、その誤りの指摘をTwitterで続けていた在日外国人、ダニエル・カールさん」みたいな(ごめん、言葉悪いけど)ヨイショ記事を見て、げんなりしてしまった。別にカールさんが悪いとかいうんじゃなくむしろ逆で震災直後はカールさんのツイートにはおおいに助けられたのだが、いまだに「海外メディア」=「悪」というあの人の基本スタンスはどうかと思うし、それ以前に、1年前、「情報が少なくて困っている在日外国人のために情報を流した人」が、あたかもダニエル・カールさんだけ(&「外国人」=英語話者だけ)であるかのような書きぶりには、頭を抱えてしまった。いくら「古いメディアと新しいメディア」という文脈で考える上での一事例であるにせよ。
英語では当時最もすごかったのは、Time Out Tokyoだ。NHKなどの日本語のニュースを逐次通訳状態でツイートしていたり、「都市生活のガイドブック」の本領発揮で、細かい情報を流していたり。(当時、最も活発にTwitterで細かな情報を流してくれていた人は、契約終了でTime Outを離れ、日本からも離れてしまっている。)
http://www.timeout.jp/en/tokyo/feature/2530/tokyo-earthquake-blog
韓国語では、東方神起のファンのネットワークが、情報の流通に主体的に関わっていた。ほか、台湾の人(中国語)、ポルトガル語話者(特にブラジル)、スペイン語話者などなど、多くの人たちが「翻訳ボランティア」として、そのとき本当に必要なことを(日本で生まれ育ってれば自然に知ってることでも、引っ越してきた外国人にはわからないようなことを含め)、細かく細かく流していた。
「海外メディアは嘘ばかり」みたいなメディア批判とは別なところで、そういうネットワークがあった。ハッシュタグもあった。仙台で被災された通訳者さんも参加しておられた。
そういうことが、どうも、うまいこと記録されてないような気がする。このままでいいんだろうか。(記憶だけしててもだめ。記録しなくちゃ。個人のレベルではなく。)このままじゃ「うそばっかりの海外メディアと、情報を修正した正義のダニエル・カール」みたいな物語になってしまいかねない。
そう思いつつ迎えた1年目だった。
1年前のTwitterのログ:
http://twilog.org/nofrills/date-110311/asc
日付変わって最初のツイートは(ブログのフィードを別として)、"G" ことガイス・アブドゥル=アハドがリビア潜入取材中にカダフィ側に捕まって連行された、というとんでもないニュースだ。(彼の解放までには所属媒体の編集長が出てきたり、トルコ政府が出てきたりとおおごとになったが、最終的には彼は解放され、数ヵ月後、カダフィ政権が倒れたあとに、「私を拷問した人物」を訪ねて再度現地入りということをしている。)
そして「ううむ。あの文脈でシリアがどうのこうのという話が出てきているのが不気味。しかも見るからに根拠不明。」などということを午前1時過ぎに書いているのだが、「あの文脈」はリビアのNFZ導入論であるにせよ、「シリアがどうのこうの」が今思えば謎だ。控えておかなかったのが悔やまれる。(シリアは始まったのは #Mar15 のハッシュタグだったが、毎日新聞の和田さんに先日うかがったところによると1月末には既に動きはあったとの由。あのころ、チュニジア、エジプトに続いてイエメン、バーレーン、リビアだけでなく、アルジェリア、モロッコ、モーリタニア、ヨルダン、レバノン、オマーン、サウジアラビア、イラク……など、MENA各地で動きがあった。だから「アラブの春」なのだ。それがわかってそうにない論者もけっこういるけど。)
そのあとしばらく、リビア関連で釈然としない情勢下&介入反対論という数的には絶対的マイノリティの立場から、かなりヘヴィな内容が続いている。あとは都知事選を前にした軽口。
その瞬間のはこれ。投稿ボタンを押すまでに若干、タイムラグがある。
ちょう揺れてる Earthquake in tokyo. This one is rather big, and very long.
— nofrills (@nofrills) March 11, 2011
津波の様子は、私はブラウザでアルジャジーラで見ていたのだが、そのことについてのツイートはない。ただ、Twitterのタイムラインで、私がフォローしている人たちがニュースの画面を見て叫び声を上げている状態だったのは鮮明に覚えている。身内(東京都内)と電話で連絡を取っていたときに画面がすごくて、「ええっ、ちょっと今見て、テレビのニュースを」という言葉が出たのも覚えている。
夜になって外に出たとき、都心から郊外に伸びている幹線道路沿いを、会社勤めの服装をした大勢の人たちが、疲れきったように歩いてきた。大規模なスーパーなどが閉店していて明かりが消えていて、看板も明かりがなくて、いつもより暗かった。
地震後、@ourmaninabiko が思い立って始めた #Quakebook の企画に、私は(その前に彼とオンラインで知り合っていたことが影響して)最初に声をかけられたひとりだ。
その原稿:
http://nofrills.seesaa.net/article/191378668.html
そのセルフ翻訳(英→日):
http://nofrills.seesaa.net/article/191701785.html
うちの冷蔵庫にはまだ、あの春菊の袋がマグネットで貼ってある。
昨年、地震があった当日は、いつも行くスーパーも早く閉まってしまった(店内が大変だった)。翌日の12日(土)、「JA全農福島」「JAふたば」と印刷された袋に入った春菊をいつも通りの価格で買った。この袋はまだ、冷蔵庫にマグネットで貼ってある。 twitter.com/nofrills/statu…
— nofrills (@nofrills) March 11, 2012
※この記事は
2012年03月11日
にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。
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