"I don't see how you can be a partner in peace if you advocate the destruction of a country as part of your platform. And I know you can't be a partner in peace if your party has got an armed wing."
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-- GWB, 26 January 2006 (source)
ニュースでGWBがつっかえながら上記のように述べるのを先ほどニュースで見た。
ニヤニヤすべきことではないのだが、あまりにもどっかで聞いたような気がしすぎて、ニヤニヤしてしまった。
とりあえずベルテレさんにはDonald Macintyre(The Independentグループの中東特派員)の記事。
Guns or politics? Now Hamas must choose
http://www.belfasttelegraph.co.uk/news/story.jsp?story=676726
The Independentでは記事の見出しが異なる。
Hamas scores stunning win - but what happens now?
http://news.independent.co.uk/world/middle_east/article341263.ece
ここでまたニヤニヤするのは、ベルファストでは記事の見出しが"Guns or politics?"だから。
北アイルランドでは、"Armalite and ballot box"(アソルトライフルと投票箱)というフレーズがある。言うまでもなく、シン・フェイン/IRAの戦略。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/politics/vote_2005/basics/4401207.stm
さて、GWBはハマスの勝利について、「武装組織を抱えている政党は和平のパートナーとはなりえない」と述べた。
同じような理由で、1998年からずっと「和平プロセス」がたな晒しみたいになっているのが北アイルランド。
IRAが武装解除するのしないのが一応決着したのは、IRAと密接につながっている政党シン・フェインを含めてテーブルに着く・着かないでこんがらがったまま7年以上(グッドフライデー合意の前の段階を数えたら年数はもっと増える)が経過した2005年になってからだ。
2005年の「武装闘争終結宣言」後の武装解除は、「武装解除」というか、「持ってる武器を使えないようにする」という形だったが、とにもかくにもそれは行なわれた。
それでもIRAに反対する政党(Democratic Unionist Partyという名称の、ファンダメンタリスト)は「信用できない」という態度のまま。
1998年の合意からの数年の間、合意によるプロセスがまったく進まなかったことには、「武装解除する・しない」の話、相互の不信、宗教的バックグラウンド(DUPはファンダメンタリストでカトリックを全否定し、ローマ法王を悪魔扱いしている)、などなどの事情があるし、さらには「労働者階級の不満」といった要素もあり、また合意に基づいて殺人を含む政治的暴力を行使した個々人で有罪が確定して服役中の者が特赦となったことによる「ふざけんな」的気分もあり、かなり複雑だ。
そして、プロセスが動かない状態にあった間に、主義主張の両端――DUPとシン・フェイン――が第1党と第2党となり、グッドフライデー合意に大きく貢献したUUPは党内対立でぼろぼろになって議席も減らし、SDLPは一定の支持を保ってはいるが伸びもせず。
DUPはまだ「シン・フェインとは交渉しない」という態度のままである。
ハマス参加のパレスチナ自治政府とは交渉せず=イスラエル首相代行
[エルサレム 26日 ロイター] イスラエルのオルメルト首相代行は、同国の破壊を掲げているイスラム原理主義組織ハマスがパレスチナ評議会選挙で圧勝したことを受け、ハマスが参加するパレスチナ自治政府とは交渉しないと言明した。
…略…
(ロイター) - 1月27日11時46分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060127-00000272-reu-int
※この記事は
2006年01月27日
にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。
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