「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

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2006年05月15日

BBCの壮絶なアホっぷり(爆笑記事)――the wrong "Guy"事件

去年だったかな、本気でボブ・マーリィ(<この20年以上ずっと故人)にインタビューを申し込んで世界を爆笑させたBBCだが、またやってくれた。ほんとにこれはモンティ・パイソンの「BBCは〜をお詫びします」の世界だ。

Apple 対 Apple裁判の判決についてGuy Kewneyさんというテクノロジー誌編集長をスタジオに招いてインタビューすることになったBBC News 24、実際に「Guy Kewneyさん」をスタジオに招いて女性キャスターがインタビューを開始したのだが……

まあとりあえずこのインタビューの動画を見ていただきたい。

http://img.dailymail.co.uk/video/cabbie.wmv
※WMPがない人はYouTubeでどうぞ

「グッドモーニング」と挨拶を交わしたあと、「あの判決ですが、驚かれましたか?」とのキャスターの問いかけに、一瞬目を白黒させたKewneyさんは「いや、びっくりしました、あの判決ですが……まさか私のところに話が来るなんて思ってなかったんで」と応じた。「いきなり呼ばれて何が何やら。」

しかしキャスターは「すごく驚かれたのですね」とたたみかけ、そして「では今後ですが、どうでしょう、ますますダウンロードが増えるとお考えでしょうか?」「Appleというブランドは?」などと話を進めてしまう。

それまで戸惑っていたKewneyさんは意を決したように答える。「ええ、そうですね、安いし簡単ですし、それに今はネットカフェがどこにでもあります。そうやってユーザーの裾野が広がっていくことで、産業がますます発展していくでしょう。」

食い違わないインタビューってあるわよね的に、「なるほど、今日はありがとうございました」とキャスターが述べて、短いインタビューは終わる。

だがこの「Guy Kewneyさん」は、この日のスタジオに呼ばれたGuy Kewneyさんではなかった。この「Guy Kewneyさん」は、本物のGuy Kewneyさんを(あるいは別の客を)BBCスタジオまで迎えに来ていたキャブの運転手だったという。
■追記:「キャブ運転手」説はガセ。詳細は16日のエントリ参照。

しかし可笑しいのは、本物のGuy Kewneyさんはかなり著名な方で、しかもBBCにたびたび出演している。さらに、本物のGuy Kewneyさんは痩せ型で白人で金髪でヒゲを生やしており、間違えられた「Guy Kewneyさん」はぽっちゃり型で黒人。(アクセントから、フランス語圏の出身であることがわかる。)

どうやったら間違えることができるのかが不思議でしかたがない。

しかしここで話が終わらないのがBBCのBBCらしさ。

後日、BBCはクソまじめな調子の「検証ビデオ」を流した。それをBiased BBCの中の人たちがYouTubeにアップしている。

これ、ほんとにモンティ・パイソンみたい。好きな方、どうぞ。

http://www.youtube.com/watch?v=pdyYe7sDlhA

何でもこの「Guy Kewneyさん」の本当の身元、全力で調査したにもかかわらずわからないとのことである。(ただし本人は放送後ロビーで「あなたはGuy Kewneyですか」と訊かれて「はい」と言ったとのことだが。)

ところで、「Guy Kewneyさん」がインタビューに答えていたあいだ、本物のGuy Kewneyさんはどうしていたかというと、BBCのロビーで待たされていたとのこと。で、テレビモニタの画面に、自分の名前と知らない人が映っているのを見て驚愕。

なお、まったく知りもしない分野について聞かれて立派にインタビューの形を成立させた「Guy Kewneyさん」は、YouTubeのコメント欄とかで、Legendの称号をもらっている。


新聞記事はガーディアンとかタイムズとかいろいろ。今ならGoogle News UKでGuy Kewneyで検索すればざくざく出てきます。でもBBCのサイトで検索しても、過去において本物が語った記事しかヒットしませんが。(大笑)

あ、Biased BBCは「BBCは政権に都合の悪いことは報道しない。いかがなものか」というのが基本のブログです。

※この記事は

2006年05月15日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 23:46 | Comment(0) | TrackBack(0) | todays news from uk | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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